著者
飯田 幸雄 高田 政明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.231, pp.145-150, 2006-08-29

FDTD法において,損失のある金属を含む問題を解析する場合に,導体損失のモデル化法は大切である.ここでは,表皮抵抗法,表面インピーダンス境界条件,等価回路を用いた広帯域導体境界処理法について述べると共に,計算の安定性について議論している.損失のある導体境界の処理法を詳しく述べている.ステップ数の多い計算に対しても安定で実用的な方法を2つ示している.
著者
佐藤 高廣
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.466-471, 2002-09-01

インターネット上の情報資源へアクセスするため,ポータルサイトが活用される。最近では,図書館Webページのポータル化も顕著である。紀伊國屋書店では1999年10月より,学術情報に特化したポータルサイトK-Portを運営している。K-Portは,利用機関別にカスタマイズが可能なポータルサイトであり,自館専用のデータべースリストや電子ジャーナルのリンクリストを構築することができる。図書館では自舘のWebページの代替的サイトとして,K-Portを活用することができるだろう。本稿は,ポータルサイトの一般的動向を踏まえたうえで,K-Portの基本的特徴や電子ジャーナルへのアクセス支援機能について,解説するものである。
著者
小松 泰信
出版者
大学図書館研究編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.66, pp.12-21, 2002-12

図書館がポータルサイトを構築するに際して,いかに利用者のニーズをそこに反映させるかが課題となる。京都精華大学では,各大学構成員にパーソナライズしたポータルサイトを構築するために,履修情報を基盤とした全学的キャンパス情報の運用管理をはかりポータルサイトにキャンパスコミュニティ環境を反映するようにした。それによって,各ひとの学習・研究内容に即した個別の情報提供が可能となった。図書館がキャンパスコミュニティの情報化に関わることで,新たな情報資源を創出することにつながる。
著者
越澤 勇太 日浦 慎作 佐藤 宏介
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.38, pp.171-178, 2005-05-12
被引用文献数
1

今後,家電機器はより一層高機能化し,それに伴って操作は複雑化していくものと考えられる.そのような複雑な操作に柔軟に対応でき,またリモコンのように機器を手に取る必要のない操作インタフェースとして,ジェスチャを用いたインタフェースが考えられる.ジェスチャ操作用のインタフェースにおいても,GUIのようにウィジェットと呼ばれる基本操作に対応した部品を提供し,その組み合わせでインタフェースを構築することで様々な機器の操作方法を統一し学習を容易にすること,また操作法をユーザへ アフォードすることができると考えられる.そこで本研究では,特に音量などの連続量の操作に注目し,ジェスチャ操作に適した量操作ウィジェットを設計,評価した.その結果,従来のGUIに見られる量操作ウィジェットを用いた場合と比較して,提案するウィジェットの方が高速かつ正確な操作が行えることがわかった.The ways to operate electric appliances will be more complicated if new functions are added without careful organization. A gestural interface with visual presentation is one of the solutions for such complicated operations without taking any devices like remote controllers. For ease of learning and to afford users how to operate various appliances, it is effective to use a set of widgets for constructing interfaces, because each widget can be shared by all different appliances. Therefore, in this research, we designed value-control widgets for gestural interfaces and then compared them with existing GUI widgets for evaluation. We showed that users can control values more rapidly and accurately with the proposed widgets than the ones for GUI.
著者
越澤 勇太 日浦 慎作 佐藤 宏介
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. CVIM, [コンピュータビジョンとイメージメディア] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.149, pp.171-178, 2005-05-12
参考文献数
8
被引用文献数
1

今後, 家電機器はより一層高機能化し, それに伴って操作は複雑化していくものと考えられる.そのような複雑な操作に柔軟に対応でき, またリモコンのように機器を手に取る必要のない操作インタフェースとして, ジェスチャを用いたインタフェースが考えられる.ジェスチャ操作用のインタフェースにおいても, GUIのようにウィジェットと呼ばれる基本操作に対応した部品を提供し, その組み合わせでインタフェースを構築することで様々な機器の操作方法を統一し学習を容易にすること, また操作法をユーザヘアフォードすることができると考えられる.そこで本研究では, 特に音量などの連続量の操作に注目し, ジェスチャ操作に適した量操作ウィジェットを設計, 評価した.その結果, 従来のGUIに見られる量操作ウィジェットを用いた場合と比較して, 提案するウィジェットの方が高速かつ正確な操作が行えることがわかった.
著者
片山 富弘
出版者
中村学園大学
雑誌
流通科学研究 (ISSN:13469614)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.41-51, 2006-09-30

従来の商品コンセプトへの反省から新視点を論じている。コア・ベネフィットを問題解決と捉えた時、コア・ベネフィットは一定ではなく、コア・ベネフィットはいくつも存在することが考えられることや顧客の進化への対応からの商品コンセプトのあり方を示した。また、商品価値の構成について、基本価値、付加価値、感覚価値の角度からも商品コンセプトの開発についてふれた。そして、商品コンセプトの源泉は、マーケティング・リサーチからすべてもたらされるのではなく、マーケットに対するインサイト(洞察力・Insight)であり、過去の経験からくる直感であり、ユーレカ的なひらめきであることを示し、商品コンセプト創造のプロセスについて考察している。さらに商品差別化戦略への反映について、商品コンセプトがしっかりと確立していれば、自然と差別化戦略を行っていることになること、つまり、商品コンセプト自体が差別化の要素であることを論じている
著者
辻 洋 佐賀 亮介 金蔵 武史
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.342-346, 2003-12-15

This paper proposes the development of a software simulator that allows users to build a supply chain model and analyze the logistics issues behind the model. The simulator consists of five kinds of participants and an e-marketplace for the supply chain. Each participant is implemented as a distributed object such that it runs concurrently and has the following capacities and policies : (1) end customers, (2) intermediaries including manufacturers, (3) parts suppliers, (4) electronic payment service providers, and (5) transportation servers. The e-marketplace defines the trade protocol for the workflow management and transaction analysis. The SCM simulator visualizes goods flow, money flow and information flow. This paper discusses the background of the proposal, the goal of simulator, and milestone, and technical issues for development.
著者
沢崎 達夫
出版者
目白大学
雑誌
目白大学心理学研究 (ISSN:13497103)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-12, 2006

これまでに作成されたいくつかのアサーション尺度はいずれもアサーションが攻撃性と高い相関を示すことを報告している。このことを言語的攻撃性を測定する尺度を用いて再度検討することが本研究の第1の目的である。第2の目的はアサーションが自尊感情や自信と関連するというこれまでの見解を自己受容測定尺度を用いて確認しようとすることである。青年期女子134名を調査対象とし、青年用アサーション尺度、自己受容尺度、日本版BAQの言語的攻撃性尺度の3尺度を実施した。その結果、アサーションと攻撃性の間には.70の高い相関が見られ、アサーションの得点で低、中、高の3群に分けたときも、明確に3群間で有意な差が見られた。このことから、アサーションと攻撃性に共通の要因がかかわっていることが示唆された。また、アサーションと自己受容の間には.40の相関が見られ、各領域との間にも有意な相関が見られたので、アサーティブな人ほど自己受容的であることが示唆されたと言える。
著者
和田 英一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.1163-1171, 2005-10-15
被引用文献数
1
著者
小林 亜樹 吉田 俊之 酒井 善則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.306, pp.19-24, 1998-09-25
参考文献数
3

コンピュータ上で画像を扱うことが一般化する中、画像データベース上での検索要求が高まっている。われわれは、比較画像の提示と類似度高低による選択入力という、利用者が容易に操作可能なインタラクションを通じて画像検索を行う方式を提案してきた。本稿では、特徴量空間における目標画像との距離分布(類似度分布)にマハラノビス距離を想定し、このパラメータを推定する手法について述べる。本方式による画像検索は、順位付けした検索結果提示、および特徴量間にある一定の相関までも表現可能といった特徴がある。まず、特徴量と特徴量空間について説明した後、本方式における画像検索の概要と、各パラメータの推定原理について述べる。その後、実際の検索システムに応用するにあたり、インタラクティブな操作に必要な比較画像についての条件やパラメータの推定手順を提案する。最後に、想定類似度分布にパラメータ推定手順を適用したシミュレーション結果を示し、本手順の機能を確認する。
著者
藤木 卓 相原 玲二 前田 香織 柳生 大輔 西山 敏明 渡辺 健次
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.703, pp.147-152, 2005-02-26
参考文献数
8
被引用文献数
3

教育的な効果の高い遠隔授業の実現を目指して, JGNII回線を使いHD動画を用いた中学校における遠隔授業を実践し, システム評価及び主観評価を行った. その結果, 次の点が明らかになった. 授業としては, 学習者にとって疲労感のある内容であったが, 興味深く, なるほどと思える授業が実践できた. HD動画伝送による授業の主観評価では, 画像・音声は4段階で3.5以上の高い評価を示す. 長崎-広島間であれば, HD動画伝送システムを用いることで安定した画像・音声による授業環境の構築が可能である.
著者
斎藤 共永
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.37-46, 2002-05-31
被引用文献数
1

本稿は、デジタル機器に求められる製品コンセプトのイノベーションは、どのようなデザインプロセスによって達成されるのかを具体的な開発事例をとおして、探ったものである。製品デザイン開発の担当者などへの取材から以下のような諸点が抽出できた。(1)非モノ特性に焦点をあてたデザイン目標の設定。(2)技術シーズ主導型や市場ニーズ主導型ではない、開発者のビジョン主導のデザインプロセス。(3)プロトタイピングによるデザイン目標の形成プロセス。(4)トップダウンとボトムアップによる双方向的なコンセプト形成過程。(5)開発関係者どうしの組織を超えた知のインタラクション。これらはいずれも公式的な組織構造に依存しているものではなく、関係者どうしの非公式的な相互作用のありかたによるものであり、創発的なデザインプロセスである。デジタルがキーになる機器デザインにおいて、イノベィティブなデザインを実現するためのプロセスとして創発性が重要なキーとなることが明らかになった。
著者
石井 博昭 塩出 省吾 西田 俊夫 井口 克郎
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
Journal of the Operations Research Society of Japan (ISSN:04534514)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.233-256, 1979-09

この論文では、ランダムな線型不等式制約と通常の線型不等式制約をもつあるE一モデルについて考察し、その解法を与える。この様な、確率的制約条件をもつ問題はこれまであまり考えられていない様であり、解法に関してはさらに少ない様に思われる。最初に、元の確率計画問題Pは対応する決定的等価問題P'に変換される。次に、P'を解く為に、パラメータμをもつ補助問題P(μ)が定義され、P'とP(μ)の双対的関係が明きらかにされる。この関係及びP(μ)に対して示すパラメトリック二次計画手法に基づくアルゴリズムを十分利用して、主アルゴリズムを構成する。最後に、この双対的関係の他の非線型計画問題への適用可能性を議論する。