著者
堀江 正弘
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
研究技術計画 (ISSN:09147020)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.107-113, 2004-07-10
被引用文献数
1

Reforms in government agencies, including creation of the Cabinet Office and reorganizations in agencies, the Information Disclosure Law, and introduction of the all-government policy evaluation system, all realized in 2001, have a potential impact on the administration of Japan. The all-government policy evaluation system was prepared on the basis of the final report of the Administration Reform Council, and implemented in January 2001. Standard guidelines for the system were established, and the general framework of the system provided by the guidelines was translated into the Policy Evaluation Law. The guidelines define the purpose, concept and scope of evaluation; bodies executing evaluation ; timing of evaluation ; necessity, efficiency, effectiveness, equality and priority as the evaluation criteria ; and project, output and general evaluation as the evaluation approaches. The guidelines also require the government agencies, including the Ministry of Public Management, Home Affairs, Posts and Telecommunications, to make their policies reflect evaluation results, publish evaluation results, and establish practical guidelines for implementation of policy evaluation. The Policy Evaluation Law also stipulates establishment of a basic policy of the Government on policy evaluation, master plans and annual schedules for agencies. The effectiveness of the system depends on appropriate implementation of policy evaluation and proper use of its results. This will be realized more easily by adopting generally accepted evaluation methods and improving them gradually, rather than by imposing uniformly a sophisticated and exacting method.
著者
中原 一郎 安部 和夫
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集 (ISSN:00290270)
巻号頁・発行日
vol.29, no.197, pp.59-71, 1963

Many Bourdon tubes consist of the curved tube of an elliptical or flat-oval cross section. But to date, practically satisfactory formulas for the elliptical Bourdon tubes have not been made. In this paper, Bourdon tubes of the two-circular-arc cross section are analysed on the basis of Wolf's theory, and the practical formulas are derived for the calculation of sensitivities, stresses and torques of Bourdon tubes. If the ratio of two circular-arc radii is chosen properly, this cross section represents the flat-oval, approximately elliptical or guitar shape. For practical purposes, theoretical results for Bourdon tubes of approximately elliptical cross section are presented in curves. The theoretical predictions show agreement with many experimental results reported by H.L. Mason. Also the sensitivities, stresses and torques obtained for the flat-oval Bourdon tubes are theoretically compared with those for the approximately elliptical Bourdon tubes respectively.
著者
田中 泉吏 内井 惣七
出版者
日本基礎心理学会
雑誌
基礎心理学研究 (ISSN:02877651)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.213-217, 2005

How should we approach to the origins of morality? How should we analyse the moral emotions? Recent researches in animal psychology seem to throw some light on these questions. According to Brosnan & de Waal, the brown capuchin monkey (Cebus apella) has a 'sense of fairness.' As Darwin thought, morality is supported by social emotions, which not only humans but also other primates should have. Then, in order to answer the preceding questions, we have to pay enough attention to the emotional responses of nonhuman primates in social contexts as well as those of humans. In addition, we should not neglect the conceptual analysis of morality and moral emotions, because morality consists of various components. In this regard, J.S. Mill's analysis of 'justice' in Utilitarianism may be regarded as a good example. We will state a brief prospect of the "evolutionary ethics."
著者
権田 克己 酒井 三四郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学
巻号頁・発行日
vol.94, no.357, pp.17-24, 1994-11-21
被引用文献数
1

ソフトウェアの保守やプログラミング教育などではプログラムを理解する作業は大きな負担となっている。この過程を支援する何らかの機構の構築は有用性が高い反面、複雑な問題でもある。本稿では、初等プログラミング教育で扱われる基本的なプログラミング技法をソースコードから抽出することを目的とし、その枠組と抽象概念生成過程について検討する。すなわち、本手法ではソースコードを各命令と基本的に一対一に対応する概念部品と制御, データフロー情報を表現した概念部品とに変換する。その後、これらの概念部品を組み合わせることにより新たに高次の抽象概念を生成する。部品化したフロー情報を使う抽象概念の生成過程について検討を行なう。
著者
荻原 哲也 上野 晴樹
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.133-134, 1995-03-15

我々は,約10年をかけてプログラミング教育向きの統合型知的プログラミング環境INTELLITUTORの開発を行ってきた.理系大学におけるアルゴリズム中心型のプログラミング教育の中で利用されることを意図している.主として,Pascalによるクイックソートプログラムを例題として,システム開発や評価を行ってきた.INTELLITUTORシステムは,プログラム入力支援システムGUIDE,論理ミスの検出,意図の推定,訂正の助言を行うプログラム理解システムALPUS,および,プログラミング知識の教授を行う知的CAIシステムTUTORから構成される.一方,近年,C言語がパーソナルコンピュータ,ワークステーションなどの小型コンピュータの世界で広く普及しつつあることを背景として,Pascalに代わってCの教育が行われるようになってきた.こうした背景に対応するために,INTELLITUTORを両言語対応に拡張しつつある.これにともなって,サブシステムであるALPUSも拡張を行っているが,その方法として,両言語で書かれたプログラムを一度言語独立な抽象表現に書き換えてから理解処理を行うやり方を採用した.本稿では,C言語プログラムを抽象化する方法とその能力の汎用化について報告する.なお,C言語はANSICとする.
著者
蒲池 正幸 程 京徳 牛島 和夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.199-200, 1995-09-20

ソフトウェアを開発,保守する際にはプログラムの振舞いを理解することが必要となる.プログラム中の各部分の理解を積み書ねて,プログラム全体としての動作を理解しなくてはならず手間や時間,そして経験や勘を要する作業となっている.これがプログラムの開発,保守を困難にしている大きな要因の1つだと考える.プログラムの理解を助けるための良い道具があれば,ソフトウェアの開発や保守の手間や時間を大幅に減少できる可能性がある.プログラム依存グラフはプログラムの理解を支援するのに有効だと考える.プログラム依存グラフとはプログラム中の文間に存在する依存関係を有向枝として表したグラフである.プログラム依存グラフは,デバッグ,プログラムの理解,保守,テスト,複雑さ評価などの幅広い応用が可能である.例えばデバッグなら,プログラム依存グラフを使うことでプログラムの中で誤りに関係する箇所だけを抽出し調べるといったことが可能になり,作業を効率化できる.さらにプログラム依存グラフを可視化することで,プログラム中の文間の関係が一目で分かり,プログラムの構造が理解しやすくなる.本研究ではプログラム依存グラフを可視化し,これをデバッグやプログラム理解などのソフトウェア開発の支援に応用する.
著者
神保 至 佐藤 徳幸 大熊 義嗣
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.203-204, 1995-09-20

企業のソフトウェア開発部門では、新規ソフトウェアの開発と比較して、既存ソフトウェアの保守作業工数が増大する傾向にある。これは、そのソフトウェアの不完全な仕様書しか残っていないために、多くの時間がそのプログラムの理解作業に費やされていることが一因である。そのために、最近注目を集めているのがリバースエンジニアリングである。しかし従来のリバースエンジニアリング・ツールの多くは、プログラムに対して構造的な分析のみを行ない、制御フロー図やデータフロー図などを出力するものであった。すなわち、保守作業自体を実施するのに有用な情報が得られる反面、そのプログラムが全体としてあるいは部分的に、どのような機能を果たすプログラムであるか(仕様情報)はわからなかった。このような仕様情報を出力するためには、プログラムの意味的な理解を行なわなければならない。そこで本稿では、プログラミング教育を主な目的とした、アルゴリズムに基づくプログラム理解手法をリバースエンジニアリングに応用し、C言語プログラムのソースコードから設計仕様書レベルの情報を導出するプログラム理解システムについて述べる。
著者
金子 崇之 深澤 良彰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス
巻号頁・発行日
vol.98, no.558, pp.9-16, 1999-01-22
被引用文献数
5

デザインパターンと呼ばれる、オブジェクト指向ソフトウェアを設計する際の経験のパターンが注目を浴びている。このデザインパターンに従ってプログラムを書くことは、プログラム理解、再利用、保守を容易にする。しかしながら、このデザインパターンに従って書かれていない既存のプログラムも数多く存在する。本研究では、デザインパターンを意識せずに作成されたプログラムから、偶然利用されたデザインパターンや、少しの修正によってデザインパターンとなるようなクラス構造を抽出する。ソースプログラムのみを入力とし、クラス内マッチング、クラス間マッチングという二つのマッチングを用いて抽出を行う。これによりデザインパターンのメリットをデザインパターンを意識せずに作成されたプログラムに対しても与えることが可能となる。
著者
小西 達裕 鈴木 浩之 伊東 幸宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.682-692, 2000-06-25
被引用文献数
8

本論文では, プログラミング演習における教師支援を目的として, プログラム理解技術の応用により学習者のプログラムを自動的に評価する手法を提案する.学習者プログラムの評価はプログラムの正誤だけではなく, 教師が演習問題を出題する際の教育目標を満たすか否かに基づいて行う必要がある.そのためにまず, 教育目標は演習問題の解答プログラムの標準アルゴリズムとして表現可能であることを示し, その具体的表現手法として拡張PADを提案する.拡張PADは処理順序の任意性やある機能の実装方法の任意性を陽に表現できるため, 教師が記述の詳細度を教育目標に応じて調整できるという特徴がある.次に学習者プログラムと拡張PAD形式で記述されたアルゴリズムの照合手法を提案する.最後に提案した手法に基づいて試作システムを構築し, 初等プログラミング演習のモデルコースを想定してシステムの実用性に関する評価実験を行った結果を報告する.
著者
大場 克彦 井上 信介 二木 敬一 金戸 孝夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.187-188, 1990-09-04

抽象データ型を用いて、代数的仕様記述法で得られるのと等価な木構造図が得られることを示した。この木構造図は、トップダウン設計法で作成するのと同じ手順で作成できるので、従来のプログラミング手法に慣れたプログラマでも、難解な理論を意識しなくても作成することが出来る。しかも、厳密に意味が定義された形式性を有している。このため、この木構造図を使って検証やソースコードの生成が可能である。一般にプログラムが順次、選択、反復の3つの制御構造の組合せで表現できることはよく知られている。抽象度が高いレベルでは順次処理だけでプログラムの構造を表現できるが、具体化した詳細な表現をするためには、選択や反復の制御構造が必要である。文献[1]で示した方法は、抽象度の高いレベルでの可能性を示したもので、より具体的な記述を可能にするためには、選択や反復などの制御構造を含めた記述を可能にする必要がある。本論ではこの点について論ずる。
著者
大場 克彦 金戸 孝夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.41, pp.185-186, 1990-09-04

信頼性の高いプログラムを開発する手法の1つとして、代数的仕様記述法が注目され始めている。しかし、逐次処理型の実用レベルのプログラムの仕様を、平均的プログラマが代数的仕様記述法を用いて書くのは難しい。平均的プログラマが利用できるようになるためには、難解な基礎理論を意識しなくても、定められた手順に従って記述すれば、厳密であいまいさのない形式的な仕様が得られることが必要である。これを可能にするために、抽象データ型を用いたプログラム設計法について検討した。
著者
大場 克彦 湯浅 太一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. PRO, [プログラミング]
巻号頁・発行日
vol.95, no.92, pp.21-26, 1995-09-19

プログラムの可読性を高め、アルゴリズムの理解を容易にする一方法として、入出力を明確にしたブロックの階層構造で、プログラムを構成することを提案する。まず、データの流れを明確にするブロック化の基準について考察し、プログラミング言語に望まれる機能を提案する。具体的にPASCALにこれらの機能拡張を行い、本提案を具体例に適用してアルゴリズムの理解のしやすさを評価する。
著者
平野 泰宏 三浦 史光 武田 英昭
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.185-186, 1993-03-01

データ量nの変化に柔軟に対応でき、検索時間がO(n)となる索引方式であるExtendibIe Hash,Linear Hashなどの動的ハッシュ法が種々提案されている。Extendible Hashはエントリの追加/更新によって溢れたバケットを必ず分割するため、溢れたバケットが分割されるとは限らないLinear Hashよりも安定した検索速度が得られる。しかし、ExtendibIe Hashでは、バケット分割の際に多くのディレクトリエントリを更新する必要があり、クリティカルセクションが長くなるため同時実行性が低下するという欠点があった。本稿では、Extendible Hashを改良し、同時実行性を高めた新しい動的ハッシュ法を提案する。