著者
三輪 公忠
出版者
上智大学
雑誌
ソフィア (ISSN:04896432)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.96-101, 1971-06
著者
大島 晃
出版者
上智大学
雑誌
上智大学国文学科紀要 (ISSN:02895552)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.1-2, 1997-03-31

渡辺実教授退休記念号
著者
刈田 元司
出版者
上智大学
雑誌
ソフィア (ISSN:04896432)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, 1961-12
著者
佐々木 隆
出版者
上智大学
雑誌
人間学紀要 (ISSN:02876892)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.99-124, 2006-12-20

ルイスのナルニア物語を注釈し紹介を試みた。いくら勧めても、説明しても、読まない、読めない学生がいる。本を読ませること、本を読むことに対して反省することになった。教育者であったルイスは読書をどのように考えていたのか。彼の書いた「批評における実験」という文芸評論についての論文をもとに、人間にとって本を読むこととは何かを考えた。ルイスによれば、読者は大きく分けて非文学的な多数者と文学的な少数者に分けられる。これは真理を求めて授業を聞く学生と、ただ、就職のための単位が欲しいだけで、授業の内容自体には全く関心を持っていない学生との関係に似ている。彼はよい本を読むのがよき読者であると言う通説を逆転させ、読者にしかるべきよい読み方をさせる本が良い本であることを論証したが、同じようによき授業もまた、学生のよき受講態度から評価されなければならないが、そこでは、実用を超えた価値への探究へと共に歩むように多数の学生を啓蒙する指導がなされなければならないのである。
著者
塩崎 弘明
出版者
上智大学
雑誌
アメリカ・カナダ研究 (ISSN:09148035)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.23-46, 1991-12-20

Coughlinism and McCarthyism have been called demagogic-social phenomena in the depressed and hysterical times of confrontation. Two demagogues, Coughlin and McCarthy, have been studied mainly as political or social subjects. This paper aims to throw a new light upon the Catholic aspects of Coghlinism and McCarthyism that have not been referred to very much in studies about them. First, the activities of Coughlinites and McCarithyites have to be considered in the context of an American Catholicism that was innocent at that time of real socio-politics and amalgamated mostly with conservative and patriotic Americanism. Secondly, the popularity of Coughlinism and McCarthyism, especially among Irish and German American-Catholics, should be understood in the light of Marian Piety, which propagated not only Marian Cults, but also anti-Communism. Thirdly, the spread of Coughlinism and McCarthyism could not be explained without the traditional Populism or Progressivism that has been dominant in Midwest Catholic circles. Finally, future studies concerning these topics should aim at re-examining the attitudes of American bishops or Catholic reformists towards Coughlinism and McCarthyism with the help of recent American Theology.
著者
アルテン クリスティーナ
出版者
上智大学
雑誌
ドイツ語圏研究 (ISSN:02897199)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.13-28, 1996-03-31
著者
寺田 勇文
出版者
上智大学
雑誌
上智アジア学 (ISSN:02891417)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.160-166, 1989

1989年7月13日から17日までフィリピンのケソン市で, 第3回フィリピン研究国際会議(The Third International Philippine Studies Conference)が開催された。会場は, ケソン市ディリマンのフィリピン大学キャンパス内にあるフィリピン社会科学センター(Philippine Social Science Center)であった。筆者はこの国際会議に出席する機会を得たので, 簡単に報告したい。
著者
進藤 美津子 菅原 勉 荒井 隆行 飯田 朱美 平井 沢子 程島 奈緒 安 啓一 飯高 京子 川中 彰 進藤 美津子
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2004

私共は、平成16年度〜19年度にかけて、音声コミュニケーション障害者、高齢者、聴覚障害者、言語聴覚障害児者に対する支援システム、評価法の開発およびコミュニケーション援助の開発や臨床への応用を目的として、以下の3グループに分かれて研究を行ってきた。研究分担者や研究協力者は、文系と理系からなる学際的なメンバーで構成され、それぞれの専門性を活かした研究に取組み、成果を上げてきたことが特記される。3グループの研究は次の通りである。1.音声コミュニケーション障害者への支援システムの開発とコミュニケーション援助:神経筋病患者の自声による日英両言語のコミュニケーション支援システムの構築を行い、臨床への応用が可能であることを示した。コーパスベース方式でシステム構築を行った後、より少ないデータで構築可能なHMM音声合成方式でも試作を行い実用レベルに達するという評価結果を得た。2.聴覚障害者に対する支援システムの開発とコミュニケーション援助:聴覚障害児者や老人性難聴者のための残響環境下における聞きやすい拡声処理と補聴器のための音声処理方式の開発と実用化への適用を推進した。3.言語聴覚障害児者に対する支援システムの開発とコミュニケーション援助:高次脳機能に障害を持つ、後天性小児失語症児や中枢性聴覚障害児のコミュニケーション能力向上のための評価、指導法を開発し、発達性構音障害の鑑別診断となる基礎的研究と臨床への応用を行い、発達性読み書き障害児への基礎的、臨床的検討を行った。また、言語習得過程の不備からコミュニケーション障害が形成される可能性について問題提起した。
著者
稲岡 耕二
出版者
上智大学
雑誌
上智大学国文学科紀要 (ISSN:02895552)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.51-70, 1997-03-31

渡辺実教授退休記念号
著者
松田 紘子
出版者
上智大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は、沖縄で語られている植民地台湾の記憶と、沖縄地上戦の記憶、さらに戦後の米軍占領と今日まで継続する米軍駐留をめぐる政治、社会運動、文化状況との相関関係を明らかにすることである。今年度は、5月と12月に台湾にそれぞれ約1週間ずつ滞在し、中央研究院や国立台湾大学などで資料調査を実施した。また研究関心を共有する研究者と面会して助言をもらうことができた。また年度末の3月には米国サンディエゴで開催されたアジア研究学会で研究報告を行った。また研究者だけが集う国内の研究会だけでなく、一般市民向けの会合(「沖縄クラブ」)で自分の研究の成果を還元できたのは有意義だった。研究の成果は国際的に高い評価を得ている学術雑誌(査読有り)のCultural StudiesとInter-Asia Cultural Studies上で学術論文というかたちで発表した。また年度内に出版できなかったが、本科学研究費で実施した研究の成果は平成25年度に3冊の共著書(和文)上で発表されることが決定している。さらに年度中に執筆した和文の学術論文が平成25年5月現在、査読審査中で、審査を通過すれば8月頃に出版される予定である。以上のように、平成24年度は前半はおおむね順調に調査と執筆活動を行うことができたが、後半は就職活動のために精神的にも時間的にも消耗してしまい、当初計画していたほどには研究を進めることができなかったことを残念に思っている。
著者
蘭 信三 外村 大 野入 直美 松浦 雄介 上田 貴子 坂部 晶子 高野 和良 高畑 幸 飯島 真里子 花井 みわ 竹野 学 福本 拓 大久保 明男 倉石 一郎 山本 かほり 田村 将人 田村 将人
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究の成果は以下のようである。まず、(1)第二次世界大戦後の東アジアにおけるひとの移動は日本帝国崩壊によって策定された新たな国境線によって引揚げ、送還、残留、定着という大規模な人口移動と社会統合がなされたことを明らかにした。しかし、(2)例えば日韓間の「密航」や中国朝鮮族居住地域と北部朝鮮間の移動のように、冷戦体制が整うまでは依然として残る個々人の戦前期の生活戦略による移動というミクロな側面も継続されていたことを明らかにした。そして、(3)帝国崩壊後も中国に残留した日本人の帰国のように、それは単純に「遅れた帰国」という戦後処理(コロニアリズム)の文脈だけではなく、日中双方における冷戦体制崩壊後のグローバル化の進行という文脈、という二つのモメントに規定されていたことを明らかにした。
著者
佐藤 慶太
出版者
上智大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本年度は、カントの概念論の固有性を明らかにするために、「概念」の取り扱いに関してカントがカント以前の哲学者とどのように対決し、どのようにそれを乗り越えていったのかを検証した。研究は、『純粋理性批判』の「純粋理性の誤謬推理について」、および「純粋悟性概念の図式論について」に焦点を絞って行った。「誤謬推理」章を取り上げた研究に関しては、『哲学』第60号掲載の論文と、11月に行われた日本カント協会第34回学会のワークショップでの発表において、その成果をまとめている。この研究において明らかとなったのは、カントの概念論における「徴表(Merkmal)」の重要性である。上記の論文および研究発表において示されたのは、「徴表」という概念に着目して「誤謬推理」章を読解すると、カントの「概念論」の固有性のみならず、カントの形而上学構想の変遷の意味を理解する手掛かりも得られる、ということである。そのほか、カントの論理学講義の内容と、『純粋理性批判』との関連の明確化も併せて行ったが、この点でも意義があったといえる。「図式論」を取り上げた研究の成果は、9月に行われた実存思想協会・ドイツ観念論研究会共催シンポジウムにおいて発表することができた。この発表においては、カントの「図式」がデカルト以来の近世哲学における「観念」をめぐる論争の系譜に位置づけられること、またこのような系譜への位置づけおこなうことではじめて、「図式論」章の役割が明確になることを示した。また上記の二つの研究を含む課程博士論文「カント『純粋理性批判』における概念の問題」を京都大学に提出し、11月24日付で学位を取得した。
著者
安増 茂樹 井内 一郎
出版者
上智大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

申請研究は、表題にある古代魚孵化腺細胞の発生進化学的研究に加え、卵膜分解機構の進化研究の2題を含んでいる。前者においはて、チョウザメより孵化液を調整して、孵化酵素の精製途中である。後者の卵膜分解機構の進化研究では、初期の硬骨魚類孵化酵素の卵膜分解系は、膨潤化酵素の単一酵素であったものが、進化過程で、膨潤卵膜分解酵素が出現して2つの酵素の効率良い卵膜分解系に進化したことが明らかとなった。
著者
辻本 実央
出版者
上智大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本研究の目的は、9世紀後半から13世紀のクメール遺跡を飾る浮彫に描かれた人物彫刻の様式と遺跡等との関連性の変遷について明らかにし、クメール美術史全体をつらぬく大きなフレームワークとして人物彫刻を題材とした自律的な東南アジア美術史観を提示することである。本研究で具体的に明らかにしようとすることは次の2点である.各点について研究成果をまとめる。第一に、アンコール王朝が興隆したおよそ9世紀から13世紀までを網羅するクメール遺跡(計35)の建築装飾に用いられた人物彫刻の特徴的な様式、所属する建築物とそこにおける配置関係の歴史的展開を明らかにする、そのために全クメール史を網羅する人物像彫刻の独白データベースを構築したその分析から、2つの先行研究にない新たな事実を発見した。第一に、穏やかな表情をしたドゥバラパラ像を対で置く設置方法の出現である,第二に、中央祠堂における女性立像の専有が特定の遺跡でみられることである。第一の点については、壁面浮彫から憤怒相のドゥバラパラ像が切り離されたと考えられる。この間一貫してドゥバラパラ像の役割は守門神であったといえる、第二の点については、女性立像が2つの役割を果たしていると考えられる。第一に守門神としての役割、第二に建物自体を荘厳するための装飾的な要素としての機能である.サンスクリットでは前者は「ドヴァラパリカ」、後者は「スラスンダリ」に相当する。後者では、国家鎮護寺院として設置された建物が選択的に女性立像を中央祠堂に配置している。第二に、上記で明らかになった特徴的な様式とその展開が、クメール文明内で独自に起きた表現様式の模倣・拡大・変容といえるのか、域外文明からの影響によるものなのかを明らかにする。現段階では明示的な結果は得られていないが継続的に分析を続ける。