著者
飯島 暢 川口 浩一 玄 守道
出版者
関西大学法学会
雑誌
關西大學法學論集 (ISSN:0437648X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.1108-1140, 2021-11-22

編訳:飯島暢・川口浩一、訳:玄守道
著者
岡本 哲和
出版者
関西大学法学会
雑誌
關西大學法學論集 (ISSN:0437648X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.241-254, 2021-07-21

本研究はJSPS科研費(19K01494)の助成を受けた研究成果の一部である。
著者
渡邊 瑛季
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2016年度日本地理学会秋季学術大会
巻号頁・発行日
pp.100089, 2016 (Released:2016-11-09)

Ⅰ 序論 1980年代後半以降,スポーツツーリズムを取り入れ,地域振興を目指す自治体が先進国を中心に増加している.欧米では,スポーツツーリズムを都市経営戦略として位置づけている例があり(工藤 2009),日本でも1990年代以降,地方行政の施策でスポーツ観光が推進されるようになった(花島ほか 2009; 須山 2010).その多くは,スポーツ合宿誘致やスポーツイベントの開催である. 日本のスポーツ合宿地は,長野県,山梨県など首都圏外縁部に1950年代後半以降立地してきた.一方,1980年代後半以降,宮崎県,北海道,沖縄県など大都市圏から離れた地域にもスポーツ合宿地があらわれた.首都圏外縁部の合宿地に関する地理学的研究はあるが,新たな合宿地に関する研究は限られており,合宿の誘致における行政の主導的役割(須山 2010)の指摘にすぎない. 本研究では,研究事例が無い北海道オホーツク地域を対象に,1980年代後半以降発展してきた新しいスポーツ合宿地の形成過程を明らかにする.研究方法は,ゲストが初めて来訪する際に,ゲストとホストを結びつけた主体である媒介機能と,ホストである宿泊施設の合宿への対応および経営への影響の分析である.Ⅱ オホーツク地域におけるスポーツ合宿受入の端緒 オホーツク地域における夏季のスポーツ合宿は,1985年に明治大学ラグビー部が北見市で合宿を行ったことにはじまる.これは,北見市の誘致活動に加え,北見市出身の同部OBの人脈によるものであった.当時,大学・社会人ラグビー部の多くは長野県菅平高原で夏季合宿を行っていたが,1980年代に高校生チームが増加したことで,1面のグラウンドを複数のチームが同時に使用するなどの状況が生じたため,貸切利用を好む大学・社会人チームの中には合宿地を変更するものが現れた.オホーツク地域には2015年度には284チーム,8,661人(実人数)が訪れた.道外からのゲストの多くは関東地方からの実業団や強豪大学であり,彼らは航空券など高額な合宿費用を負担できる.種目別にはラグビー(3,057人),野球(1,715人),陸上(1,287人)の順に多く,道内と道外チームの人数割合はほぼ半数ずつであった.Ⅲ 媒介機能からみたスポーツ合宿の受入パターン オホーツク地域に来訪するゲストである合宿者と,ホストである宿泊施設を結びつける媒介機能は,行政(受入市町),他チームの指導者が挙げられる.行政の窓口は観光ではなく,スポーツ施設を管理している社会教育関係の部署に置かれていることが多い.網走市の場合,2014年度に合宿を行った49チームのうち,網走市で初めて合宿をした年に,市に問い合わせて宿泊施設を手配したゲストは46ある.このうち他チームの指導者に網走市を紹介された例が8含まれる.一方,市を介さず直接宿泊施設を手配したゲストは3にすぎない.この傾向は,他の自治体でも同様である.これは,行政が合宿誘致事業を先駆的に実施していて,ゲストは行政に合宿申込をすれば,宿泊施設とスポーツ施設の手配が同時にできることが背景にある.練習場所であるスポーツ施設は,公共施設であるため使用には行政に申請する必要がある.Ⅳ 宿泊施設の受入対応および経営への影響 ゲストが宿泊する宿泊施設は,温泉付き大型ホテル,ビジネスホテル,旅館,公営施設など多岐にわたり,受入希望がある宿泊施設に対し,行政がスポーツ施設の利用状況を考慮してゲストを振り分けている.合宿2年目以降は,行政を介さず宿泊施設にゲストが直接予約を行うようになり,合宿地として定着することが多い.オホーツク地域は,流氷,網走監獄,知床などの観光資源がある.しかし,夏季における宿泊者数は1990年代以降,旅行会社による団体旅行が縮小したことで減少しており,この影響を受けた網走市の宿泊施設では,スポーツ合宿の受入が夏季の重要な経営基盤となっている.津別町でも道東では規模が大きく,11月初旬から営業を開始し,スキージャンプ選手などの合宿を受け入れていた津別スキー場が2007年に閉鎖されたことで,宿泊需要が減少した.そのため,夏季のスポーツ合宿は,宿泊施設だけでなく,町内の食材卸・販売店にとっても大口需要となっている.Ⅴ 結論 オホーツク地域では,スポーツ施設の利用と宿泊施設の手配の決定権を行政が握って主導することでスポーツ合宿を受け入れてきた.スポーツ合宿は,宿泊施設の経営に重要で,それ以前のツーリズムに代わるオルタナティブツーリズムとなっている.(本研究は,公益財団法人ヤマハ発動機スポーツ振興財団2015年度スポーツチャレンジ研究助成「日本におけるスポーツツーリズムの空間的構造の解明」(研究代表者:渡邊瑛季)による研究助成の成果の一部である.)
著者
大川 淳 亀頭 正樹 赤松 大樹 吉龍 資雄
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.1085-1089, 1993-04-01
被引用文献数
6

症例は71歳の女性, 嘔吐を主訴に入院. 入院時検査にて白血球 19,300/mm^3, 血清総ビリルビン値は 15.2mg/dl と上昇し, 胆管炎および閉塞性黄疸を認めた. 血清 CA19-9 値は 89,305U/ml と著増し, 脾胆道系の悪性疾患が疑われた. 腹部超音波と腹部 compouted tomography (CT), および percutaneous transhepatic cholangiography (PTC) 上総胆管結石を認めたが, 悪性所見は認めなかった. 胆汁内の CA19-9 は 13,800,000U/ml であった. Percutaneous transhepatic cholangiodrainage (PTCD) にて減黄後, 血清 CA19-9 値は 145U/ml まで減少し, 総胆管結石の診断にて手術を施行した. 胆嚢壁は著明に肥厚し, 胆嚢内に混合責90個と総胆管内に混合石20個を認めた. 病理組織学上, 胆嚢壁の強度の炎症所見と, 免疫組織学的に胆嚢上皮に CA19-9 を証明した. 術後 CA19-9 値の再上昇は認めない.
著者
斉藤 雄之 羽根 一博
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.343-348, 1992-02-05 (Released:2009-10-08)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

This paper describes photothermoelastic effect occurring at the IC lead's soldered joints. Irradiation of chopped LASER light on a lead frame produces flexural vibration caused by the thermoelastic bending. Conditions of soldered joints were modelled into 3 categories, that is “nomalsoldering”, “lifted leg”, “touching”. Flexural resonance was found in “lifted leg”. And the deflection of a lead frame varied according to the mechanical conditions of soldered joints, when irradiation spot position moved along the surface of a lead frame. Precise analysis of amplitude and phase of the vibration gave information on the conditions of soldered joints. In order to explain the experimental results, a calculation model was made. The thermoelastic bending was calculated under the assumption that the temperature difference existed along the thickness of the shell element. Difference between the phenomena occurring from the PT effect and the conventional photoacoustic effect were also observed through the detection of acoustic wave and optical deflection method.
著者
赤山 仁
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.59, 2012

「3D文字クイズ」はEテレ(NHK教育テレビ)の番組「シャキーン!」のコーナーのひとつである。「3D文字クイズ」は画面上に現れる数字、ひらがな、カタカナの文字を用いたクイズ映像である。番組を見る子供は画面内にある文字を探すことで、文字を覚えたり、文字に親しみを感じることができる。「3D文字クイズ」は2007年から2012年現在まで放送されている。本稿は2011年度に制作された「3D文字クイズ」の演出手法について述べる。2011年度版の「3D文字クイズ」は、カメラの視線や背景の選択など従来の演出からいくつかの変更を行った。本稿ではそうした変更点に関して2010年度以前の演出手法と比較を行い、視覚的な表現効果や完成に至る制作プロセスの違いについて考察する。
著者
五代秀尭, 橋口兼柄 共編
出版者
山本盛秀
巻号頁・発行日
vol.12(巻之34-36), 1905
著者
魏 書剛 関 信之
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.263-270, 1994-04-01 (Released:2017-06-02)
参考文献数
7

本論文では、小数の1/p(1&ltp≦∞)ベき乗計算を多項式の演算と除算で近似することに着目し、DSPにより効率的に演算できる高性能のコンプレッサ/リミッタの設計法について、まず、理想的な特性に最も近似な特性を求めるための、最小2乗法に基づくパラメータ算出アルゴリズムについて述べる。次に、DSPにより除算を実現するため、収束近似方法を使用し、近似誤差を小さくする方法について検討する。更に、ゲインの変化に従い、係数を切り替える処理によるアタック/リリース機能の実現方法について述べる。本論文で提案した設計法に基づいたコンプレッサ/リミッタの性能評価を行い、従来のアナログのコンプレッサ/リミッタに比較して、ほぼ同様な特性が得られると共に、出力信号の歪を約1/5に低減できることを明らかにしている。本論文によるコンプレッサ/リミッタは、DSP処理が約70ステップであり、コンパクトに構成できる。
著者
牛田 一成 服部 考成 澤田 晶子 緒方 是嗣 土田 さやか 渡辺 淳
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.35, pp.63, 2019

<p>次世代シーケンサーを用いた野生動物糞便細菌の網羅解析が盛んに行われている。宿主の生活を反映した細菌叢構成の差異を検出することができるようになったものの,解析対象が「PCR増幅された16S rRNA遺伝子の部分配列に基づく不十分な系統情報」にすぎないため,宿主の生理状態に直接影響する腸内環境を知ることはできない。近年,分子量データーベースの充実からHPLCやCEと質量分析を組み合わせた化合物の網羅解析が発達し,腸内細菌叢が産生する代謝物を網羅的に解析することが可能となった。これを一般にメタボローム解析と呼ぶが,野生動物の生理研究や生態研究における本解析手法の有用性を報告する。屋久島西部林道上の2地域(川原と鹿見橋)で,群れを異にするニホンザル計5頭の糞便を採取した。2検体を除き排泄直後に採取し,全量をドライアイス上で直ちに凍結した。1検体は,前日の排泄糞で発見後直ちに凍結した。もう1検体は,2分割してそれぞれ排泄直後と1時間放置後に凍結した。解凍後,Matsumotoら(<i>Sci Rep</i> <b>2</b>: 233)の方法で前処理し測定試料とした。LCMS-8060(島津製作所)にPFPPカラムを装着し,0.1%ギ酸水溶液と0.1%ギ酸アセトニトリル溶液を移動相としてイオンペアフリー条件のグラジエント分析を行った。遊離アミノ酸のほか,ヌクレオチド, ヌクレオシド、核酸塩基などの核酸代謝物,TCA回路に関わる有機酸等全体で63成分が検出された。PCA解析を行うと,川原の古い糞,川原の新鮮糞,鹿見橋新鮮糞の3つにクラスターが分離した。前日由来の糞の水溶性成分は変化していたが,新鮮糞の水溶性成分については1時間放置の影響はなかった。鹿見橋周辺の群れから採取した糞は川原で採取した糞よりも必須アミノ酸が少なく,逆に核酸代謝産物濃度が高い傾向が見られた。</p>
著者
上薗 恒太郎
出版者
長崎総合科学大学附属図書館運営委員会
雑誌
長崎総合科学大学紀要 = Bulletin of the Nagasaki Institute of Applied Science (ISSN:24239976)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.55-76, 2022-01-06

Seventy-four audience living near Nagasaki City, 52.2% of whom were ladies in their 60's, saw Shoplifters, and change of their consciousness through the film was assessed by the association method. Their response words of the association to the film by five cue words reveal that they accepted it as a family story, considering their basic response words to all cue words 'ties', 'compassion', 'kindness', 'happiness' and 'love'. The film, which sends no direct message about 'peace' or 'recognition on oneself', brought impressions deep enough to significantly change of the concepts of the audience (p<.05) as to follows: (1) lying is not always bad, (2) peace needs, ties, happiness, calm, kindness, and love, (3) decreasing of negative reflections on themselves. Because of the concentrations to each family history of audience, the way of social and political solutions of problems in family relationships disappeared from the sphere of thought between them. And this paper concludes that there came up tetra nested structure of consciousness in the field of the film screening as a base of the deep impressions by the film.