- 著者
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八木 健太郎
- 出版者
- 公益社団法人 日本化学会
- 雑誌
- 化学と教育 (ISSN:03862151)
- 巻号頁・発行日
- vol.61, no.12, pp.600-603, 2013-12-20 (Released:2017-06-30)
リンは,体を構成するミネラルのひとつであり,筋肉,神経,内臓などすべての組織に含まれている。体内に含まれるリンは体重の約1%で,体内に豊富に含まれる多量ミネラルである。また,肥料の三要素にも数えられ,生物にとって必須な元素であるにもかかわらず,高校教科書での取り扱いは数ページ程度である。単体の取り扱いには注意が必要であるが,その他化合物は,化学の基本的な実験で使用したり,案外身近に存在しているものが多い。本稿では,地味な印象の強いリンを少しでも身近に感じてもらえるよう,リン発見の歴史から精製法,生体との関わりなどを紹介していく。