著者
中岡 義貴 佐藤 哲司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.204, pp.57-62, 2014-09-10

インターネット上に存在する多くのレシピサイトでは,料理のジャンルや使用する食材など,様々な条件を指定することで,膨大なレシピ集号の中から単体のレシピを検索することができる.本研究では,調理者がこれまでに経験した食材や調理法に基づいて,無理なく調理のレパートリーを拡大することを目的とする,調理レパートリー拡大手法を提案する.レシピに出現する食材と調理手順に含まれる調理法の出現頻度,およびそれらの関係性を分析し,調理者の負担が少ない,未経験の食材と調理法を含むレシピを優先的に推薦する.大規模なレシピ共有・検索サイトのデータを用いて,推薦法を実装した評価実験用システムを用いた評価結果から,調理の負担が軽いレパートリー拡大やより多くの調理経験を積める効果的なレパートリー拡大などの,作り手の状況に合わせたレパートリー拡大について考察する.
著者
北岡 教英 赤堀 一郎 中川 聖一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.83, no.2, pp.500-508, 2000-02-25
被引用文献数
37

雑音環境下の音声認識の前処理として用いられる, パワースペクトル領域でのスペクトルサブトラクションでは, 音声と雑音の間の相関の影響で雑音除去が十分でないことが指摘されている.本論文では, 相関の影響を抑えるための方法として時間方向スムージングを提案する.これは, パワースペクトルの各成分ごとにスムージングを行うものであり, 統計的に相関の影響を小さく抑えることができる.更に, スムージングによる時間分解能の低下を防いでスムージングをより効果的に実現するために, 短い分析窓長で分析を行う方法を提案する.大語彙(い)単語認識実験により, 時間方向スムージング, 特に短い分析窓を用いた場合に有効であることを示す.また, 時間方向スムージングを用いたスペクトルサブトラクションに, 音響モデルを雑音付加音声で学習する雑音付加学習を併用した場合に, 更に認識率が向上することも示す.
著者
中山 明 福浦 篤臣 西村 道明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.1, pp.488-489, 1997-03-06
被引用文献数
9

ミリ波用電子部品やICパケージの開発のため, 誘電体材料のミリ波複素誘電率測定技術が求められている。すでに導波管励起誘電体平板共振器法, NRDガイドを入出力線路とするTE_<02δ>誘電体共振器を用いた測定法, ガウシアンビーム共振器を利用した方法が報告されている。文献(2)ではtanδ測定の前提として, 導体板の導電率を, 誘電体リング共振器と誘電体円柱共振器を同軸状に配置した共振器によって測定している。本研究ではNRDガイド励起TE_<0m1>誘電体共振器と支持台のないTE_<0mδ>誘電体共振器の組み合わせによる高精度なミリ波導電率測定法と, TE_<0m1>共振器による複素誘電率測定法について検討する。
著者
梅垣 真祐 桜井 渉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.97, no.312, pp.7-12, 1997-10-14

1次の電気光学効果(EO効果)を用いた導波路光変調素子用材料として, 加工性に優れた電場配向ポリマーの研究が盛んに進められている。一方, 有機結晶を用いた研究は放擲された感さえある。我々は, 大きなEO係数を有しているにもかかわらず, 微細加工に難のある有機結晶を利用する方法として, 電場誘起チャネル導波路によるEO光変調素子を検討している。本稿では, 目的の素子形態を用いて有機結晶MNAのEO係数およびその波長分散を測定した結果とチャネル型EO素子設計の指針について報告する。
著者
箱崎 博士 正野 篤士 梅垣 真祐
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.97, no.311, pp.1-5, 1997-10-14

有機結晶は成長・加工技術が困難なため、非線形光学の分野では電場配向ポリマーに比べてあまり研究が進んでいない。本研究の目的は、有機結晶コア・ファイバーを用いたEO光変調デバイスを提案し、その効果を確かめることである。コア材料としてDMNP(3, 5-ジメチル-1-(4-ニトロフェニル)ピラゾール)を用いた。この材料を Bridgman-Stockbarger法により中空ガラスファイバー内に結晶成長させ、単結晶コア・ファイバーを作製した。交流電圧印加により被変調光(632.8nm)に対するEO効果を確認した。最大のポッケルス係数成分r23の値を測定したところ19pm/Vとなり、理論値とほぼ一致した。今後の課題として、クラッド研磨による半波長電圧の低減を検討している.
著者
三好 史隆 倉本 到 渋谷 雄 辻野 嘉宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.89, no.10, pp.831-839, 2006-10-01
被引用文献数
5 5

ユーザがPCを用いて作業を行っているときに,優先的に行われている作業のことをメインタスクと呼ぶ.そして,そのメインタスクに割り込んで表示される情報のことを周辺情報と呼び,その提示方法のことを周辺表示法と呼ぶ.周辺情報により,ユーザは効率的に作業を進めることが可能になるが,周辺表示法が適切でなければ,ユーザは周辺情報を見逃したり,逆にメインタスクを邪魔され,効率良く作業を行うことができない.つまり,"メインタスクを邪魔しない"ということと"情報提示を気づかせやすい"ということが周辺表示法に求められている.しかし,この二つはトレードオフの関係にあり,両方を同時に満たすことは困難である.そこで,ユーザが周辺情報を受け取りながら作業を効率的に進めるためには,周辺表示法がユーザの作業に与える影響を知ることが重要となる.本研究では,"メインタスクへの妨害の度合"の指標として「タスク集中度」を提案し,これに加えて,"気づかせやすさ"の指標である認知時間を用いて周辺表示法を評価する.
著者
入江 道生 西村 豪生 金子 雅志 別所 寿一 飯尾 政美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.448, pp.407-410, 2011-02-24

コンシステント・ハッシュ法を適用したスケールアウト型のセッション制御サーバにおいて,複数のクラスタメンバを同時に追加する際,追加前にセッションデータを収容していたクラスタメンバの特定に時間やコストがかかるといった問題が生じる.セッション制御サーバにおいては,このようなメンバ追加時のコスト増や遅延増は,セッションの切断や不成立に繋がりサービス品質を損ねる.本研究では,セッションデータの収容位置の高速・低コストな特定のためのアドレス表の管理方式として,2つの方式を提案し,それぞれの特徴について比較・考察を行う.
著者
今井 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.79, no.9, pp.920-926, 1996-09-25
被引用文献数
5

アルゴリズム・計算量分野の成果として,多くの問題が本質的に解くことが難しいことが示されている.一方,本質的に解くのが難しいからこそ,実際に現れるそのような難しい問題をなんとか現実的時間内で良い精度で解くことが要求される.難しい問題を解く近似アルゴリズムの開発の世界では,最近種々の新しいアルゴリズム設計パラダイムの登場があった.本稿では,そのような近似アルゴリズム設計手法の代表的なものとして,線形計画法の主双対アプローチを近似アルゴリズム設計に拡張したもの,線形計画・半定値計画とランダム化を組み合わせたものの二つについて,集合と論理に関する難問を例題に解説する.
著者
堀田 吉彦 大久保 弘崇 粕谷 英人 山本 晋一郎 斎藤 邦彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.522, pp.43-48, 2007-01-25

UNLはOOPのモデリング言語だけでなく,OOPを可視化するときにも用いられる.中でもUMLのシーケンス図はオブジェクト相互のメッセージのやりとりを図示することを目的としている.この図では,自分自身あるいは自分と同じクラスへのメッセージ送信の表現が難しい.調査の結果,そのようなメッセージ送信はプログラム中に約10%存在する.OOPの視覚化を目的として,この点に関するUMLの拡張を提案する.
著者
呂 建軍 時永 祥三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.88, no.7, pp.803-813, 2005-07-01
被引用文献数
18

本論文では, 遺伝的プログラミング(Genetic Programming: GP)の方法を用いて時系列の特徴(生成モデル)を集合として近似・記述する方法を提案し, これを時系列データの分類(クラスタリング)に応用する.具体的には, 時系列データを用いて, GP手法により時系列が生成される関数の形(非線形モデル)を近似する方法であり, クラスタリングの方法が簡略化できる可能性がある.GPにより近似度が改善された時系列モデルを用いてクラスタリングを実施する場合において, 適合度が相対的に高い個体がプールに残されていることを積極的に利用する.すなわち, 時系列に含まれるノイズや, 時間軸の伸長縮小の影響により, 同じクラスタに属する時系列集合に対しても一つの非線形モデルでは認識できない可能性があるので, 複数の近似度の良好な個体による推定を同時に実施し, 最終的な分類確定に用いている.応用例として, 人工的に生成された時系列に対して時間軸の伸長縮小及びノイズの重畳を実施した時系列のクラスタリング, 及び実際の株価セグメントの分類を示す.
著者
嶋田 和孝 楠本 章裕 横山 貴彦 遠藤 勉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.110, pp.25-30, 2012-06-22
被引用文献数
1

複数人談話を対象とし,談話中の盛り上がり箇所を検出する手法について提案する.対話の盛り上がりを推定できれば,ユーザ心理の把握や,それに基づく詳細な対話状態の理解などが可能になる.提案手法では,言語的特徴の他に,笑いという状態に着目する.対話に現れる笑いを外部からの発話や行動に対して発生したものか,自発的な笑いかに分類する.また,笑いの大きさを3段階に分けて,特徴とする.これらの笑い特徴と,bag-of-wordsや時間的特徴,その他の言語的特徴などを組み合わせて,分類器に適用する.実験では,5分程度の複数人対話のデータを10セット用意し,提案手法で評価した.実験結果より,bag-of-wordsのみによる分類器と比較して,笑い特徴を利用した提案手法の有効性が確認された.
著者
白田 由香利 橋本 隆子 飯沢 篤志 李 頡
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.31, pp.129-136, 2000-05-02

放送のデジタル化により、データベースへのアクセスにも放送が利用できるようになってきた。我々は放送を利用した番組配信システムにおける応答時間短縮の研究を行ってきた。本稿では、放送配信機構が多段階の階層型を構成していると仮定し、その階層型番組配信モデルについて検討した結果を述べる。まず地域に依存した番組の人気度モデルをどのように設定したかを説明し、次にその番組へのリクエストがどのように処理されるのかシステム全体のモデルを論じる。さらにその中でローカルサイトがもつキャッシュの役割について述べる。
著者
坂下 卓弥 小形 真平 海谷 治彦 海尻 賢二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.475, pp.85-90, 2014-02-27

我々はこれまで,Androidアプリケーションによる利用者情報の流出をユーザが理解しやすいように,外部送信される利用者情報を可視化する静的解析法を提案してきた.しかし,Androidのパーミッションのみに着目した静的解析では,粗粒度の利用者情報(例:連絡先データ)は識別できたが,細粒度の利用者情報(例:連絡先データ中の電話番号や住所)は識別できなかった.そのため,ユーザが利用者情報の過剰な取得に気づかない問題があった.そこで,本論文では,細粒度の利用者情報の解析できるように従来の我々の解析法を拡張する.既存のマルウェアを解析した結果,提案手法が有用であるとの見込みを得た.
著者
鈴木 聡 飯田 正博 井上 誠喜
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.639, pp.61-64, 2004-01-26
被引用文献数
5

近年,放送で3D CGが多用されているが,ハイビジョン,しかも生放送で,複雑な3DCGキャラクターをリアルタイムに動かすシステムはそう多くない.我々は,ハイビジョン生放送にも対応可能な,3DCGキャラクターシステム,"きらり"システムを開発し,多くの番組に利用するとともに,システムの機能拡張を図ってきた.本稿では,システムの開発経緯やシステム構成とともに,最近行った,グラフィックスワークステーションの整備,モーションキャプチャシステムの2式化,キャプチャエリアの拡大(エリア拡大用トランスミッタの追加)などの,整備および機能拡張について紹介する.これらの機能により,効率的で,信頼性の高いシステム運用が可能となっている.最近の運用事例として,2体のキャラクター同士による掛け合い,地上波デジタル放送開始記念番組「デジタルテレビ新時代」での運用について紹介する.
著者
徳弘 一路 高澤 嘉光 山家 清彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.115, pp.25-30, 2008-06-20

種々のギター奏法に対して弦振動がブリッジに与える力を計測できる2次元ピックアップを開発し,2次元ピックアップを6個搭載しだMIDIギターを製作し,ギタリストの弾弦情報を計測できることを以前に報告した.今回,人工指を用いて再現性のある2次元ピックアップを搭載したギター弾弦装置を製作した.そして,計測したギター弦がブリッジを押す力を用いて,裏板を取外して力木の自由な脱着が可能に改造したアコースティックギターのブリッジを直接駆動するギター演奏システムを製作した.さらに,残響時間変更可能な視聴実験室を製作し,ギター演奏システムの出力音を計測し,音響分析した.
著者
小西 宏志 嶌田 聡 森本 正志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.631, pp.19-24, 2005-01-21
被引用文献数
5

最近のハードディスク・ビデオ・レコーダーやソフトウェアのムービープレーヤーには, 映像を速覧したり, シーン検索できるように高速再生機能を備えたものがある.しかし, 現状では, 1.5&acd;2.0倍速で再生する場合には音付きで高速再生されるが, それ以上のスピードで高速再生する場合には音無しで動画のみを高速再生するものが多い.これは, 高速再生において動画より音声がボトルネックであり, 音声をリニアに高速再生させた場合に聞き取れる限界が2倍速程度であるためである.本稿では, 映像速覧に適したノンリニア時間圧縮方法を提案し, 2倍速以上の音声の高速再生でもシーン検索できる程度の了解性を維持できることを実験で示した.
著者
三品 隆嗣 木下 照弘 柴崎 年彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波
巻号頁・発行日
vol.95, no.371, pp.61-66, 1995-11-17
被引用文献数
2

方形導波管内に設けられた導体不連続の電磁波散乱問題において、特に任意形状の開口をもつ場合を取り扱っている。数値解析には、兵役傾斜法と高速フーリエ変換(CG-FFT法)を用いている。入射界は基本モードとし、任意形状の開口をもつ導体不連続の解析方法について議論した。本解法では開口上の等価磁流源についての混合境界値問題を解くことによって目的の散乱界を求めており、数値計算にCG-FFT法を用いる。このため本方法はモード整合法による数値解析と比較して、計算機による数値計算に有利な方法である。
著者
北本 朝展 高木 幹雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.81, no.11, pp.2582-2597, 1998-11-25
被引用文献数
15

一般に「画素」は画像処理の最小単位とみなされているが, 実際は「ミラクル」と呼ばれる画素, すなわち1画素の内部に複数の分類クラスを含むような画素の内部構造に関する考察が必要となる場合がある.本論文は, このような画素の内部構造を表現する指標として, ミクセルの内部で各クラスが占める面積の比率を表す「面積占有率」に着目し, 画像中に出現するミクセルの集合を母集団として考えた場合の面積占有率の分布である面積占有率密度」という確率モデルの特徴・性質に関する研究を目的とする.このモデルは従来は暗黙的に一様分布と仮定されることが多かったが, 本論文では簡単な図形モデルを用いた解析的な計算や, フラクタル合成画像に基づくシミュレーションなどから実験的な面積占有率密度を求め, 続いてこれらの結果を一般化した面積占有率密度のモデルとして「ベータ分布」の適用を提案する.この確率モデルを筆者らが提案した方法である「ミクセル密度を含む混合密度推定を用いた画像分類法」に応用した結果, 衛星画像の分類実験では提案モデルが画像ヒストグラムに優れた適合を示すことを情報量規準によって確かめた.
著者
ラハマン モハマド サイドゥル 西関 隆夫 ゴーシュ シュバシシュ
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション
巻号頁・発行日
vol.102, no.258, pp.21-28, 2002-07-29

平面的グラフは平面上への埋め込みが固定されておらず,いろいろな埋め込みがありえる.一方,埋め込みが固定された平面的グラフは平面グラフと呼ばれる.平面グラフの矩形描画では,各点は平面上の点として描かれ,各辺は水平あるいは垂直線分として描かれ,各面は矩形として描かれる.平面的グラフの少なくとも1つの平面埋め込みが矩形描画を持つならば,その平面的グラフは矩形描画を持つという.本論文では最大次数が3の平面的グラフGが矩形描画を持つかどうかを判定し,もし持つならばGの矩形描画を求める線形時間アルゴリズムを与える.
著者
水井 潔 長谷川 孝明 徳田 清仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.233, pp.7-10, 2002-07-18
被引用文献数
2

本稿では,e-お守りシステムの実現に関して述べている.これまでに筆者らが提案した,歩行者等が能動的に発する電波を車両が受け,歩行者・自転車・二輪車認識を行うe-お守りシステムの実現のため,まずシステム概要を述べ,システムへの要求事項を整理し,実現例を検討している.