著者
古川 徹
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.104, no.9, pp.1329-1337, 2007 (Released:2007-09-05)
参考文献数
48
被引用文献数
7

膵上皮内腫瘍性病変(PanIN)と膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)は浸潤性膵癌の前駆病変に相当する膵管上皮内腫瘍として対比される病変であり,PanINが顕微的で肉眼的には認識不可能な病変で,異型が弱い病変から強い病変に変化して浸潤性膵管癌に至るone pathway上の病変と考えられるのに対し,IPMNは肉眼上認識可能な病変であり,組織学的に種々のバリエーションがあって浸潤像も多様なmultiple pathwaysの病変に相当する.分子異常については少なくとも高異型度病変においてSMAD4の異常の頻度が全く異なる.関連する浸潤癌の予後も異なる.このように,両者は対照的病変であって厳に鑑別される必要がある.PanIN,IPMNの診断能の向上が浸潤性膵癌の早期発見,ひいては予後改善につながることが期待される.
著者
石橋 陽子 松薗 絵美 合田 智宏 横山 文明 菅井 望 関 英幸 三浦 淳彦 藤田 淳 鈴木 潤一 鈴木 昭 深澤 雄一郎
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.108, no.5, pp.759-768, 2011 (Released:2011-05-11)
参考文献数
24
被引用文献数
2

急性壊死性食道炎の4例を経験した.4例とも初発症状は吐血で,上部消化管内視鏡検査では特徴的な黒色食道を呈した.発症時の基礎疾患は,3例がケトアシドーシス,2例が糖尿病であった.3例は保存的に軽快し,死亡例を1例認めたが死因は急性壊死性食道炎によるものではなく,基礎疾患である敗血症が予後を規定した.急性壊死性食道炎はまれな疾患ではあるが,緊急内視鏡における鑑別診断として念頭に置くべきであると考える.
著者
伊佐地 秀司
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.114, no.4, pp.617-626, 2017-04-05 (Released:2017-04-05)
参考文献数
19

日本膵臓学会(JPS)の膵癌取扱い規約第7版(2016)は,(1)ダイナミックCT所見から進展度診断ができる,(2)Stage分類と治療方針との間にひもづけができる,(3)切除可能性分類を導入することで詳細な治療方針が立てられる,(4)病理分類のWHO分類との整合性を図る,(5)術前治療が普及しつつある現状をふまえて生検診,細胞診,治療後の組織学的効果判定基準を導入すること,をコンセプトにして改訂作業が行われた結果,大幅な改訂となった.JPS第6版(2009)と第7版,UICC第7版(2009)と第8版(2017)を対比しながら,規約改訂のポイントを規約検討委員会の委員長という立場から解説した.
著者
太田 明生
出版者
財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化機病學會雜誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.547-562, 1958 (Released:2011-06-17)
参考文献数
21

Citrate metabolism was studied in control subjects and patients with liver diseases and nephritis, and following results were obtained.1) The plasma citrate level in fasting state was 8.6-21.3 γ/cc (average 15.8) in 42 control subjects, 11.8-60.0 γ/cc on 62 determinations in 20 patients with hepatitis, (being parallel with icteric index), 15.2-41.8 γ/cc in 24 patients with liver cirrhosis, (being parallel with severity of cirrhosis), 7.2-20.1 γ/cc (average 13.6) in 6 patients with obstructive jaundice, and 9.521.5 γ/cc (average 15.2) in 11 patients with nephritis.2) The amount of urinary citrate excreted in two hours at fasting state was 45.0 mg in control subjects and it was increased in patients with liver diseases, being parallel with its plasma level in most cases. After the intravenous administration of citrate, the amount of urinary citrate increased and its increment in two hours corresponded to 5.1-9.0% of administered citrate in control subjects, while it was greater in patients with liver diseases.3) The citrate levels in blood plasma of peripheral artery, cubital vein, hepatic vein, and renal vein were compared and the concentration gradient was found to be as follows.Cubital V.>Peripheral A.>Renal V.>Hepatic V.4) According to the citrate tolerance test (intravenous administration of 20 mg per kg. as sodium citrate), plasma citrate level in control subjects returned to the previous level in one hour, but it was delayed in patients with hepatitis and liver cirrhosis, while in patients with obstructive jauttaide and nephritis the curve was similar to that of control subjects. When 10 mg of vitamine B1 was subcutaneously injected 30 minutes prior to citrate administration, citrate metabolism was accelerated in control subjects, but not in patients with liver diseases.5) After the intravenous administration of citrate, α-ketoglutarate in blood was significantly elevated and its peak was at 15 minutes after administration in control subjects, but was at 30 minutes in patients with liver diseases.6) It may be presumed that the citrate tolerance test is a reliable method for detecting the impairment of TCA cycle in liver.
著者
小金井 一隆 木村 英明 杉田 昭 荒井 勝彦 福島 恒男 嶋田 紘
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.103, no.12, pp.1355-1360, 2006 (Released:2006-12-06)
参考文献数
20
被引用文献数
2

潰瘍性大腸炎に直腸(肛門)膣瘻を合併した5例の治療成績を検討した.全例が発症後5年以上経過した全大腸炎型,再燃緩解型で,4例に肛門周囲膿瘍,下部直腸狭窄などの病変があった.難治またはdysplasiaのため4例に大腸全摘,回腸嚢肛門管吻合術を行い,1例は保存的治療中である.瘻孔を含めて直腸を切除した1例と瘻孔部を残し肛門膣中隔を筋皮弁で再建した1例は膣瘻が完全に閉鎖し,瘻孔部を切除した1例は少量の分泌物を認めるのみで,著明に改善した.潰瘍性大腸炎に合併する直腸膣瘻は下部直腸,肛門に長期間強い炎症がある例に発症し,根治には大腸全摘術,回腸嚢肛門管あるいは肛門吻合術が必要と思われた.
著者
小野 博美 草野 満夫 二瓶 壮史 林 秀幸 福島 拓 川上 雅人 檀上 泰 長島 君元 清水 勇一 川俣 太 本多 昌平 嶋村 剛 西原 広史
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.115, no.4, pp.385-393, 2018-04-10 (Released:2018-04-10)
参考文献数
19

胃癌の内視鏡的marking法として,リポ蛋白と結合すると蛍光を発する性質を利用したindocyanine green(ICG)蛍光法が有用であるか検討した.手術3日前に内視鏡的に胃癌の周囲にICG溶液を粘膜下層に注入し,開腹時にphotodynamic eye(PDE)カメラで,腹腔鏡下手術では蛍光内視鏡で観察した.さらに術後切除標本を利用して蛍光輝度,蛍光の拡がりを観察した.早期胃癌8例,進行胃癌6例を対象とした結果,全例において術中切除範囲の決定に同法が有用であった.今後ICGの注入量,タイミングの技術的な面での検討が必要と考えられた.
著者
荒谷 純 野村 裕紀 中島 太
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.113, no.3, pp.471-476, 2016-03-05 (Released:2016-03-05)
参考文献数
17
被引用文献数
3

症例は79歳女性.上腹部痛と黄疸で近医を受診し,超音波検査で胆囊腫大と肝内胆管拡張を指摘され,当院紹介入院となった.腹部CTで中部から下部胆管に,中心に針状の石灰化をともなう総胆管結石を認めた.内視鏡的逆行性胆管造影で結石を確認後,内視鏡的乳頭括約筋切開術を行い結石を除去した.結石の核は長さ15mmの針状の構造物で,病理組織学的所見などから魚骨と推測された.
著者
沖田 極
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.102, no.5, pp.537-543, 2005 (Released:2005-06-14)
参考文献数
23

臨床医である以上,死亡率の高い難病にチャレンジし有効な治療法を開発し救命率の改善に寄与したいという強い願望を持つのは当然である.私自身は若い劇症肝炎患者を救命できなかったことが,その後25年に及ぶ肝再生療法開発に走らせたといえる.2004年度DDW-Japanの際の第46回日本消化器病学会大会の会長講演で,その一端を“再生医学を巡る私の温故創新”というタイトルでお話する機会を与えられた.今回,日本消化器病学会誌編集委員会から総説としてまとめるようにとの指示であるが,若い消化器病研究者の参考となればと思い執筆することにした.

1 0 0 0 OA NAFLDからMAFLDへ

著者
川口 巧 鳥村 拓司
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.118, no.9, pp.805-814, 2021-09-10 (Released:2021-09-10)
参考文献数
55

近年,International Consensus Panelより脂肪肝の新診断基準,metabolic dysfunction-associated fatty liver disease(MAFLD)が提唱された.飲酒量によって規定されるnon-alcoholic fatty liver disease(NAFLD)と異なり,MAFLDは,イベント発症や患者予後のリスクである肥満や糖尿病などの代謝異常を組み入れ基準としている.本稿では,現代の脂肪肝診療におけるNAFLDの問題点とMAFLDについて概説する.また,MAFLDとNAFLDの比較研究の結果についても合わせて論述する.
著者
猿田 雅之
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.118, no.3, pp.193-202, 2021-03-10 (Released:2021-03-10)
参考文献数
55

潰瘍性大腸炎とクローン病に代表される炎症性腸疾患(IBD)は増加の一途を辿り,いまだ完治させることはできないが,有効な治療薬の開発は進んでいる.近年のIBD治療の大きな転機は抗TNF-α抗体の登場で,高い寛解率と維持率から治療史を変える薬剤となった.以降,サイトカインを標的とした抗体療法の開発が続いているが,一方で抗薬物抗体の出現による二次無効の問題も懸念されている.現在,慢性炎症の制御を目的としたリンパ球の遊走や侵入を抑える薬剤や,炎症性サイトカインの結合後に誘導される細胞内シグナルを標的とした薬剤も登場している.本稿では,新規に展開するIBD治療薬の現状を示し,治療の将来展望についても概説する.
著者
本多 俊介 潟沼 朗生
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.117, no.4, pp.290-296, 2020-04-10 (Released:2020-04-10)
参考文献数
43

膵癌取扱い規約第7版にて,わが国独自のresectability(切除可能性)についての定義がなされた.NCCNガイドラインに準じたシンプルなものとなっており,術前診断に関わる内科医にとってもわかりやすく整理されている.「Resectable」とは,標準切除によってR0切除が可能なものである.依然として膵癌は予後不良な癌種であり,根治療法としての手術施行が可能な状況での早期発見が重要である.各種画像診断・病理診断を駆使して,正確・迅速な術前診断を行い,膵癌治療成績を向上させていく必要がある.
著者
平松 慎介 根引 浩子 上野 綾子 若原 佑平 丸山 紘嗣 末包 剛久 山崎 智朗 佐々木 英二 佐野 弘治 佐藤 博之 中井 隆志 川崎 靖子 木岡 清英
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.110, no.6, pp.1007-1013, 2013 (Released:2013-06-05)
参考文献数
27

79歳女性.腹部膨満感を主訴に来院し,腹部X線でイレウスと診断した.左Th8-10領域に小水疱をともなう皮疹がみられ,血液検査で水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)抗体価上昇を認め,VZVによる麻痺性イレウスと診断した.保存的加療を行いイレウスは改善した.帯状疱疹は日常よく遭遇する疾患であるが,まれながらイレウスの原因となりうることを今後念頭に置くべきと考え報告する.
著者
齋藤 晃 島田 紀朋 新谷 稔 山根 建樹 藤瀬 清隆 小林 正之 戸田 剛太郎 鳥海 弥寿雄 柳沢 暁
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.102, no.5, pp.605-611, 2005 (Released:2005-06-14)
参考文献数
12
被引用文献数
3

症例は30歳,女性.黄疸と右季肋部の腫瘤を自覚し当科受診.貧血および間接型優位の高ビリルビン血症と腹部USにて膵頭部に60 mm大の嚢胞性腫瘤を認め入院.腫瘤はCTにて隔壁が一部造影される低吸収を示したが,ERCPや血管造影の特異的所見や腫瘍マーカーの上昇はなく,確定診断に至らなかった.貧血,黄疸は遺伝性球状赤血球症によるものと診断されたが,腫瘤は幽門輪温存膵頭十二指腸切除にて膵神経鞘腫と診断された.
著者
北嶋 諒 森田 剛文 古橋 暁 木内 亮太 武田 真 菊池 寛利 渡邊 文利 杉本 健 坂口 孝宣 竹内 裕也
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.116, no.7, pp.583-591, 2019-07-10 (Released:2019-07-10)
参考文献数
27

症例は60歳女性,貧血精査内視鏡検査でVater乳頭部腫瘍とその肛門側に粘膜下腫瘍を認めた.皮膚筋肉に多発する腫瘤やcafé au lait斑および乳頭部腫瘍生検より,神経線維腫症1型(NF1)に随伴する神経内分泌腫瘍(NET)と診断した.膵頭十二指腸切除術施行時,近位空腸漿膜に突出する結節が散在していた.病理上,乳頭部腫瘍はNET G2,乳頭肛門側腫瘍を含め他の腫瘍はいずれもGISTであった.本症例のような報告はまれである.
著者
長沼 誠
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.117, no.11, pp.939-946, 2020-11-10 (Released:2020-11-10)
参考文献数
36

潰瘍性大腸炎の長期経過例において,慢性炎症を母地とした大腸癌(CAC)が発症することが知られている.CACを早期に発見するための大腸内視鏡によるサーベイランスは重要であり,その方法については,本邦において無作為比較試験が行われ,狙撃生検による有用性が確認された.色素散布や画像強調内視鏡は病変の検出率を向上させる可能性はあるが,高画質内視鏡においては色素内視鏡やNBIの通常光観察に対する優越性は確認されていない.実臨床では1つのツールに固執する必要はないため,サーベイランスにおいて可能な限り高画質内視鏡を用いて,状況に応じてNBIや色素散布を併用することが重要である.
著者
原田 岳 坂口 孝宣 稲葉 圭介 中村 利夫 倉地 清隆 深澤 貴子 中村 光一 沢柳 智樹 原 竜平 井田 勝也 今野 弘之
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.107, no.3, pp.432-441, 2010-03-05
参考文献数
30
被引用文献数
1

症例は70歳男性.肝門部とドーム下に肝腫瘍を指摘され受診された.門脈腫瘍塞栓をともなうStage IVの肝細胞癌と診断し,近医経過観察の方針となった.その後は症状の増悪なく経過し,初診から28カ月後の画像診断で腫瘍は著明に縮小していた.退縮に関わる因子として,門脈腫瘍塞栓による腫瘍血流の減少と,イミダプリル,補中益気湯の抗腫瘍効果が考えられた.肝細胞癌の自然退縮症例はまれであり,文献的考察を含め報告する.<br>
著者
早野 駿佑 長沼 篤 岡野 祐大 鈴木 悠平 椎名 啓介 吉田 はるか 林 絵理 上原 早苗 星野 崇 宮前 直美 工藤 智洋 石原 弘 小川 晃 佐藤 賢 柿崎 暁
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.113, no.5, pp.828-836, 2016-05-05 (Released:2016-05-05)
参考文献数
23

51歳女性.混合性結合組織病(MCTD)治療中,肝に径10~40mmの多発結節を認めた.限局性結節性過形成(FNH)が疑われたが,肝生検で結節性再生性過形成(NRH)様結節をともなう特発性門脈圧亢進症(IPH)と診断した.NRHなどの良性肝細胞性結節は,共通の原因を基礎に発生する類縁疾患で,近年門脈域形成異常症候群と呼ばれる.MCTDにNRH様結節をともなうIPHの合併はまれであり,今回報告する.
著者
谷田 恵美子 和泉 元喜 阿部 剛 土谷 一泉 大熊 幹二 内田 苗利 日高 章寿 林 依里 野口 正朗 益井 芳文 吉澤 海 白濱 圭吾 金崎 章
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.110, no.5, pp.839-845, 2013 (Released:2013-05-07)
参考文献数
29

48歳男性.激しい腹痛と便秘のため救急外来を受診した.5カ月前に急性骨髄性白血病に対し骨髄移植を受け,慢性移植片対宿主病に対し免疫抑制剤を服用していた.大腸の拡張とガスの貯留を認めたが閉塞機転はなかった.数日後に水痘様皮疹が出現し,偽性腸閉塞を合併した汎発性帯状疱疹と診断した.アシクロビルの投与により救命し得た.原因不明の腹痛と偽性腸閉塞をともなう免疫不全患者では,本症を念頭に置き早期治療を行う必要がある.