著者
平川 一臣 松岡 憲知 高橋 裕平 先山 徹 小山内 康人 田中 幸生
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.206-229, 1987-11

第28次南極地域観測隊のセールロンダーネ山地地学調査は, 山地中央部において, 1月7日から2月10日にかけて実施された。調査はJARE-26,-27の調査地域内に限定し, 精査を旨とした。スノーモービルの活用と天候に恵まれ, ほぼ予定どおりの調査を行うことができた。この報告では, 主として行動とその問題点について記載するとともに行動中の気象表を提示する。地学調査の成果については別途に詳しく報告することとし, 概略を記すにとどめる。なお, 今次行動にはベルギー国から2人の地球科学者が交換科学者として参加し, 氷河地形学的調査を行った。
著者
アブディラー アグス バニ 橋本 直己 高橋 裕樹 中嶋 正之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.201, pp.73-80, 2001-07-12

従来は, 高価なグラフィクスワークステーションが主体であったコンテンツ制作の分野においても, 高性能かつ安価になった, パーソナルコンピュータが使用されるようになり, それを百台規模で結合した, PCクラスターは今後有望な映像制作システムとなると考えられる.本報告では, オープンソースであるLINUXおよびBMRTを組み合わせて, 安価なCG映像制作のためのシステムを紹介する.特に4台のPCを同時に使用して, 9枚のテスト画像およびアニメーションテストデータに対して, 高速にレンダリング処理を行った効果について述べる.特に, 画像を2×2, 4×2, 4×3, 4×4に分割した場合の4台のPCによるクラスターを用いた分割レンダリング処理時間の比較結果について示し, PCクラスターがCGプロダクションに有効であることを示す.
著者
高井 政貴 牧 岳彦 高橋 裕一 大ヶ瀬 浩史
出版者
日本医療機器学会
雑誌
医科器械学 (ISSN:0385440X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, 2003-04-01

〔はじめに〕EOG滅菌に関しては特定化学物質としての法規制や都条例による排出規制により従来と異なる運用が求められている.一方,現状の滅菌装置では滅菌時間の短縮の目的もあり滅菌時のEOG濃度を700 800mg/Lと比較的高濃度で制御する場合が多い.法規にしたがった安全運用のためにはエアレーションを滅菌器内で実施する必要があり,その際はエアレーションに数時間を要するため,滅菌時間短縮のメリットは少ない.また,滅菌に使用されたEOGは大半が消費されずに大気放出されるため,高濃度のEOGは環境汚染の原因となるばかりでなく,経費面の無駄につながる可能性もある.本研究では以上のような状況を勘案し,低濃度のEOG滅菌を再評価する目的で,滅菌性能の確認を行った.〔方法〕現在医療機関で主流となりつつあり陰圧式の滅菌装置を用い,EOG濃度760および400mg/Lにおいて滅菌処理を行い,指標菌Bacillus subtilis ATCC9372株のD値を測定することにより滅菌性能の評価を行った.市販のストリップ型BI(レーベン社製)を用い,D値の測定は生残曲線法にて行った.また,AAMIのテストパックによる両濃度における滅菌性能の比較も行った.〔結果〕今回の試験より,EOG濃度760mg/Lにおいて得られたD値は2.3分,400mg/LのD値は4.9分であり,EOG濃度と死滅速度定数には正の相関が認められた.また,AAMIのテストパックの結果からも今回求めたD値の信頼性が確認された.〔考察〕今回の研究によりEOG濃度を従来の約1/2に設定しても滅菌時間を2倍にすることにより同等の滅菌性能が得られることが確認された.エアレーションを含めた場合,全行程時間に対し大幅な延長は無く,排出量とランニングコストを50%程度削減できる可能性が示唆された.
著者
松室 昭仁 真田 祐紀 高橋 裕
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密工学会誌論文集 (ISSN:13488724)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.70-75, 2004-01-05
被引用文献数
1

Mesoporous silica materials with self-organized structures that consist of periodic nano-scale pores have been expected to be of great significance in realizing micro-nano systems. The morphological control of the mesostructured materials are demonstrated by varying the concentration ratios of CH_3(CH_2)_<15>N(CH_3)_3Cl(C16TMACl)/(C_2H_5O)_4Si(TEOS) and HCl solution. The increase of the concentration ratios changes the shape and size of the mesostructured materials. Linear hexagonal rods, good example for this application, can be synthesized by the reaction of 7.04g/4.48ml for C16TMACl/TEOS and 70ml/20ml for 5N HCl/H_2O. The most suitable calcination conditions for higher strength are determined by varying the calcination temperature up to 1000℃. The hardness, elastic modulus and fracture load of the mesostructured hexagonal rods are clarified by nano-indentation method.
著者
澤田 むつ代 高橋 裕次 丸山 士郎 浅見 龍介 西山 厚
出版者
独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

東京国立博物館が所蔵する「正倉院頒布裂」を中心に、正倉院関係の「裂帖」、模写と模織、さらに正倉院関連資料について、研究成果報告書を制作した。これには各作品の名称、素材、技法、用途等の基本情報に加え、織物では文丈、〓間幅を、染物にあっては文様一単位の寸法も付して作品本体を立体的、かつ詳細に掲示した。各作品については、染織品の微妙な色合いを重視して、カラーで掲載した。これらの公開は今後の正倉院裂研究には欠かせぬものとなる。
著者
高橋 裕樹
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.32, no.46, pp.7-10, 2008-10-23

SIGGRAPHは, CG(Computer Graphics)とInteractive Technologyに関する国際会議である.今年は,8月11日(月)から8月15日(金)までの5日間に渡りLos Angeles, California,USAのConvention Centerで行われた.本稿では,SIGGRAPH2008で発表された論文の一部を概説する.
著者
富田 文明 高橋 裕信
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.p650-659, 1990-05-15
被引用文献数
8

すべてのステレオシステムは,正しいカメラパラメータが得られていると仮定している.実際,これらのパラメータは既知のテストパターンを用いて事前に計算することができ,これをカメラキャリブレーションという.しかし,事前にキャリブレーションを行ったとしても,距離測定精度の観点からはまだ不十分であるこれは,キャリブレーションには必ず誤差が存在するし,また,キャリブレーション後にいくつかのパラメータが変化してしまうからである.たとえその誤差が微小であったとしても,対応点を求める場合にも,また距離を計算する場合にも,その影響は大きいのである.かと言って,検測するたびにテストパターンを撮影し,キャリブレーションをやり直すことは,特に,偏咳運動によって注視点を変えるステレオカメラや移動ロボットに搭載されるステレオカメラにとっては非現実的である.したがって,未知の観測データから現在のカメラパラメータを自律的に計算するセルフキャリブレーションは,現実のステレオシステムには必要不可欠のものである.本論文では,ステレオ画像の境界線表現に基づいてセルフキャリブレーションを行う方法を提案し,その実験結果を報告する.
著者
尾崎 一郎 高橋 裕 濱野 亮
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

近時の日本の司法制度改革は、経済のグローバル化に応じた効率的な司法の実現や、法化した社会における人権救済の強化、市民の一層の司法参加といった、機能的要請との関係で説明される側面以外に、自律的・安定的・均衡的に発展してきた「制度」が歴史的展開過程において当該均衡を破綻させて大きく変化する瞬間を迎えることを指して新制度派歴史社会学がいう「断絶均衡」としての側面を有している。また、そうした歴史的コンテクストは「法文化」によって規定されている。
著者
べユンジョン 高橋 裕樹 中嶋 正之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.77, pp.55-60, 2002-08-08

近年CGアニメーション制作において作業効率を上げるために様々な研究が行われている.しかしながら,伝統的なセルアニメーションの制作は相変わらず多大な時間と労力を必要としている.本稿では既存のセルアニメーションにおけるキャラクタの動作を分析してデータベースを構築し,その動きデータを再利用することによって,セルアニメーション制作をより効率的に行える事を目的とする.本稿では,キャラクタの動きを分類するための第1段階として第1報で提案したセルアニメーションのショット変化検出手法,Pixel間比較とHistogram比較の2つの手法を統合することによって,それぞれの結果より良い結果を期待する.その上,今まで手動で決めていたショット変化検出のパラメータをGAを用いて自動的に決める手法について提案する.In recent years, a lot of research has been conducted, aimed at raising the efficiency of producing the CG animation. However, producing the traditional cel animation is still very time consuming and requires a lot of manual work. In this research, by analysing the existing cel animation, we create the database of character movements, with the objective to make the character movement data reusable and thus improve the efficiency of producing the cell animation. In our previous work, we have proposed two shot change detection methods, as a first stage of analysing the character movements. In this work, we integrate the proposed two methods, in order to improve the shot change detection performance. Furthermore, we propose a GA-based method for automatically setting the parameters of the proposed integrated method, which had to be done manually in the original two methods.
著者
高橋 裕信 新田 義貴 遠藤 隆 岡 隆一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション
巻号頁・発行日
vol.97, no.330, pp.41-47, 1997-10-17

本報告ではテキストを時系列データと考える大規模なテキストデータベースを対象として, 単語を空間に配置し, 空間の距離を利用した文章の検索方式を提案する. まず, 形態素解析によって分節した単語をノードとして, 単語bigramの作るネットワークを構築する. 次にこのネットワークのノードを有限次元の空間中に, ノード群のクラスタリングを伴なう配置問題を考える. この配置問題は, 時系列方向での近傍共起性から, ノード間の距離を定義し, 有限の小さい次元の空間で効率よく分類 (クラスタリング) するために, 最適化関数を導入した非線形化した手法で解かれている. 本手法を新聞データベースのリアルタイム検索に適用した実験結果について述べる.
著者
関本 信博 西村 拓一 高橋 裕信 岡 隆一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.5, pp.747-757, 2001-05-01
被引用文献数
8

動画像や音声などの大規模な時系列データベースの中から、逐次入力される時系列クエリーと類似した時系列区間を検出する方式、「Rutic法」を提案する。従来、逐次入力される時系列クエリーを扱う方式としてRIFCDPやIPMがあったが、これらは比較的計算量が多く、検索対象のデータベースが大きくなった場合のリアルタイム検索に不向きであった。本方式は逐次入力される時系列クエリーに対してフレーム入力ごとに検索出力を可能とする。また、本方式は計算量が少ないため、リアルタイムでのスポッティング検索を実現する。本論文では、Rutic法のアルゴリズムを示し、動画像検索に用いた実験を行い他方式と比較することでその有効性を検証する。
著者
中嶋 正之 竹田 繁 高橋 裕樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.1-2, 1995-03-15
被引用文献数
2

近年,交通計測の自動化がすすめられている中で,一つの情報源である車種認識が注目を集めている.車種認識の主な用途としては,次のような例があげられる.1.車種別の断面交通流計測2.有料道路および駐車場等での課金の自動化3.犯罪捜査への情報補完現在,有料道路等で実用化されている方式は,車番情報等から車種を租分類するというものである.今後は,それらの情報だけでなく,車両の形状特徴や表面特徴なども用いることで,車種認識の詳細化を図る必要がある.本稿では,簡単かつ高速に処理できるよう,車両の側面画像から得られるいくつかの形状特徴を用いて,車種認識をおこなう方法を提案する.
著者
関本 信博 西村 拓一 高橋 裕信 岡 隆一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.448, pp.181-188, 1999-11-18
被引用文献数
4

動画像や音声などの膨大な時系列データベースの中から、クエリー系列と類似した時系列区間を検出する新方式、「Rutic法」を提案する.従来、任意区間長クエリーを扱う方式としてRIFCDPやIPMがあったが、これらは比較的計算量を必要とし、検索対象のデータベースが大きくなった場合リアルタイム検索には不向きであった.本方式は逐次入力される時系列クエリーに対してフレーム入力毎に検索出力を可能とすることで、セグメンテーションをすることなくデータベースから検索する.本方式は計算量が非常に少ないため、いわゆるリアルタイム-スポッティング検索を実現する.本報告では、Rutic法のアルゴリズムを示し、映像検索に用いた実験を行い他方式と比較することでその有効性を検証する.
著者
高橋 裕信 寺崎 肇 杉本 和英 富田 文明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.178-179, 1990-09-04

予想外の事象にも対処可能なロボット制御を行うため、視覚によってロボットの動作環境と対象物を認識するビジュアルフィードバックシステムについて検討している。その最も典型的なシステムであるハンドアイロボットの視覚装置には、精度、安定性、高速性などが要求される。一方、ハンドアイロボットは限定環境で用いられることが多く、この場合にはロボットや対象物に関するモデルや姿勢などが情報として与えられる。こうした情報を有効に利用することができる。例えば、ロボットハンドやすでにロボットが把握した物体については、そのモデルが既知でその位置と姿勢がほぼ予測できる。それからステレオの各画像中での見え方を予測し、モデルを当てはめることができる。この場合にはモデルを対応単位としたステレオ法が可能となる。位置が不明であっても各画像にモデルを当てはめる方法は可能である。しかし可能な組合せが多く、複雑な画像になるほど計算量が大きくなる問題がある。また通常のステレオ法では対応付けやその検証が難しい。それらの問題を解決するためにステレオ法における対応付けの検証の段階にモデルを利用し、認識を行なう方法について検討したので報告する。
著者
バスタンファルド アザム カラム ホッセン 高橋 裕樹 中嶋 正之
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.64, pp.65-70, 2001-10-18

フェイシャルエージングは歳月の経過による顔の老化の様子をシミュレーションしたものであり, アニメーション, 自動顔認識, エンターテーメント, 失踪者の捜索, そして医療分野における顔の再構成など幅広い分野において応用される技術である.本論文ではリアルなフェイシャルエイジングを実現するために医療情報に基づく手法を提案する.そのため, 人体測定学に基づき, 顔の老化の様子を再現し, また顔のリアルな老化を表現するために照明を考慮した皺の表現手法を提案する.本提案手法では入力画像として一枚の画像のみを必要とし, また老化の様子を再現するための処理を局所的に施しているため, 計算時間を短縮することが可能である.
著者
新保 達也 橋本 直己 高橋 裕樹 中嶋 正之
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.85, pp.13-18, 2001-12-14

3次元物体の衝突検出アルゴリズムとして, 衝突する可能性を持つ面を絞り, 最後に面ペアの衝突検出をする方法がこれまでに提案されている.この衝突検出アルゴリズムでは, 最後の面ペアの衝突検出処理が全体の大半を占めている.そこで本研究は, 分散メモリ型PCクラスタを用いて, 面の衝突検出を並列化する実験をおこなった.その際, マスタノードから各クライアントノードに面ペアを送り, 並列処理を行う手法を用いた.8台のクライアントを用いて, 実験を行った結果, 逐次処理を行う場合の16%の実行時間で衝突検出を行うことができた.
著者
平川 裕樹 齋藤 豪 高橋 裕樹 中嶋 正之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.116, pp.67-72, 2005-11-18

開扉動作は,扉という可動対象物があることで動作開始位置に依存してその後の動作が全く異なる点や,移動をしながら扉を操作する複合動作である点から日常生活の動作の中でも複雑な動作の一つである.それに対して,本稿では,時系列データを扱うのに適した連続HMMを用い,腰軌跡のみを入力として与えることで開扉動作の生成を動的かつ容易に生成することを試み,自然な開扉動作のアニメーション生成結果を得ることができたので報告する.Opening a door and going through it is a trivial action in ordinary life. For a virtual CG character, however, motions such as approaching the door knob from an arbitrary position, pulling it and following the door movement, have to be taken into account to generate the actions. In this paper, we adopt HMMs to synthesizing the animation of the action. A prepared hip trajectory of a character is applied to the HMMs, and result that an open-door-action which consist of parallel and serial motions.