著者
小島 洋平 下位 洋史 渋谷 学 長尾 美智子 大倉 史典 百名 佑介 菊池 友允
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.943-947, 2012-07-31 (Released:2012-10-01)
参考文献数
7

症例は60歳男性で,30年来の脊柱管狭窄症でNSAIDs(Diclofenac sodium)を常用していた。腹痛,貧血精査で他院に入院したが,イレウスと診断され治療目的に当院へ転院となった。腹部単純X線検査,腹部CT検査で小腸の著明な拡張と,イレウス管造影で小腸に高度の狭窄像を認めた。転院時,極度の低栄養を認め,転院後に呂律不良,四肢感覚麻痺などの進行性の神経障害が出現したが原因は不明であった。イレウス管留置,高カロリー輸液で改善なく,入院21日目に小腸部分切除術を施行した。術後,神経症状,低栄養を含め全身状態は劇的に改善した。病理所見上,深い潰瘍を認めた。また,非乾酪性肉芽腫などの異常はなく,NSAIDsを常用していることから,NSAIDs小腸潰瘍と診断した。NSAIDs投与中止後は,再発を認めていない。
著者
八幡 恵一 ヤハタ ケイイチ Yahata Keiichi
出版者
大阪大学大学院人間科学研究科 社会学・人間学・人類学研究室
雑誌
年報人間科学 (ISSN:02865149)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.55-70, 2016-03-31

本稿では、シャルル・ペギーの『クリオ 歴史と異教の魂の対話』という著作における歴史の哲学について論じる。ペギーはこの作品で、「老い」という概念を中心とする独特な歴史の理論を展開している。まず、ペギーがこの老いの概念についてどのような説明をあたえているかを確認する。かれによれば、老いとは、「不可逆性」を特徴とする「消耗」の運動である。老いのなかでは、あらゆるものが失われていき、そしてなにもとりもどすことができない。ペギーは、このような老いの概念を中心に、かれ特有の歴史哲学を構築する。つづいて、ペギーのこの老いの歴史と、メルロ=ポンティの制度の歴史を比較的に考察する。メルロ=ポンティは、ドゥルーズとならんで20世紀におけるペギーの重要な読者のひとりだが、両者のあいだには、歴史の思想をめぐって決定的な隔たりが存在する。この隔たりの意味と、そしてそれを生む原因となったメルロ=ポンティの誤解を明らかにする。最後に、以上をふまえてペギーにおける「出来事」の概念について論じる。ペギーは、ドゥルーズをはじめとして、ときに出来事の思想家とみなされるが、かれの思想における出来事の意味は、一般に理解されるそれとは異なる。つまりペギーにとって、出来事はいっさい特異性をもたない。そして、そのような特異的でない出来事がもつ「老い」を利用して、その出来事を内部からさかのぼるというのが、『クリオ』におけるペギーの試みであり、ここでは、それを反-特異的な出来事の歴史学と名づける。
著者
高山一彦編訳
出版者
白水社
巻号頁・発行日
2015
著者
三好 哲也 中易 秀敏 鈴木 大介
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.139, 2006 (Released:2007-05-30)

本研究では、まず自動車運転時に運転状況に応じて眼球運動が変化しているかどうかを確認し、自動車運転時の眼球運動特性を明らかにする。そして、眼球運動と視野画像の関連性を分析することで、眼球運動を誘発する条件や環境を明らかにする。視野画像全体を特徴づける指標として、視野画像のフレーム間の各画素のRGB値の差の総和を取り上げ、眼球運動特性との関係性を考察する。
著者
小林 瑞樹 林 優一 本間 尚文 水木 敬明 青木 孝文 曽根 秀昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.266, pp.11-15, 2014-10-16

これまで意図的な電磁妨害については,注入する妨害波の周波数とその強度のみに着目しており,妨害波を注入するタイミングについては十分な検討が行われていない.これに対し,本稿では,タイミングを制御した数V程度の妨害波を注入し,機器内部で特定処理が実行されたタイミングで電磁妨害を行った場合,機器に発生する故障について検討する.本検討では,機器の内部で実行される処理として暗号処理に着目し,その処理に応じて機器外部に伝搬するコモンモード電流を観測することで妨害電磁波を印加するタイミングを取得し,これを基に数百MHz程度の正弦波を数V程度の強度で電源ケーブル上に印加する.実験では,評価対象機器の内部に実装された暗号モジュールにおいて暗号処理を実行し,機器に接続された電源ケーブルから暗号処理に応じて発生するコモンモード電流をカレントプローブにより観測する.この様にして得られたコモンモード電流をトリガ信号として用い,妨害波を注入するタイミングを制御する.上述の手法を用いて意図的な電磁妨害を行った結果,暗号処理が実行されるタイミングにおいて高い確率で故障が発生することを確認した.また,故障により生ずる誤り出力から,暗号化に用いる秘密鍵が漏えいすることも確認した.
著者
小林 隆 薦田 憲久
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.124, no.5, pp.1068-1075, 2004 (Released:2004-08-01)
参考文献数
13
被引用文献数
1 4 7

The traditional business process design methods, in which the usecase is the most typical, have no useful framework to design the activity sequence with. Therefore, the design efficiency and quality vary widely according to the designer’s experience and skill.  In this paper, to solve this problem, we propose the business events and their state transition model (a basic business event model) based on the language/action perspective, which is the result in the cognitive science domain. In the business process design, using this model, we decide event occurrence conditions so that every event synchronizes with each other. We also propose the design pattern to decide the event occurrence condition (a business event improvement strategy). Lastly, we apply the business process design method based on the business event model and the business event improvement strategy to the credit card issue process and estimate its effect.
著者
上田 正昭
出版者
北大路書房
雑誌
部落問題 (ISSN:02877732)
巻号頁・発行日
no.18, pp.28-33, 1950-10
著者
西野 公晴
出版者
日本地理教育学会
雑誌
新地理 (ISSN:05598362)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.51-67, 1983-09-25 (Released:2010-04-30)
参考文献数
16
被引用文献数
2 1 1