著者
大野 華子 楠村 幸貴 土方 嘉徳 西田 正吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.668-683, 2005-03-01
被引用文献数
3

ネットオークションには落札者が記述した出品者に対する評価コメントがあり, ユーザはこれを参考にしてどの出品者から商品を購入するかを選択する.しかし, これらの評価コメントは大量に存在する上に儀礼的な文を多く含むため, ユーザが複数の出品者を比較するのは大変な作業である.本研究ではこの問題に対し, ネットオークション上の社会的関係を用いて, 出品者評価コメントを要約する手法(Social Summarization法)を提案する.本手法では, 出品者の本質を表すのに適当ではない儀礼的な文を削除するために, 出品者に対して評価コメントを記述した落札者一人ずつに注目し, その落札者が他の出品者に対して記述した評価コメントと, 対象の出品者に対して記述した評価コメントを比較する.提案する手法と落札者に注目しないで要約する一般的な手法で, 要約した文にどれだけ違いがあるかを, 実際のネットオークションの評価コメントに適用することで検証する.
著者
相良 直樹 砂山 渡 谷内田 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.108, pp.159-164, 2004-11-06

情報化社会の発展に伴い,文書の電子化や大量管理,共有が可能となった.これにより,人が処理しなければならない情報量も増加している.現在,この問題に対処すべくテキスト要約において主題抽出の研究は盛んに行われているが,ストーリー抽出に関しては人手に頼らざるを得ないのが現状である.本研究においては,従来の重要文抽出を利用したテキストからのストーリー抽出手法を提案し,この有効性について考察する.Development of information society caused computerizing of documents, and made a lot of managements and share of documents possible. It caused the increase in the amount of information which people have to process. Currently although research of extracting subjects is active in text summarization to deal with this problem, story extraction cannot be performed without manpower. In this paper, we propose a method of story extraction from text using key sentences, then discuss the proposing method.
著者
赤間清
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
宣言型計算モデル
巻号頁・発行日
pp.87-94, 1993
被引用文献数
8

関数モデルでは式の評価が計算であり,書換えモデルでは項の書き換えが,また論理モデルでは論理式の証明が計算であるとみなされている.本論文では,これに対して,宣言型計算モデルという新しい計算モデルを提案する.そこでは,「計算とは宣言的プログラムのプログラム変換である」と考える.宣言的プログラムとは,あるオブジェクト空間の元をatomとして作られる節の集合である.適切なオブジェクト空間を選択することによって,項書換えシステム,制約論理型言語,タイプつきユニフィケーション文法を含む,数多くのプログラミング言語や知識表現系における計算の基礎が宣言型計算モデルとして統一的に議論できる.宣言型計算モデルは,プログラム変換,抽象解釈,タイプ推論などを議論するためにも適している.
著者
森田 剛 神田 岳文 保井 秀彦 黒澤 実 樋口 俊郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波
巻号頁・発行日
vol.98, no.161, pp.31-36, 1998-07-03

水熱合成法は高温高圧のアルカリ条件下の水溶液中でPZT成膜を行うために立体形状基板への成膜が可能であるという利点を持つ。その応用デバイスとして、マイクロ超音波モータ、加振型接触センサ、補聴器用イヤホンの試作を行った。モータは直径1.4mmへの小型化に成功し、最高回転数600rpmであった。加振型接触センサは分解能66nmを実現し、水中での使用の可能性を示した。また、補聴器用イヤホンでは、駆動電圧1.3Vrmsで60dBの音圧発生を測定した。現在単一プロセス水熱合成法にかわる新たな合成プロセスを開発中である。
著者
辻村 太郎
巻号頁・発行日
2005-03

報告番号: ; 学位授与年月日: 2005-03- ; 学位の種別: 修士 ; 学位の種類: 修士(生命科学) ; 学位記番号: 修創域第1348号 ; 研究科・専攻: 新領域創成科学研究科先端生命科学専攻
著者
福士 沙織 河野 隆二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.463, pp.1-5, 2008-01-21
被引用文献数
1

近年,高速なデータ伝送を実現する方法として,Multiple-Input Multiple-Output (MIMO)伝送が注目を集めている.しかしMIMO伝送では,受信側での回路規模が大幅に増大するため,移動体無線通信には好ましくない.受信側の回路規模を低減させるため,遅延検波とTHP(Tomlinson-Harashima Precoding)を併せて用いたMIMO伝送が提案されている.しかし,THPにおいてModulo演算により位相が回転するため,遅延検波を用いた場合,BER特性の劣化が著しい.そこで本稿では,遅延検波を用いたTHP-MIMOシステムに対し,THPによる位相回転の補正を組み合わせたプレコーディング方式を提案する.計算機シミュレーションを用いて,提案方式により,遅延検波を用いてもBER特性が劣化せず,通信路の時変動に対してロバストであることを示す.
著者
中村 信人 新宮 哲郎
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.31-37, 1983-04-15

本研究では, MRPの数理計画モデルの構築とその解法のためのアルゴリズムを提案する.まずMRP全体に関する概念的数学モデルを構築し, これをマスター・プロダクション・スケジューリングとロット・サイズ・スケジューリングの2レベル意志決定システムに分割する.そして, 二つの意志決定システムのそれぞれに対して具体的に数学モデルを定式化し, そのアルゴリズムを展開し, 最後に簡単な例解によってアルゴリズムの実行可能性を示す.
著者
図子 浩二
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.237-245, 2006-04-01
被引用文献数
1 3

本研究では,体育大学の男子バスケットボール選手10名を対象にして,リバウンドドロップジャンプとメディシンボールを用いたプライオメトリックスを,1週間に3日,7週間にわたってバスケットボールの練習後に計画的に取り入れ,トレーニング導入前後における効果について検討した.下肢および上肢のプライオメトリックスを導入した結果,トレーニング後に以下のような結果が認められた.(1)リバウンドロップジャンプとジャンプシュートの跳躍高に有意な増加はなかったが,接地時間には有意な短縮が認められた.(2)直線走の平均速度に有意な短縮はなかったが,方向変換走には有意な短縮が認められた.この方向変換走速度の短縮は,方向変換に要する接地時間の有意な短縮に起因していることが認められた.(3)チェストパスにおける速投速度は,助走のない場合とある場合のいずれも有意に速くなり,チェストパス動作に要する接手時間も有意に短縮することが認められた.これらの結果から,リバウンドドロップジャンプを用いた下肢のプライオメトリックスは,短時間に踏切を遂行することができるジャンプ能力や,素早く切り返して方向変換するフットワーク能力を向上させることが明らかになった.また,メディシンボールのチェストパスを用いた上肢のプライオメトリックスは,短時間で素早く高速のボールを投げることのできるチェストパス能力を向上させることが明らかになった.
著者
関口 俊一 栄藤 稔 江村 恒一 藤川 渡 益満 健 越後 富夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.302, pp.51-58, 2001-09-06
被引用文献数
1

XML-Schemaに基づくマルチメディア構造表現として2001年10月に標準化が予定されているMPEG-7の運用ポイントをダイジェスト視聴の視点で紹介する.ここでは, 膨大なMPEG-7の記述セットの中から, セグメント構造記述, 属性キーワード記述を選択した.実際の応用として, 映像の自動シーンカットを行い, それに属性キーワードを付随させるオーサリングシステムと, その結果得られるMPEG-7データとユーザ嗜好とのマッチングを端末側で行うことにより要約視聴を可能とするパケットストリーミングシステムを構築した.これにより, 長時間の映像コンテンツをユーザの視聴環境や嗜好に合わせてモバイル網で要約配信することが可能となる.
著者
佐野 [イサム] 市川 俊子 村手 哲雄 坪井 勇 太田 洋
出版者
愛知工業大学
雑誌
愛知工業大学研究報告. B, 専門関係論文集 (ISSN:03870812)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.273-275, 1980-03-31

In the course of our field-work investigating the behaviour of methyl mer-captan found in the atmosphere near a kraft mill, it was observed that the concentration of mercaptan kept in both a plastic bag and a glass bottle decreases with the lapse of time, with the conclusion that the humidity in air has an indisputable influence on the preservation of mercaptan after its sampling. In order to inquire into the property of mercaptan in moist air, it is indispensable to have knowledge of its soubility in water. There are some data presented in literature, though they are practically useless on accunt of discrepancies among them so that we have measured the solubility at 20℃ or thereabouts. Methyl mercaptan, diluted with nitrogen, was introduced into a glass bulb containing water at its bottom and was allowed to stand, with frequent agitation, at the scheduled tempeature. When the equilibrium was attained, portions were drawn from gaseous and liquid phases into glass syringes and were analyzed by gas-chromatography. The results obtained are summarized as follows : The solubility, expressed as Bunen's absorption coefficient, is (10.5)_0 (15℃), (9.1)_9 (20℃) and (7.3)_7 (25℃). Using these figures, the differential heat of solution was calculated to be 5.7kcal/mol at ordinary temperature.
著者
金田 裕剛 峰松 美佳 斉藤 匡人 間 博人 徳田 英幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.692, pp.293-298, 2005-02-25

本研究では既存のネットワークゲームを改変することなく、ゲームサーバを介するクライアント・サーバ(C/S)型から特定のサーバに依存しないピア・ツー・ピア(P2P)型通信形態へ通信接続形態の切り替えを実現する機構を提案する。これにより本研究で提唱するネットワークゲームの再利用問題の解決を試みる。本論文ではプロトタイプを実装し、First Person Shootingの代表格であるQuake2のバイナリデータを使用しC/S型通信モードをP2P型通信へゲームプログラムを改変せず切り替えることを実現した。
著者
仲田 周次
出版者
一般社団法人日本時計学会
雑誌
日本時計学会誌 (ISSN:00290416)
巻号頁・発行日
no.116, pp.38-63, 1986-03-20

Micro joining technology is one of most important and fundamental technologies for joining, assembling the electronic devices, parts and equipments in intimate relation with assembling technology. Micro joining processes usually involve several joining processes such as ultra-sonic joining, thermo-compression joining, thermo-sonic joining, micro-soldering and so on. These joining processes are described with joining mechanism, funda-mental or some interesting phenomena and its application on assembling monolithic or hybrid integrated circuit and print circuit board. Furthermore, several assembling processes such as wire bending, TAB, Flip Chip, die bonding are given in relation with joining phenomena. Finally, several important subjects on micro joining in future technology are given with the tend of electronic parts and equipments and assembly technology.