著者
三瓶 弘喜 サンペイ ヒロキ Sampei Hiroki
出版者
熊本大学
雑誌
文学部論叢 = Kumamoto journal of culture and humanities (ISSN:03887073)
巻号頁・発行日
no.108, pp.1-24, 2017-03

There were approximately 20,000 pigs running free on the streets in Antebellum New York City. This article examines the reason for the presence of so many pigs, what significance they had for urban environment, and the opinions that the residents had about the pigs. This would shed new lights on the role of class, race, ethnicity, and gender relations in urban society and politics during times of development and change.
著者
大田 由紀夫 Ota Yukio
出版者
熊本大学
雑誌
13~14世紀の琉球と福建
巻号頁・発行日
pp.201-218, 2009-03-31

曹・梁らの研究は、宋元期の「琉球」=台湾と捉える見解が優勢を占める現状のなか、乏しい関連史料の詳細な検討を通して、通説的理解では説明困難な要素が当時の「琉球」認識に含まれていたことを示唆する貴重なものである。本稿は、これらの先行研究の成果を踏まえ、13・14世紀に記された諸史料より窺える「琉球」認識について考察する。
著者
吉村 豊雄
出版者
熊本大学
雑誌
文学部論叢 (ISSN:03887073)
巻号頁・発行日
vol.78, pp.135-158, 2003-03-20
著者
春田 直紀 佐藤 雄基 薗部 寿樹 小川 弘和 榎原 雅治 呉座 勇一 湯浅 治久 高橋 一樹
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2018-04-01

令和2年度は、以下の研究活動で成果をあげた。(1)10月3日にオンラインで研究会「中世肥後の文字史料と地下社会」を主催した(熊本中世史研究会と共催)。この研究会では、池松直樹氏と兒玉良平氏が「「肥後国中世地下文書・銘文史料」概観」、春田直紀氏が「大百姓の文書と水利開発―舛田文書と現地の調査成果から―」、廣田浩治氏が「地下文書論からみた中世の肥後~肥後国中部を中心に~」という題目で研究報告し、総合討論も行った。この研究会に先立ち、池松直樹氏・杉谷理沙氏・兒玉良平氏により、肥後国中世地下文書・銘文史料目録が作成された。 (2)2月20日にオンラインで第11回中世地下文書研究会(諏訪ミニシンポジウム)を主催した。この研究会では、岩永紘和氏が「「大祝家文書・矢島家文書」原本調査報告」、金澤木綿氏が「「守矢家文書」原本調査報告」、佐藤雄基氏が「「守矢家文書」における鎌倉時代の文書」、湯浅治久氏が「戦国期の諏訪社造営と「先例」管理―地域権力と地下文書の接点―」という題目で研究報告し、村石正行氏のコメントの後全体討論も行った。(3)畿内・近国班が連携している神奈川大学国際常民文化研究機構の奨励研究のフォーラム「中世熊野の海・武士・城館」が1月23日にオンラインで開催され、本科研グループからは坂本亮太氏が「紀州小山家文書の魅力と可能性」と題して報告し、村上絢一氏がコメント報告を行った。なお、この奨励研究の成果報告書として、3月に『熊野水軍小山家文書の総合的研究』が神奈川大学より刊行された。(4)3月27日にオンラインで中世の荘園制と村落に関する研究会を主催し、朝比奈新氏と似鳥雄一氏が報告して、討論も行った。(5)研究協力者(熊本大学教育学部日本史研究室所属)の協力を得て、日本中世の「浦」関係史料に関するデータベース(全国版)を作成した。
著者
岩尾 佳郎
出版者
熊本大学
雑誌
熊本地学会誌 (ISSN:03891631)
巻号頁・発行日
vol.143, pp.2-10, 2006-11-26
著者
中根 俊成 樋口 理
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

自己免疫性自律神経節障害(AAG)では自律神経節におけるアセチルコリン受容体( gAChR)に対する自己抗体が陽性になることが知られている.自律神経節に存在するAChRはα3サブユニットとβ4サブユニットから構成され,交感神経・副交感神経いずれにおける節前後線維のシナプス伝達を仲介する.われわれはルシフェラーゼ免疫沈降システム(LIPS)による新規の抗gAChR抗体測定系を確立した.臨床像解析では起立性低血圧を初発症状とするものが多く,自律神経障害として頻度の高いものは消化管障害,起立性低血圧・起立不耐,排尿障害である.自律神経系外症状として内分泌障害や精神症状などに注意する必要がある.
著者
藤井 可
出版者
熊本大学
雑誌
先端倫理研究 (ISSN:18807879)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.49-63, 2012-03

This paper investigated the stabbing incident of downed B29’s soldiers caused by residents in Aso area in Japan (May 5, 1945). First, the information and the time background about this incident were described. Second, the validity of residents’ act from a legal standpoint and an ethical standpoint was examined. Finally, the alternative options were proposed. The discussion is aimed at a descriptive-ethical work. In addition, this work should be regarded also as a trial for a new framework that enables local researchers to talk about problems or inequality of their own local community.
著者
アンスコム[著] 大辻 正晴[訳]
出版者
熊本大学
雑誌
文学部論叢 (ISSN:03887073)
巻号頁・発行日
vol.104, pp.115-137, 2013-03-10

A Japanese translation of G.E.M. Anscombe, "The First Person", an important article on the topic of the self. Anscombe argues that if "I" is a name it requires a conception, i.e. a way of being given, of the object referred to, through which "I" refers to the I, but that we can find no such conception. Then she points out that "I" can make no reference failure although such regular referring expressions as names and even demonstratives can ones, and concludes that "I" is no referring expression, there being no such thing as the self. Anscombe goes on to say that "I am E.A." is then not an identity proposition, but that it implies the verificational relation between her I-thoughts, such as "I am standing", etc., and her body. Finally she asserts that I-thoughts are unmediated, "subjectless" conceptions about that body which one is.
著者
佐藤 誠 青木 辰司 岡崎 昌之 横川 洋 内田 和実 江藤 訓重
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

1.アジア連携のヘルス・ツーリズムとライフスタイル起業の実証研究を実施。中国、台湾、ラオス、ベトナムなどのローカルメディスンを活かしたヘルスツーリズムについて、現地調査とあわせて海外から研究・実践者を招いたアジア・ヘルスプロモーション会議などで成果を上げた。また、健康・美容・性・保健をテーマとしたライフスタイル起業について、具体的に天草市金焼地区でのグリーンライフ・コミュニティ事業推進との関連で展望が開けた。2.セカンドホーム・ツーリズムとライフウエア産業形成の道筋が見えてきた。遊休農地や未利用バイオマス資源活用によるライフスタイル起業について、本科研研究の延長線上で、天草市・熊本大学・熊本経済同友会との民学官連携で共生・対流の社会実験に関わる国土交通省や農林水産省からの助成を得て、都市住民がリースされた農地にグリーンライフ実現のための乾式壁工法ストローベイル・コテージを建てる方式で画期的な農村活性化モデル構築に挑んだ。このグリーンライフ天草方式は、2地域居住から田園移住へと進化するセカンドホーム・ツーリズムと地元住民と地場企業との地域再生事業に明るい展望を拓いた。3.本研究の成果として「風地観ツーズム」理論が構築された。本科研のテーマで北海道大学大学院観光創造専攻で田園リゾート論および地域再生連携事業論を組み立てる中で、これまでのビジターの「観る」観光や、リピーターに「示す」観光地域づくりの先に、いのち育む「土」とスピリット=気の流れである「風」とが結ばれて新しい暮らしや生業が産み出される「風地観」ツーリズムが、田園へのアメニティ・ムーバーを介して産業イノベーションをもたらすという理論仮説を提示した。
著者
石原 明子 奥本 京子 松井 ケティ 浅川 和也 アーノルド ミンデル エイミー ミンデル カール スタファー ダリル メーサー 高橋 隆雄 広水 乃生 桐山 岳大 梁 ビキ 石田 聖 田辺 寿一郎 李 ジェヨン
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

第一に、紛争解決の理論・手法同士の関係性について「紛争を構成する要素」「要素に対応した解決理論」「解決を実践するための手法」という観点から整理し、多様な紛争事例に対応できる「戦略的紛争解決」という枠組みを創出した。第二に、欧米で発展した紛争解決の手法をアジアや日本で活用する場合の適用可能性に関して日中韓等の方に質問紙調査を行い、知見を得た。第三に、原発災害被災者の家族や地域内での人間関係の葛藤のケアと変容支援のためアクション・リサーチを行った。「福島の若手らの水俣訪問ツアー」等を実施し、環境災害からの人生と地域再生に向けた日本型の修復的正義プロジェクトの一つのモデルが形成された。
著者
藤瀬 泰司
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本研究は,財政民主主義の担い手を育成する公民教育カリキュラムの開発研究である。研究成果は次の4点である。1点目は,不信社会問題を教材した中等公民学習の授業を開発したことである。2点目は,不信社会問題を教材した初等公民学習の授業開発したことである。3点目は,中等公民学習の授業モデルを実践しその効果を確かめたことである。4点目は,初等公民学習の授業モデルを実践しその効果を確かめたことである。
著者
仲里 仁史 栂尾 春奈 松瀬 美紅
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学教育学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Education, Kumamoto University (ISSN:21881871)
巻号頁・発行日
no.66, pp.223-228, 2017

【序言】近年,食物アレルギーを持つ児童生徒が増加している.また,アナフイラキシーショックによる死亡事故の発生など学校現場のみならず社会的にも食物アレルギーに対する関心が高まっている.【方法】本研究では,将来学校教員となる教育学部(養護教諭養成課程を除く)4年生94名を対象に食物アレルギーに関する知識や意識についてアンケート調査を行った.また,同19名に食物アレルギーの基礎知識や緊急時対応について講習を行いその教育効果を検討した.【結果】①教育学部生は食物アレルギーに関する基礎知識やエピペンなど緊急時対応に関する知識が不十分であることがわかった.②講習により食物アレルギーに関する知識は,一部を除き8割以上の正答率となった.全20問中10問で全員が正答した.③講習後,正答数は各人で増え,講習前の10.6±3.5点(平均±標準偏差;20点満点)から講習後の17.6±1.3点(同)に上昇した.【結論】食物アレルギー講習は教育効果がある.全ての教育学部生が食物アレルギーについて学び対応力を身に着けることは,将来学校現場における児童生徒の救命に寄与すると考えられる.
著者
藤井 可
出版者
熊本大学
雑誌
先端倫理研究
巻号頁・発行日
vol.3, pp.42-56, 2008-03

In 1979, International Association for the Study of Pain (IASP) defined pain as "an unpleasant sensory and emotional experience associated with actual or potential tissue damage, or described in terms of such damage." Generally, pains are regarded as special senses of human and other higher vertebrates. However, I think that pains are not special.\All organisms have some nociceptor and abilitys to react to noxious stimulus. Algesthesia is a merely subtype of nociceptor equally.