著者
関 一敏
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集 日本文化人類学会第54回研究大会 (ISSN:21897964)
巻号頁・発行日
pp.A10, 2020 (Released:2020-09-12)

(1)呪術・宗教・科学という古典的主題は、それぞれの活動を担う人物からの離床度で測定できること(科学>宗教>呪術)。(2)うち宗教の人物像は「預言者」「修行者」「老賢者」に整理できること(ウェバー、キュング)。(3)呪術研究の課題は「呪者になる」「呪力のモノ化」「半分の真面目さ」にあること(モース)。以上をふまえて、呪者の人物像問題を深めてみたい。
著者
佐々木 裕介 関口 敦二
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:21888825)
巻号頁・発行日
vol.2021-SE-207, no.31, pp.1-8, 2021-02-22

ラピッドリリースを前提として Microservice Architecture (MSA) で構築したシステムを複数の組織で運用する場合,複数の組織が様々な設定変更を MSA システム上で同時に実施する.しかし,複数の同時変更に起因するテストの失敗,すなわち障害を解決することは困難である.本論文では,サービスメッシュの構成変更時,特に性能にかかわる障害に関して,障害原因の切り分け作業を網羅的かつ効率的に行う手法を提示する.本手法は,複数の設定変更を組み合わせた場合にのみ再現する障害について,効率的に原因箇所を特定できる.
著者
横関 博雄
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.14, no.23, pp.S25-28, 2015

近年、スギ花粉症患者に呼吸器症状、消化器症状、咽頭症状、発熱なども見られることが良く知られスギ花粉症は全身性疾患の一つと考えられている。また、スギ花粉症の患者に合併してスギ花粉が皮膚に接触することが原因と思われるスギ花粉皮膚炎と呼ばれている皮膚症状が見られることがある。このスギ花粉皮膚炎は飛散するスギ花粉抗原の皮膚への接触による空気伝搬性接触皮膚炎(airborne contact dermatitis)の一つと考えられてきている。花粉皮膚炎はスギの飛散する2月から4月までだけではなく10月から12月までの秋にも発症する。秋に発症する花粉皮膚炎はスギ花粉による皮膚炎とブタクサ、ヨモギ花粉による秋花粉皮膚炎である。今回、スギ花粉皮膚炎の臨床的特徴、発症機序、治療法、予防法、他のアレルギー性接触皮膚炎などとの鑑別方法に関して述べたい。治療はマスク、眼鏡、マフラーなどでスギ花粉が皮膚に接触することを予防するとともに、スギ花粉症に準じて非鎮静性の第2世代の抗ヒスタミン薬の内服が必要である。また、スギ抗原が皮膚内に入るのを予防するために、角層のバリア機能を保つスキンケアも必要不可欠である。春先に生じる顔が赤くなる皮膚炎には化粧、洗剤、毛染めなどによるアレルギー性接触皮膚炎以外にスギ花粉皮膚炎があることを念頭に置いて診療する必要がある。(皮膚の科学,増23: 25-28, 2015)
著者
高見 奈津子 前平 奈加 石井 照子 宗形 成子 二瓶 忠臣 小室 英生 奥山 高司 関和 良太 江口 紘也 推名 翔太 大森 圭貢
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2016, 2017

<p>【はじめに,目的】介護予防通所リハビリテーション(以下通所リハ)は介護予防,特に三次予防の役割を有する。高齢化が進み2010年,N市の高齢化率は23%となる中,当通所リハもこの役割を担ってきた。当通所リハでは①心身機能と生活状況聴取,②身体機能練習として四肢体幹筋力練習,バランス練習,起居移動動作練習を行っている。本研究の目的は,1.利用者の身体機能検査平均値と健常高齢者平均値との比較,2.転倒カットオフ値との比較,3.初回最終検査値の変化,これらより通所リハの効果を明らかにする事である。</p><p></p><p></p><p></p><p></p><p>【方法】対象は,当通所リハ開始1か月以内に初回検査,その後平成26年4月から平成28年4月の間に最終検査を実施した75歳以上の要支援認定者(以下要支援者)17名(男性4名,女性13名)。年齢は初回最終検査の順に81.5±5.1歳と84.8±4.1歳。初回最終検査までの期間は平均37カ月±25カ月で最短7カ月,最長82カ月。通所頻度は週1から2回。検査項目は握力,5m最大歩行速度(以下歩行速度),ファンクショナルリーチテスト(以下FRT),timed up and goテスト(以下TUG)の結果を後方視した。先行研究に75歳以上要支援者の身体機能報告は少なかったため平均値を健常高齢者平均値と比較し,平均値を超えた割合を算出した。また対応のあるt検定を用い初回最終検査で各項目の違いを分析した。FRTとTUGは先行研究から転倒リスクのカットオフ値15.3cm以下と13.5秒以上に相当しない割合を算出した。次に検査項目毎に初回最終で維持向上した割合を算出した。更に各項目の初回最終の変化率を算出し介入期間との相関より関与期間の影響をみた。</p><p></p><p></p><p></p><p></p><p>【結果】初回最終検査の平均値は,握力は20.0±7.2kg,19.5±6.9kg,歩行速度は0.73m/秒,0.86m/秒,FRTは18.6±7.2cm,20.2±6.9cm,TUGは17.9±10.8秒,18.0±9.0秒であった。t検定ではいずれの項目も有意差はなかった。健常者の平均値を超えた割合は,初回最終検査の順に握力は59%と71%,歩行速度は29%と18%,FRTは12%と24%,TUGは0%と0%であった。転倒リスクとの比較では初回最終検査の順にFRTが64.7%と71%,TUGが41.2%と34.4%であった。初回最終検査の間で維持向上した割合は握力52.9%,歩行速度58.8%,FRT64.7%,TUGは58.8%であった。また関与期間と初回最終変化率は5m最大歩行速度以外では相関がなかった。</p><p></p><p></p><p></p><p></p><p>【結論】身体機能は加齢に伴う有意な低下がなく,半数以上の身体機能が維持向上できていると考えられた。また健常高齢者との比較でもTUGを除くいずれの項目も平均値を超えた割合は増加しており通所リハによる効果があったと考えられた。関与期間にはややばらつきがみられたが歩行速度以外は相関がなく影響は少なかった。しかしバランス機能が健常高齢者の平均値より低い傾向にある事,初回最終で維持改善しない者が存在する事より今後はその者に対する関わり方を検討することで更なる効果が期待できると考えられた。</p>
著者
関 俊一 SEKI Shunich
出版者
三重大学教育学部
雑誌
三重大学教育学部研究紀要, 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学 (ISSN:18802419)
巻号頁・発行日
vol.63, pp.65-70, 2012-03-31

“紙切り”という日本の伝統的な技法で、筆者自らが幼少期に体験した“紙切り”の思い出や作品を基に、小学校で実践しているワークショップと図画工作としてのあり方について考察する。鋏で図形を切るという行為は、絵を描くのとはまた違った技術や感覚が必要である。何かを模して紙を切り、具体的に表現する為には、鋏の使い方や紙の特徴を理解し、切る図形のイメージをしっかり記憶することが重要である。紙と鋏で図形を切り取るという一連の流れから、どの様な事を児童が学んだかを具体的に記した。
著者
関敬吾 著
出版者
角川書店
巻号頁・発行日
vol.第1部 (動物昔話), 1950
著者
横山 稔之 坂本 祥駿 関 真秀 鈴木 穣 笠原 雅弘
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.40, no.156, pp.14-18, 2020 (Released:2021-02-04)
参考文献数
12

ゲノムの個体間の差異に着目し、数学的なグラフ構造としてゲノムを可視化するためのツールであるグラフゲノムブラウザを開発した。ゲノム科学の研究において、遺伝情報の総体であるゲノムを可視化することは、その差異を検証し、解釈する上で重要である。このとき、複数のゲノムを数学的なグラフ構造で表現するグラフゲノムをデータ構造として用いることで、ゲノム間の様々な差異をより自然に表現することが可能となる。ここでは、グラフゲノムの可視化をするためのゲノムブラウザであるグラフゲノムブラウザとして、MoMI-Gを紹介する。このツールでは、差異の可視化に必要となる様々な情報を表現するための可視化モジュールを実装した。またこれを用いて、がん培養細胞において発見されている融合遺伝子の可視化を行った。グラフゲノムブラウザは、複雑な差異に対し、可視化を通した探索的な解析を可能にする。
著者
長谷川 弘忠 山崎 文雄 松岡 昌志 関本 泉
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地震工学研究発表会講演論文集
巻号頁・発行日
no.25, pp.1097-1100, 1999

兵庫県南部地震による建物の被害状況について, 地震後の空撮映像を利用した複数人による目視被害判読を行い, 判読者の違いが建物被害抽出結果に与える影響について検討を行った. 空撮映像はハイビジョンカメラにより上空から斜め下方を撮影したものを使用した. 結果の評価には, 建物1棟ごとの被災度調査データと, 被害地上写真を利用した. この結果, 被害の有無については, 個人差および判読時間の影響を受けず, 概ね同程度の抽出が可能であることが解った. ただし倒壊建物の抽出を行う場合には, 判読者の個人差の影響が顕著であり, 空撮映像上での倒壊判読基準の統一が必要であることが明らかとなった.
著者
川村 卓 島田 一志 高橋 佳三 森本 吉謙 小池 関也 阿江 通良
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.423-438, 2008-12-10 (Released:2009-02-25)
参考文献数
20
被引用文献数
25 4

The purpose of this study was to analyze three-dimensionally two groups of baseball strikers, i.e. high and low swing speed groups, and to compare the kinematics of their upper limb motion. Sixteen skilled male strikers were videotaped with two synchronized high-speed video cameras operating at 200 Hz. One trial in which the maximum bat head speed was achieved was selected for each subject and digitized to obtain three-dimensional coordinates of the segment end-points and the bat using a DLT technique. Subjects were divided into High (n=8) and Low (n=8) groups according to the bat head speed. The angles compared between the two groups were abduction-adduction, horizontal abduction-adduction, flexion-extension and internal-external rotation for both shoulders, flexion-extension for both elbows, supination-pronation for both forearms, radius-ulnar flexion, and dorsi-palmar flexion for both hands. The sequential data were normalized with the time from the point when the speed of the grip was over 3 m/s to the ball impact, and then averaged.1 Angles of elbow extension, forearm supination of the top arm, and ulnar flexion of both hands were much changed. However, the angles of both shoulder joints, bottom elbow and bottom forearm showed little change.2. The High group showed significantly larger shoulder adduction and horizontal adduction of a bottom arm than the Low group in 0–10% time and 50–70% time (p<0.05). The High group showed significantly smaller top elbow extension than the Low group in 40–70% time and 90–100% time (p<0.05).3. The High group showed significantly smaller top hand supination than the Low group in 100% time. In the time, the High group showed significantly larger bottom forearm pronation than the Low group in 50–70% time (p<0.05). The High group showed significantly larger dorsiflexion of the bottom hand than the Low group in 20–30% time (p<0.05).
著者
関根 由莉奈 山田 鉄兵 南川 卓也 松村 大樹 深澤 倫子
出版者
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

放射性廃棄物の安全かつ低コスト処理法の確立は、原子力分野における重要な課題の一つである。産業や鉱山開発において発生する放射性元素種や汚染環境は多岐にわたり、各々に適した処理・処分法の確立が強く求められる。本研究では、家畜骨を原料とするバイオナノアパタイト界面を活用して、陽・陰イオン性を含む様々な元素へ適用可能なグリーン・サステイナブルな環境浄化材料及びシステムを実現することを目的とする。
著者
二階堂 満 吉田 祐希 古関 健一 福村 卓也 渡邊 崇 戸谷 一英
出版者
一般社団法人 粉体工学会
雑誌
粉体工学会誌 (ISSN:03866157)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.483-491, 2018-09-10 (Released:2018-10-25)
参考文献数
14
被引用文献数
1

This study is aimed to develop a beneficial use of disposed seashells. Sanriku region in Iwate prefecture has an issue of disposals of seashells. In this study, we mechanochemically ground seashells under dry or wet conditions. We used a planetary ball mill, a tumbling ball mill, and a converge mill as mechanochemical grinding machine. After the grinding, we examined the heavy metal absorbencies of the ground materials, and of the compounds with seashell-origin hydroxyapatite (HAP). As a result, followings were found out: 1) When seashell-origin hydroxyapatite was used, it showed adequate heavy metal absorbency (Cd, Pb). 2) When mechanochemically ground scallop seashells without HAP were used, it showed adequate heavy metal absorbency (Cd, Pb). 3) When the scallop seashells are ground for long time under dry condition (mechanochemical grinding), the material tends to be amorphous, and its heavy metal absorbency becomes greater.