著者
岡田 友佳 高尾 哲也 OKADA Yuka TAKAO Tetsuya
出版者
昭和女子大学近代文化研究所
雑誌
学苑 (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
no.842, pp.36-40, 2010-12

The authors examined the association of the expression of taste receptors and taste blindness. Subjects were 21 female university students aged 19-21. They were tested for whether they could taste phenylthiocarbamide(PTC). Four students, or 19% of the subjects, turned out to have taste blindness where PTC is concerned. The cells in their foliate papillae were scraped between meals and were measured by RT-PCR(SCREP method). The patterns of expressions hTAS2Rs and T1R3 which are correlated with taste blindness were examined. On average, the 4 students expressed 3.25 varieties of taste receptors. Specifically, 3 students expressed hTAS2R3 which is an orphan receptor. But they did not express hTAS2R38 which is a PTC receptor. Drawing on these facts the authors suggest that hTAS2R3 might be related to bitter substances which hTAS2R38 is also related to, and that specifically hTAS2R3 might play an important role for PTC non-tasters in recognizing toxic substances which are bitter.
著者
赤澤 真理 伊永 陽子 田村 隆 森田 直美
出版者
京都
雑誌
総合文化研究所紀要 (ISSN:09100105)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.240-217, 2016

前号に引き続き、江戸後期の有職故実家である松岡行義の著作、『源氏類聚抄』(宮内庁書陵部蔵本(函号))の翻刻を呈する。本書は、『源氏物語』に示された建築・調度・装束等に関する有職故実書である。松岡行義(一七九四―一八四八)による有職故実書は、平安期文献を重視する原点回帰の姿勢、絵画や図面等により対象を視覚化することに特徴がある。本書は、管見の限り、松岡行義による『源氏物語』の有職故実書のなかで、最も大部である。本書は、『源氏物語』の読解のみならず、平安期における生活文化への探求、一九世紀における有職故実学の諸相を知る上でも重要となろう。研究ノート
著者
植村 邦彦
出版者
関西大学経済学会
雑誌
関西大学経済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.17-33, 2010-03

英語の〈civil society〉は、16世紀末から使われ始めた言葉である。日本語では通常「市民社会」と訳されているが、この言葉は本来アリストテレス『政治学』における「国家共同体」の訳語として英語に導入されたものであり、17世紀のホッブズとロックにいたるまで、この意味で使われた。この言葉の前史と初出時の語義を確認することが、本稿の課題である。
著者
植村 邦彦
出版者
関西大学経済学会
雑誌
関西大学経済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.481-510, 1997-12

マルクスの数多い著作の中でも、1852年に書かれた『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』ほど、これまでに様々な読まれ方をしてきたテクストはないだろう。たとえばエドワード・サイードは、文学批評の方法を論じたエッセイの中で小説と「情況的現実」との関係を論じながら、やや唐突に次のように述べている。「しかしながら、いかなる小説家も、『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』を書いたときのマルクスほどに現実的情況について明確な態度を取ることはできないだろう。私から見れば、現実的情況が甥[ルイ・ボナパルト]を革新者としてではなくて、偉大な叔父[ナポレオン]の笑劇的な反復者として仕立て上げたことを示すときの筆法の正確さがこれほどに才気あふれ、これほどに圧倒的な力をもって迫ってくる著作はない(1)」。サイードが強調する第一点は、「マルクスの方法にとって言語や表象は決定的な重要性を持って」おり、「マルクスがあらゆる言語上の工夫を活用していることが『ブリュメール18日』を知的文献のパラダイムたらしめ(2)」ているということであり、第二は、ナポレオン伝説によって育まれた「実にひどい過ち」を修正するために、「書き換えられた歴史は再び書き換えることが可能であることを示」そうとするマルクスの「批評的意識(3)」である。こうして、マルクスにおけるレトリックという問題が設定される。あるいは、「オウムと世界最終戦争」という副題をもつ著書『虚構の時代の果て』の「あとがき」で、大澤真幸はこう述べている。「民主主義体制の下で極端な独裁が国民の広範な支持を獲得できたのはなぜか。マルクスは、この人物、ルイ・ボナパルト(ナポレオン三世)のク・デタが人民投票で承認された直後に、彼が政権を獲得するまでの過程を社会学的に考察する『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』を著している。今日でもなお、マルクスのこの議論は、ボナパルトが成功しえた理由についての、最も説得力ある分析であろう。ちょうどこのマルクスの分析のような、私たちが内属している『オウム』という文脈に対する透徹した考察が必要である(4)」。ここでは、マルクスのこの書は、「考察する者自身が内属している<現在>」に関する「社会学的考察」の模範例とみなされている。このような『ブリュメール18日』の読み方は、言うまでもなく、「マルクス主義」の側からの正統的な読み方とはかなり異なる。マルクスの死後まもない1885年に、エンゲルスはこの書の第三版に付した序文で、次のような位置づけを試みているからである。「マルクスこそ、歴史の運動の大法則をはじめて発見した人であった。この法則によれば、すべて歴史上の闘争は、政治、宗教、哲学、その他どんなイデオロギー的分野でおこなわれようと、実際には、社会諸階級の闘争の――あるいはかなりに明白な、あるいはそれほど明白でない――表現にすぎない。そして、これらの階級の存在、したがってまた彼らのあいだの衝突は、それ自体、彼らの経済状態の発展程度によって、彼らの生産、およびこの生産に条件づけられる交換の仕方によって、条件づけられているのである。……マルクスは、ここでこの[フランス第二共和制の]歴史によって自分の法則を試験したのであって、彼はこの試験に輝かしい成績で合格した、と言わざるをえないのである(5)」。この見方によれば、『ブリュメール18日』は「唯物論的歴史観の定式」の一つの例示だということになる。本稿の課題は、『ルイ・ボナパルトのブリュメール18日』に関する最近の注目すべきいくつかの「読み方」の批判的検討を通して、マルクスの思想の展開の中に占める『ブリュメール18日』の位置づけを明らかにすることにある。マルクスにおける歴史認識の方法、それがテーマとなる。
著者
家根 旦有
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.96, no.6, pp.486-487, 2003-06-01 (Released:2011-10-07)
参考文献数
2
著者
阿部 なつ江 Ildefonse Benoit Teagle Damon Scientific Party IODP Exp.
出版者
日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.106-106, 2011

モホ面を掘り抜き、マントルまでに到達する計画「モホール計画」は、発案から50年以上を経て、その実現に近づいている。2010年に行われた2つの国際ワークショップでは、それまでに議論されてきた科学目標を精査し、今後10年程度で開発可能な技術および掘削船「ちきゅう」の運用を見据えて、モホール計画において掘削可能な3つのサイト候補を選定した。さらにそのサイト候補の一つであるココスプレートSite 1256において、2011年4-6月にかけて行った掘削成果の速報を、それ以前の3回の掘削成果を交えて紹介したい。
出版者
精文堂
巻号頁・発行日
1887

2 0 0 0 弓道講座

著者
長坂金雄編輯
出版者
雄山閣出版
巻号頁・発行日
1994