著者
金子きみ著
出版者
太平出版
巻号頁・発行日
1967
著者
瀬戸 康雄 井浦 一光 金森 美江子
出版者
日本法科学技術学会
雑誌
日本法科学技術学会誌 (ISSN:18801323)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.49-61, 2005 (Released:2007-12-10)
参考文献数
20
被引用文献数
5 5

Gas chromatographic mass-spectrometric analysis was performed for chemical warfare agents and related compounds including sarin, soman, tabun, VX, mustard gas, lewisite 1, 2-chloroacetophenone, o-chlorobenzilidenemalononitrile and capsaicin, under electron ionization and methane chemical ionization conditions using apolar and polar capillary columns. It was possible to identify the tested compounds with respects to their retention indices and mass spectra. Under the analytical conditions of split ratio (50:1), electron ionization and scan mode data aquisition, the limit of detection ranged from 0.06 to 7 μg/ml, except for the low detection sensitivity of lewisite 1.
著者
矢沢 知海 中村 光司 長廻 紘 饒 熾奇 小坂 知一郎 生沢 啓芳 渡辺 修身 金山 成保 竹本 忠良
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.373-377,406, 1974

大腸ポリープは癌と同様に,S状結腸以下に64.6%の発生をみた.他方,大腸早期癌(粘膜内,粘膜下層まで)32例では,潰瘍型は3例(すべて粘膜下層癌)で,他はポリープ型であった.<BR>そこで,良性,悪性ポリープの内視鏡的術前診断を試みたが,50%程度の癌特有の所見のみしかみられず,また,pedunculatedのものでは,生検でも陰性のことすらある.<BR>故に,polypoid lesionに対する正しき診断はExcision Biopsyによらねばならぬと考え,現在まで48個のpolypを内視鏡下に切除したが,その中に4例の早期癌が含まれている.そこで,subpedunculated,pedunculatedのpolypで,茎1.6mm以下であればすべて内視鏡下にpolypectomyを行ない,組織検査の結果で粘膜内癌は診断と治療がpolypectomyで完了し,粘膜下層癌では腸切除を追加すべきであり,また広基性(Sessile)ポリープでは,癌が生検で証明されたものは,深達度の判断が不可能であること,polypectomyが完全に,安全に施行できないことを考え,粘膜下層癌と同様に腸切除を施行すべきものと考える.
著者
金野 竜太 小野 賢二郎
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.255-262, 2016-06-30 (Released:2017-07-03)
参考文献数
19

心理言語学において, 言語は音・意味・統辞の3 要素を中心とした構造を有すると考えられている。 言語情報は, 単語から文や文章まで異なるレベルでそれぞれ処理される。文法知識を適用して文構造を構築していく過程を統辞処理と呼ぶが, 統辞処理では左前頭葉が重要な役割を果たしている。我々は機能的磁気共鳴画像法を用いて, 左下前頭回および左運動前野外側部が文の統辞処理に関与することを実証した。 さらに, 左前頭葉の神経膠腫患者の統辞的文理解を評価したところ, 左下前頭回と左運動前野外側部の神経膠腫によって, 確かに統辞的文理解障害が生じることが明らかとなった。これら統辞的文理解障害を呈する患者の脳活動を詳細に検討することにより, 統辞処理に関与する3 つの脳内ネットワークが可視化された。そして, 統辞的文理解障害が機能的に区別される3 つのネットワークの再構築にもとづくことが明らかとなった。以上の結果は, 統辞処理における神経回路の重要性を示唆する。
著者
村山 篤子 古田 和浩 金子 慶子 田中 照也 伊藤 直子 山崎 貴子 岩森 大 堀田 康雄
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.19, pp.174, 2007

<BR><B>【目的】</B><BR> 生体活動により、生物内に強い酸化作用を有する過酸化物(ラジカル)が発生する。野菜は、この過酸化物を打ち消すために、体内で還元力の強いビタミンCを生成する。一方、野菜を厳しい環境ストレス化におくことで、それに対抗するために、酵素の働きを活性化させて、抗酸化物質「ビタミンC」をより多く生成して体を守ろうとする。今回、これらのメカニズムを応用した低温スチーム調理方法を考案した。<BR> <B>【方法】</B><BR> ビタミンCを有する野菜として、春菊およびほうれん草を用いた。これらの野菜を、スチーム機能を有する家庭用オーブンレンジを用いて、庫内温度を40℃程度にコントロールし、低温スチーム調理にて加熱をおこない、ビタミンC含有量の差を測定した。<BR> <B>【結果】</B><BR> その結果、春菊では低温スチーム調理温度が約37℃~47℃で10分、ほうれん草では約38℃~48℃で27分の加熱で、野菜内のビタミンC含有量が増加する結果を得た。これは、この温度帯において、野菜が環境ストレスを受け、それに対抗してビタミンC生成酵素の働きが活性化されたためであり、37、38℃未満では十分な環境ストレスを与えられず、また47、48℃より高温になると生体活動が抑制されてしまうためであると考える。また、これらの野菜を電子レンジ加熱調理すると、生の状態から電子レンジ加熱した場合に比べて、低温スチーミングによって一旦ビタミンC含有量を増加させた後に電子レンジ加熱をした場合の方が、調理後のビタミンC残存量が多かった。<BR> このことより、40℃程度で短時間の低温スチーム調理を施すことで、春菊やほうれん草のビタミンCを増加させることができ、より多くのビタミンCを摂取することができる。
著者
金森 誠也
出版者
Japanische Gesellschaft für Germanistik
雑誌
ドイツ文學 (ISSN:03872831)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.48-58, 1970-03-31 (Released:2009-01-30)
参考文献数
12

Nachdem Wagner 1854 auf Empfehlung seines Dichterfreundes Georg Herwegh, Schopenhauers Hauptwerk “Die Welt als Wille und Vorstellung” gelesen hatte, begeisterte er sich für die Philosophie des Pessimismus bis zum seinem Lebensende und bemühte sich, in seinen späteren musikalischen Dramen die Grundidee dieser Philosophie auszüdrücken. Aber der “Lehrer” Schopenhauer war gegen seinen musikalischen Schöler sehr kalt geblieben. Als Wagner ihm die Dichtung seines “Ring des Nibelungen” mit der handschriftlichen Widmung “Aus Verehrung” überbringen ließ, stellte er nur fest, jener habe mehr Zeug zum Dichter als zum Musiker.Nach Schopenhauers Theorie nimmt die Musik unter allen Künsten eine durchaus unvergleichliche Stellung ein. Er hat festgestellt, daß die Musik keineswegs gleich den anderen Künsten das Abbild der Ideen, sondern Abbild des Weltwillens ist, dessen Objektivität auch die Ideen sind: deshalb eben ist die Wirkung der Musik sehr viel mächtiger und eindringlicher, als die der anderen Künste; denn diese reden nur vom Schatten, sie aber vom Wesen.Die Oper schätzte Schopenhauer nicht sehr hoch. Er meinte die Oper, und besonders die Große Oper, sei eigentlich keine Erzeugnis des reinen Kunstsinnes, vielmehr die des etwas barbarischen Begriffs von Erhöhung des ästhetischen Genußes mittels Anhäufung gekünstelter, nicht musikalischer Mittel.Auch Wagners musikalische Dramen verwarf er nach Anhören des “Fliegenden Holländers” gänzlich und teilte einem seiner Freunde mit, “Wagner wisse nicht was Musik sei.” Dagegen war Wagner seinem Lehrer treu ergeben und zunächst begeistert für Schopenhauers Grundgedanken, der darin besteht, daß der einzige Weg nach Erlösung derjenige der konsequenten Verneinung des Willens zum Leben ist.In der Selbstbiographie “Mein Leben” und in einem Brief an Franz Liszt von 1854 schildert Wagner in anschaulicher Weise die Wucht der ersten aus Schopenhauers Gedankenwelt gewonnenen Eindrücke, vor denen die letzten Reste des zeitweilig durch die Jungdeutschen und Ludwig Feuerbach genährten Optimismus und revolutionären Sozialismus sich schnell verflüchtigten.Ferner schätzte Wagner Schopenhauers musikalische Theorie, die der Musik unter allen Künsten eine so hervorragende Stellung einräumt, obwohl er in seiner früheren Schriften der Oper vorwirft, sie mache das Mittel des Ausdrucks (die Musik) zum Zweck, der Zweck des Ausdrucks (das Drama) aber zum Mittel des Kunstwerks und bis zu seinem Ende an dieser Behauptung im wesentlichen festhielt.Wagners musikalische Dramen, die unter Schopenhauers starkem Einfluß geschaffen wurden, sind der “Ring, ” “Tristan” und “Parsifal.”Besonders im “Ring” wird unter Schopenhauers Einfluß die Wendung von der Aktion zur Passion vollzogen.Im “Ring” hört Siegfried auf, ein Revolutionär oder auch Befreier durch die Tat zu sein. Das erlösende Wissen taugt ihnen allen, Wotan, Siegfried wie Brünhilde, nur noch dazu, das Ende zu wissen und zu wollen. Hier wandelt sich das tragische Schauspiel zum Passionsspiel.In der Schlußszene der “Götterdämmerung, ” die unter Schopenhauers Einfluß dreimal abgeändert wurde, singt Brünhilde unverkennbare pessimistische Strophen, die Schopenhauers Philosophie verraten.Ferner zeigt sich in Tristans und Isoldes Liebestod die Lehre der Verneinung des Willens zum Leben.Das Versinken in Bewußtlosigkeit, das die Vereinigung der Liebenden eben dadurch herbeiführt, daß sie das Einzeltum, die Individualität auslöscht, enthält viel von Schopenhauers Weltansicht
著者
金子 諒 藤澤 真平 佐々木 誠
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.411-416, 2009 (Released:2009-07-24)
参考文献数
25
被引用文献数
10 2

〔目的〕本研究では,足趾把持筋力トレーニングが最大速度歩行の床反力に及ぼす影響を検討することを目的とした。〔対象〕健常な学生27名とした。〔方法〕対象者を男女別に無作為にトレーニング群,対照群に振り分けた。足趾把持筋力,10 m最大速度歩行時の速度,歩数,歩行率,歩幅,最大速度歩行時の床反力を介入期間の前と後に測定した。トレーニング群には4週間の足趾把持筋力トレーニングを行わせ,対照群には普段通りの生活をさせた。〔結果〕トレーニング群は有意に足趾把持筋力が増強し,10 m最大歩行速度が速くなった。また,床反力横方向第3波,歩行率において増加傾向がみられた。〔結語〕蹴り出しにおける脚の運びの方向性が適正化することで,歩行率が改善し,最大歩行速度が向上する可能性が示唆された。また,最大歩行速度向上に対して床反力垂直方向の最大波に増加がみられなかったことから,足趾による制動力が高まったことでソフトに踵接地でき,踵接地による衝撃が減少したことが示唆された。
著者
後藤 育知 山崎 諒介 大谷 智輝 岩井 孝樹 籾山 日出樹 松本 仁美 金子 純一郎
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101962, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】肩回旋筋腱板の断裂は棘上筋に最も多く生じるとされている.通常保存及び手術療法ともに4 〜6 週間の肩関節自動運動が禁止されることで,その期間の廃用症候群が問題となる.棘上筋は僧帽筋上部線維より深層を走行するため視診や筋電図学的に機能や構造を検討するには困難な解剖学的特徴をもつ筋といえる.そこで本研究では超音波画像診断装置を用いて深層に存在する棘上筋の筋厚を複数箇所測定し自動運動による棘上筋への負荷の程度や構造的特性を解明する事と,棘上筋の構造的特性を踏まえた廃用症候群を予防する方法について検討する事を目的に研究を行った.【方法】1)対象:肩関節障害の既往のない健常成人男性12名(平均年齢21.6±1.61歳,平均身長173.4±5.5cm,平均体重63.4±5.9kg)を対象とし,利き腕において計測を行った.2)方法:(1)測定機器は計測機器超音波画像診断装置(L38/10-5ソノサイト社製)を用いた.(2)棘上筋筋厚の計測方法:棘上筋の測定肢位は椅子座位にて上肢下垂位,耳孔‐肩峰‐大転子が一直線上となる肢位で行った.測定部位は肩峰と棘三角を結ぶ線に上角から下した垂線(以下,上角ポイント),肩峰と棘三角を結ぶ線の中点(以下,中点ポイント)の2 点を棘上筋の走行に対して直角に超音波画像診断装置のプローブ面を全面接触させて測定した.測定する肩関節外転角度は安静下垂位(外転0°),外転10°,30°,90°の角度において無負荷で測定を行った.(3)統計処理:各ポイントにおける角度ごとの比較は一元配置分散分析にて多重比較検定を行い,異なるポイントの角度ごとの比較には,正規性の確認後,対応のあるt検定を用いた.いずれも有意水準は5%とした.【倫理的配慮、説明と同意】超音波による棘上筋厚の測定の実施に際し,本研究に関する説明を担当者から行い,研究で得られた結果は目的以外に使用しないことなどを十分に説明し文書にて同意を得た.【結果】上角ポイントでは棘上筋の筋厚は0°で0.9 ± 0.34cm,10°で1.02 ± 0.37cm,30°で1.15 ± 0.33,90°で1.65 ± 0.28cmで,90°において最も筋厚が厚くなり,0°,10°,30°と比較して統計学的に有意に厚くなったことが明らかとなった.また,0°,10°,30°において各々を比較した場合では統計学的に有意差を認められなかった.中点ポイントでの筋厚は0°,10°,30°,90°それぞれの角度間において棘上筋の筋厚に統計学的有意差は認めなかった.【考察】今回の研究において上角ポイントにおける筋厚は,肩関節外転0°〜30°において各々を比較した場合,棘上筋の筋厚に統計学的有意差は認められなかったが,0°,10°,30°での筋厚を90°と比較した場合では統計学的有意差が認められた.坂井らによると,肩関節外転における棘上筋は通常最初の10°までに働いているとされており,肩関節10°付近で筋厚が最大膨隆するという仮説が考えられた.また,棘上筋は30°まで作用するとされる説もあるため30°付近においても筋の膨隆はプラトーに達すると考えられた.しかし,得られた結果より肩関節外転0°〜30°における棘上筋の筋厚に統計学的有意差が見られなかったことから,0°〜30°までは負荷が増大しても筋厚が変化しないことが明らかとなった. 中点ポイントでは角度間において,統計学的に有意な差を認めなかったことから,測定部位が異なれば負荷の影響は同じであっても筋厚の変化は異なることを示している.これら2 ポイントの異なる筋厚の変化は羽状筋である棘上筋とその収縮様式,筋の起始部が関係しており,自動外転90°の最大負荷時に筋腹部が上角ポイントに滑走し,中点ポイントでは同じく90°で平均値が最も低値である事から筋腹部から筋腱移行部になったことで90°での筋厚が薄くなったと考えられる.つまり30°〜90°での筋の滑走が最も大きかったと推察される.【理学療法学研究としての意義】臨床における腱板断裂例では手術療法後の肩関節自動運動禁止による廃用症候群が早期ADL獲得に影響を与える.この問題に対し今回の結果から,0°〜30°の範囲内の肩関節外転自動運動は棘上筋に筋厚に変化がみられないことから,この角度範囲であれば筋厚を高めることなく収縮を促すことができ,肩関節自動運動禁止による棘上筋の廃用性筋萎縮を予防できる可能性があることが示唆された.