著者
加藤 道也 カトウ ミチヤ Michiya KATO
雑誌
大阪産業大学経済論集
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.153-189, 2011-02

YOSHIMURA Gentaro was a colonial bureaucrat who served at the Home Office, the Cabinet Legislation Bureau, and the Japanese Government-General of Kwantung Leased Territory from 1899 to 1914. From 1917, he was engaged in the Colonial Bureau and published two reports on Egypt: Egyptian Problems (1921) and Irish and Egyptian Problems (1922). In these reports, he criticized fundamentally the British rule in Egypt because the British policy in Egypt, based on the paternalistic view, failed to handle the independence movement by the Egyptian people. Although YOSHIMURA criticized the British rule in Egypt, it does not necessarily mean that he was critical with the imperialism itself. Rather he believed that Japan should take more leadership in Asia in order to protect Asia from `unfair intervention' by the Western Powers. His views on the colonial rule, in my opinion, were in line with the colonial policy adopted by the Japanese government at the time.
著者
西 智菜美 安藤 大地 向井 智彦
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.581-582, 2020-02-20

花火などの観賞機会が少ないものに関しては、観賞できるスポットを事前調査したいという需要が大きい。そこで本研究では、ユーザーのニーズに応じて静かな場所、子供でも観賞できる場所など、複数の花火鑑賞スポットを自動提案するシステムを開発する。提案法では、まず、実在の町や地区を模した多くの建物を3次元仮想空間内に構築する。次に、レイトレーシング法を用いて、建物に遮蔽されない鑑賞候補地点を検出する。そして、それらの候補点に対して距離や騒音の有無などの情報を付加する。ユーザーはそうした情報を確認しつつ好みの地点を選択することで、花火の見え方を3次元空間内で擬似的に確認できる。
著者
小原 嗣朗 武藤 範雄 KOHARA Shiro MUTO Norio
出版者
東京大学宇宙航空研究所
雑誌
東京大学宇宙航空研究所報告 (ISSN:05638100)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1_B, pp.379-402, 1977-03

グラファイトノズルとFRPノズルの長所を合わせた性質をもつノズルとして,グラファイト-FRP積層材ノズルの研究を進めた。グラファイトおよびFRPの性質に関する基礎的な研究を行った後,小型の積層材ノズルを作り,テストスタンドで燃焼実験を行った。各種の推薬を用い,種々な条件における燃焼実験を繰返して,実用に供し得る程度の性能をもつ積層材ノズルを開発した。
著者
仁科 圭介 佐藤 未来子 並木 美太郎
雑誌
第53回プログラミング・シンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.29-36, 2012-01-06

Flash SSD(Solid-State Drive, 以下SSD)は、HDD(Hard Disk Drive)に比べランダムアクセス性能が高く、省電力であるという特徴を持つが、SSDの容量単価はHDDに比べて高く、SSDをコスト効率よく計算機システムの高速化や省電力化に李用する方式が課題である。本研究では、HDDのみで運用されている計算機のディスクアクセスを高速化するために新たにSSDを追加する場合を想定し、SSDをHDDのディスクキャッシュとして用いる方式を提案し、この方式を実現するLinuxデバイスドライバの設計・実装を行った。本稿では本デバイスドライバにこれまでに実装した機能について概説するとともに、新たに実装した、SSD内にキャッシュされた書き込みデータ(ダーティデータ)の追い出しによる性能低下に対処する改善策の設計、実装と評価を示す。評価では、ダーティデータの追い出しを遅延し、ストレージデバイスへの負荷を分散させることでアクセス性能の改善を実現した。
著者
濵村 純平
出版者
桃山学院大学総合研究所
雑誌
桃山学院大学経済経営論集 = ST.ANDREW'S UNIVERSITY ECONOMIC AND BUSINESS REVIEW (ISSN:02869721)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.47-63, 2020-07-26

This study focuses on a rank reward system used in the Japanese voiceactor/actress industry. We explore the differences between the traditionaland the rank reward systems from the perspective of the levers of control.Consequently, we suggest that the rank reward system may haveproperties of interactive control systems in the management of employees,while the traditional reward system is a diagnostic control system.
著者
佐々木 陽子 ササキ ヨウコ Yoko Sasaki
出版者
鹿児島国際大学福祉社会学部
雑誌
福祉社会学部論集 (ISSN:13466321)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.1-15, 2015-10-01

「老い」から「死」への連なりは、我々の多くが辿ることになる道程である。だが、特殊な場合を除き、若さとは「老い」も「一人称の死」も忘却して生きることのできる特権的時代であり、若者の時間は未来にある。それに対し、老人の時間は過去にある。近年、ボーヴオワールの『老い』の翻訳本が、40年ぶりに新装版として再出版された。本書は、「老い」をめぐる通時的・共時的な先行研究の宝庫であり、民族学、文学、社会学、文化人類学などの知見を用いて「老い」を鳥撤的に描き出す。老いに付きまとう孤独感や不安は、人間存在の実存的な問いを投げかけつつも、階級などの変数によって「老い」のあり様の差異をも告発する。現代社会における若さの賛美は、裏を返せば「老い」の隠蔽であり、さらには、「一人称の死」の不可視化にも連なる。だからこそ、今「老い」を改めて問い返すことに意味があると考える。本稿の「老い」の考察を通じて、その後、棄老物語分析へと繋げていきたい。
著者
木岡 伸夫
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日文研叢書 (ISSN:13466585)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.27-44, 2007-08-30
著者
金山 泰子 二宮 理佳 カナヤマ ヤスコ ニノミヤ リカ Yasuko KANAYAMA Rica NINOMIYA
雑誌
ICU 日本語教育研究 = ICU Studies in Japanese Language Education
巻号頁・発行日
no.3, pp.3-31, 2007-03-31

本稿では、アンケート調査を通し、非母語話者と母語話者の「はい」「ええ」に関する認知・解釈、使用状況を比較した。アンケートの対象者は母語話者29名(うち日本語教師14名、一般日本人15名)、非母語話者15名である。調査の結果、以下のような対比が浮かび上がってきた。(1)非母語話者は母語話者と比べ、主に待遇面に着目して「はい」「ええ」を使い分けている。(2)母語話者はもとより、非母語話者にも、「はい」と「ええ」を使い分けることにより話者間の距離をコントロールしようという意識のある人もいる。(3)非母語話者は母語話者に比べ、積極的な態度表明として「ええ」を使う認識は低い。(4)非母語話者は母語話者に比べ、「ええ」の使用頻度が低い。さらに、これらの結果を踏まえ「ええ」の機能について再考察を試みた。その結果、「ええ」の機能・効果には予想以上の幅があり、特に母語話者には個々の認識にも顕著な違いがあることが明らかになった。