著者
佐藤 岩夫 広渡 清吾 小谷 眞男 高橋 裕 波多野 敏 浜井 浩一 林 真貴子 三阪 佳弘 三成 賢次
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、法社会学・法史学・犯罪学専攻の研究者の学際的・総合的な共同研究を通じて、19世紀から現代に至るヨーロッパ各国の司法統計(裁判所組織統計・訴訟統計・犯罪統計等)の歴史的・内容的変遷を詳細に明らかにするものである。研究成果として、ヨーロッパの司法統計の歴史的発展および内容を包括的に明らかにした研究書としては日本で最初のものとなる『ヨーロッパの司法統計I:フランス・イギリス』および『ヨーロッパの司法統計II:ドイツ・イタリア・日本』を刊行した。
著者
武藤 桃太郎 武藤 瑞恵 石川 千里 井上 充貴 升田 晃生 高橋 裕之 萩原 正弘 青木 貴徳 橋本 道紀 稲葉 聡 矢吹 英彦
出版者
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.49-56, 2014

症例1は85歳, 女性。近医にてCEA9.2ng/mlと高値を指摘され当科紹介となった。CT検査, 超音波検査で虫垂部に嚢胞状腫瘤を認めた。注腸造影検査では盲腸下端に半球状の表面平滑な隆起性病変を認め, 虫垂は造影されなかった。虫垂粘液嚢腫の診断で盲腸部分切除術を施行し, 術後CEAは4.7ng/mlと正常化した。 症例2は74歳, 女性。高血圧, 高脂血症で当科通院中にCEA12.3ng/mlと高値を示し, CT検査, 超音波検査で虫垂部に嚢胞状腫瘤を認めた。注腸造影検査では盲腸に粘膜下腫瘍様隆起を認め, 虫垂は造影されなかった。虫垂粘液嚢腫の診断で盲腸部分切除術を施行し, 術後CEAは1.5ng/mlと正常化した。 いずれも病理検査で虫垂粘液嚢胞腺腫と診断され, 免疫染色ではCEA陽性であった。
著者
常岡 由美子 藤野 佳代子 月成 愛華 山本 勝己 大坪 由佳 岡松 加恵 森永 健三 長島 義之 松永 興昌 城戸 寛史 高橋 裕 佐藤 博信 松浦 正朗
出版者
福岡歯科大学学会
雑誌
福岡歯科大学学会雑誌 (ISSN:03850064)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.51-59, 2006-06-30

Treatment with mandibular bone-anchored implant bridges can solve long-term problems of prosthetic rehabilitations in totally or partially edentulous patients. However, a bone-anchored bridge creates a narrow and deep space between the base of the super-structure and alveolar ridge, and therefore, a patient's personal hygiene with a bone-anchored bridge is more difficult to perform than with an implant-supported overdenture. The aim of this study is to evaluate the oral hygiene status of patients with mandibular bone-anchored bridges, and to analyze their problems. From September 2000 to April 2004 in our hospital, 10 cases (5 males and 5 females; average age 48.9 years) with totally and partially edentulous mandibles were treated using implant-supported bone-anchored bridges with immediate or conventional loading. Oral hygiene instructions were given immediately after delivery of the superstructure, and follow-up examinations were provided for a period ranging from 9 months to 4 years and 5 months. The oral hygiene status of each patient was classified into one of 4 levels ("excellent", "good", "marginal" and "poor") at the follow-up observations. As a result, 1 patient (44 year-old female) was evaluated as "excellent", 2 (average age; 58.5 years) were "good", 5 (average age; 44.4 years) were "marginal" and 2 (average age; 53.0 years) were "poor". The ages of the patients with bone-anchored bridges were relatively young (26-70 years), and therefore, no observable tendency was recognized among different generations in the ability to perform oral hygiene. As a result, the patient's skill involved in cleaning and understanding the importance of oral hygiene was considered important for maintaining a healthy oral condition. We conclude that continuous professional oral hygiene care by dental hygienists is needed for patients with bone-anchored implant bridges.
著者
森 靖英 高橋 裕信 新田 義貴 岡 隆一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.98, no.274, pp.9-15, 1998-09-17
被引用文献数
1

互いにリンク付けられた画像・文章データベースをコアデータとして用いた画像理解方式を提案する.本方式では, 文書データは, 単語の共起関係に基づく非線形クラスタリングによって空間配置される.画像データも, その特徴量ベクトル抽出後, 同じく非線形クラスタリングによって, より低次元の特徴量空間に写像される.この際, 対応する文章の距離関係が埋め込まれる.両クラスタリングデータを用いて, 入力された未知画像は, クラスタリング空間において類似画像検索され, 検索された既知画像とリンクを持つ文章を用いて, その関連文が出力される.本報告では, 約8, 000対の画像・文書データを用いて, 未知画像からどの程度関連した文が出力されるか調べた.
著者
杉田 洋子 田中 美智 高橋 裕子 佐藤 由紀子 山田 寛
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.421-427, 2001-05-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
9
被引用文献数
1

人が他者の身体シルエットについて, 身体のどの部位を見て好ましさの判断をしているかを知るために, 女子大生201名を対象として, 別の女子短大生のシルエッター写真100体中より抽出された普通体型10体に対する身体シルエットの好ましさを一対比較法によって比較判断する実験を行った.多次元尺度構成法による分析の結果, 他者の身体シルエットに対する女子大生の好ましさの判断には二次元的な側面があることが見出された.一方, 刺激として用いたシルエッター写真上の身体シルエットの写真計測値を求め, 回帰分析によって尺度化との関係について検討を行い, 視覚的なシルエットとしての身体のどの点に着目したか, 好ましさを決める客体の条件についての分析を行った.その結果, 身体シルエットの判断には好みにおいて二次元的な変数が見出されたが, いずれも身体の正面よりは側面からの観察によって得られ易い判断であるという興味深い事実が明らかになった.一つは身体シルエットの角度と関係があり, もう一つは厚みと関係があることがわかった.すなわち, 側面における腹部の角度が小さく厚みは少ない方, バストとヒップの厚みは多い方が好ましいと判断される身体シルエットであることが示された
著者
高橋 裕樹
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.447-452, 2007-04-01 (Released:2009-10-16)
参考文献数
42
著者
石井 勢津子 Gavilan Ruiz David 高橋 裕樹 中嶋 正之
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.69, pp.29-32, 2002-10-31

ホログラフィはレーザー光による3次元記録技術である.技術の向上に伴い,対象物体の瞬間的な状態から仮想的なイメージまでホログラムとして記録が可能となってきている.一方,自然環境下のシャボン玉は,自在に変化する形と表面の複雑な干渉色,反射が特徴であり,ホログラフィの対象として非常に魅力的である.しかし,現状のホログラム技術を用いてこのようなシャボン玉を直接ホログラムに撮影することは,まだ不可能である.そこで,本研究では,シャボン玉の複雑な振る舞いと色彩の魅力をホログラムで表現することを最終目標とし,現実感あるシャボン玉の3次元モデルを作成することでシャボン玉をホログラムに記録する手法について検討を行う.リアルなシャボン玉の3次元モデルを得る方法として,物理モデルを作成するアプローチと実写映像を用いるアプローチがあるが,物理モデルを用いて自然環境下におけるシャボン玉の微妙な形状変化や表面の色の変化の表現は,非常に困難である.本研究では,IBMR(Image Based Modeling & Renderling)のアプローチに基づき,実写映像からのシャボン玉の3次元モデルの生成を試みる.しかしながら,シャボン玉は透明の薄膜によってできているため,自然環境下においては背景との区別が非常に困難である.そこで本稿では,シャボン玉の3次元モデル生成の第一段階として,自然画像中に存在するシャボン玉の抽出を行う手法について検討を行う.自然画像中におけるシャボン玉の特徴について調べ,シャボン玉の輪郭線の抽出snakesを一般化したg-snakeを利用した輪郭抽出手法の検討を行なった.
著者
山本 元久 高橋 裕樹 苗代 康可 一色 裕之 小原 美琴子 鈴木 知佐子 山本 博幸 小海 康夫 氷見 徹夫 今井 浩三 篠村 恭久
出版者
The Japan Society for Clinical Immunology
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 = Japanese journal of clinical immunology (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.1-8, 2008-02-28
被引用文献数
27 39 12

ミクリッツ病は涙腺・唾液腺腫脹を,自己免疫性膵炎は膵のびまん性腫脹を呈し,ともに腺組織中へのIgG4陽性形質細胞浸潤を特徴とする疾患である.私たちは,当科における全身性IgG4関連疾患(systemic IgG4-related plasmacytic syndrome ; SIPS)40例の臨床的特徴(腺分泌機能,血清学的評価,合併症,治療および予後)を解析した.男性は11例,女性は29例で,診断時の平均年齢は58.9歳であった.疾患の内訳は,ミクリッツ病33例,キュッツナー腫瘍3例,IgG4関連涙腺炎4例であった.涙腺・唾液腺分泌低下は,約6割の症例にみられたが,軽度であった.抗核抗体陽性率は15%,抗SS-A抗体陽性は1例のみ,低補体血症は30%に認められた.また自己免疫性膵炎,間質性腎炎,後腹膜線維症,前立腺炎などの合併を認めた.治療は,臓器障害を有する症例で治療開始時のステロイド量が多く,観察期間は最長16年のうち,臓器障害の有無に関わらず3例で再燃を認めた.ミクリッツ病をはじめとするSIPSの現時点における問題点と今後の展望について述べてみたい.<br>
著者
梶 光一 高橋 裕史 吉田 剛司 宮木 雅美 鈴木 正嗣 齊藤 隆 松田 裕之 伊吾田 宏正 松浦 由紀子 上野 真由美 及川 真里亜 竹田 千尋 池田 敬 三ツ矢 綾子 竹下 和貴 吉澤 遼 石崎 真理 上原 裕世 東谷 宗光 今野 建志郎
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

洞爺湖中島のエゾシカ個体群は、2度の爆発的増加と崩壊を繰り返して、植生に不可逆的な変化をもたらせた。その後落葉に周年依存するようになり、2008-2012年の間、高い生息密度(45~59頭/km^2)を維持していた。落葉はかつての主要な餌であったササよりも栄養価は低いが、生命・体重の維持を可能とする代替餌として重要であり、栄養学的環境収容力の観点から高密度を維持することが可能な餌資源であることが明らかになった。

1 0 0 0 はじめに

著者
高橋 裕子
出版者
学習院大学
雑誌
学習院大学史料館紀要 (ISSN:02890860)
巻号頁・発行日
vol.20, 2014-03
著者
山本 さつき 鈴木 馨 松浦 友紀子 伊吾田 宏正 日野 貴文 高橋 裕史 東谷 宗光 池田 敬 吉田 剛司 鈴木 正嗣 梶 光一
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.321-329, 2013 (Released:2014-01-31)
参考文献数
35

銃器捕殺の勢子による追い込み狙撃法(n=4),大型囲いワナ(銃)(n=6),出会いがしらに狙撃するストーキング(n=9),シャープシューティング(n=14),および麻酔薬を用いた不動化捕獲の移動式囲いワナのアルパインキャプチャー(n=14),大型囲いワナ(麻)(n=8),待ち伏せ狙撃するフリーレンジ(n=10)を用いてニホンジカ(Cervus nippon)を捕獲した.肉体的ストレスの指標として測定したクレアチンキナーゼは,追い込み狙撃法(2,057±1,178 IU/L)がシャープシューティング以外の全ての捕獲方法より,また交感神経興奮の影響を反映するアドレナリン,ノルアドレナリンは,追い込み狙撃法(アドレナリン:16.500±4.655 ng/ml,ノルアドレナリン:20.375±8.097 ng/ml)が他の全ての捕獲方法より有意に高かった(P<0.05).精神的ストレスの指標として測定したコルチゾルは,囲いワナ(アルパインキャプチャー:2.63±1.90 mg/dl),大型囲いワナ(銃:1.38±0.50 mg/dl)および大型囲いワナ(麻:3.10±1.79 mg/dl)が他の捕獲方法より高い傾向が見られたが,これらは全てGaspar-Lópezほか(2010)により報告されたアカシカ(Cervus elaphus)の正常変動範囲内(1.30~6.49 mg/dl)であった.以上の結果から,追い込み狙撃法は身体的負荷が大きいこと,囲いワナは他の方法に比較して著しいストレス反応を伴う捕獲方法ではないことが明らかになった.よって,大量捕獲が可能な囲いワナで生息密度を低下させることは,アニマルウェルフェアに配慮した適切な個体数管理の手法になりうると考えられた.
著者
尾崎 一郎 高橋 裕 池田 公博 濱野 亮 ヴァンオーヴェルベケ ディミトリ
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

ベルギー、ドイツ、フランスにおいて、陪審・参審員経験者、および裁判官、弁護士、研究者、ジャーナリスト等へのインタビューやアンケートによる調査を行った。その結果、陪審/参審制度に対する、現場を最もよく知る専門家による強い批判ないし廃止論と、無知・無関心だが法廷経験を通じて制度の正統性を肯定的に評価するに至る一般市民の意識変化との、複雑な交錯を見出せた。これは、歴史的に一定の定着を見ている制度をめぐる根源的で非自省的な正統性と、機能主義的で自省的な正統性との、次元の異なる二重の正統性の現れである。
著者
高橋 裕一 松浦 敬次郎 片桐 進
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.7-15, 1987
被引用文献数
7

山形県において, 4月下旬, 農業従事者の間に花粉症様疾患が多発しているとの情報があった.その原因を探索するために, 県内各地区の8集団, 農村住民5集団1878名(20-79歳)および学生3集団1866名(12-17歳)を対象にしてアンケート調査と臨床検査, 農村部および都市部における空中花粉量の定点調査と植生調査を行った.花粉症様症状, くしゃみ, 鼻汁過多, 鼻閉, 鼻のかゆみ, 眼のかゆみおよび結膜充血などを示す患者の出現頻度は, 農村住民で約10%, 学生集団で約5%であり, 患者の大部分は, 毎年4-5月に発症していることがわかった.発症時期の明らかな患者108名について皮膚反応試験を行った.4月-5月に皮膚反応が陽性の患者の大部分は, イネ科花粉, 特にスズメノカタビラ花粉に感受性を示すものが目立った.スギ花粉に対する感受性者は予想外に少なかった.空中花粉量の月別変動をみると, スギ花粉は3月末から4月中旬にかけて飛散し, 測定地点による空中花粉量の差は認められなかった.一方, イネ科花粉は4月-6月に飛散し, 測定地点により, または農作業の前後で飛散量に大きな違いが認められた.4月下旬から5月初旬に飛散する果樹花粉においても同様の傾向があった.調査対象地域の植生をみると, 患者が多発する4月下旬には, カモガヤ, ホソムギ, ナガハグサなどのイネ科植物はまだ開花しておらず, 果樹園および田起こし前の水田にはスズメノカタビラが著しく繁茂し, 開花中であった.また, スズメノカタビラとほぼ同じ時期に開花するスズメノテッポウは, 前者に比してその数は極めて少なく, 特に果樹園ではほとんど認められなかった.これらのことから, 4月-5月に当地方の農業従事者の間に存在する花粉症患者の多くはスズメノカタビラ花粉によると考えられる.
著者
横井 勝彦 奈倉 文二 小野塚 知二 西牟田 祐二 田縞 信雄 松永 友有 倉松 中 永岑 三千輝 千田 武志 鈴木 俊夫 安部 悦生 西川 純子 斎藤 叫 秋富 創 高橋 裕史
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、イギリス、ドイツ、オーストリア=ハンガリー帝国、アメリカ、日本の兵器産業と軍産関係ならびに武器移転の歴史に注目して、両大戦間期における軍縮破綻の構造を多角的・総合的な視点より解明することを目的としている。特に、武器移転の「送り手」と「受け手」の世界的な全体構造に焦点を当て、帝国史・国際関係史・経済史の総合化(共著刊行)による軍縮問題研究の再構築を試みた。