著者
佐野 満昭
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.223-230, 2007-08-20
参考文献数
29
被引用文献数
1
著者
峯木 眞知子 鈴木 惇
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.58-62, 2005-01-20
参考文献数
18
被引用文献数
1

Smaller hens's eggs and yolks are composed of smaller yolk spheres, and vice-versa for larger yolks. We examined whether the size of the yolk spheres was related to the size of eggs and yolks in eggs from different birds. The cross-sectional area of the yolk spheres in the intermediate layer of steamed yolks was measured by the image-processing technique. The weights of the eggs and yolks from different birds were greatest in the ostrich (>duck>White-Leghorn>Nagoya>guinea fowl>quail). The weight of an ostrich egg was about 25 times greater than that of hen eggs, and about 120 times greater than that of quail eggs. The cross-sectional area of yolk spheres was greatest in the White-Leghorn (>ostrich>duck>Nagoya>quail>guinea fowl). There was no significant correlation between the cross-sectional area of yolk spheres and the yolk weight in eggs from different birds (r=0.12). The kinds of bird egg cannot be identified by the different cross-sectional areas of the yolk spheres.
著者
小島 朝子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.256-263, 1999-08-20
参考文献数
20
被引用文献数
1
著者
長尾 慶子 久松 裕子 粟津原 理恵 遠藤 伸之 原田 和樹
出版者
The Japan Society of Cookery Science
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.324-334, 2013-10-05
被引用文献数
1

抗酸化能を高めた中国料理献立を立案するために,栄養・嗜好面に配慮した基本献立と食材や調理手法を変えて抗酸化能を高めたモデル献立の抗酸化能を評価した。その結果,大菜の煮込み料理の[紅焼白菜]では食材のカニ,ケール及びエノキタケを選択し,同じく 炒め料理の[木穉肉]では調味料の五分たまり醤油と甜麺醤に薬味のネギ,ショウガを選択した。[湯菜]ではだし素材の干し椎茸と鶏ガラにネギとショウガを加えて加熱した。甜点心の [杏仁豆腐]では,杏仁霜と牛乳で調製した寒天ゲルに,黒糖シロップと果物のブルーベリーを選択し,鹹点心の[餃子]ではキャベツを脱水せずに加え蒸し加熱する方法で,どの料理も抗酸化能を高めることができた。これらを組み合わせたモデル献立にして,数種の測定法で抗酸化を測定したところ,基本献立に比べて抗酸化能の有意に高い中国料理モデル献立として提案できることが示唆された。
著者
木村 友子 福谷 洋子 菅原 龍幸 佐々木 弘子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.24-31, 1995-02-20
被引用文献数
1 1

干し大根(割り干し)の迅速な水戻し法を見出す目的で, 超音波照射を取り入れた水戻しを行い, 水温5, 25及び40℃設定での好適条件を探索し, 更に煮物にした製品の理化学的性状と食味変化に及ぼす超音波照射の影響について検討し, 次の結果を得た。1) 干し大根は水戻し時間経過と共に吸水量が増加するが, 照射した方が短時間で膨潤し組織は速く軟化した。2) 水戻し時間が長くなると, 一般成分の全糖・遊離糖, 粗蛋白質, 遊離アミノ酸, 灰分, 無機質の含量は著しく減少する傾向を示したが, 超音波照射有無の差はわずかであった。3) 干し大根の水戻しの好適条件は水温25℃設定の15分照射と対照の照射なしの30分浸漬で, 両試料の一般成分値はほぼ同等値を示し, 無機成分の残存率もCa81%, Fe70%, Mg69%以上で良好であった。4) 煮物調理では照射した製品は照射なしの製品に比しテクスチャー特性の破断歪率が有意に大きく, 歯応えがあり, 調味液の浸透割合がやや高く, 干し大根の特有の臭気も多少緩和され, 食味評価も優れていた。以上の結果から, 干し大根の水戻し法に超音波照射を行うことは水戻し時間が短縮でき, 嗜好にも関与し効果的であると考えられた。
著者
島崎 とみ子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.244-254, 2009-08-20
参考文献数
29

本報告は幕末の京都に住む商人の日記をもとに,暮らしと食を年中行事に絞り,その一端を明らかにしようとしたものである。<br>その結果は,年中行事の中,最も大きな行事は正月であった。彼は日常に交際ある人々を大事に考え,飲食を共にしている。料理は豊富に魚介類が使われ,野菜類は京都近郊の物が多い。<br>また,信仰にもとづく行事では,寺と神社で料理・食品の使い方が区別されていた。行事の扱い方には差違がみられる。敬重に行なわれるもの,簡略化あるいは遊興的に変化したものがあった。
著者
米田 千恵 粟津原 元子 畑江 敬子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.337-343, 2008-10-20
参考文献数
13
被引用文献数
3

冷凍メバチ肉の塊を,30℃の3%食塩水に浸漬する解凍法(解凍法1),30℃の水に浸漬する解凍法(解凍法2)および4℃での緩慢解凍(解凍法3)に供した。品質の同じ試料では,解凍過程における重量変化,色は解凍法1と解凍法2の間で差異はみられなかった。上物とよばれる品質の高いマグロ肉についての官能検査では,解凍法1で解凍した試料は解凍法2で解凍したものに比べて,水っぽくなく,一方で,粘性,塩味,マグロらしい味(うま味)が強かった。解凍法1で解凍した刺身の外側の食塩濃度は,解凍法2および解凍法3で解凍した試料の食塩濃度よりも有意に高かった。マグロ肉へ食塩が浸透することによって,粘性が増し,うま味が増強されるものと考えられた。

1 0 0 0 ワニ料理

著者
山崎 妙子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.155-159, 1996-05-20
参考文献数
9
被引用文献数
3
著者
春日 敦子 藤原 しのぶ 菅原 龍幸 青柳 康夫
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.201-206, 1996-08-20
参考文献数
30
被引用文献数
1

椎茸の旨味成分の一つである5'-ヌクレオチドは一連の酸素反応により、RNAから生成され、無味のヌクレオシドに分解される。この過程に於いて、昇温速度の違いが5'-ヌクレオチドの生成に影響を及ぼすことは既に報告されている。そこで、実際に家庭で調理を行う場合を想定し、熱付加の様相や組織の損傷方法を変えた時の、5'-ヌクレオチドの蓄積量について検討した。熱付加方法の違いでは、昇温が短時間である沸騰した湯で加熱や500Wのような高出力電子レンジ加熱の場合。5'-ヌクレオチド増加量は少なく、出力の小さい100Wレンジ加熱や水から加熱した場合は多く蓄積された。また、組織に損傷を与えると、自己消化能は高まり5'-ヌクレオチドは増加するが、包丁の柄で叩くより組織の損傷の度合が大きいと考えられる。一晩冷凍し組織を損傷させてから加熱した方が5'-ヌクレオチドは多く蓄積された。また、冷凍後の解凍操作として、冷蔵庫内自然解凍、電子レンジ解凍、解凍なしの3通りについて水から加熱し、5'-ヌクレオチド含量を比較検討したところ、冷蔵庫内自然解凍は蓄積が少なく、解凍なし、電子レンジ解凍の順に増加した。また、試料を-40℃ブリーザーに保存し、経時的に冷蔵庫内自然解凍、電子レンジ解凍し、それぞれ水から加熱したときと加熱操作を行なわない場合のRNAと5'-ヌクレオチドを測定した。冷蔵庫内冷凍又は電子レンジ解凍し加熱した場合、5'-RNA、5'-UMP、5'-CMPは30日以降若干減少している傾向にあったが、5'-GMP、RNAはいずれの場合もほとんど変化が認められなかった。
著者
柴田 圭子 渡邉 容子 安原 安代
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.411-419, 2007-12-20
参考文献数
26
被引用文献数
3

スープストックの呈味と呈味成分における動物性抽出材料の組合せ効果と野菜の添加効果を検討した。試料ストックは動物性材料30%(牛すね肉,鶏がらを単独または組合せ)と野菜10%(玉ネギ50%,人参25%,セロリ25%)により調製した。更に,標準試料(B20-C10-V;20%牛すね肉,10%鶏がら,10%野菜)を実験試料および市販品と比較し,標準試料の性質の検討と市販品との比較も行なった。研究室の熟練パネルにより評価したところ,鶏がら単独のストックは牛すね単独のストックより好まれ,混合ストックは牛すね単独のストックより好まれた。ストックへの野菜添加は,甘味・うま味・総合評価で有意に向上し,特にストックのうま味程度が程よいMSG等価濃度65mg/100mlあたりで向上した。更に,主成分分析より標準ストックの食味はバランスがとれていた。
著者
赤石 記子 舛田 美和 岩田 力 長尾 慶子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.231-235, 2013-06-05
参考文献数
22

本研究では小麦粉製品として代表的なパンとソースを取り上げ,小麦アレルギー患者でも食べられる調理条件を追究した。市販キット(FASPEK)を使用し,抗原量を測定し,低アレルゲン化の指標とした。パンの調製条件は一般的に使用されているドライイーストを対照に,米麹,ヨーグルトをスターターとして得られる発酵液を小麦粉に加え,パンを調製した。ソースの調製条件はルウの加熱温度を非加熱,120℃,160℃,210℃とした。その結果,ドライイーストパンに比べヨーグルト発酵液を用いて中種法で調製したパンで抗原量は有意に低下した。ルウの調製条件を変えたソースではブールマニエ(非加熱試料)に比べブラウンソース(210℃加熱試料)で抗原量は有意に低下していた。スペルト小麦で調製したブラウンソースが特に低値を示した。
著者
駒場 千佳子 日笠 志津 高橋 敦子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.229-235, 2000-05-20
参考文献数
11
被引用文献数
1

豚レバーの下処理の方法及び調理による鉄分量の損失及び食味への影響を、屠殺後の時間経過を含めて検討した。1)レバーを水・牛乳にさらすことによって鉄分の減少が見られた。また、茹でこぼしの水分を介した処理方法では、約45%の鉄分の溶出が見られた。2)乾式加熱の焼き物調理では加熱による鉄分の損失はほとんどみられず、湿式加熱の煮物調理では鉄分の溶出が多く見られた。3)屠殺後1日目と3日目のレバーでは、さらし方法に関わらず鉄分の流出に有意差は見られなかった。4)焼き物調理の食味の官能検査では、屠殺後1日目では総合評価の差は見られなかった。屠殺後3日目では牛乳さらしが有意に良い評価を得た。5)煮物調理の食味の官能検査では、下処理は食味に影響を与えなかった。
著者
浅井 由賀 竹井 よう子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.292-297, 1996-11-20
参考文献数
9
被引用文献数
1

白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマを比較することにより、種皮の色の違いによる差異を、香り、食味、抗酸化性の観点から検討した。金ゴマの色素には抽出液をスペクトル測定すると、425nmに極大吸収が存在し、TLC上にRf値0.5のレモン色のスポットがあった。これは他の白ゴマ、黒ゴマ、茶ゴマには存在しないものであることから、金ゴマとは黄色みを帯びたゴマであるということが判明した。白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマの香気成分を比較した結果から、白ゴマは香ばしさに寄与するピラゾン類の割合が多く、金ゴマは甘い香りに寄与するフラン類の割合が多く含まれていた。黒ゴマはゴマ特有香を持つ中沸点部の割合が少なく、高沸点部が多いことからゴマ特有香が薄く、重いにおいが強いことがわかった。食味については官能検査をした結果より、にぎり飯に添加した場合、金ゴマが好まれており、クラッカーに添加した場合にも金ゴマが好まれ、黒ゴマが好まれなかった。重量法と過酸化物価の測定による抗酸化性の検討では、黒ゴマ油に比べれば金ゴマ油は少し劣るという結果になったが、いずれも抗酸化性が認められた。
著者
高橋 洋子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.76-79, 2003-02-20
参考文献数
5
被引用文献数
1
著者
島津 善美 藤原 正雄 渡辺 正澄 太田 雄一郎
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.327-333, 2009-10-20
参考文献数
34
被引用文献数
2

清酒に含まれる有機酸の主要3成分(乳酸,コハク酸,リンゴ酸)および少量成分(クエン酸,酢酸)に着目して,飲用温度を変えて酸味の強さ(強度)および呈味質について,専門パネリストによる官能評価を行った。有機酸単独の評価は,20℃に比較して乳酸が37℃でコハク酸が50℃で,極めて有意に酸味を強く感ずることが認められた。さらに乳酸,コハク酸の呈味は,37℃,43℃において,ソフトでまろやかに感じられた。リンゴ酸は,10℃で爽快ですっきりしている呈味質が確認された。有機酸主要3成分混合の評価は,43℃での酸味が,極めて有意に強く感じられ,かつ呈味がしっかりとして調和が良いことが明らかになった。有機酸主要3成分+ブドウ糖+アルコール系の評価は,43℃での酸味が極めて有意に強く感じられ,さらに呈味がまろやかとなり,バランスが良かった。