著者
伊藤 京子 水野 恵理子 西田 正吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.28, pp.49-54, 2009-05-07

In this study, the proposal is a circular reflective interface in the experimental learning toward the growth of the group discussion. First of all, the frame of the experimental learning corresponding to the growth of the group discussion was considered, and "(A) the selection of discussion information for "Awareness"" and "(B) the use of discussion information for "identify, analyze, and hypothesize"" were made an examination point corresponding to the step of the experimental learning. "Flow of the discussion" and "remark balance" were selected as for (A), and "under discussion" and "after discussion" were selected as for (B). And, a reflective interface was proposed for group discussion. The interface was designed and developed. The evaluation experiment was conducted. The results showed that it is possible for the interface to give the participants the awareness of the growth of group discussion and to be used for the frame of the experimental learning under and after discussion. In addition, a necessary viewpoint for use was brought together by actually using the interface for the class of the graduate school.
著者
大槻 恭士 大友 照彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.473, pp.25-30, 2002-11-15

口唇周りのオプティカルフローと単語HMMを用いた駅名発話画像認識システムについて述べる.本システムでは,オプティカルフローの抽出を専用ハードウェア「カラートラッキングビジョン」により行い,得られた特徴ベクトルをベクトル量子化によりシンボルに変換し,離散出力分布型HMMによる学習および認識を行う.特定話者における駅名50単語の認識実験より,平滑化したオプティカルフロー測定値を50画素間隔に間引いた80次元の特徴ベクトルが最も高い認識性能を与えること,状態数26の単語HMMが最も高い認識性能を与えること,また,摂動データを学習データとした場合,位置ずれなしで97%,25画素程度の位置ずれを許容して96.7%,50画素程度の位置ずれを許容しても92.4%と非常に高い認識性能が得られることなどがわかった.
著者
末次 晃 竹中 毅 喜多 伸一 松嶋 隆二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.613, pp.61-68, 2001-01-27

本研究では, 前庭刺激が身体座標系に及ぼす影響を検討した.実験では, 等速回転(72deg/s)を急停止する方法で前庭刺激を与え, 停止目を閉じた被験者に主観的正面をポインティングする課題を行わせた.結果, 前庭刺激による系統的なポインティング誤差が観察された.誤差の方向は, 回転停止時に加わる角加速度と同じ方向であった.誤差の時間的変化は, 回転停止直後では誤差は小さく, 約20〜24秒にわたり誤差が増加した.その後, 徐々に誤差は減少していった.この時間的変化の特徴は, 視対象定位における誤差の時間的変化とよく類似したものであった.しかしながら, 定位した主観的正中面が偏位する方向は, 視覚的に定位した主観的正面と逆方向であった.これらの結果から, 視覚的定位に用いられる座標系と視覚を用いない身体座標系とが異なる可能性が示唆された.
著者
野中 俊宏 菊地 真美 赤松 則男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.139, pp.7-12, 2000-06-16
被引用文献数
1

本稿では, 高感度の電子ペンによって得られる一次元の筆圧情報に基づく, オンライン署名照合の一手法について述べる.提案するシステムではタブレットを使用しないため, 紙の上に通常のペンで文字を書く場合とほぼ同じ条件でデータを採取することができ, 比較的安定した情報を得ることができる.照合プロセスは2段階で構成される.第1段階では, パラメータ的手法を用いて署名データをストローク単位で対応付け, 明らかな偽筆を棄却する.第2段階では, 対応付けられた領域ごとに関数的手法による照合を行う.被験者31名から得た真署名775個, 偽署名1085個について個人認証実験を行った結果, 等誤り率11.1%が得られた.
著者
森屋 彰久 鈴木 琢治 大内 一成 亀山 研一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.747, pp.71-75, 2005-03-18

現代人の日常生活において、起床時の不快感や定時刻の起床が困難な場合があり、快適な目覚めの提供という不眠改善のアプローチも必要である。また、REM睡眠時の起床が不快感を伴いにくいという経験的知見がある。本研究では、光電脈波センサから得られる心拍変動の周波数解析により得られる自律神経指標等と加速度センサから得られた情報を利用し、リアルタイムに睡眠中の被験者のREM睡眠を検出し加速度情報を考慮してアラームを鳴らす方法を紹介する。また、被験者の主観評価と共に、今回のアルゴリズムの適正を評価した。
著者
藤林 俊彦 徳丸 正孝 村中 徳明 今西 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.534, pp.7-12, 2002-12-13

本稿では様々な服のデータベースから,ユーザのイメージに合った調和した配色の服装をコーディネートし,ユーザに対して仮想的に提示するシステムの構築を目指し,「Virtual Stylist Project」を立ち上げた.ユーザは様々な衣服データベースから得られた衣服データを基に配色支援システムでコーディネートを行うことで,ユーザのイメージに合い,かつ色彩調和している衣服の組み合わせを得ることができる.その結果の得られた衣服の組み合わせをユーザに対してデジタルカメラなどの撮影機器で得られた衣服と身体の画像を基に,仮想的に試着したかのように加工し,モニタなどの画面に着衣画像を表示する.また,ユーザの使用結果をフィードバックすることで状況や個人の主観などに合わせることができるシステムの構築を行う.本稿ではその際に用いる配色支援システムの構築を行う.配色支援システムではこれまで色彩調和論をもとに作成されたファジィルールとメンバーシップ関数(以下:MF)を作成し,これらを用いてファジィ推論を行うことで色彩調和を自動的に判定して配色を作成するシステムを構築している.本稿ではファジィルールを変更することで,衣服を着る際の状況や個人の主観,流行などに合わせた判定を行うシステムの構築を行う.
著者
青木 義満 河内 まき子 持丸 正明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.83, pp.73-78, 2009-06-08

我々に身近な製品の多くは,携帯電話やマウス,カメラ等に代表されるようにその多くが手で操作するインタフェースを備えている.このことから,特に"手"に着目し,手の機能のあり得る個人差を再現した上で,製品との相互作用を模擬して操作性を仮想評価できるコンピュータ上の手モデル(Digital Hand)技術への期待は大きい.この仮想評価においては,実際の手寸法計測データに基づき様々な大きさの手を自動生成する技術,及びモノをどのように掴もうとしているかを把握する技術(把持姿勢推定)が重要である.従来,前者は専門家による直接計測や高価な計測装置を用いてデータ収集を行っており,多くの手部寸法データを得るには多大な労力を要した.また,把持姿勢の推定については,モノや手に多くのマーカを付加してモーションキャプチャで手の姿勢と各関節の曲がり方などを計測する方法があるが,装置が大がかりで高価であり,データの取得が容易でなかった.本論文では,これらの課題を解決すべく,画像計測によって手軽に手部寸法を簡単に得ることのできる手部寸法画像計測システム,及び多眼カメラとDigital Handモデルを用いたモデルベースの把持姿勢推定手法を提案する.手部寸法画像計測システムにおいては,汎用のイメージスキャナを用いて平面的な手部寸法を計測し,手の厚みや周囲長といった立体的な寸法を,画像計測結果と実寸法データベースを用いた回帰分析により推定する.提案システムの概要と寸法計測精度について述べる.また,手部寸法データから構築したDigital Hand Modelと多眼カメラによる画像計測によって把持姿勢を推定する試みについて紹介し,将来的な展望を述べる.
著者
出水 祐樹 佐野 睦夫 西口 敏司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.199, pp.163-168, 2008-08-29

近年,画像処理技術を利用して人間の行動を理解する研究が盛んに行われている.人間の行動を理解することは,人間とコンピュータとの自然なインタラクションを実現するのに必要不可欠である.特に視線は,人間の意図や注意を認識するのに大きな役割を果たしている.視線を検出することができれば,様々なインターフェースに適用できる.例えば,視線情報を利用して人間同士のコミュニケーションを促すエージェントなどが挙げられる.本稿では,AAM (Active Appearance Model)とパーティクルフィルタを用いたノイズにロバストな視線追跡方法について述べる.まず始めにAAMを用いて顔特徴点の抽出を行う.顔特徴点の情報をもとに顔向きの推定を行い,どの方向を見ているのかを検出する.次にAAMで求めた目領域に対して,パーティクルフィルタを用いて視線追跡を行った結果を示す.
著者
坂本 寛之 石川 悟 大森 隆司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.540, pp.77-82, 2007-02-15
被引用文献数
1

ヒトは環境中の複数の物体に注意を向け,状況に応じて適宜注意を配分している.この注意配分は,ヒトの行動とその環境の関係からある程度推定できる可能性がある.そこで本研究は,状況に応じて他者や環境に注意を向ける〈注意配分〉を,ヒトの行動から推定する方法を検討する.そのため,行動決定に関する計算モデルを用いて行動と環境デークからビトの注意配分を定量的に推定して,その行動を再現できる手法を提案し,評価する.ヒトの注意配分が行動から推定できるなら,ヒトと機械の多様なインクラクションや安全の実現に有用な処理が可能となるだろう.これを確かめる題材として本研究では,幼児のテレビゲーム鬼ごっこを扱った.幼児のゲーム操作を推定する計算モデルを考案し,実際のゲーム操作とモデルが推定した操作との適合性から,注意配分を推定した.そして,幼児の操作方法や行動決定における発達的な変化を評価する.
著者
劉 健勤 下原 勝憲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.453, pp.35-38, 1999-11-20

非線形パターンに関する感知プロセスの創発メカニズムに基づいて、適応型画像セグメンテーションのモデルとアルゴリズムを提案する。最適化の基準を利用して事先の知識と環境の依頼性を滅する。私たちはGenetyllisシステムを構築し、人間とコンピューターの通信を目指している。この研究成果は心理学、生理学と人工生命の統合に核心的パターン特徴抽取への有効手段を探索する。なお、視覚パターン発現の領域中に創発的計算技術を創出すると考えています。
著者
伊藤 文啓 林 貴宏 尾内 理紀夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.540, pp.5-10, 2007-02-15

本研究ではアダルト画像検出法を提案する。本手法では、対象とするアダルト画像に肌領域が多く含まれ、これら肌領域は色の均質性・集塊性を持つことを前提とする。まず、GMM(Gaussian Mixture Model)を用いて肌尤度画像を作成する。次に、肌尤度画像中で、色の均質性を有する領域のみを検出する。検出された領域ごとに閥値を動的に生成し、その閥値を用いて色の均質性・集塊性を考慮した肌領域の拡張処理を行い、最終的な肌領域とする。そして、求められた肌領域の肌尤度画像をリサイズして得られた値に主成分分析、独立成分分析を適用し、SVMで学習・分類を行い、アダルト画像を検出する。
著者
魯 偉 汪 平涛 土居原 健
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.44, pp.47-51, 2002-05-03

GISがかつての少数で高価なシステムからユビキタスシステムになりつつあるのに従って,その中心的な構成となる地図インターフェースのための効率的なアルゴリズムへの需要も増している.地図インターフェースとは,ユーザーからの要求に応じて,地図データを動的に処理して再構成することである.本論文では,地図インターフェースの基本問題である地図総描と地形解析について,3つのアルゴリズムを提案し,その有効性を検討する.
著者
浅野 裕紀 渡辺 貴文 上杉 繁 三輪 敬之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.60, pp.163-168, 2007-05-17

The goal of this research is to enhance a sense of existence of remote people and objects represented in a face-to-face display connection remote tabletop to local tabletop consistently with each other, which authors have proposed yet. Therefore, authors focus attention on effect of shadow which is non-separable from its entity, and devised a display system that local objects cast shadows on a local tabletop into a remote tabletop represented in the screen and remote objects cast shadows onto a local tabletop at the same moment as if people were around a common table. Consequently, the display system can express virtual shadows in two ways that a light source is installed at only one site and at both sites.
著者
関口 大陸 坂部 啓 川上 直樹 舘 ★
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.165, pp.7-11, 2003-06-26

遠隔ロボットの操作を行うコックピットにおいて,遠隔のロボットが取得した視覚情報を提示するディスプレイシステムは,重要な構成要素の一つである.従来,遠隔操作型ロボットのコックピットでは,視覚情報提示装置としてImmersive Projection Technology (IPT)によるシステムに比べて視野角や解像度の面で不利なHMD(Head Mounted Projector)を利用もしくは併用することが多かった.本研究では,IPTによるシステムを遠隔ロボットの操作コックピットに適応する際に問題となる自己遮蔽を解決する方法を示し,コックピットで利用可能な小型で広視野かつ高解像度な4面包囲型ディスプレイシステムの設計と実装について述べる.
著者
渡邊 淳司 坂本 憲久 則武 厚 前田 太郎 舘 〓
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.168, pp.69-73, 2004-07-01

遊園地等のテーマパークにおいては,ディズニーランドの「スターツアーズ」に代表される没入型アトラクションやジェットコースターに代表される急激な身体移動感覚体験型アトラクションが特に大きな人気を博している.しかし,これまで,没入感と急激な移動感覚を同時に体験するアトラクションを実現することは困難であると考えられていた.本論文では,没入感と移動感覚を同時に提示するアトラクションの実現方法として,これまで筆者らが研究を行ってきた眼球運動を利用して情報提示を行うデバイス(Saccade-based Display)を利用した方法について検討する.具体的には,高速で移動している観察者に対してSDを利用して映像提示を行った際に,観察者がサッカード中に知覚した像に対して観察者自身が近づく,通り抜けることが可能であるかを検証する.
著者
神代 知範 大和 正武 門田 暁人 松本 健一 井上 克郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.722, pp.37-44, 2000-03-21
被引用文献数
6

本稿では, 計算機のGUIの操作効率の向上を目的として, ユーザの視線の動きとマウスを併用したGUI操作方法を提案する.対象とするGUI操作には, 日常的に行われる操作の一つである「ドラッグ&ドロップ操作」を選んだ.提案方式ではドラッグ&ドロップに含まれる操作を(1)選択対象であるアイコン付近への大まかなカーソルの移動, (2)アイコンへのカーソル位置の微調整, (3)アイコン選択の確定操作, の3つの基本操作に分け, (1)には視線を, (2)(3)にはマウスを用いる.さらに, (2)の微調整の方式としてAuto, Manual, SemiAutoの3方式を提案する.評価実験の結果, SemiAuto方式が従来のマウスだけの操作方式と同程度にミスが少ない上, より高速であることが分かった.
著者
江田 英雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.106, no.328, pp.63-66, 2006-10-19
被引用文献数
5

近赤外分光法(NIRS)に基づく装置の原理を、分光光度計を設計する立場から解説した。脳機能研究においてNIRSによるイメージング装置が普及しているが、NIRSの原理であるmodified Lambert-Beer則そのものがシステムの限界となっている状況を説明した。
著者
山西 利明 森 武俊 森下 広 原田 達也 佐藤 知正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.536, pp.105-110, 2006-01-13

床面圧力分布情報を用いて個人識別を行うシステムを開発した。このシステムは、歩行時の足裏と床面の接触形状の変化に着目し、あらかじめ登録されたテンプレートデータと比較し、誰の足にどの程度似ているかを定量的に評価することにより、個人識別を行うものである。このシステムでは、歩行時の1歩分の足裏・床面接触画像時系列データを入力として、その1歩が既に登録された人物の誰であるか、あるいは、未知の人物であるかを示すラベルを出力する。5人の被験者の歩行データを登録した個人識別システムを構成し、登録した被験者を含む計15人分の歩行データをテストデータとして、この個人識別システムの評価実験を行った結果、FAR(他人受入率)が約5%、FRR(本人拒否率)が約10%という識別性能が得られるとわかった。
著者
丹羽 利文 齋藤 洋典
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.331, pp.1-6, 2000-09-28

物語において先行呈示される不快情報が, 後続の快情報に対する感情評価と感動評価に及ぼす影響を, 評定課題実験を用いて検討した.刺激材料として, 感動の喚起が想定される物語(原文)を, 不快情報が含まれる文(不快先行文)と, 快情報が含まれる文(快後続文)とに2分割した後に, 快不快の評価が偏らない文(修正文:中立先行文, 中立後続文)を作成した.実験1・2において, 先行文と後続文の組み合せから4種類の物語文(例えば, 不快-快, 中立-快)を構成し, 物語読了後の感情の程度と感動の程度とを調査した.その結果, 感動の評価は, 先行文と後続文の感情情報の操作によって異なった値となることが示され, さらに, 快感情より高いことが示された.このことは, 物語を読む際の感動の評価は, 物語の構造に影響を及ぼされ, かつ, 快感情とは異なる評価であることを示唆する.
著者
太田 さゆり 森 博志 星野 准一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.165, pp.77-82, 2003-06-26

音楽と連動したダンス動作の作成は,映画やゲームなどの様々なコンテンツにおいて重要である.本稿では,ビデオ映像から音楽とダンス動作の関連を分析して再構成することで,新しいダンス動作を自動的に生成する手法を提案する.まず,音楽を構成単位ごとに分割して,音楽特微量とダンス動作の相関を求める.次に,新しい音楽が入力されたときに,分析によって得られた音楽・動作相関を適用することで,新しいダンス動作を生成する.本稿では,現代的な踊りの代表例としてヒップホップに適用した結果を示す