著者
大谷 貴美子 尾崎 彩子 小島 憲治 神田 真由美 南出 隆久 高井 隆三 中島 孝 高畑 宏亮 大谷 晃也
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.356-365, 2001-11-20
被引用文献数
1

We investigated the relationship between the frothing and foam stability of beer and the surface properties of various kinds of drinking vessel (glass mugs and 6 kinds of ceramic mugs), whose size and shape were almost the same. Although the initial bubbles produced when pouring beer into a mug have been thought to depend on the gas created by the mechanical stirring and on the air adsorbed to the surface of the beer mug, we considered that the frothing and foam stability of beer in the mug might also be related to the shape and size of scratches and on the wettability of the surface of the beer mug. The mechanism for continuous bubbling was investigated by a theoretical equation which showed that the size of a bubble produced on the surface of the beer mug was significantly correlated with the wettability and shape of scratches on the surface, and that the place where a bubble was continuously produced was where air remained to form the nucleus of the next bubble after the previous bubble had been released.
著者
大谷 晃司 菊地 臣一 紺野 慎一 矢吹 省司
出版者
日本腰痛学会
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.127-131, 2004 (Released:2008-02-06)
参考文献数
10

本研究の目的は,腰椎椎間板ヘルニア手術後10年以上経過例に対し,Roland-Morris Disability Questionnaire(以下RDQ)を用いて腰痛機能関連QOLを検討することである.対象は,腰仙椎部椎間板ヘルニア108例(ヘルニア摘出術の非固定群32例,ヘルニア摘出術+後側方固定術の固定群76例)である.追跡調査率は58%であった.手術例の最終調査時(術後平均14年)のRDQの偏差得点は54.1±6.4であった.偏差得点50点以上,すなわち,一般住民の腰痛による日常生活の障害度と同様か,それより軽度であった症例の頻度は93例(86%)であった.一方,非固定群のRDQの偏差得点は54.0±7.4,固定群のそれは54.2±6.2であり,両群間に統計学的有意差は認められなかった.腰椎椎間板ヘルニア手術の長期経過例の腰痛関連QOLは,固定術併用の有無にかかわらず,一般住民の腰痛と同等,あるいはむしろ軽度である症例が多数を占めていた.
著者
神谷 晃央 竹井 仁 武田 湖太郎 村岡 慶裕 笹崎 義弘
出版者
日本保健科学学会
雑誌
日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.219-230, 2013-03-25

THA術前患者における患側立脚相の骨盤側方傾斜から逆トレンデレンブルク歩行が認められた群(TI群)と見られなかった群(NTI群)に分け,歩行時の前額面における姿勢や運動機能の特徴およびその回復過程における両群間の差を明らかにすることを目的とした。初回の片側THAを受ける女性患者18名(TI群10名,NTI群8名)を対象とし,術前・2週・4週・6か月において,前額面における歩行時の骨盤側方傾斜や股関節可動域および筋力を比較した。術前の患側股関節内転可動域ではNTI群11.9度,TI群4.1度でありTI群が有意に低下していた。NTI群と比較してTI群では2週と4週で患側股関節外転筋力の低下,6か月で患側股関節内転筋力低下を認めた。結果から,逆トレンデレンブルク歩行の原因は,股関節外転筋力の低下を伴った患側股関節内転可動域制限の可能性がある。また,TI群ではNTI群よりも歩行時の姿勢異常や運動機能の低下が顕著であった。
著者
大谷 晃司
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケーション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.484, pp.38-48, 2007-04-15

法人契約の携帯電話を導入する際に,悩ましいのが通信コスト。そこで導入前に知っておきたい割引サービスの特徴や導入後に役立つ料金プラン最適化ツールを解説する。得するプランを見付け出し,最適な料金で携帯電話を存分に活用しよう。(大谷 晃司) 「携帯電話自体が業務システムの一部になってきた」。
著者
前納 弘武 炭谷 晃男 飯田 良明
出版者
大妻女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

1996年4月1目、東京都小笠原村は新たな歴史の1ページを開くこととなった。これまでテレビ放送と言えば、NHK衛星放送2局しか視聴できなかった小笠原に、民間放送8局の地上波が導入され、東京23区と同じように合計10局のテレビ放送を享受することができるようになったのである。そこで、本研究はテレビ地上波導入をはさんで、「事前調査」と「事後調査」を行い、この2つの結果を比較分析することによって、テレビというマス・メディアが小笠原祉会に与える影響を実証的に明らかにしようとする点にあった。その研究成果については、『メディアの多様化と小笠原社会の変容』と題する調査報告書にとりまとめたが、そのうちの一部のみあげれば、先ず、テレビ視聴時間については、明らかに地上波導入以後の方が長くなるという結果であった。すなわち、事前調査では、2時間以内の視聴が6割程度に達していたが、事後調査では、3時間視聴が23.0%、4時間以上の視聴が29.1%という結果であり、長時間視聴者の増加はまことに顕著であった。しかし小笠原では、新聞の購読が習慣化されていないために、テレビ情報だけでは、これまでの「情報格差」からの脱却は不可能であることを指摘した。また、テレビ視聴時間の増大は、「家族や近隣での会話を少なくする」方向に作用していることが明らかになった。小笠原において、テレビ地上波の導入は人々の会話のチャンスを奪い取るという結果になっていることが判明した。ほかに、テレビの社会的な影響として、小笠原住民が懸念している事柄は、生活様式や思考様式の画一化作用、青少年の非行化作用、風俗や習慣の流動化作用などであった。これらの詳細な分析については、上記「調査報告書」のほか、別途、研究成果として刊行物を予定しているところである。
著者
林 真紀夫 谷 晃
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

細霧システム利用に関する試験を行い、以下の成果が得られた。1.冷房時の温室内環境の把握実用規模の大型温室において細霧冷房時の環境計測を行い、細霧の断続噴霧運転における、温室内の温湿度環境の経時変化の実態を明らかにした。2.換気率解析細霧冷房では、温室の換気率の大小が温湿度環境に大きく影響することから、日本型温室と大型フェンロー温室で換気率測定を行い、実態を把握した。3.運転制御法の検討細霧冷房では一般に断続的細霧噴霧を行う運転制御が行われている。1時間当たりの噴霧量が同じ場合に、どのような細霧噴霧周期が適当かを検討した。その結果、1回当たりの噴霧時間を短くすることで、温湿度変動幅が小さくなり、未蒸発細霧の落下が少なくなることが判明した。4.細霧冷房設計用ソフトウェア開発温室諸元、屋外乾湿球温度、温室内吸収日射量のパラメータを与えることで、温室の換気率および温室内蒸発散量との関係で温室内気温および相対湿度を推定することのできるVETH線図(Ventilation-Evaporation-Temperature-Humidity関係線図)をコンピュータ画面上で描くソフトウェアを開発し、細霧冷房設計に役立てられるようにした。5.薬剤散布における細霧付着の改善細霧システムを利用した薬剤散布において、葉表面および裏面への薬剤付着量を調べた。この結果、葉裏面への付着量は極めて少ないことが明らかとなった。しかし、攪拌扇による空気攪拌によって、葉裏面への付着量が若干増加することが確認できた。
著者
東野 達 大原 利眞 谷 晃 南斉 規介 山本 浩平 山本 浩平 小南 祐志
出版者
京都大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2008

わが国の森林サイトやチャンバーを用いてBVOC フラックスの放出特性を明らかにし,近畿地方のBVOC 年間放出量マップを構築した.東・東南アジア地域を対象に,数値モデルにより発生源からの排出量とPM_<2.5> による早期死亡数との関係を定量化した.その成果をアジア国際産業連関表に導入し,各国の最終需要が誘発する国内のBC,OC 吸入による早期死亡数を明らかにし,消費基準でみたわが国への越境汚染による健康影響について他国及び日本の寄与率を推定した.
著者
蔵中 しのぶ 福田 俊昭 山口 謡司 相田 満 野口 恵子 谷 晃
出版者
大東文化大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

学際研究の試みとして、日本文学を軸としつつも、中国文学・歴史学・建築学・情報学の諸分野から参加者をえた本研究は、従来、歴史学の一分野として、また、建築学の対象として発展してきた茶の湯研究・茶室建築に対して、日本文学研究の書誌学・本文解釈学、注釈研究・出典研究の方法論を導入することによって、茶道文献の読みそのものを格段に深めることができた。一方、日本文学の側からいえば、茶の湯や茶室建築の用語、茶室の寸法等、日本文学の対象の外にあった茶道文献に対して、新たなアプローチをおこない、日本文学研究における茶道文献の有効性を実証することができた。茶の湯を「場」として成立した「座の文芸」の特質は、日本文学のさまざまなジャンルとも複雑に絡み合っている。分析対象として選定した『茶譜』の本文校訂と注釈作業をおこなうなかで、日本文学研究における茶道文献の有効性を検証し、日本文学と茶道史研究の関係論を構築するための基礎データの集積を進めることができた。さらに、国際的な意義として、第二年度のヨーロッパ日本研究協会への参加、日EU交流年認定イベントに認定されたチェコ・カレル大学でのインターナショナル・ワークショップ「茶の湯と座の文芸」の主催、第三年度の中国・魯東大学における国際学会への参加は、茶の湯と日本文学というテーマに対する国際的な関心の高さを実感させてくれた。本プロジェクトが主催したチェコでのワークショップには、ヨーロッパから4名の研究発表者の参加をえた。大東文化大学語学教育研究所『語学教育フォーラム』第11号として刊行された研究報告書には、論文編として、蔵中しのぶ「茶の湯と座の文芸」、福田俊昭「五山文学にみえる茶」、山口謡司「『茶譜』の諸本について」、相田満「茶文化のオントロジ」、野口恵子「茶の湯と連歌-共営する場に関する一考-」、さらに、大東文化大学語学教育研究所客員研究員ションタル・マリ・ウエーバー「『茶譜』巻-における茶人のネットワーク-ネットワーク分析による寛永文化の時代区分論の試み-」、谷晃「『茶譜』論考(一)」の論文7本、「『茶譜』人名索引」、注釈扁として『茶譜』巻-注釈を掲載した。本研究の取り組みは、これを基盤として、他のさまざまな分野の研究への進展とコラボレーションの可能性を秘めている。第一に大東文化大学東洋研究所において「茶の湯と座の文芸」研究班をたちあげ、国会図書館本を底本とし、東洋研究所刊行物として継続して『茶譜』全18巻の注釈研究を完成させるとともに、第二に情報学の分野からは、『茶譜』データベースの作成に着手するとともに、相田満が手がけてきたシーソラスとのコラボレーション、第三に建築学の分野からは、矢ヶ崎善太郎を中心として、『茶譜』の寸法を忠実に復原した茶室建築の画像化を予定している。
著者
大坪 泰昭 石本 敬三 谷岡 百恵 内海 敬子 藤本 直子 石光 淳 内田 豊 神谷 晃
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.122, no.6, pp.389-397, 2002-06-01
被引用文献数
7 6

A checking system was developed for risk management of injectable anticancer drug use. Because the dosage and administration of injectable anticancer drugs vary with each patient, checking the prescription and aseptic i.v. admixing can be markedly complicated and time-consuming for pharmacists. The system we investigated in this study provided real-time checking of dosage, drip infusion rate, dosing periods, and dosing-free periods. The prescription parameters for this check included height, weight, body surface area, the medical history of each patient, the patient's ICD10 code' and disease indication from the package insert. Moreover, when preparing for aseptic i.v. admixing, the liquid volume after the anticancer drug has been mixed with other injectable drugs is calculated automatically. The time limits for stability after mixing and clinical laboratory test results are listed on the Work Sheet. As a result, 24 medication errors were prevented in the first 6 months of use of this system. These consisted of over- and under-doses, excessive dosing periods, insufficient dosing-free periods' etc. The time required for preparation of aseptic i.v. admixing decreased by 73% after introducing this system. Because clinical laboratory test results were referenced beforehand, patients to whom the drug should not be administered were recognized in advance. Thus 13 such cases were identified before i.v. admixing. Therefore this system may be useful in terms of rational anticancer drug use and risk management.