著者
中田 秀基 高木 浩光 松岡 聡 長嶋 雲兵 佐藤 三久 関口 智嗣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HPC,[ハイパフォーマンスコンピューティング]
巻号頁・発行日
vol.65, pp.9-14, 1997-03-06
参考文献数
5

ローカルなネットワーク上でのメッセージバッシングライブラリを用いた分散並列計算はすでに広く行なわれている。しかし、ネットワークの高速化によって現実的になりつつある広域ネットワーク上での分散並列計算については、ソフトウェアの枠組が未だ十分に整備されていない。我々は、広域分散並列計算に適した分散計算の枠組として「Ninf」を提案している。Ninfは広域分散環境でのマクロデータフローによる並列実行を支援するシステムで、広域での動的負荷分散とスケジューリングを特徴とする。メッセージパッシングライブラリを用いた手法に比較して(1)広域ネットワークに適した通信パターンを用いる、(2)ユーザにとってプログラミングが容易でかつ再利用性が高い、(3)既存のライブラリの再利用が容易、(4)ネットワーク上の食源の利用が可能、といった特長をもっている。
著者
中田 秀基 高木 浩光 松岡 聡 長嶋 雲兵 佐藤三久 関口 智嗣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.1818-1826, 1998-06-15
参考文献数
7
被引用文献数
4

ローカルなネットワーク上でのメッセージパッシングライブラリを用いた分散並列計算はすでに広く行われている.しかし,ネットワークの高速化によって現実的になりつつある広域ネットワーク上での分散並列計算については,ソフトウェアの枠組みがいまだ十分に整備されていない,我々は,広域分散並列計算に適した分散計算の枠組みとして「Ninf」を提案している.Ninfは広域分散環境でのマクロデータフローによる並列実行を支援するシステムで,広域での動的負荷分散とスケジューリングを特徴とする.メッセージパッシングライブラリを用いた手法と比較して,(1)広域ネットワークに適した通信パターンを用いる,(2)ユーザにとってプログラミングが容易でかつ再利用性が高い,(3)既存のライブラリの再利用が容易,(4)ネットワーク上の資源の利用が可能,といった特長を持つ.Distributed computing using message passing libraries in a LAN(Local Area Network) environment is already accepted as an effective supercomputing methodology.On the other hand,although distributed computing in WAN(Wide Area Network) environment is becoming practical due to recent development of high-speed network facilities,software framework for supercomputing in WAN is yet to be established.We propose 'Ninf',a distributed computing framework for globally distributed computing environment.Ninf enables parallel computing in WAN based on the macro dataflow model,and facilitates automatic dynamic load distribution and scheduling.Ninf has the following advantages over using existing message passing libraries in WAN supercomputing:(1) communication protocol suited for globally distributed environment,(2) ease of programming (3) reuse of existing libraries,(4) integration with existing data resources on the Internet.
著者
今関 敏子
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国際日本文学研究集会会議録 = PROCEEDINGS OF INTERNATIONAL CONFERENCE ON JAPANESE LITERATURE (ISSN:03877280)
巻号頁・発行日
no.26, pp.17-34, 2003-03-01

I would like to discuss how travel was viewed and discussed in the Heian and Kamakura periods through examining the themes of the culture and literature of travel.Travel has been a reoccurring theme in literature throughout history and throughout the world. By travel one can mean that for business or errands, enjoyment or sightseeing: all indicating very different purposes. In any event, for us in the modem world, travel means getting away from our daily existence and, for a period of time, entering an environment different from our normal one. For us, travel sets our heart alight with anticipation, and offers an opportunity to renew ourselves.However, how travel is viewed differs greatly from culture to culture and era to era. For example, in Japan's classical and medieval period, travel was seen basically as leaving one's home, and traveler's rest (tabine) could be had staying the night even at a location relatively near to home. Also, a journey to a far off location was not necessarily a cause for joy.It goes without saying that how travel is viewed is reflected in how it is illustrated in words. In the Kamakura period, traffic and trade between the capitol and the East grow beyond what they were previously. In what ways does the depiction of travel change? Most of the authors of travel literature of this period are men. Women left memoirs detailing not individual journeys, but rather a broader scale of their lives including their travels. Women in Japan have from times of old traveled a great deal indeed, but what brought about this difference in expression?Also, H. E. Plutschow wrote “Tabi suru Nihonjin” (1983, Musashino Shoin), while discussing how different Japanese and Western travel logs are, that in Japan, even if one does not leave on an actual journey, if he makes his way down a series of Utamakura, he may write a travel diary from within his own home. I would also like to look at the unique culture of travel within Japan as seen through the use of typified expression.
著者
関口 安義
出版者
都留文科大学
雑誌
都留文科大學研究紀要 (ISSN:02863774)
巻号頁・発行日
vol.76, pp.29-50, 2012
著者
齋藤 里美 齋藤 幸広 濱野 俊明 高関 じゅん 畠中 佳代子(OT) 加藤 理恵(ST) 友井 貴子 内田 賢一
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 第25回関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
pp.23, 2006 (Released:2006-08-02)

【はじめに】膝蓋骨骨折に対する骨接合術を施行した患者における経過と機能の変化を把握する目的で、調査検討を行ったので報告する。【対象と方法】対象は2002年4月以降、当院にて外傷性の膝蓋骨骨折に対する骨接合術を施行した患者28例(男18女10、平均年齢54.7歳)である。 診療録より、各症例の骨折型、手術日、理学療法(PT)開始日、膝関節可動開始日、荷重開始日、退院日、退院時膝関節可動域、退院時移動能力を調査した。【結果】骨接合術後、PT実施計画に大幅な変更無く退院した例は28例中24例だった。骨折型は腰野の分類で、単純横骨折型8例、第3骨片型が9例、第4骨片以上多骨片型(多骨片型)が7例であった。手術日~PT開始日までは平均1.9日、退院日までは平均24.0日であった。 PT開始日より術側膝関節伸展位での股・膝関節周囲筋の筋力増強、非荷重での立位・歩行を行った。膝関節可動域の回復に合わせて術側下肢の自動介助運動を追加したが、関節運動を伴う積極的な筋力増強は退院時まで行わなかった。 膝関節可動域については、単純横骨折型と第3骨片型では全例で術後1週以内に開始したが、多骨片型では術後1週以内が4例、残りの3例は術後2週以降の開始となった。 部分荷重負荷での歩行は単純横骨折型と第3骨片型では1例を除く16例で2週以内に開始した。多骨片型では4例は2週以内に開始、2例はギプス固定後早期に開始し、残りの1例は5週の安静となった。 24例のうち3例は、手術後ギプス固定が必要となった。うち2例が多骨片型の骨折であり、バイク乗車中の受傷であった。 退院時にギプス固定をしていなかった22例の膝関節屈曲角は平均120°であった。120°に達しなかったものは第3骨片型で9例中3例が100°~120°、多骨片型では6例中2例が90°未満であった。 退院時移動能力は、独歩が9例、T字杖歩行が4例、片松葉杖歩行が6例、両松葉杖歩行が3例、その他2例であった。 一方、28例中4例は在院中に再手術の適応となった。1例は術後10日で転倒し再骨折となった80歳男性で、再手術後2週で部分荷重負荷を開始し、30日後膝関節屈曲角130°でT字杖歩行退院となった。3例は術後早期の画像所見にて骨片脱転が認められ、うち2例は当院で再手術を施行した。術後15・28日後にギプスシーネ下にて部分荷重負荷・関節可動を開始し、43・44日後にそれぞれ片松葉・T字杖歩行にて自宅退院となった。尚、退院時膝関節屈曲角は70・90度であった。【まとめ】膝蓋骨骨折に対する骨接合術を施行した患者について調査検討を行った。再骨折や骨片脱転などで再手術となる例もあった。
著者
井関 邦敏
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.101, no.5, pp.1253-1258, 2012 (Released:2013-05-10)
参考文献数
9

慢性腎臓病(CKD)は腎機能(糸球体濾過量:GFR)を中心とした分類であったが,アルブミン尿(albuminuria:A)が追加され腎臓病の原因(cause:C)と併せてCGA分類(仮称)に変更された.3カ月以上持続する慢性の病態であり,予後(死亡,心血管障害,末期腎不全など)と密接な関連がメタ解析で証明され,ヒートマップとして示された.高齢者に多いステージ3が3a,3bに細分化された.
著者
関根 康正
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.84, no.4, pp.387-412, 2020 (Released:2020-05-28)
参考文献数
43

本論文は、『社会人類学年報』45巻掲載論文を引き継ぐ形で、現代社会を席巻するネオリベラリズムという思潮を人類学の立場から根底的に批判する一連の研究の中に位置づけられる。アガンベンが指摘するように、生政治が実践される現代社会では代理民主主義という形で「例外状態の常態化」が進行している。現に、世界中で大多数の国民が「ホモ・サケル」状態に置かれるような格差どころか棄民される社会を生き始めている。この20年にわたる私の「ストリート人類学」研究は、現代の苦境で苦しむ被抑圧者、犠牲者の側の視点に立つことを明確に宣言している。それは、このネオリベラリズムという浅薄な進歩の歴史から見れば、「敗者」とされる人々の歴史を「下からのまなざし」で掘り起こし、そこに希望と救済の場所を構築していく作業に傾注する人類学である。故に、周辺化され「ストリート・エッジ」にある人たちが、それでも、生きられる場をどのように構築しているのかを、その同じ社会空間を共有する者として、注目してきた。その立場から、勝者の側の純化した「高貴な」まなざし=「往路のまなざし」のみではなく、他者性と共にある不純で汚れた雑多な敗者のまなざし=「復路のまなざし」を含みこんだ二重化=交差のまなざしが生きられる場には不可欠であることを見出してきた。その延長上で、本論文では、「ストリート人類学」のより確かな理論化に向けて、特に、ストリート・エッジの理解に有益なアガンベンの「例外状態」論を批判的に検討することを通じて、現代社会を生き抜く極限の様式として「往路と復路の二重化のまなざし」を持つ構えが現代人一般に要求されていることを明らかにする。その意味で、基本的にアガンベンの「新たな政治」の実現という目標を共有しているが、『ストリート人類学』のみならずむしろ私の研究の起点になった『ケガレの人類学』にまで遡って行われる独自の思考によって、その目標を真に実現していくための補完として本研究はある。ここでの議論を通じて、『ストリート人類学』が、その発想の基礎において『ケガレの人類学』の到達点をふまえていることが明確に自覚され、その結果、フーコー、メルロ・ポンティ、ベンヤミン、岩田慶治、アガンベンらの諸理論との新たな出会いがもたらされた。そうした先人との対話の総合的な結果としてストリート人類学の基本構造理論がここに提出されている。

1 0 0 0 OA 元亨釈書 30巻

著者
虎関師錬
出版者
大菴呑碩 写
巻号頁・発行日
vol.[6], 1558
著者
有路 智恵 関 健介 金子 哲也
出版者
日本民族衛生学会
雑誌
民族衛生 (ISSN:03689395)
巻号頁・発行日
vol.80, no.3, pp.144-150, 2014 (Released:2014-07-23)
参考文献数
17
被引用文献数
3

Chie ARIJI1, Kensuke SEKI2 and Tetsuya KANEKO2Introduction : The low pass rate of candidates from the Republic of Indonesia taking the Japanese National Nurse Examination is a matter of national concern. We analyzed their answers to examination questions, and extracted weak points.Methods : We asked Indonesian examinees to reproduce their own answers to 50 compulsory questions in the 100th national examination (2011). They were also requested to extract difficult words, and evaluate the effectiveness of Japanese and English ruby.Results : Data from 42 examinees were analyzed. The only significant difference between two groups of examinees with and without sufficient scores was the years of their stay in Japan. There was no significant difference associated with the occupational or educational history. Japanese and English were judged as meaningless by both high-and middle-scoring groups. A total of 92 difficult words were extracted, and 80% of them were everyday language rather than medical terms. The rate of correctly answered questions with the extracted, difficult words in the text body or appropriate answers was significantly lower.Conclusions : Difficult common words clearly had a negative impact on candidates' score in the national examination, suggesting that daily active communication in Japanese would promote their progress toward passing the examination.
著者
水関 清
出版者
市立函館病院
雑誌
函館医学誌 = Hakodate medical journal (ISSN:09100725)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.3-16, 2006-09
著者
関徳 編
出版者
吉岡宝文軒
巻号頁・発行日
vol.上, 1878