著者
兵吾 勇貴 鈴木 浩子 古川 忠延 三末 和男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.1-6, 2014-05-15

甚大な被害をもたらす降雨災害を防ぐためには,現況の把握ならびに降雨地域の拡大を見極めることが重要である.我々は降雨メッシュデータに基いて,降雨を受けた地域および当該地域が移動する方向を静止画によって表現する手法を開発した.開発した手法は,矢印により降雨地域の移動の方向を表し,同時に現時点で雨の降っている地域と累積の雨量を色によって表現する.そのため,アニメーションに頼らずに位置情報付き時系列データである降雨データを静止画によって表現できる.本手法により消防団員の意思決定や情報伝達を行うことが容易になる.In order to prevent rain disasters bringing serious damage, it is important to grasp the situation and understand the expansion of the rain area. We developed a technique of expressing the area where rain falls and the direction of movement of the affected area. This technique is based on rain mesh data and uses a still image. The developed technique expresses the direction with arrows and shows the values of rainfall or rainfall accumulation with colors. Therefore, it is possible to express the rain data (which is time-series data with location information) using a still picture, without being dependent on animation. Using this technique, it becomes easy to perform decision-making and communication of information between fire brigade members.
著者
安藤 一憲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.758-761, 2005-07-15
参考文献数
2
被引用文献数
8

spamメール対策の中にあってフィルタリングはユーザの手の届く範囲に実装されるべき技術である.spamメールの定義は個々人によって微妙に異なっており,その違いを吸収するためには,ユーザがフィルタをコントロールできることが必要になるからである.従来から多く使われているメールサーバに届いたメールを手元に持ってくるためのPOP3プロトコルが単一のメールボックスだけを念頭において設計されていることも,フィルタの存在形態に少なからず影響を与えている.spamメールは万人に平等に降るわけではなく,1日数万通という人から1通も来ない人まで非常にバリエーションが広い.自分に1日15通しかspamメールが来ないから自分のいる組織に対策は必要ないと考えるのは早計で,隣の席の人間が数千通のspamメールを受信している可能性があることを知るべきである.このような状況のもと,ユーザから見た場合にspamメール対策の最後の砦となるのがフィルタである.
著者
廣瀬 雅治 岩崎 花梨 野尻 梢 武田 港 杉浦 裕太 稲見 昌彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.71, pp.1-5, 2014-03-06

味わいは味覚だけでなく聴覚,視覚,触覚,あるいは個人の経験や文化的背景など,様々な情報に基づいて知覚される感覚である.我々は食事の動作の中から,食器を通じて知覚する食材の重みと,そこから引き起こされるクロスモーダルに着目し,フォークと調味料で構成されたエンターテイメントシステム 「おもみ調味料グラビトミン酸」 を制作した.この装置を使えば,体験者自らが "おもみ" という調味料を振りかけるインタラクションを行いながら,食品の重みを変化させることができる.この一連の動作により,触覚情報である食品の重みの変化から引き起こされる,味覚や歯応えの変化を知覚することで,普段と異なる食体験を楽しむことができる.The flavor of food is not just limited to the sense of taste, but it changes according to the perceived information from other perception such as from the auditory, visual, tactile sense or through individual experience or cultural background etc. Our proposed entertainment system "Gravity Spice" focuses on the cross modal of our perception, where we perceive the weight of food when we carry the utensil. This system consist of a fork and a seasoning called the "OMOMI". User can change the weight of the fork when flaking the seasoning onto it. Through this sequence of actions, user can enjoy a different eating experience, which may change the taste of their food or the feeling of the food when they are chewing it.
著者
堤 富士雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.11, 2007-02-09
著者
安倍 広多
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.21, pp.131-136, 2009-02-26
被引用文献数
10

P2Pシステムでは,ピアが予告なく離脱することに対する対策が必要であり,サーバクライアント方式よりも実装が難しい.本稿では,耐故障性を確保するための新たなアプローチを提案する.提案手法では,複数のピアをグループ化し,1つの仮想ピアを構成する.仮想ピアの各ピアは冗長系を構成し,一部のピアが離脱しても仮想ピアの動作を継続できる.各ピアの間で一貫性を保つために,Paxos同意プロトコルを用いる.ピアが離脱した場合にはプロセス移送技術を用いて別のピアに動作中のプロセスを複製することでピアの数を保つ.提案方式は開発中のP2P基盤ソフトウェアmusasabiに実装した.musasabiの概要と,実装したJavaプログラムのプロセス移送機能についても述べる.Since P2P systems must handle unexpected peer leave, P2P systems are hard to implement compared to server-client systems. In this paper, a new approach to achieve fault-tolerance for P2P systems is proposed. In the proposed method, multiple peers are grouped as one virtual peer. Each peer serves as a part of redundant system and virtual peers can survive even if some peers leave unexpectedly. To keep consistency in multiple peers, Paxos consensus protocol is used. To replace a failed peer, process migration technique is used to copy a running process to a remote peer. The method is implemented in musasabi P2P platform. Overview of musasabi and its implementation of process migration for Java programs are also described.
著者
伊藤 敏彦 小暮 悟 中川 聖一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.1248-1257, 1998-05-15
被引用文献数
22

自然言語による音声対話システムにおいては,システムがユーザと協調的に対話を進めていくことは重要である.この考えを基に我々は音声対話システムにおける協調的応答生成システムを開発した.応答生成システムは対話制御部,問題解決器,知識データベース,応答文生成部から構成され,対話システムの意味理解システムによって生成された意味表現を受け取り,可能なかぎり協調的応答をする.たとえば,ユーザの質問文に検索に必要な情報を含まれていなかったり,検索結果の数が多い場合などはユーザへの質問を行う.また,ユーザの望む検索結果が得られなかった場合,それに代わる代案を提案する.本論文では音声対話システムの評価実験であげられたいくつかの応答生成システムの問題点を改良し,ユーザの対話の焦点を抽出し,協調的な応答を行う応答機能を持った応答生成システムについて述べる.また,「システムの使い勝手の良さ」が協調的応答生成の導入によってどのように向上するのかに着目して行った評価実験について述べる.We have developed a robust dialogue system which aids users in information retrieval through spontaneous speech.Dialog system through natural language must be designed so that it can cooperatively response to users.Based on this consideration,we developed a cooperative response generator in the dialogue system.The response generator is composed of dialog manager,problem solver,knowledge databases,and response sentence generator.The response generator receives a semantic representation (that is,semantic network) which the interpreter builds for the user's utterance and generates as cooperative response sentences as possible.For example,if a user's query doesn't have enough conditions/information to answer the question by the system,and if there are many information retrieval candidates from the knowledge database for user's question,the dialog manger queries the user to get necessary conditions and to select the information.Further,if the system can't retrieve any information related to the user's question,the generator proposes an alternative plan.And evaluation experiments are described how the above improvement increses "convenience of the system".
著者
渡辺 富夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.272-277, 1985-03-15
被引用文献数
6

生体リズムが相互に同期化する現象をエントレインメントと呼ぶ.人間同士のコミュニケーションにおいても 音声と動作・表情が同期する現象 すなわちコミュニケーションにおけるエントレインメントが存在し 円滑な情報変換に重要な役割を果たしている.しかしながら 従来この現象に対しては定性的研究の色彩が強く 定量的・客観的評価が困難であった.本論文では このコミュニケーションにおけるエントレインメントを客観的に定量化する分析手法を提案し 成人同士の会話におけるエントレインメントを分析評価した.その分析の結果 コミュニケーションにおいて 話し手の音声に対する聞き手のうなずく動作の相互相関係数上の時間遅れは 0.7秒から1.4秒の範囲に また聞き手のうなずく動作に対する話し手の音声の相互相関係数上の時間遅れは 0.8秒から2.0秒の範囲に 話し手と聞き手が相互に同期化するエントレインメントが存在することが明らかになった.さらに 官能検査を通して 本分析手法の有効性を検証した.
著者
寺田 努
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.165-170, 2015-01-15

本稿では,ヘルスケアのためのウェアラブルコンピューティング技術として,生体センシング技術およびセンシング結果の提示技術について解説する.どのようなセンシング情報が健康に寄与し,どういう風に提示すれば人間は健康になるのかについて議論する.
著者
南 一生 井上 俊介 千葉 修一 横川 三津夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告計算機アーキテクチャ(ARC)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.30, pp.1-9, 2014-12-02

プログラムの実行性能限界を見積もるために,プロセッサのピーク性能,メモリバンド幅,Operational Intensity(Flop/Byte) をパラメータとしたルーフラインモデルが提案されている.ルーフラインモデルは,メモリネックのプログラムの場合に見積り性能と実測性能が良く一致するが,キャッシュアクセスが増えてくると,見積り性能と実測性能が乖離してくる.本報告では,キャッシュアクセスが増大するカーネルプログラムに対し,コーディングに基づく実行性能の見積もり方法を提案する.また,いくつかのカーネルループに対し,スーパーコンピュータ 「京」 上の実行性能の評価を行った結果,本方法が実効性能見積もりに適用できることを明らかにした.The Roofline models have been proposed in order to estimate the marginal performance of programs based on some features of computer systems such as peak performance, memory bandwidth, and operational intensity. The estimated performance by the model is in good agreement with the measured performance in the case that programs access memory devices directly. However, a difference between the estimated performance and the measured performance appears in the case that cache accesses of the program increase. In this paper, we extended the roofline model to a new one which can apply to a performance estimation of programs in which many cache accesses occur. It is shown that the new model can estimate the sustained performance of various kernel loops on the K computer by comparing with measured performance.
著者
森下 浩二 横川 三津夫 宇野 篤也 石原 卓 金田 行雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.17, pp.1-5, 2014-12-02

現在日本最速のスーパーコンピュータである 「京」 を用いて,一様等方性乱流の超大規模直接数値シミュレーション (DNS) を実現するために,地球シミュレータ向けに開発された,フーリエ・スペクトル法に基づく一様等方性乱流の DNS コードの 「京」 への移植,及び最適化を行った.移植の際には,従来の 1 次元分割によるデータ分散手法から,より効率的な All-to-all 通信が可能であると考えられる 2 次元分割による手法へと変更を行った.その結果,「京」 の 192×128 ノードを用いて最大格子点数 122883 の超大規模 DNS の実現に成功した.これはプロダクトランとしては世界最大の一様等方性乱流の DNS である.ピーク性能比として,格子点数 61443,81923,122883 の DNS でそれぞれ 3.84%,3.14%,2.24% の実効性能が得られた.また,コードの更なる高効率化のために,乱流 DNS 特有のアルゴリズムに対する最適化を試み,その性能評価を行った.
著者
宮地 美希 北 栄輔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.13, pp.1-2, 2014-12-02

本研究では,ユーザーが証明写真として適切と思うものを選択するためのアルゴリズムについて述べる.電子的な顔画像データから顔特徴量を抽出する.顔特徴量を説明変数として,写真が証明写真として良い写真か否かを判別するアルゴリズムをニューラルネットワーク (NN) とサポートベクターマシン (SVM) を用いて定義する.解析例において,1 名の被験者の写真をもとにニューラルネットワーク (NN) とサポートベクターマシン (SVM) を学習する.それを他の 10 人の被験者の写真に適用して良い写真であるかどうかを推定する精度を評価する.
著者
南 一生 井上 俊介 千葉 修一 横川 三津夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.30, pp.1-9, 2014-12-02

プログラムの実行性能限界を見積もるために,プロセッサのピーク性能,メモリバンド幅,Operational Intensity(Flop/Byte) をパラメータとしたルーフラインモデルが提案されている.ルーフラインモデルは,メモリネックのプログラムの場合に見積り性能と実測性能が良く一致するが,キャッシュアクセスが増えてくると,見積り性能と実測性能が乖離してくる.本報告では,キャッシュアクセスが増大するカーネルプログラムに対し,コーディングに基づく実行性能の見積もり方法を提案する.また,いくつかのカーネルループに対し,スーパーコンピュータ 「京」 上の実行性能の評価を行った結果,本方法が実効性能見積もりに適用できることを明らかにした.The Roofline models have been proposed in order to estimate the marginal performance of programs based on some features of computer systems such as peak performance, memory bandwidth, and operational intensity. The estimated performance by the model is in good agreement with the measured performance in the case that programs access memory devices directly. However, a difference between the estimated performance and the measured performance appears in the case that cache accesses of the program increase. In this paper, we extended the roofline model to a new one which can apply to a performance estimation of programs in which many cache accesses occur. It is shown that the new model can estimate the sustained performance of various kernel loops on the K computer by comparing with measured performance.
著者
杉本 岳夫 徐剛
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.83, pp.41-48, 1997-09-11
被引用文献数
11

本論文では,カラー画像を用いて複雑な背景から個数,位置,サイズ,姿勢が未知である顔を実時間で抽出するアルゴリズムを提案する.本手法では,まず同じ人種の人々の肌の色の分布が正規分布であると仮定して,肌色を抽出する関数をモデリングする.次に,この関数を用いて抽出した肌色を閉領域毎に分割し,各領域に中心と面積の情報を与える.この情報を用いて,肌色領域内に黒目や眉毛に相当する暗い領域が存在するかしないかを判断し,もし存在していればその肌色領域は顔であると判断する.実験から,この方法による処理が高速でロバストであることが示された.This paper describes a practical algorithm that can robustly detect multiple human faces with unknown sizes and positions in complex backgrounds from color images in real time. Skin color is modeled as a normal distribution among different persons within the 58.1118 race. Detected skin pixels are grouped into regions whose centroids and areas are recorded. If dark regions for eyes and eyebrows are also detected within these regions, then they are regarded as faces. Experimental results show that this approach is very fast and robust.
著者
内山 英昭 斎藤 英雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.18, pp.71-78, 2007-03-02
参考文献数
8

本システムは,ユーザがハンデイカメラを用いて撮影した入力画像からビリヤード台上の球の位置を検出し,力学シミュレーションによって次の戦略として適切な打ち方を算出して,その打ち方に基づく球の挙動を支援情報として提示する.初めにユーザがビリヤード台全体を任意の方向から撮影する次に,本システムがビリヤード台上における球の座標を算出し,球の配置を解析することで 複数の戦略を提示する.最後にユーザが選択した戦略についての球の挙動をVR表示,または実際の画像にCGを用いてAR表示する.This paper presents a strategy based pool supporting system which presents the way to hit the ball by considering the ball arrangement. First, our system estimates positions of solid balls from images which are captured using a handy camera moving around the pool table. Next, our system analyzes the behavior of balls after shooting by using physical simulation, and shows some strategies for winning the pool game. After an user choosing one strategy, our system shows the physical behavior of the balls in the captured image by using CG.
著者
大野 健彦 武川 直樹 吉川 厚
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.1136-1149, 2003-04-15
被引用文献数
36

本論文では,視線によるコンピュータ操作を目的とする視線測定システムについて述べる.本システムは簡易な個人キャリブレーションのみで視線測定を実現することに主眼を置いている.従来の視線測定システムは視線測定時に発生する視線のずれを補正するために,個人キャリブレーションとして視線測定前に画面上に位置する5から20点のマーカを注視する作業が必要であった.そのため視線測定を行うまでに手間を要し,特に視線をコンピュータの操作手段として利用する場合に大きな問題であった.本システムは,ずれの補正を2段階に分離した新しい視線測定法を導入することで,最低2点のマーカによる個人キャリブレーションを実現した.まず視線算出手段において眼球モデルを導入し,ずれの発生要因となる角膜表面での光の屈折をあらかじめ補正する.次に個人キャリブレーション手段において残るずれを補正する.評価実験の結果,個人キャリブレーションにおいて画面上の2点を注視するだけで,視野角1.06度程度(裸眼,頭部を固定しない条件)と,視線をコンピュータ操作に利用するのに十分な測定精度が得られることを確認した.We describe a real-time gaze tracking system for use in controlling a computer by gaze.This system is particularly concerned with reducing the effort of personal calibration necessary at the beginning of gaze direction detection.Existing systems require that the user gazes at five to twenty points on the screen for personal calibration.This burdensome and should be omitted, especially for computer control by gaze.Our system requires only two points on the screen for personal calibration.To achieve this,we developed a new gaze detection method that consists of two sub-procedures for correcting gaze direction error.One, the gaze direction measurement procedure,first calculates the gaze direction with the eyeball model.This model compensates the refraction at the surface of the cornea,which is one of the main causes of gaze direction error.The other, the personal calibration procedure, reduces the residual error.The results of an evaluation test confirmed that the accuracy of gaze detection is about 1.06 degrees in the view angle (naked-eye users, head-free condition), which is sufficient for the purpose of computer control by gaze.
著者
小谷 善行
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.69, pp.9-16, 2002-07-24

押し相撲ゲームという数遊びゲームは、持ち点を互いに出し合い、持ち点がなくならないうちに相手に4回勝ち越すことを目指す遊びである。このゲームを分析するとともに、教育のための題材として用いた。すなわち、これを本大学で実施している子供科学教室の一部で実施した子供の作成した手順によるリーグ戦の事例を紹介する。子供が意図を表現しやすいルールにすることにより、その自主的思考を引き出すことができた。またこのゲームに対し、遺伝アルゴリズムによる分析を行った。さらに後退解析を用いて、すべての必勝局面を見つけだした。The number game called "Oshi-Zumo" (Pushing Sumo) is a game played to aim winning by pushing four times more than the opponent does. Each player offers his points (or power) out of his possession, simultaneousy with the opponent. If one's power exceeds the other, then he pushes their place one step forward. Each player has 50 points as initial possession, and must offer at least 1 point in a turn if he has points. We report a few analyses of the game, and our experiment for children's education of creativity development. That is, we introduce league matches of the game, which is a part of our laboratory's event every year in an session of Children's Science Classroom currently carried out in our university. Their independent creative thinking and devotion were observed in the events, making the playing rule simple and easy for them to plan and to express. As the game study, we analyzed this game by genetic algorithm. The result shows what is the style of strong player, though it needs stochastic strategy and does not determine the strongest. Furthermore, all winning and all losing positions were extracted completely by retrograde analysis in another study.
著者
中川 三男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.p28-30, 1981-01-15
著者
馬塲康夫 新里圭司 黒橋 禎夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.4, pp.67-74, 2008-01-22
被引用文献数
3

本稿では,検索エンジン基盤TSUBAKIを使って検索されたウェブページを,ページ中の複合名詞に注目して自動的にクラスタリングするシステムについて述べる.検索エンジン基盤TSUBAKI とは 日本語ウェブページ1億件を対象にした研究用途に主眼をおいた検索エンジンである.本クラスタリングシステムは,このTSUBAKIと連係することで,数千から数万件のウェブページを分類することが可能であり,さらに,豊富な言語情報を利用した高精度な複合名詞抽出を行うことが可能である.簡単な評価実験の結果,本システムを用いることでTSUBAKIの検索結果中で下位に埋もれているウェブページに対し効率よくアクセスできること,さらには,抽出した複合名詞が有用な情報へアクセスする際に有効であることがわかった.This paper describes a system that organizes a large number of web pages retrieved from the search engine TSUBAKI into clusters according to compound nouns extracted from the pages. TSUBAKI is a search engine infrastructure that can retrieve pages from 100 million web pages. Our clustering system deeply cooperates with TSUBAKI. This enables the system to generate clusters from several thousand web pages, and to give elaborate labels to the clusters. Experimental results showed that our system users can efficiently access low-ranked web pages in a search result obtained from TSUBAKI, and that generated labels navigate the users to information that they want.
著者
八木 哲 高橋 直久
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.3, pp.17-24, 2002-01-21
被引用文献数
1

本稿では,広域分散した地点で観測される頻繁に変化する情報を,リアルタイムに広域で共有するためのシステムであるWISE(Wide-area Information Sharing Engine)について述べる.例えば,道路交通情報,地域情報,気象環境情報,ネットワーク情報,計算機リソース情報が対象となる.これらの情報を,端末の種別や場所を問わずにシームレスに利用可能にすることで,計画からドアtoドアまでのナビゲーションサービス,ネットワークの可用性情報サービス,グローバルコンピューティング向けの計算機リソース情報サービスなど,多様な情報ナビゲーションのための基盤を実現する.WISEはRM(Resource Manager)と呼ぶ自律型モジュールの集合体であり,`抽象化した情報'を利用して,情報に対する参照と更新の負荷を共に各RMに分散,局所化,あるいは抑制する.本稿ではWISEの構成を示し,WISEを構成するデータベース系と情報交換系のうち,データベース系の設計を示すとともに,例題にてらして有効性を考察する.This paper presents the WISE (Wide-area Information Sharing Engine) which is the real-time sharing system for dynamic and globally distributed information. For instance, dynamic and globally distributed information is road traffic information, network traffic information, meteorology information, environmental information or load information of distributed computing resources. WISE supplies these information to any device at everywhere seamlessly for any navigation service. For the purpose, WISE is constructed with a group of autonomous elements named the RM (Resource Manager) and uses the abstracted information to distribute and localize the load of reference and update to each RM. This paper describes a design and a case study.
著者
坂戸 博之 呂 山 猪木 誠二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI, ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.98, no.22, pp.81-86, 1998-03-13
被引用文献数
1

筆者らは聴覚障害者と健聴者とのコミュニケーションを支援することを目的として、手話アニメーション生成システムを開発している。このシステムでは、以前に提案した、身体の各部位の動きに注目した手話単語記述方式を基に、コンピュータグラフィックス(CG)アニメーションとして手話単語動作を生成している。このアニメーションについて、聴覚障害者7名を対象として手話単語118単語について評価実験を行ったところ、全体で63.8%の認識率を得ることができた。本稿では実験とその考案について報告する。