著者
飯田 哲
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.238-243, 2019-06-01 (Released:2019-06-01)

OpenStreetMapとは,全世界を対象とした自由な地図データの作成プロジェクトである。OpenStreetMapプロジェクトは,誰でも参加することができ,誰でも利用ができる自由な地理空間情報の作成と配布を行うプラットフォームとして,世界各地に地図編集者のコミュニティを生み出し,2019年現在も成長を続けている。本稿では,2019年時点のOpenStreetMapについて,コミュニティの形成や関連する企業・団体によるエコシステムの形成,それらによる活動の状況など複数の観点から記述することにより,その状況を解説することを試みる。
著者
栗原 一貴 笹尾 和宏 山本 光穂 田中 秀樹 奈良部 隆行 國吉 雅人 会田 寅次郎 岡田 裕子 高須 正和 関 治之 飯田 哲 山本 博之 生島 高裕
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.223-224, 2014-09-12

本論文では,月および火星の衛星画像からあたかも知的生命体によって構築されたかのような構造物(擬似不自然構造物,pseudo-artificial structures)を自動検出する試みについて報告する.NASA Jet Propulsion Laboratory から公開されている観測データを対象として近年発展の著しいパターン認識手法である deep learning を採用し,顔認識技術として Deep Convolutional Network Cascade for Facial Point Detection,およびオブジェクト検出技術として 1000 種類の物体を検出可能な DeCAF (A Deep Convolutional Activation Feature for Generic Visual Recognition)を適用することで,興味深い結果を得た.
著者
山田 貴子 新谷 知也 飯田 哲郎 岸本 由香 大隈 一裕
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.271-278, 2017 (Released:2017-12-26)
参考文献数
39
被引用文献数
1 7

ブドウ糖果糖液糖のアルカリ異性化である希少糖含有シロップ摂取による血糖応答に及ぼす影響をヒト試験で評価した。グリセミック・インデックス (GI) 試験を行った結果, 希少糖含有シロップのGI値は49であった。次に, 空腹時血糖値126 mg/dL未満の成人50名を対象にランダム化二重盲検プラセボ対照クロスオーバーによる低用量単回試験を行った。ショ糖6 gまたは希少糖含有シロップ8.8 g (同量のブドウ糖含有量) をコーヒーに溶解し摂取させ, 120分までの血糖値およびインスリン値を観察した。希少糖含有シロップはショ糖に比べて血糖AUC (曲線下面積) およびインスリンAUCが有意に低下し, 低下率は血糖1.8% (p<0.01) , インスリン6.1% (p<0.05) であった。以上の結果, 希少糖含有シロップはショ糖に比べ血糖応答およびインスリン値の上昇が低い低GI甘味料であることが示された。低用量単回試験は倫理委員会の承認後, 臨床試験登録システムUMIN-CTRに登録し実施した (UMIN000018120) 。
著者
門脇 悟志 畑 正 廣瀬 寛 大石 潔 飯田 哲史 高木 正志 佐野 孝 保川 忍
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.124, no.9, pp.909-916, 2004 (Released:2004-12-01)
参考文献数
21
被引用文献数
7 7

The improvement of adhesion characteristics is important in electric motor coach. We have already proposed the anti-slip/skid re-adhesion control system based on disturbance observer and sensor-less vector control. The effectiveness of the proposed method has been confirmed by the experiment and the numerical simulation using the tested bogie system of electric motor coach.Then, we apply the proposed method to the actual electric multiple units, which is Series 205-5000. In the experimental results of Series 205-5000, this paper discusses that the proposed anti-slip/skid re-adhesion control system has the desired driving wheel torque response. Moreover, this paper proposes the evaluation method of re-adhesion control test results.
著者
飯田 哲也
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1657, pp.72-75, 2012-09-10

投開票日の1カ月半を切って出馬を表明し、無党派層の支持を集めたものの、結局は自民党と公明党の推薦を受けた元国土交通審議官の山本繁太郎氏に追いつきませんでした。「保守王国」と言われて久しい山口県での選挙活動に、時間が足りなかった。 最初から負け戦だとは思っていませんでした。実際、期日前投票では、私が山本氏を上回っていました。
著者
笹尾 和宏 高須 正和 関 治之 奈良部 隆行 山本 光穂 飯田 哲 山本 博之 栗原 一貴
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.324-329, 2013-09-27

本論文では,顔認識技術と集合知に基づき,主に月および火星表面から俗に「人面岩」とも言われる,人の顔の形をした構造物の探索について報告する.我々はBrightness Binary Feature をはじめとする複数の顔認識アルゴリズムを併用し,NASA が提供した膨大な月および火星表面の衛星画像から人面状構造物を検出した.さらに,検出した映像をユーザが鑑賞,レーティングし,質の良いものを抽出するアプリケーションを試作した.
著者
鐘司 朋子 相沢 幸一郎 鍋城 武志 蘭 康昭 飯田 哲 品田 良之
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, 2008-04-20

【はじめに】人工股関節全置換術(以下THA)における前方アプローチと側方アプローチの股関節外転筋力と膝関節伸展筋力の回復経過について在院日数などとあわせて比較検討を行った.<BR>【対象】2003年11月~2006年12月までに当院整形外科で施行したTHA患者のうち,術後3ヶ月・6ヶ月・1年に評価が可能だった患者で,前方アプローチ79名(以下前方群)で変形性股関節症74名,大腿骨頭壊死5名,平均年齢62.9歳,側方アプローチ65名(以下側方群)で変形性股関節症63名,大腿骨頭壊死2名,平均年齢61.2歳とした.<BR>【方法】両群間で手術から退院までの期間と1本杖歩行開始までの日数の比較,および術前・退院時・術後3ヶ月・術後6ヶ月・術後1年に等尺性の股関節外転筋力と膝関節伸展筋力をアニマ社製 μTasMF―01を用いて測定し術前筋力との比を回復率(%)として算出し比較検討した.<BR>【結果】手術から退院までの期間は前方群は26日,側方群は31日,1本杖開始までは前方群は9日,側方群は14日となり,前方群は側方群に対し有意に短い結果となった.股外転筋力回復率は前方群においてすべての評価時で術前より有意な回復をみせたが,側方群においては術後3ヶ月以降に有意な回復となった.両群の股外転筋力回復率の比較では退院時に前方群は144%,側方群は129%となり,前方群おいて有意に高い結果となった.膝伸展筋力回復率は両群とも退院後からの回復となり,術後3ヶ月で前方群は139%,側方群は125%,術後1年では前方群147%,側方群140%と経過中は前方群の方が有意に高い回復経過となった.<BR>【考察】前方アプローチは股外転筋に侵襲を加えないため側方アプローチに比べて早期に股外転筋力が回復したと思われる.膝伸展筋力において経過中回復率が前方アプローチで高かったのは,前方アプローチは股関節周囲筋への直接的な侵襲が少ないため立位歩行など移動動作が早期に可能で推進筋である大腿四頭筋の筋力回復も高かったのではないかと推察される.<BR>【まとめ】前方アプローチは側方アプローチに比べて筋への侵襲が少ないため筋力回復も早く杖歩行など立位歩行動作が比較的獲得しやすく術後在院期間も短い.THAにおいては術式により筋力回復や術後経過に違いがあり,それを踏まえた上での理学療法の進め方が重要であることが示唆された.
著者
飯田 哲也
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.97-100, 2012 (Released:2019-10-31)

東日本大震災と福島原発事故は,日本の近現代史にとって第三の転換期となる。これを機に「ベストミックス」から「持続可能なエネルギー」へと大きな方向性を転換し,経済合理性,民主主義,そして正義や倫理を反映したエネルギー政策に転換することが望まれる。持続可能なエネルギーではない原子力は縮小・廃止を目指し,その道のりは市場と民主主義に委ねるべきだろう。環境ディスコースなき日本の知と政治の退廃という現実から出発し,私たち国民自らの手で,まともな環境エネルギー政策に改革すべきときだろう。
著者
飯田 哲也
出版者
社会学研究会
雑誌
ソシオロジ (ISSN:05841380)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.130-132, 2009-05-31 (Released:2015-05-20)
著者
高峰 啓 飯田 哲郎 大隈 一裕 何森 健
出版者
日本応用糖質科学会
雑誌
応用糖質科学 : 日本応用糖質科学会誌 (ISSN:21856427)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.37-42, 2016

アルロース(プシコース)は,脂肪蓄積抑制作用を持つことが報告されており,現代社会において問題視される肥満を予防・改善する甘味料として期待されている.本技術開発は,Lobry de Bruyn-Alberda van Ekensteinの転位反応として知られるアルカリ異性化反応を利用したアルロース等の希少糖を含むシロップの製造方法を確立した.この方法によって得られた希少糖含有シロップの糖組成を定量分析によって明らかにし,生理活性試験を行った.ラットでの8週間摂取試験では,内臓脂肪蓄積抑制が確認された.さらに,軽度肥満(BMI25以上30未満)を含む健常成人34名を対象にした12週間長期摂取試験を行った結果,ヒトにおける体脂肪低減効果が明らかとなった.現在,α-グルコシダーゼ阻害作用や食後血糖上昇抑制作用に関して,鋭意研究を進めている.本製品は,砂糖や異性化糖等と同様に甘味料として使用することが可能であり,2012年の販売開始から現在までに800以上の食品に採用されている.
著者
山田 貴子 飯田 哲郎 林 範子 大賀 浩史 大隈 一裕 何森 健
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.263-267, 2010-06 (Released:2011-03-28)

D-プシコースの体脂肪蓄積抑制効果に関して、ラットを用いて検討した。4週齢Wistar系雄性ラットに異性化糖食または異性化糖食にD-プシコースを1.3%、2.6%、3.9%、5.2%添加した飼料を5週間自由摂取させた。体重、摂餌量、脂肪重量および各種血液生化学的指標に及ぼす影響を検討した結果、D-プシコースを5.2%摂取した群は、異性化糖食と比較して、体重において有意な低値を示した。腎周囲脂肪および脂肪組織重量に関しては、用量依存的な低下が認められた。これらのことから、D-プシコースは異性化糖に対しても体脂肪蓄積抑制効果を示すと考えられた。
著者
飯田 哲也
出版者
環境社会学会
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
vol.8, pp.5-23, 2002
被引用文献数
2

1998年に始まった「自然エネルギー促進法」の法制化を目指す市民運動は,2002年5月31日の参議院本会議で政府提案による「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法」(以下,「新エネ利用特措法」)が成立したことで,一応の区切りを迎えた。過去3年間余りに及ぶ「自然エネルギー市民立法」は,超党派の国会議員約250名からなる自然エネルギー議員連盟と連携しつつ,エネルギー政策ではもちろん,環境政策としても,一時は大きな運動に成長した。しばしば「鉄の三角形」と形容される政・官・業からなる「旧い政策コミュニティ」が完全に支配してきた日本のエネルギー政策に対して環境NPOが大きな影響力を持ち得たケースとしては,例外的といってもよいと思われる。その「自然エネルギー市民立法」を通して,何が達成され,残された課題は何か。グリーン電力制度の登場なども視野にいれ,ここ数年間にわたる自然エネルギーを巡る市民運動を,自然エネルギー促進運動の中心的な立場にあった当事者の視点から検証を試みた。
著者
楠 繁雄 山本 勝也 初谷 匡長 田上 研之 冨永 尚人 大沢 完至 田辺 顕 桜井 賢 飯田 哲也 飯田 哲也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波
巻号頁・発行日
vol.102, no.558, pp.65-72, 2003-01-09

本報告は、新しい方式によるPre-distortionを用いた歪補償技術と、その技術を一一体化したN-CDMA端末に適応し得るPAモジュールの開発に関するものである。入力包絡線でLook-up-table(LUT)をアクセスする方法を用いることにより、Base-Bandブロックから独立して歪補償を行い得る。適応補償に際しては、AM/PMの適応補償を省略し、入出力包絡線差によりLUTを修正する方式を開発した。これにより、回路規模を大幅に簡単化するとともに、主たる回路をCMOS ICに集積し、モジュールとして一体化することにより、携帯端末に適した歪補償PAモジュールを実現した。試作したPAモジュールは900MHz帯N-CDMA端末用であり、Pout = 27.5dBmで効率=48%と言う極めて高い効率を実現し得た。
著者
楠 繁雄 山本 勝也 初谷 匡長 田上 研之 冨永 尚人 大沢 完至 田辺 顕 桜井 賢 飯田 哲也 飯田 哲也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.556, pp.65-72, 2003-01-09

本報告は、新しい方式によるPre-distortionを用いた歪補償技術と、その技術を一体化したN-CDMA端末に適応し得るPAモジュールの開発に関するものである。入力包絡線でLook-up-table(LUT)をアクセスする方法を用いることにより、Base-Bandブロックから独立して歪補償を行い得る。適応補償に際しては、AM/PMの適応補償を省略し、入出力包絡線差によりLUTを修正する方式を開発した。これにより、回路規模を大幅に簡単化するとともに、主たる回路をCMOS ICに集積し、モジュールとして一体化することにより、携帯端末に適した歪補償PAモジュールを実現した。試作したPAモジュールは900MHz帯N-CDMA端末用であり、Pout=27.5dBmで効率=48%と言う極めて高い効率を実現し得た。