著者
関口 達也 貞広 幸雄
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Series A (ISSN:18834388)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.269-282, 2015-05-01 (Released:2019-10-05)
参考文献数
22

本稿では,簡便かつ多面的に商業環境の評価を行う新たな手法の提案を行う.具体的には,1)総充足度,2)安定度,3)重要度,の三つの指標を用いて,地域における商業環境を複数の観点から評価する方法を提案する.仮想的な地域と実地域へ手法を適用し,各指標の性質を検討した結果,以下の知見が得られた.1)いずれの指標も,地域の店舗の立地・規模の差異を考慮した評価が可能である,2)総充足度は地区の店舗の充足性を評価し,店舗数の増加に対して指標値の増分には一定の逓減性がみられる,3)安定度は各地区の総充足度が少数の店舗に依存するか否かを判断する指標で,充足度と併用すると,地区の総充足度の特定の店舗への依存性を評価できる,4)重要度は各地区の総充足度の向上に大きく貢献する店舗が高く評価される指標で,充足度,安定度との併用により,地域の総充足度の向上に最も寄与している店舗の閉店が及ぼす影響を視覚化できる.
著者
関口 和徳
出版者
日本刑法学会
雑誌
刑法雑誌 (ISSN:00220191)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.178-193, 2013-04-01 (Released:2020-11-05)
著者
関 源太郎
出版者
The Japanese Society for the History of Economic Thought
雑誌
経済学史学会年報 (ISSN:04534786)
巻号頁・発行日
vol.42, no.42, pp.32-45, 2002 (Released:2010-08-05)
参考文献数
24

Between the late 18th and the early 19th century, the Scottish Society experienced rapid industrialization and urbanization which caused various kinds of urban problems. Glasgow, especially, was notorious as “the unhealthiest city in Britain”. Moreover, since the poor relief system of Glasgow was increasingly burdened by the increase of costs and prices due to the Napoleonic wars, economic distress and epidemic, it was seriously complained of. In 1819, Thomas Chalmers was appointed minister of St. John's in Glasgow and attempted, as the Evangelical clergy, a new experiment in poor relief. Most scholars have regarded the experiment as less than successful. Though their evaluations still have some validity, this paper is concerned with Chalmers' intention regarding poor relief in terms of theory and thought as well as practice. It will clarify the historical significance of Chalmers' views of poor relief through examination of the relation of his experiment to his theory and thought.Chalmers criticized the poor relief program of Glasgow for being complicated, and having a physical and mental distance between the recipients and the providers of relief. Thus he built up at his parish a poor relief system which was structurally and financially independent of any other organization. He expected that poor relief should be provided by the parish itself, and the morality of the poor be improved. Meanwhile, he identified the final cause of poverty as a tendency for a population to increase beyond the natural limit of food production. He pointed out that there were two sorts of measures to solve this problem: “an external remedy” and “an internal remedy.” He went on to assert that the former, for instance, a home colonization and an increase in the productivity of manufacturers, would be useless without the latter. “An internal remedy” meant that laborers should contemplate the futures of their families and defer marriage by excising their “prudence and principles from within.” At the same time he explained that whether labor wages were high or low would depend on labor supply which depended on the laborers' decision in turn. Thus he concluded that poor relief ultimately depended on the laborers' behavior. We can understand that the conclusion as such was interrelated with his experiment.Chalmers' theory, thought and practice were agreeable to the landlords who demanded the reduction of their burden of the poor relief and to the New Whigs who claimed the complete protection of property. However, his original intention consisted in the argument that the laborers had to transform themselves into the adequate actors in order to survive in the new industrial and urban society.
著者
松本 主之 新井 正美 岩間 達 樫田 博史 工藤 孝広 小泉 浩一 佐藤 康史 関根 茂樹 田中 信治 田中屋 宏爾 田村 和朗 平田 敬治 深堀 優 江﨑 幹宏 石川 秀樹 岩間 毅夫 岡﨑 康司 斎藤 豊 松浦 成昭 武藤 倫弘 冨田 尚裕 秋山 卓士 山本 敏樹 石田 秀行 中山 佳子
出版者
一般社団法人 日本遺伝性腫瘍学会
雑誌
遺伝性腫瘍 (ISSN:24356808)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.79-92, 2020 (Released:2020-09-25)
参考文献数
52

若年性ポリポーシス症候群は全消化管に過誤腫性ポリープである若年性ポリープが多発する,希少疾患である.SMAD4あるいはBMPR1A遺伝子の生殖細胞系列バリアントが原因として報告されている.約75%は常染色体優性遺伝形式を示すが,約25%は家族歴のない孤発例である.また,がん遺伝子パネル検査によって診断される可能性がある. ポリープの発生部位により全消化管型,大腸限局型,胃限局型に分けられ,胃限局型ではSMAD4の病的バリアントを原因とすることが多く,胃癌のリスクが高い.また,SMAD4の病的バリアントを有する症例では,遺伝性出血性毛細血管拡張症を高率に合併し,心大血管病変の定期検査も考慮する. 本診療ガイドラインでは,小児から成人にかけてシームレスに,正確な診断と適切な治療・サーベイランスが行われるよう, 基本的事項を解説し,3個のクリニカルクエスチョンと推奨を作成した.
著者
関口 芳恵 坂本 由美子 宮本 和典
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.271, 2010

<はじめに> 当院は病床数900床、職員数1200名の総合病院である。2003年のオーダリング開始時に、イントラネットのホームページ(以下HP)が開設され、診療録端末にて閲覧が可能な環境にある。臨床検査部も2003年6月よりHPを開設し、2週間毎の定期更新を行っている。<BR><方法> 今回HPのアクセス状況を確認し、どのような情報が必要とされ閲覧されているか解析を行った。<BR><結果> 2003年開設当初は、月平均のアクセス数が、140件/月であった。職員向け検査部見学ツアーを開始した2006年から2008年にかけて200件/月になり、2008年以降は院内端末起動時に表示されるグループボード内からHPへのアクセスが容易になったことと、新人看護師や研修医に向けた研修会で案内を行ったことで、認知度が高まり、500件/月に伸びた。月別に見ると、年度切り替えの4月が最も多かった。項目別に見ると、トピックス(項目情報・採血管の選択・所要時間など)、オーダリングマニュアル、検査部写真館(トップページに載せている写真履歴)、検査部の旅(各部署の紹介)、採血マニュアル、感染マーカー動向調査などが、アクセス数が多かった。<BR><まとめ> アクセス件数を見ると、基礎的な情報から新着情報までニーズは多様であった。アクセスが容易になったこと、研修会などでの案内、2週間毎の定期更新を続けることで、利用者が多くなったものと推測する。当院は職員数が多く、情報の伝達が難しいところもあるので、手軽に必要な情報を收集できる環境は、業務の効率化において重要であると思われる。閉鎖的に思われがちな検査部を身近に感じていただき、チーム医療を円滑にするため、各個人が臨床検査に対する情報を有効活用できるよう、今後も情報発信を続けていきたい。
著者
関口 智嗣
出版者
日経BP社
雑誌
日経バイト (ISSN:02896508)
巻号頁・発行日
no.264, pp.91-96, 2005-05

筆者が会長を務めているグリッド協議会では,複数のコンピュータによる分散処理「グリッド・コンピューティング」に関するWebニュースを集めている。略して「グリッド」と称されることが多いこの言葉は,ほぼ毎日のように報道発表やニュース記事としてWebサイトの更新チェック・プログラムに引っかかる。