著者
尾家 重治 神谷 晃
出版者
Japanese Society of Environmental Infections
雑誌
環境感染 (ISSN:09183337)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.16-19, 1994-10-12 (Released:2010-07-21)
参考文献数
17
被引用文献数
1

Microbial contamination was investigated for communal hand towels used by healthcare workers in hospital wards. All 8 towels studied were contaminated with a microbial level of 104-109 viable counts/towel. The main organisms identified were glucose nonfermentative gram-negative bacilli, including Acinetobacter spp. and Pseudomonas spp. In addition, methicillin-sensitive Staphylococcus aureus, 3.4×102-3.7×105 viable counts/towel, was detected in 4 (50%) out of the 8 towels; methicillinresistant Staphylococcus aureus was also detected in 1 of these towels (12.5%). The results suggested that the use of communal hand towels should be avoided from the viewpoint of preventing nosocomial infections.
著者
佐々木 賢太郎 神谷 晃央 丸尾 朝之 木村 剛
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.7-10, 2012 (Released:2012-02-21)
参考文献数
11
被引用文献数
3 1

〔目的〕車椅子のリクライニング角度が呼吸機能,および呼吸機能測定中の呼吸筋活動に及ぼす影響を検討することであった.〔対象〕健常男子大学生27名.〔方法〕車椅子のリクライニング条件として,最も快適と感じる角度(BASE),それより10°前傾(FORWARD),10°後傾(BACKWARD)の3条件を設定した.呼吸機能と呼吸筋の筋活動を測定し,条件間で比較した.〔結果〕呼吸機能は,ERVにおいてFORWARD条件が他2条件よりも有意に増大した.スパイロメトリー中の筋活動については,最大呼気相において外腹斜筋の筋活動はリクライニングの角度条件間に差が認められた.〔結語〕搭乗者が快適と感じるリクライニング角度よりもわずかに前傾することで,外腹斜筋の活動が増加し,ERVが増大する可能性が示唆された.
著者
神谷 晃央 山本 拓哉 竹井 仁
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.773-777, 2010 (Released:2010-11-25)
参考文献数
18
被引用文献数
2 2

〔目的〕両上肢による支持や反対側下肢による支持の仕方で,股関節屈曲筋力値や股関節周囲筋の筋活動が異なるかどうかを検討すること。〔対象〕同意を得た健常成人男女各10名。〔方法〕股関節屈曲筋力値を両上肢による支持,反対側下肢による支持,支持なしの3条件で比較した。また,支持の仕方による股関節周囲筋への影響を確認するために,多裂筋・外腹斜筋・股関節屈曲筋群・大腿直筋・大殿筋・大腿二頭筋長頭の筋活動量を算出した。〔結果〕股関節屈曲筋力値は支持のない条件において有意に低い値を示した。両上肢による支持では両側外腹斜筋や挙上側多裂筋,反対側下肢による支持では反対側股関節屈曲筋群や反対側大腿二頭筋長頭の筋活動量が増加した。〔結語〕支持を行うことで姿勢保持筋の筋活動が上昇し,股関節屈曲筋力も増大した。
著者
山本 武史 山本 和宜 木村 福男 吉田 哲也 山崎 富士子 西村 篤弘 中原 優 内田 豊 石本 敬三 神谷 晃
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.406-413, 2001-08-10 (Released:2011-03-04)
参考文献数
8

According to the guidelines of Japanese Society of Hospital Pharmacists, pharmacists should prepare medicine bags or labels for dispensing injectable medicines. However, it is not easy to establish a new system for printing these bags and labels quickly and efficiently all hospitals. At the moment many hospitals seem to let nurses write the information by hand directly on the transfusion bottles. This involved the risk of serious accidents due to miscommunication between pharmacists and nurses. Because we established a successful advanced system to achieve a maximum output with a minimum effort, its effectiveness is herein reported. We prepared labels using the data of our audit manual for the dispensing of injectable medicines. These labels included essential comments and information for both doctors and nurses. It takes 60-120 minutes to creating labels for 60 to 90 inpatients, while some additional time is needed to double check of the labels. As a result, this system has increased our workload by one and half times. In contrast to our increased workload, clear printed letters and useful comments and information has contributed to a decrease in the workload of the nurses in the ward. This cost effective, efficient system has received high acclaim from the staff members of other departments, and strongly confirms the role of pharmacists as risk managers. We now intend to further improve this system for proper dispensation of injectable medicines more properly and efficiently in the future.
著者
大谷 晃司
出版者
医学書院
雑誌
臨床整形外科 (ISSN:05570433)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.1045-1048, 2017-11-25

難治性慢性疼痛の病態仮説 発症後3カ月以上経過しても疼痛が改善しない疼痛は,慢性疼痛と定義される.特に,各種治療法を駆使しても疼痛が改善されない疼痛,疼痛によって生じている機能障害,あるいは,疼痛が残存する現状に満足できない状態のような「治療に難渋する」疼痛を難治性疼痛と呼ぶ1)(図1).疼痛の難治化には,多かれ少なかれ,解剖学(身体)的な原因のみならず,心理的あるいは社会的因子,個人の性格や人格的な問題,あるいは精神医学的疾患の関与が複雑に絡み合っていると考えられている.慢性疼痛を「生物・心理・社会的症候群」として捉えるべきであるとされる所以である2).一方,最近の神経科学の進歩から,脳機能が疼痛の先鋭化や遷延化に関与していることが明らかにされつつある3).
著者
加々良 耕二 町谷 晃司 高須賀 清明 河合 伸高
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.437-443, 1995-05-10 (Released:2009-11-12)
参考文献数
8
被引用文献数
6 4

テトラリン体の精製における溶媒媒介転移を抑制するために, 転移に及ぼす晶析温度, 溶媒組成および撹拌速度の影響についてDSCを用いて検討を行った.転移の過程を経時的に追跡した結果, ある待ち時間を経たのちS字型の曲線を示しながら, 準安定形のA形結晶から安定結のB形結晶に転移した.転移過程を溶液濃度一定, すなわち過飽和度が一定の領域に対して成長速度式を用いて解析し, 総括転移速度定数, およびB形結晶が析出し始めるまでの待ち時間と種々な晶析条件との相関を求めた.この基礎実験結果に基づき, 500lスケールでパイロット実験を行った結果, 安定形のB形結晶を含まない準安定形のA形結晶のみを製造することができた.
著者
深谷 晃次
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.52-55, 1980

縦波はわかりにくいという生徒が多い.これは縦波の変位の方向が波の伝播方向と平行であるために,疎密の様子が図示しにくいためである.縦波の説明には,変位を一たん横波の表示に変換したものを利用することが多い.これは便利な反面,この両者の関係をよく理解できないままに終ってしまう生徒もいる.そこで縦波を即座に横波の形に変換でき,両者の関係を生徒の視覚に訴えることのできる何らかの方法が必要になる.その一つの方法としてモアレを利用してみた.それはバネを格子とみなし,バネの前面に,バネの平衡時と同間隔の格子を置き,この2つの格子によるモアレを作る方法である.この時生ずるモアレは縦波の変位を横波表示したものと一致する.このモアレを利用することにより,生徒の縦波への理解を深めることができる.
著者
深谷 晃次
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.132-135, 1980

指導法改善の試みとして,物理工「電界と電子」の単元で個人学習法による授業を試みた.その結果はおおむね好評であり,テストにおいても満足できる結果が得られた.それまで受身的であった生徒の授業態度に自主性がみられ,また実験に積極的に取り組む生徒の数が増加した.生徒の個性,能力,興味のもち方などを考えた場合,個人学習法は有効な授業形態であることがわかった.
著者
水谷 晃三 高井 久美子
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2015-CE-132, no.34, pp.1-8, 2015-11-27

プログラミングは知識だけでなく実際にソースコードを作成する技能も同時に必要となる.プログラミング授業を動画教材による反転授業とする場合はソースコードの作成を伴うような事前学習が理想的である.筆者らは,効果的な反転授業のモデルを検討するため,(1) 授業中に行っていた講義に相当する動画教材を用意し事前学習を行うように指導,(2) 授業時間中の講義は一切行わず受講者は演習課題に取り組む,という反転授業を,プログラミング初学者を対象とした授業で試みた.本論文ではその実践報告と評価結果について述べる.
著者
渋谷 晃太郎 小野寺 智也
出版者
岩手県立大学総合政策学会
雑誌
総合政策 = Journal of policy studies (ISSN:13446347)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.29-38, 2016-11

岩手県内の市町村環境担当部局にアンケート調査を実施し、県内に侵入した特定外来生物の分布状況、駆除及び広報の実施状況を把握した。ウシガエル、オオクチバス、ブルーギル、アレチウリ、オオキンケイギク、オオハンゴンソウの6種について分布を確認した。また7種については駆除の実績があり、6種について市民への広報が行われていたことが明らかとなった。
著者
村上 智一 小花和 宏之 河野 裕美 下川 信也 田林 雄 水谷 晃
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.I_766-I_771, 2016 (Released:2016-08-30)
参考文献数
22
被引用文献数
1

本研究の目的は,サンゴ礁海域を対象として,SfM(Structure from Motion)による水中3次元計測(水中SfM)の可能性を明らかにすることである.そこで,サンゴ礁海域である西表島網取湾において,枝状サンゴ,塊状サンゴおよび海草であるウミショウブを対象に水中SfMと実施コストが高い従来の測量を同時に行い,これらの結果を比較・検討した. その結果,水中SfMは,サンゴの高さ,長径,短径および枝状サンゴの枝幅を最大誤差4.5 cm,最小誤差0.1 cmの精度で計測でき,サンゴ保全のためのモニタリングなどにおいて有用となることが明らかとなった.一方,ウミショウブは,連続写真撮影中に葉が波や流れによって揺らぐため,SfMによる3次元化が不十分であった.
著者
櫃本 竜郎 井上 勝次 飯尾 千春子 藤本 香織 河野 珠美 藤井 昭 上谷 晃由 永井 啓行 西村 和久 鈴木 純 大蔵 隆文 檜垣 實男 大木元 明義
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.57-63, 2015 (Released:2016-01-14)
参考文献数
7

症例は72歳, 女性. 当院膠原病内科で全身性エリテマトーデスに合併した血球貪食症候群に対して化学療法 (CHOP療法) を施行後に心不全を発症しアドリアマイシン心筋症と診断された. また, 心エコー上中等度の大動脈弁狭窄症を指摘された. 以後心不全標準治療を継続したが, 約10年の経過で徐々に心機能低下と大動脈弁狭窄症の重症度が進行し, 心不全の増悪による入退院を繰り返した. 内科的治療の限界と判断し, 外科的大動脈弁置換術や経カテーテル的大動脈弁植込み術 (Transcatheter Aortic Valve Implantation ; TAVI) の適応を診断するため, 低用量ドブタミン負荷心エコー検査を行った. 本症例は偽性重症大動脈弁狭窄症の可能性があるため, Blaisらが提唱した予測有効大動脈弁口面積 (projected effective orifice area ; EOAproj) 測定したところ, EOAproj 1.18cm2で境界所見であった. 胸部CT検査から求めた大動脈弁石灰指数 (Agatston's score) は659であり, 強い石灰化は指摘できなかった. カテコラミンを含む心不全治療を行ったが, 心不全の改善を認めず死亡した. 剖検を行った結果, 大動脈弁は弁腹の石灰化を認めたが, 弁尖の変性は軽度であった. 今回われわれは低左心機能を伴う大動脈弁狭窄症例におけるドブタミン負荷心エコー検査の有用性, 限界について検討したので報告する.
著者
梅津 顕一郎 炭谷 晃男 守弘 仁志
出版者
広島文化学園大学
雑誌
社会情報学研究 : 呉大学社会情報学部紀要 (ISSN:13418459)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.161-177, 1995-12-22

This paper is an empirical study of young people's communicative behaviour. So far,we have summarized and criticized many studies of youth culture. In Japan,many sociologists and commentators insist on the importance of categonzing young people as "Joho-Shinjinrui (the new breed of the information age)". They have tried to show that young people have only one communication pattern. They emphasize that the media literacy of all young people is very high,and their personal communication style has a strong influence on their high media-literacy. However,there is no demonstration or empirical analysis which confirms the truth of their argument. In this study,we have tried to describe the real style of young people's communicative behaviour by empirical research. Our main concern is the relation between their personal communication style and media use. We investigated their personal communication style and many styles of media use -singing "Karaoke",using the telephone,watching TV,playing computer games,and so on. As a result,we can show that young people have many communication patterns. Also,we can suggest that regarding personal communication style,the influence of their media use is very small : if anything,there are more cases of their personal communication style having an influence on their media use.
著者
中村 隆志 河合 伸高 町谷 晃司 加々良 耕二
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.618-623, 1997-09-10 (Released:2009-11-12)
参考文献数
6

イミダゾール体をエタノール水溶液中で, L-10-カンファースルホン酸と塩を形成させて光学分割する際に, 最少量の溶媒から両異性体の塩を結晶として充分析出させた後に, 少量の溶媒を徐々に添加して不要の異性体を優先的に溶解させる光学分割法を見い出した. 溶媒の添加方法にはよらず, 溶媒量により光学純度・収率が決定され, 溶解度から推算した値と一致した. 従来の冷却晶析法と比べ, 安定した収率 (50%) ・光学純度 (97%) で (+) イミダゾール体が得られ, 単位体積当たりの撹拌所要動力をスケールアップ因子として, 1,700l晶析槽で実験を行い, 1lスケールでの実験結果が再現できた.
著者
石戸谷 晃二
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.633-636, 2013-06-01

王子製紙(株)米子工場では,省エネ目標『総エネルギー使用量の1.5%削減』に向けて工場全体で省エネに取り組んでいる。しかし,新規案件や大きな省エネ効果を生む案件を発掘することが,年々厳しい状況となってきている。その中で工場ではテーマを絞り込んで,エネルギー使用量の削減を継続している。<BR>本稿では,工場で実施した以下の省エネ事例を紹介する。<BR>1)過剰能力設備の省エネ<BR>2)発電設備運用見直しによる省エネ<BR>3)無負荷時の駆動電力の省エネ<BR>4)生産に寄与しない電力の省エネ<BR>取り組みは,設備費が高額となる機器交換やインバーター化は採用せず,安価に短期間で施工可能なアジテータのプーリー小径化,ポンプのランナーカットを実施。また,既存設備の信号を活用したシーケンス改造を積極的に実施したことで,大きな省エネ効果を発現した。<BR>今後も設備が必要で運転が当たり前といった既設概念にとらわれずに,案件を掘り起こしていきたい。
著者
間下 以大 新谷 晃一 清川 清 竹村 治雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. CVIM, [コンピュータビジョンとイメージメディア] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.4, pp.1-7, 2015-05-11

人の空間知覚において,左側を見る場合は左眼を,右側を見る場合は右眼を優位に用い,正面を見る場合は利き眼を優位に用いていることが確認されている.これらの違いを考慮することで人と空間のインタラクションをより深く理解し,身体動作を用いたユーザインタフェースをより使いやすくできる可能性がある.本稿では,ユーザインタフェースとして利用される代表的な身体動作として指差しに着目し,利き目,利き手の違いと指差し動作の精度について被験者実験を行い,その分析結果について報告する.具体的には,被験者の頭部を固定し,着座した状態で,格子状のターゲット群に対して利き手および非利き手で指差しを行わせ,眼と指先を結ぶ直線を用いて指差し位置推定を行った.その結果,指差し動作においては利き手よりも利き眼の違いが重要であることなどが統計的に確認された.