著者
小林 正好 長谷川 洋平 村瀬 勉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TM, テレコミュニケーションマネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.707, pp.31-36, 2005-03-04
被引用文献数
15

ネットワークを利用した情報システムの複雑化に伴い, 通信品質劣化時の原因箇所の特定が困難になっている.品質劣化からの迅速な復旧のため, 精度の高い品質劣化箇所の推定法が必要とされている.従来のエンドツーエンドのフローの品質情報集合から品質劣化箇所を推定する方式は, 品質劣化フローが重複して経由するリンクを品質劣化リンクとする推定方式で推定精度が悪い.本稿では, 現在生じている品質劣化の状況を引き起こし得る品質劣化リンクの組み合わせのうち, 最小のリンク数から成るものを品質劣化リンク集合として推定する「最小リンク数推定方式」, および, 最小リンク数推定方式のさらなる精度向上のため, ユーザフローの経路集合に応じた経路であらかじめ計測フローを流しておく「補完試験フロー方式」を提案する.シミュレーションにより, ランダムネットワークトポロジにおいて, 最小リンク数推定方式は既存方式と同じ情報を用いてfalse positive(正常リンクを品質劣化リンクと推定する誤り)をほぼゼロにし, false negative(品質劣化リンクを正常リンクとする誤り)を約1/4に削減出来ることを示す.さらに, 補完試験フロー方式を併用することにより, false negativeの誤りも, ほぼゼロに出来る事も示す.
著者
岸本 直樹 若原 俊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.277, pp.59-64, 2009-11-05
被引用文献数
1

近年、インターネットの爆発的な普及と共に、誰もが気軽にパソコンや携帯電話から様々なサイトにアクセスすることが可能となった。最近ではSNSやBlog・動画投稿サイト等の数多くのコミュニティサイトが運営されており、その中でも「mixi」や「Youtube」などのサイトは社会現象にもなり、インターネット利用者では知らない人の方が少ないくらいである。さらに、「twitter」など新しいサービス・機能を組み込んだコミュニティサイトも次々と運営・開発され、今後も更なる発展が予想される。本論文では、オープンソースのSNSソフトウェア"OpenPNE"上に"空間情報"と"時間情報"をメタデータとして連携させる機能を付加し、日記や掲示板などを利用してコミュニティのメンバ間で地図情報を連携させる新しいサービスを提供するコミュニティシステムを提案してプロトタイプ実験を行い、この機能の導入前後でどの程度コミュニティサイトが活性化するか検討した結果を報告する。
著者
平林 幹雄 江渡 浩一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.149, pp.167-172, 2006-07-06

全文検索システムの転置インデックスを実現するにあたり,テキストデータからN-gram法によって切り出したトークンを検索キーにする手法が広く用いられている.この手法には,言語中立性や再現率の完全性という利点がある反面,検索対象の文書群から抽出するトークンの数が膨大になるために,転置インデックスのサイズが肥大化して空間効率が悪化するという欠点がある.検索の際にクエリから切り出した各トークンが対象文書のテキスト内でも連接しているかどうかを判断するためには,転置インデックス内にトークンの文書内での出現位置を記録しておくことが必要となるが,この位置情報が転置インデックスの肥大化の一因となっている.本稿では,N-gram法の欠点である転置インデックスの空間効率を改善する手法として,N.M-gram法を提案する.N.M-gram法では,各トークンの文書内での位置情報のかわりに後続のトークンのハッシュ値を用いることによって,N-gram法の利点である言語中立性や再現率の完全性を保持したまま,空間効率を改善することができる.
著者
工藤 栄亮 安達 文幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.688, pp.225-232, 2002-02-27

本論文では,アンテナダイバーシチ受信を用いるOFDM-CDMA下りリンクを対象に,インパルス性の干渉波が存在するときの周波数選択性フェージング環境下でのビット誤り率の計算式を導出し,モンテカルロ数値積分手法により平均ビット誤り率(BER)特性を求めた.OFDM-CDMA周波数等化として誤差最小合成(MMSEC)周波数等化と直交再生合成(ORC)周波数等化を用いた.インパルス性干渉の面積が大きい場合には誤りフロアを生じ,このような誤りフロアに対してはダイバーシチ受信による改善効果が得られないことを明らかにした.また,インパルス性干渉の影響は,MMSEC周波数等化とORC周波数等化とで殆ど同じであり,さらに周波数帯域幅の同じDS-CDMAとも殆ど同じであることが分かった.
著者
工藤 栄亮 安達 文幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.685, pp.225-232, 2002-02-27

本論文では,アンテナダイバーシチ受信を用いるOH)M-CDMA下りリンクを対象に,インパルス性の干渉波が存在するときの周波数選択性フェージング環境下でのビット誤り率の計算式を導出し,モンテカルロ数値積分手法により平均ビット誤り率(BER)特性を求めた.OFDM-CDMA周波数等化として誤差最小合成(MMSEC)周波数等化と直交再生合成(ORC)周波数等化を用いた.インパルス性干渉の面積が大きい場合には誤りフロアを生じ,このような誤りフロアに対してはダイバーシチ受信による改善効果が得られないことを明らかにした.また,インパルス性干渉の影響は,MMSEC周波数等化とORC周波数等化とで殆ど同じであり,さらに周波数帯域幅の同じDS-CDMAとも殆ど同じであることが分かった.
著者
会田 雅樹 佐々木 純
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.151, pp.37-42, 2006-07-06
被引用文献数
5

情報交換を行う人間の接続関係を分析して社会ネットワークとしての人間関係の構造を明らかにすることは,企業のマーケティング戦略や経営戦略の意思決定を支援する技術に結びつく可能性があり,工学的にも非常に興味深い.日常個人が誰と情報交換をしているかというデータを直接収集することは難しいが,利用者の多い通信サービスに関するデータを利用することによって,比較的規模の大きな人間関係の分析が可能になると考えられる.しかし,個人情報保護等の観点から,通信サービスの詳細な利用履歴データの入手や研究目的利用は容易ではないというのが現状である.本報告では,i-modeやmixiに関する一般公開されている非常に簡単なデータに着目し,その中に見いだされるpower lawを利用して大規模な人間関係の構造解明を行う.その結果,特定の通信サービスのユーザに限定されない広い人間関係に対して,スケールフリー性やユーザの行動規則に関する特徴を導く.
著者
若原 俊彦 日渡 裕也 庵 博文 鄭 自力 柴田 宗久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.164, pp.59-64, 2005-06-30
被引用文献数
2

最近, インターネットのホームページを活用し、Web日記をベースとしてMovable Typeなどのツールを用いて構築されるブログシステムや, 多数のメンバ間で情報共有や知識共有を行うWikiなどのサービスの他、mixiやGREEなどの会員制でソシアルネットワーキングサービスが急激に普及している.これらは、それぞれのサーバを導入してサーバ/クライアントにより構築する手法が一般的である.本報告では, 携帯電話などのモバイル端末も対象に, ブログやTV電話などリアルタイム通信機能などの機能を有するコミュニティサービス構築ツールとして、サーバを意識せずに, 簡易に通常のノートパソコンなどで実現するシステム構築法について述べ、これを具体的に提供するYourServerのプロトタイプについて述べる.
著者
中河 隆仁 森 友則 朝香 卓也 高橋 達郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.93, no.2, pp.230-241, 2010-02-01

Unstructured型P2Pネットワークにおいて,ユーザの嗜好性を考慮し,嗜好の近いピアをオーバレイネットワーク上で近くに配置するセマンティックP2Pネットワークの研究が盛んに行われている.しかし,従来のセマンティックP2Pネットワークでは,同じ内容のクエリを何度も同じピアに転送するクリッピング現象が生じるため,ヒット率の点において課題が残されている.そこで,本論文では,クリッピングの影響を抑える新たなセマンティックP2Pネットワークの構築法を提案する.本方式では,各ピアが保持しているコンテンツのジャンルの比率とピアが保持しているコンテンツ数を用いて,他ピアとの嗜好の近さを計算し,検索の際に嗜好の近いピアだけでなく嗜好の異なるピアにもクエリを転送することにより,クリッピングの影響を抑える.これにより,検索範囲を広くできヒット率を高めることができる.また,本論文では,シミュレーションによる評価を行い,提案方式の有効性を示す.更に,より実際のネットワークに近い条件下での評価を行うためにmixiの解析を行い,これにより得られたデータをシミュレーションモデルに組み込んで提案方式の評価を行う.
著者
中台 慎二 登内 敏夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICM, 情報通信マネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.288, pp.1-6, 2008-11-06
被引用文献数
2

大規模システムでは装置故障や設定ミス等に伴う障害が日常的に発生するため、障害を迅速に検出・分類し、保守運用者に復旧作業を提示する障害検出システムが必要である。しかしながら、携帯電話網におけるスリーピングセル障害のように、発生した障害を検出できずに復旧作業が遅れる障害がある。ルールベースの障害検出は、どの監視項目に対してどの程度の閾値を設定するかを人が判断する必要があり、十分な精度で障害を検出するには、ルール修正・検証に作業工数が必要となる。本研究では、サポートベクターマシンを用いて過去の障害事例からこの閾値を生成する。特に、従来ある方式とは異なるアプローチで特徴空間を設計し検出精度の向上を図った。さらに、保守運用者の検出感度に対する運用ポリシーに応じて異なる閾値の生成を可能とする。これらは、携帯電話網にて実際に発生した障害データを用いて検証し、4つの障害パターンのいずれについても本来検出すべき障害の7割以上を検出した。
著者
小澤 真佐也 エリック チェン 伊藤 光恭 羽鳥 光俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.397, pp.115-121, 2007-12-12

近年利用者が増加してきているVoIPネットワークに対する脅威として,いろいろな攻撃手法が存在する.その中にSIPプロトコルスタックが実装されたネットワーク機器を標的としたFuzzing攻撃という手法がある.Fuzzing攻撃とは,標的の例外処理の脆弱性を狙い,標準仕様で定義されていない値などが含まれたSIPメッセージを送信することによって標的をクラッシュさせる攻撃である.本論文では,様々なFuzzing攻撃の手法を網羅的に想定し,その想定した手法に基づいた検知ルールを策定する.また,様々なFuzzing攻撃に対しこれらのルールでの検知率を調べ,その有効性を確認した.
著者
中田 昌 太田 健一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-03-11

最近,日本の都市の夜空がとても明るく,人工光が夜空を明るくする「光害」の存在が知られてきた.天文観測の障害となるほか,作物の異常成長や動物の行動異常の原因となるとの指摘もある.夜空の光量の絶対値を測定することは,この新たな光害のレベルを知る上で重要で,特に簡単で高精度の測定手法の開発が求められている.ここでは,冷却CCDにカメラレンズを結合して,夜空の光学画像を得て夜空の明るさを計測する手法を提案する.
著者
渡辺 功 中村 慶久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.2, 1995-03-27

最近、アルミニウム合金製チャンバーを用いた真空装置で、高真空の実績が報告されつつある。磁気記録磁性膜をスパッタ法で高速かつ安定に製作するために、アルミニウム合金製チャンバーにNb-PermalloyのPEターゲットを組み込み、スパッタしたところ、低温、短時間のベーキング処理でも高真空が得られた。さらに、基板ホルダーに熱伝導率の高いアルミニウムを用いることによって基板の冷却が充分に行われ、高い投入電力でも磁気特性の良好な軟磁製膜が得られたので報告する。
著者
望月 孝志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.79, no.9, pp.1600-1608, 1996-09-25
被引用文献数
26

8×8次のアダマール変換を用いた効率的な可逆符号化方式を提案する.アダマール変換の変換行列は正規化係数を除けば要素が±1であることより,変換係数のビットパターンはブロック内で相互に関連する.すなわち,変換係数の下位6ビットのうち適切な半数のビットがわかれば残りのビットを導出できる.本論文では2次元8×8次の変換についての関係式を導出し,それを符号化に利用する.提案方式の圧縮率はJPEG可逆符号化方式と同程度であった.更に提案方式では,低域の変換係数から順次符号化することで,無ひずみに漸近するプログレッシブ符号化を実現できる.これはJPEG可逆符号化方式にはない特性であり,医用画像のデータベースなどに非常に有効である.
著者
中嶋 正之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎
巻号頁・発行日
vol.99, no.385, pp.7-14, 1999-10-22

今年で26回目となるSIGGRAPH'99は,8月8日(日)から13日(金)まで,アメリカ合衆国Los Angelsのダウンタウンに程近いコンベンションセンタで行われた。SIGGRAPHはACMに属する一つの研究会であり、CG(Computer Graphics)やInteractive技術に関する国際会議であり、最新のVirtual RealityやMultimediaに関する最新の試みなどが発表される。本研究会ではチュートリアルとしてSIGGRAPH'99の報告を行う。
著者
川手 竜介 早川 正士 Molchanov Oleg A.
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.95, no.190, pp.1-8, 1995-07-27

地震前兆電磁気現象のうちULF電磁放射が注目されている。即ち、スピタック地震及びロマ・プリータ地震の前に明瞭にULF電磁放射が観察されているからである。本報告では1993年8月8日のグアム地震に対してグアム地磁気観測所でのULFデータに基づいた解析結果を報告する。磁界のH(水平)成分とZ(鉛直)成分との比(即ち偏波)を最大限に活用し、スペース波動と地震電波との分離に成功し、地震の1〜2週間前に1度目の強度増大があり、又数日前から再度の上昇があるという特性を明らかにした。これらの諸特性は予知への大きな指針を与えよう。
著者
内田 誠一 迫江 博昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.81, no.6, pp.1251-1258, 1998-06-25
被引用文献数
35

2画像間の最大一致を実現する画素間のマッピングとして定義される2次元ワープは, パターンに生じる変形に適応可能なテンプレートマッチング法とみなすことができる.本論文では新しい2次元ワープ法の枠組みを提案し, 基礎的な考察を行う.本手法の第一の特徴は, 2次元的な自由度をもちながら, パターンの位相を保存するワープを構成できることである.この性質はワープに対する単調性および連続性制約により実現される.第2の特徴は, 画像全体での最適性が保証されるように構成された動的計画法(DP)を, 最大一致の探索法として用いる点である.DPの利用により, 評価関数に対する微分可能性の制約がないなどの特長も生じる.実験により, 提案した手法の基本的特性を確認した.
著者
富永 誠 佐野 裕昭 太田 順一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-09-18

近年、大規模なユーザビルにおいて、パイプケープルの垂直布設を主としたABF配線システムが盛んに導入されつつある。このシステムを経済的かつ効率的に構築するために我々はパイプケーブル、圧送用光コード、キャビネットを含めたトータルシステムとしての開発を行っている。本稿では、光ファイバ余長収納部の構造およびその配列法を工夫することにより、小型化を図ったABF用キャビネットの構造について報告する。
著者
高橋 正樹 三須 俊彦 合志 清一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DSP, ディジタル信号処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.379, pp.1-6, 2003-10-16

放送コンテンツの中でもスポーツ中継は視聴率が高い.スポーツ中継は完成の域に達しているように見えるが,新たな映像表現を用いればより多くの視聴者へさらにわかりやすい映像を供給できる可能性がある.映像内の個々の物体(オブジェクト)の抽出・追跡技術を利用することにより,オブジェクトの特微量を利用した様々な映像表現の生成が可能となる.本稿では検出処理と幾何変換・作画処理を組み合わせた,スポーツシーンにおける新たな映像表現生成手法について述べる.また高速に移動するオブジェクトに対応したオブジェクト抽出・追跡法について述べる.さらに,上記手法を利用したスポーツコーダシステムを構築し,これを実験した結果仕様通りの映像が生成されることが確認できたのでこれを報告する.
著者
齋藤 宏文 MASUMOTO Y. MIZUNO T. MIURA A. HASHIMOTO M. OGAWA H. TACHIKAWA S. OSHIMA T. CHOKI A. FUKUDA H. HIRAHARA M. OKANO S
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.465, pp.39-48, 2000-11-17

本論文は、オーロラ微細構造の観測と先端衛星技術の軌道上実証を目的とするピギーバック衛星INDEXの概要について紹介する。INDEX衛星は2002年にH2Aのピギーバックとして打上げられる事を目標に、開発中の50kg級の衛星である。フォールトトレラントな3重多数決高速CPUシステム(SH-3, 60MHz)によって、コマンド・テレメトリ処理、姿勢制御、理学データ圧縮等、衛星のほとんどの機能が制御される。姿勢制御は、0.2°以下の制御精度を目標とする3軸姿勢安定方式である。SOI宇宙用デバイス、太陽集光型高効率パドル、リチウムイオン電池、全方位アンテナGPS受信機、可変放射率素子等の、先進技術の軌道上実証を合わせて行う。