- 著者
 
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             橋本 和明
             
          
 
          
          
          - 出版者
 
          - JAPAN EPILEPSY SOCIETY
 
          
          
          - 雑誌
 
          - てんかん研究 (ISSN:09120890)
 
          
          
          - 巻号頁・発行日
 
          - vol.7, no.2, pp.125-131, 1989 
 
          
          
          
          - 被引用文献数
 
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             3
             
             
             4
             
             
          
        
 
        
        
        てんかん患者の自動車運転に関する実態を明らかにするために, 昭和61年12月現在での年齢が満16歳以上60歳未満で, 弘前大学精神科に3年間以上通院している患者255例 (男144例, 女111例) を対象として面接調査を行った。<BR>運転歴を有する老は127例 (50%) で, うち4例は無免許運転であり, 免許証を持っている者は男85例 (59%), 女27例 (24%) の計112例 (44%) で, 実際に運転をしていた者は94例 (37%) であった。免許証保有者の中で, 75例 (67%) は過去3年間完全に発作が抑制されていた。また, 免許証取得時に医師に相談した者は10例であった。運転歴を有する者の中で, 事故を起こしたことがある者は34例 (27%) あり, 死亡事故は2例 (うち1例は発作による) であった。その34例中9例 (26%) は発作が事故の原因であったが, 発作型別にみると, 複雑部分発作 (二次性全般化発作を含む) によるものが多かった。