著者
戸田 光紀 杉浦 裕太 平場 吉揮 稲見 昌彦
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.317-323, 2013-09-27

本研究では,絨毯などの表面に任意の絵や文字を描画できるインタラクティブなデバイスを提案する.提案するデバイスは,絨毯を指などで一定の方向になぞる際に濃淡の度合いが異なる跡ができる現象を利用し,ドット絵のように一定の間隔で絨毯をなぞることで絨毯の濃淡差により絵や文字のパターンを出して絨毯への描画を実現する.絨毯には特別な加工を施さないため,絨毯の質感を保ちつつ,何度も絵や文字を書き換えていくことが可能となる.
著者
田中 道弘 Michihiro TANAKA
出版者
埼玉学園大学
雑誌
埼玉学園大学紀要. 人間学部篇 = Bulletin of Saitama Gakuen University. Faculty of Humanities (ISSN:13470515)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.173-181, 2005-12-01

本研究では、大学生のインターネット利用と精神的健康との関連について検討した。従来の研究では、インターネットの利用時間による問題が重要視されてきたが、本研究では、インターネット上でのモラル(インターネット・モラル尺度)という新たな基準とを合わせて検討を行った。精神的健康の基準としては、病理的傾向に基づく自己愛(病理的自己愛)、時間的展望、自己肯定感の3つの尺度を用いた。 対象は、茨城県内の大学3校(国立大学2校、私立大学1校)と埼玉県内の大学1校(私立大学)の合計4校の学生、405名に調査協力を依頼し、有効回答397票を得た(男性240名、女性157名)。年齢範囲は18歳から28歳までであり、平均年齢は、20.1歳(男性20.3歳、女性19.9歳)であった。 本研究の結果、インターネットの利用時間が121分を超える大学生群では、他群と比べ"時間的展望"と"自己肯定感"の得点が概ね低いという結果が得られたものの、病理的自己愛について有意差は確認されなかった。一方、インターネット・モラルの低い大学生群は、高群よりも時間的展望、及び自己肯定感の各平均得点が低く、病理的自己愛の平均得点が高いことが示された。 これらのことから、大学生のインターネット利用と精神的健康との関連を検討する際に、インターネット・モラルは精神的健康と深く関わりがあるとともに、インターネット利用者の精神的健康に関する一つの基準となりうることが示唆された。
著者
青山 米蔵
雑誌
白鴎女子短大論集 = Hakuoh Women's Junior College journal (ISSN:03874125)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1/2, pp.144-188, 1983-10-01
著者
松井 幸太
出版者
関西国際大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13455311)
巻号頁・発行日
no.20, pp.109-126, 2019-03-10

This exploratory study examines an implementation of encounter-groups based on undergraduate and graduate students’ nature experience activities with regards to their respective self-reflections, self-efficacy, and self-growth. The questionnaire survey, unveiled the natural experience that positively influenced the participants’ self-efficacy (proactivity, fear of failure and self-assessment of one’s abilities in comparison to others) and self-growth (achievement motive, attitude towards putting in effort). The interview survey helped reveal the factors that were influential. In the unusual yet natural environment, the participants experienced successes (achievements and overcoming failures) and misses in the various activities. Additionally, the nonstructured encounter-group was provided an opportunity in which the participants could selfreflect while receiving feedback from others. This contributed to the participants’ self-efficacy and self-growth.
著者
永田 彰子 Akiko Nagata
出版者
安田女子大学
雑誌
安田女子大学紀要 = Journal of Yasuda Women's University (ISSN:02896494)
巻号頁・発行日
no.47, pp.21-30, 2019-02-28

人生における苦悩に直面した際の自己のとらえ直しのあり方について、本稿ではジェネラティヴィティの社会化を手がかりに考察した。すなわち成人期には苦悩を通して、限りある身としての自己が喚起されることが多くあり、そのような状況ではそれまでの自己では立ち行かず、新たに自己をとらえ直し、組み直すという再体制化の課題が繰り返し生じることをこれまでの研究を概観することによって指摘した。自己をとらえ直す際には、自分自身の人生においてそれを意味あることと捉えられるか否かという意味づけが重要になってくるということ、さらにその意味づけには、「特定の閉じられた帰属集団」から「普遍化」という社会化への一定の発達的方向性があるということを概観した。
著者
阪本 芳弘 青井 俊樹 Sakamoto Yoshihiro Aoi Toshiki
出版者
岩手大学農学部附属寒冷フィールドサイエンス教育研究センター
雑誌
岩手大学農学部演習林報告 (ISSN:02864339)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.17-27, 2006-03-25

We investigated the food habits of Asiatic black bears of the northern Ohu Mountains in Japan. From May to December in 2004, we collected a total of 114 scats-27 from Morioka City and 87 from Shizukuishi Town. The percent importance value of eachfood item was estimated on the basis of the frequency of its occurrence and the total volume of all food items (Mealey, 1980). The primary food items consumed by the bears in spring were beech (Fagus crenata) shoot and dwarf bamboo (Sasa sp.), while the items consumed in summer were soft masts, animal materials, and succulent forbs [especially parsley (Umbelliferae sp.) ]. However, in the month of August, the bears concentrated on eating crops. The primary food items in autumn were acorns (Fagaceae sp.). With the passage of each season, there was a distinct change not only in the bear's diet but also in its foraging area, for example, beech forests in spring, the vicinity of streams and fields in summer, and broadleaved forests in autumn. Therefore, the preservation of their natural habitats may be essential for ensuring their coexistence with humans.
著者
大野 信子 岡留 美穂 李 晶 オオノ ノブコ オカドメ ミホ / Nobuko OHNO Miho OKADOME Chin LEE
雑誌
和洋女子大学紀要. 家政系編
巻号頁・発行日
vol.43, pp.203-212, 2003-03-31

リンゴ果実青カビ病菌Penicillium expansumの酵素の生産とペクチン分解酵素を精製し、酵素化学的性質を調べた。供試菌株は、ペクチンー無機塩類培地で、比較的短時間に、培養濾液の中に、ポリガラクツロナーゼを生産した。本菌株を窒素源としてリン酸アンモニウム(0.5%)、ペクチン(2.0%)含む無機塩類培地を用いて30℃において、4日間振とう培養した場合、培養液中の総ポリガラクツロナーゼの活性が最大(1.56U/ml)に達した。培養濾液中からDEAE-セルロースクロマトグラフィーで2つの活性画分(ポリガラクツロナーゼI、II)を精製した。それぞれポリガラクツロナーゼIとIIの活性の最適pHは4.8と5.5、最適温度は同じく40℃であった。両酵素とも0~40℃、pH3~7.5の範囲で安定であった。両酵素の活性は1mM Ca^<2+>、1mM Mg^<2+>によってそれぞれ約50~60%と約70~80%までに阻害された。
著者
神薗 洋子 齋藤 亮子 小玉 有子 伊藤 久子
出版者
弘前医療福祉大学紀要編集委員会
雑誌
弘前医療福祉大学紀要 (ISSN:21850550)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.75-84, 2012-03-30

本研究の目的は青森県中南津軽地区において小学校6年生をもつ保護者を対象に子宮頸がん、HPVワクチンについてどのように認識しているか意識調査を行い今後の健康教育、子宮頸がん予防に対する地域保健活動の基礎的資料とすることである。自記式アンケートを作成し、各小学校長に児童を通じて保護者にアンケートを配布するよう依頼し、留め置きとし回答は同封した返信用封筒で保護者が密封し、学級担任に回収、一括して送付を依頼した。回収率は73.5%だった。アンケートの質問は子宮がんについて、子宮がん検診について、HPV について、HPV ワクチンについて、HPV ワクチン接種について、自由記載とした。その結果、子宮がん検診については基礎的な知識はあるがHPV、HPV ワクチンについて認識がうすく、知識の少ない保護者がいた。子宮頸がん、HPV、HPV ワクチンについてもっと情報を必要としていることがわかった。
著者
藤井 栄
出版者
愛知大学東亜同文書院大学記念センター
雑誌
同文書院記念報 (ISSN:21887950)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.189-199, 2015-03-31
著者
山口 晴美 阿曽 洋子 田丸 朋子 片山 恵 清水 佐知子 岩﨑 幸恵 上田 記子 Harumi Yamaguchi Yoko Aso Tomoko Tamaru Megumi Katayama Sachiko Shimizu Yukie Iwasaki Noriko Ueda
雑誌
武庫川女子大学看護学ジャーナル (ISSN:24240303)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.13-23, 2019-03-20

温熱作用に関して手浴が全身浴の代用が可能かについて、健康な女子大生18 名を対象に比較検証した。方法は、全身浴と手浴を別日に実施し、湯温約40℃の全身浴及び手浴を10 分間行いその後60 分安静とした。左右の手背・前腕・下腿・足背の8 箇所の皮膚温を連続測定し、温度感覚と快適感覚も調べた。全身浴と手浴は、どちらも左右の手背・前腕・下腿の皮膚温を上昇させ実施後60 分までその影響が続き、実施後60 分値に差がなく、基準値より有意に高く同様の温熱作用を及ぼした。温度感覚は、手浴と全身浴とも浸水していた手は実施後に高まり両者で差がなかった。手浴中湯外の部分は、実施後は全身浴より低いが、終了時には全身浴と差がなくなっていた。快適感覚は、手浴も全身浴も実施後の快適感は高まるが、終了時は手浴の方が高かった。以上より、手浴は全身浴の代用として有効であり、手浴の温熱作用は全身浴と比べて快適感が高い可能性が示唆された。
著者
杉浦 滋子 Shigeko Sugiura
出版者
麗澤大学大学院言語教育研究科
雑誌
言語と文明 = Language & Civilization (ISSN:21859752)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.33-53, 2012-03-30

日本語で比況、例示、推量の用法をもつ「~みたいだ」は「~を見たようだ」が文法化した形式である。先行研究はその過程での形式が変化したこと、及び名詞以外の品詞の語に付くようになったことを指摘しているが、用法の広がりとして捉えるべきであること、用法の広がりにおいて意味の再解釈があることを指摘した。
著者
中村 武弘
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.546-551, 2019-05-15

小学校で野情報活用能力の育成は,指導者が意識をして学びをデザインしない育てることが難しいと考えます.それは,各教科の内容や活動の中に埋め込まれているからです.ここでは「情報を読み解く目を育てる」ことを主にして,教える側が意識すること,学習のデザインについての小学校5年生の算数科と社会科の合科での実践例を示します.この題材の目標は「」既習内容を活用してグラフや表を考察し,問題解決能力や情報処理能力を高めることです.ここで大切にしていることは,グラフの読み取り方などを視覚的にわかりやすく段階的に教えること,子どもとの対話を重視した授業の組み立てを図るための教える側のポイントをです.子どもたちがわかって楽しい授業をめざしたいと授業設計をしています.