著者
松崎 宏紀 迎山 和司
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 40.11 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.191-194, 2016-03-02 (Released:2017-09-22)

本研究ではメンコ遊びに対して様々な演出を付加するシステムを制作し,体験者の反応が良くなる演出の検討・調査を行った.テレビゲームなどといった現代の遊びはアニメーションや仮想的な演出が豊富である.しかし昔の遊びは演出が少ない.そこで,現代風のアニメーションや仮想的な演出を昔の遊びに付加することで体験者の満足度が向上すると考えた.本研究の目的は,複合現実感を用いてメンコに演出を付加するシステムを制作し,満足度が向上する演出の調査を行うことである.複合現実感とは現実世界に仮想情報を重ね合わせる技術全般のことである.
著者
新井 哲也 中野 泰志 小平 英治 草野 勉 大島 研介
出版者
日本ロービジョン学会
雑誌
日本ロービジョン学会学術総会プログラム・抄録集 第8回日本ロービジョン学会学術総会/第16回視覚障害リハビリテーション研究発表大会 合同会議
巻号頁・発行日
pp.47, 2007 (Released:2008-07-07)

【目的】 ロービジョンの人達の中には、エスカレーターの乗降の際、上りと下りを間違えることがあり、重篤な事故に至るケースもある。中野ら(2006)は、晴眼者、ロービジョン者、高齢者を対象とし、実機を使用した検証実験において、ハンドレールにマークを付すことで、より遠くからエスカレーターの運動方向が判断できることを明らかにした。先行研究で用いられたマークが 菱形であったことを受け、本実験では、より効果の大きなハンドレールデザインについて検討した。 【方法】 実験参加者は晴眼者10名であり、低視力シミュレーター(Nakano et al., 2006)を用いて各々の視力を段階的に変化させた(視力条件;0.04、0.02、0.015)。マークの種類について、背景色を青、マークの色を黄に固定した上で、a)マークの形状(菱形・矢印)、b)マーク間の間隔(広い・狭い)、c)広告とマークの間隔(狭い・中間・広い・広告のみ・広告なし)の3要因を選出し、それらの組み合わせのうち7種類を検証対象とした。参加者の課題は、回転するベルトを観察し、上下いずれかの運動方向をできる限り素早く正確に判断してキー押しで答えることであった。 【結果】 正答率と反応時間を分析の対象とした。その結果、「広告のみ」および「矢印」のマーク条件では正答率が低く、反応時間は長かった。また、マークの間隔については「狭い」条件で、広告とマークの間隔については「広い」条件で高い正答率と短い反応時間を示した。以上の傾向は低視力の条件ほど顕著であった。 【結論】 矢印や広告のみでは運動方向の判断に及ぼす効果は小さく、本実験で用いた菱形のように十分な面積をもったマークを付すことが有効である。また、マークの間隔は狭い方が良く、広告を挿入する場合には、できるだけマークと広告との間隔を広げる工夫が必要である。
著者
森本 健弘
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.66, no.9, pp.515-539, 1993-09-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
26
被引用文献数
5

本研究では,大都市周辺の集約的農業地域における不耕作農地の形成について,その実態と形成要因の解明を土地利用と個別経営の調査によって試みた.研究対象地域とした千葉県市川市柏井町四丁目では, 1970年代から兼業化・脱農化の一方,残存した専業農家・第1種兼業農家は経営の重点を施設園芸や梨栽培へ移してきた.この変化と並行して不耕作農地が形成され,台地では不耕作農地が施設と混在し,低地ではその大部分が不耕作農地となる景観が形成された.研究対象地域の農家による不耕作農地のおもな形成要因は,施設園芸や梨栽培への集約的な労働投入による農業労働力の相対的な不足であり,また田の環境の悪化,および農外就業の進展であった.不耕作農地の形成の基盤には,市街化調整区域における農地の転用規制,圃場条件の悪さ,農地地価の上昇と農地貸借の困難さがあった.研究対象地域以外の居住者へ所有権の移転した不耕作農地も多く存在した.この場合には,兼業化・脱農化がおもな形成要因であること,農地転用に伴う代替農地の取得が関与した事例の多いことが推測された.
著者
大塚 泰正
出版者
広島大学大学院教育学研究科心理学講座
雑誌
広島大学心理学研究 (ISSN:13471619)
巻号頁・発行日
no.8, pp.121-128, 2008

理論的作成方法による代表的なコーピング尺度として, C.S.CarverによるCOPE, Brief COPEを紹介した。COPE, Brief COPEは, Lazams & Fo1kman(1984 本明他訳 1991)の心理学的ストレスモデルと, Carver & Scheier(1981, 1998)による行動自己制御モデルに基づき, 作成された尺度である。COPEは15下位尺度60項目, Brief COPEは14下位尺度28項目で構成される。筆者らは, COPE, Brief COPEの日本語版を作成し, 信頼性・妥当性の検討を行った。その結果, まずまずの信頼性・妥当性を確認することができたものの, 一部α信頼性係数が低い下位尺度が認められるなど, 今後再検討が必要である点も認められた。
著者
松香 芳三 萩原 芳幸 玉置 勝司 竹内 久裕 藤澤 政紀 小野 高裕 築山 能大 永尾 寛 津賀 一弘 會田 英紀 近藤 尚知 笛木 賢治 塚崎 弘明 石橋 寛二 藤井 重壽 平井 敏博 佐々木 啓一 矢谷 博文 五十嵐 順正 佐藤 裕二 市川 哲雄 松村 英雄 山森 徹雄 窪木 拓男 馬場 一美 古谷野 潔
出版者
公益社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会誌 (ISSN:18834426)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.281-290, 2013 (Released:2013-11-06)
参考文献数
3
被引用文献数
2 1

目的:(社)日本補綴歯科学会は病態とその発現機序の把握に基づく適切な補綴歯科治療を国民に提供するために,補綴歯科治療における新たな病名システムを提案した.これは患者に生じている「障害」を病名の基本とし,この障害を引き起こしている「要因」を併記して病名システムとするものであり,「A(要因)によるB(障害)」を病名システムの基本的な表現法としている.本研究の目的は考案した方法に従って決定した補綴歯科治療における病名の信頼性と妥当性を検討することである.方法:模擬患者カルテを作成し,(社)日本補綴歯科学会診療ガイドライン委員会で模範解答としての病名(以下,模範病名)を決定した.その後,合計50 名の評価者(日本補綴歯科学会専門医(以下,補綴歯科専門医)ならびに大学病院研修歯科医(以下,研修医))に診断をしてもらい,評価者間における病名の一致度(信頼性)ならびに(社)日本補綴歯科学会診療ガイドライン委員会による模範病名との一致度(妥当性)を検討した.結果:評価者間の一致度を検討するための算出したKrippendorff’s αは全体では0.378,補綴歯科専門医では0.370,研修医では0.401 であった.Krippendorff’s αは模範病名との一致度の高い上位10 名の評価者(補綴歯科専門医:3 名,研修医:7 名)では0.524,上位2 名の評価者(補綴歯科専門医:1 名,研修医:1 名)では0.648 と上昇した.日常的に頻繁に遭遇する病名に関しては模範病名との一致度が高かったが,日常的に遭遇しない病名は模範病名との一致度は低い状況であった.さらに,模範病名との一致度とアンケート回答時間や診療経験年数の関連性を検討したところ,相関関係はみられなかった.結論:全評価者間の一致度を指標とした本病名システムの信頼性は高くはなかったが,模範病名との一致度の高い評価者間では一致度が高かった.日常的に遭遇する補綴関連病名については模範病名との一致度が高かった.以上から(公社)日本補綴歯科学会の新しい病名システムは臨床上十分な信頼性と妥当性を有することが示唆された.

1 0 0 0 憲法十七条

著者
聖徳太子 撰述
出版者
国民精神文化研究所
巻号頁・発行日
vol.〔正編〕, 1941
著者
福田 雅俊
出版者
The Japanese Society on Thrombosis and Hemostasis
雑誌
血液と脈管 (ISSN:03869717)
巻号頁・発行日
vol.6, no.7, pp.557-562, 1975-07-25 (Released:2010-08-05)
参考文献数
8

1 0 0 0 OA 朝日東亜年報

著者
朝日新聞社中央調査会 編
出版者
朝日新聞社
巻号頁・発行日
vol.昭和18年 第1輯 (世界戦局の展望), 1943
著者
浅川 忠
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.102, no.6, pp.708-714, 1993-12-05 (Released:2010-11-18)
参考文献数
18
著者
高谷 智裕 荒川 修 鈴木 重則 望岡 典隆
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

2015年に遠州灘で採取された17個体の自然交雑フグにつき、ミトコンドリアDNA解析および形態的特徴から両親種を推定し、それらの部位別毒性を求めた。17個体全てがマフグとトラフグの交雑種で、15個体に毒性がみられた。卵巣および肝臓で高い毒力が検出され,12個体の皮に弱毒が検出された。また,母親種がトラフグの個体に比べてマフグの方が高い毒性を示し,毒蓄積能が母親種の影響を強く受けることが推測された。人工交雑マトラへのTTX投与試験の結果、主として皮への蓄積がみられた。両親種であるマフグとトラフグの場合、TTX蓄積率は経月的に上昇し、両種ともに皮への蓄積割合が高かった。

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1941年03月20日, 1941-03-20

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1944年07月28日, 1944-07-28

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1943年06月23日, 1943-06-23
著者
豊崎 浩一郎 井関 貞文 李 俊尚 佐藤 元通 渡部 祐司 河内 寛治
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.1993-1997, 2000-08-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
17

5-FUは数多くの悪性腫瘍に対して使用されているが,その副作用として心毒性はあまり指摘されていない.今回われわれは5-FU投与中に狭心症発作を頻発した症例を経験したので報告する.症例は74歳女性,心臓疾患の既往はなく,冠動脈危険因子も無い.平成10年1月膵頭体部癌に対し膵全摘術を施行し,術後22日目より化学療法(FP療法5-FU500mg/day, CDDP 6mg/day)を開始した.投与3日目に胸痛出現し心電図上虚血性変化を認めた. 5-FU中止,酸素投与,亜硝酸薬とCa拮抗薬の投与で消失した.自験例を含む報告例33例の集計では,冠動脈疾患の既往は9例,発作時に心電図上変化を認めなかった症例は11例,心原性酵素の上昇は7例に認め,投与総量と発作の相関関係は否定的であった.また,心停止も3例(うち1例死亡)も報告されており,心毒性を十分念頭においた投与の必要性が示唆された.