著者
堀越 雄太 金 路 鈴木 和幸
出版者
日本信頼性学会
雑誌
信頼性シンポジウム発表報文集
巻号頁・発行日
vol.2007, no.20, pp.91-94, 2007-11-30

モニタリングシステムから警報が発せられた際に保全行動を行う安全監視保全では、誤報と欠報によるリスクを押さえた上での瞬時の意思決定が要求される。リスクを抑える手段の一つとして複数のモニターを組み合わせるという方法があるが、これには各モニターから得られた情報を如何にして保全行動と結びつけるかを考える難しさもある。瞬時の意思決定を困難とするこの問題を解決する方法の一つとして、k-out-of-n型監視方策(k-Out-of-n構造)がある。本研究では、期待リスクを最小にする視点から、k-out-of-n構造の最適性を示す。これにより、瞬時の意思決定の効率化を図ることが可能となる。
著者
鈴木 剛 渡辺 正夫 諏訪部 圭太
出版者
大阪教育大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2011-04-01

植物の受粉機構に関連する「ゲノム・遺伝子相関」を明らかにするために3つのプロジェクトを行った。第一に、形質転換実験によりインセスト回避をレストアできるかを検討し、シロイヌナズナの自家和合性の分子進化を考察した。第二に、アブラナ科植物の同一種内で受粉時の生殖障壁を生み出している新規生殖隔離遺伝子の花粉側・雌しべ側因子セットを同定し、機能解析により証明した。第三に、イネやアブラナの生殖器官特異的な包括的RNA解析により、受粉時の相関遺伝子の解析基盤を整備した。その過程で、イネ葯のmiRNAの網羅的解析から、耐冷性の高いイネ品種におけるmiRNAの遺伝子発現制御の役割を見いだした。
著者
浜岡 政好 岡崎 祐司 鈴木 勉 関谷 龍子 高橋 憲二 佐藤 嘉夫
出版者
佛教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

超高齢化が進むなかで地域コミュニティの維持と高齢者等への生活支援がいっそう困難化してきている。そのために地域コミュニティの再編成と行政による地域コミュニティへの支援が強化されている。2つの自治体ではともに小地域単位にコミュニティセンターを設け、住民の自治活動をきめ細かく支援する仕組みを作りつつあった。またNPOなどの非地縁型の組織は高齢化した地域コミュニティの生活課題の一部をカバーしつつあるが、まだ十分に補完機能を果たしているとはいえない。
著者
鈴木 善晴
出版者
法政大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究は,地球温暖化進行時の豪雨頻発化を念頭に,クラウド・シーディングを用いた人為的豪雨抑制手法の開発とその効果的な実施条件について検討を行うものである.メソ気象モデルを使用して雨域面積や時間降水量の変化などの複数の観点からシーディングによる降水システムへの影響の有無や大小を解析するとともに,シーディングに伴う氷晶数濃度や霰の増減などに着目して抑制効果のメカニズムを解析した.その結果,シーディングにより積算降水量のピーク領域の面積や時間最大降水量が効果的に抑制され得ることなどが確認され,また,風下側への降水粒子の移動・拡散がシーディングによる豪雨抑制の重要な要因であることなどが示された.
著者
山本 晴彦 本條 均 早川 誠而 鈴木 義則 河田 尚之
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.207-213, 1996-06-05
参考文献数
13
被引用文献数
1

暖地において水田裏作の基幹作物である二条オオムギ(品種: ニシノチカラ)を対象に, 個体群の太陽エネルギー利用効率(Eu, %), 太陽エネルギー転換効率(Ec, %)ならびに日射吸収量から乾物への変換効率(Cs, g MJ^<-1>)を算出し, 二条オオムギの乾物生産を太陽エネルギーの利用の面から評価した. 節間伸長期から出穂期までの個体群日射吸収量は全天日射量の約56%, 登熟期間中の個体群日射吸収量は約70%であった. 全生育期間の個体群日射吸収量は865.02 MJm^<-2>で, これは生育期間中の個体群に投下された日射量の積算値の約40%に相当した. 節間伸長期から出穂期までの生育中期のEcは3.94%で, 高い値を示した. また, 登熟期間中のEuは1.47%, Ecは2.13%で, 全生育期間におけるEuは1.09%, Ecは2.71%であった. これは, 表作における暖地水稲のEu, Ecに匹敵する値であり, 寒冷地のリクゼンムギに比べてかなり高率であることがわかった. 播種期直後から出穂期までの栄養生長期における乾物生産と積算日射吸収量の関係は直線関係が成り立ち, Csは2.32gMJ^<-1>であった. さらに, 登熟初期および中期は, 1.79gMJ^<-1>, 1.179MJ^<-1>になることが示された.
著者
鈴木 秀之
出版者
京都工芸繊維大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

大腸菌のバイオフィルム(BF)形成にスペルミジンが必須であることを示した。スペルミジンは菌体外から取り込んでも、菌体内で生合成しても、あるいは菌体外から取り込んだプトレッシン(Put)から合成してもいいことを示した。5つあるPutトランスポーターの遺伝子を1つずつ潰した菌株を作成し、Putを含む培地でBF形成を調べた結果、PlaPを欠損させた場合にBF形成が顕著に低下した。ところが、どのトランスポーターが欠損している株でも、菌体内のスペルミジン濃度に大差がないことから、PlaPはトランスポーターとして機能するのでなく、PlaPにPutが結合することがBF形成シグナルになると考えられた。
著者
佐々木 宏 深津 敦 鈴木 裕介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.92, pp.7-12, 2010-06-17
参考文献数
2

2009年9月11日に種子島宇宙センターからH2Bロケットで打上げられた宇宙ステーション補給機(HTV)技術実証機は、足掛け53日のミッションの中で、国際宇宙ステーションへのランデブ、食料や実験装置などの補給、廃棄品の搭載などを行い、11月2日に大気圏再突入を実施し、成功裏にミッションを完了した.HTVは約13年間の期間を通して開発され、技術実証機ミッションの中で実証された自動ランデブー技術や有人安全技術などの技術は、将来の宇宙開発に重要なものである.本講演では、HTV技術実証機の技術的な成果について報告する.
著者
鈴木 江津子
出版者
上智大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

記憶の生理学的基礎と考えられている海馬長期増強は、生体内ではあまり見られない高頻度な電気刺激をシナプ部に与えることにより誘導されることが多く、内在性の誘導メカニズムは明確ではない。本研究では、内在性の長期増強誘導メカニズムとしてのアセチルコリン受容体およびカリウムイオンチャネルの可能性を検討することを目的とした。ラット海馬スライス標本を用い、内在性のアセチルコリン放出による海馬長期増強調節作用メカニズムについて検討した。海馬CA1への海馬内入力線維であるシャファー側枝に対し、高頻度刺激を与える30秒前に中隔からのアセチルコリン入力線維のあるCA1上昇層に対し電気刺激を行うことにより、高頻度刺激によるCA1長期増強の程度が有意に増加することが確認された。この長期増強の増大は、ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)阻害薬投与により阻害された。一方で、Kv7/M型カリウムイオンチャネル阻害薬を、mAChR阻害薬と同時投与することにより、上昇層刺激による高頻度刺激誘導性長期増強の増大が認められた。また、Kv7/M型カリウムイオンチャネル阻害下では、上昇層への先行刺激なしに、高頻度刺激のみでも長期増強の程度が増大した。カリウムイオンチャネルの不活性化は細胞膜の脱分極を引き起こすことから、膜電位依存性カルシウムイオンチャネル活性化により細胞内にカルシウムイオンが流入し、長期増強増大が生じている可能性を検討するため、T/R型カルシウムイオンチャネル阻害薬を投与したところ、上昇層刺激による高頻度刺激誘導性長期増強増大が阻害された。このことから、内在性アセチルコリン放出による長期増強増大には、mAChR活性化およびKv7/M型カリウムイオンチャネル不活性化とそれに伴う膜電位依存性カルシウムイオンチャネル活性化が関与していることが示された。
著者
時松 孝次 田村 修次 鈴木 比呂子
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

戸建て住宅の液状化被害予測・対策・修復技術の向上について検討し、(1)直接基礎建物の被害は、建物階数、接地圧、アスペクト比、地盤沈下量が大きいほど、また表層の非液状化層厚が薄いほど、大きくなること、(2)摩擦杭基礎の沈下挙動は、建物・地盤条件により、抜け上がり、共下がり、めり込み沈下に分類できること、支持杭の被害無被害に杭頭固定度、杭の変形性能と耐力が大きな影響を与えること、(3)液状化対策としてドレーンパイプを基礎外周に設置することが有効であること、(4)鉛直荷重と転倒モーメントに関する安全率により直接基礎の被害をある程度推定できることを示した。

1 0 0 0 OA 帝国法律全書

著者
鈴木政雄 編
出版者
田中宋栄堂
巻号頁・発行日
1894
著者
鈴木 敏和
出版者
和洋女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

肥満は不妊の一要因である。本研究では、高脂肪食マウス肥満モデルにおける雄性不妊の機構を解析した。また、雄性不妊の改善に効果が期待されている栄養素L-カルニチンの効果についても調べた。肥満に伴って、精子運動能の低下と交配させた雌マウスの妊娠率の低下が見られた。L-カルニチンによる肥満雄マウスの妊孕能改善はみられなかった。精巣上体尾部の遺伝子発現解析の結果、肥満マウスでは精子成熟の過程でDNA損傷が引き起こされていること、その一部にpiRNAが関与していることが示唆さされた。
著者
小林 新三 茨木 智志 鈴木 正弘
出版者
歴史教育史研究会
雑誌
歴史教育史研究 (ISSN:13487973)
巻号頁・発行日
pp.67-86, 2010-12-01

日時:2010年7月29日場所:新潟県新潟市西蒲区聞き手:茨木智志 ; 鈴木正弘
著者
カチョーンルンルアン パナート 木村 景一 BABU Suryadevara V. 鈴木 恵友
出版者
九州工業大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

ポリシング加工現象を解析するため,被ポリシング面(被加工領域)にエバネッセント光(近接場光)を発生させ,被加工領域に侵入するナノ微粒子の挙動観察を行なった.独自に開発したポリシング機に搭載できるポリシング現象可視化装置により,ポリシングの現象を再現し,SiO2基板で粒径15~100nm(4H-SiC基板では粒径50nmのシリカ)の粒子の挙動を動的に毎秒100フレームで観察することに成功した.