著者
団野 源一
出版者
大阪青山大学『大阪青山大学紀要』編集委員会
雑誌
大阪青山大学紀要 = Journal of Osaka Aoyama University (ISSN:18833543)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.29-31, 2009-03-31

Yams such as ‘nagaimo’ and ‘tukuneimo’ are usually grated and eaten without cooking. Yam is one of a few starch-rich foods that can be eaten without cooking. The grated ‘nagaimo’ and ‘tukuneimo’ pastes were incubated at 37℃ for 120 min, but no increases in reduced sugar were detected. The starch granules prepared from ‘nagaimo’ and ‘tukuneimo’ were incubated with pancreatin of pig origin. The digestive rate of theraw starch of ‘nagaimo’ was only 5% to alpha-starch, and was the same as those of raw starch from ‘tukuneimo’ and potato. These results show that the reason for yams being eaten without cooking could not be ascribable to raw yam starch. Why are yams eaten without cooking? It is suggested that the taste of grated yams is ascribableto their visco-elastic properties.. (accepted. Nov. 30, 2009)
著者
山下 智也
出版者
愛知大学
巻号頁・発行日
2021-03-20

2020年度
著者
遠藤諭
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.182-183, 2006-02-15
著者
江村 恵太 林 卓也 國廣 昇 佐久間 淳
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.2, pp.60-67, 2016-10-04

準同型暗号では, 暗号化により平文に関する情報を計算委託サーバに知られない一方で,平文の内容ごとに演算を行う / 行わないを切り分けることはできない. そのため暗号化されたカルテから病気に関する統計情報を計算したい場合などにおいて, 統計結果に演算対象の病気に関するカルテとは別の病気に関するカルテの内容が混在してしまう懸念がある. 本論文では,このような誤った準同型演算処理を防止するため,同じキーワードに関連した暗号文に対してのみ準同型演算を許す "まぜるな危険準同型暗号" を提案する. さらにキーワードに対する安全な検索機能も実現する.最後に提案方式を用いた内積計算の実装結果を示す.
著者
立平 進 Susumu TATEHIRA
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.45-54, 2007-01

民俗学は、ある特定の地域を限って調査する場合が多く、所定の調査項目に従ってではあるが、主な手段として、いろいろな分野(角度)から聞き取り調査を実施することになる。その際、調査対象地域をどのように設定するのかという基本的な命題がある。調査対象地としての地域は、ただ単に地理的広がりの範囲を対象とするのではなく、民俗学的な領域について、その範囲を確定する必要があるからである。地域を認識することについて、過去に必ずしも充分に研究されてこなかった経緯がある。ほとんどの場合物理的に地理的広がりを地域として認識していたためである。ある地域に住む人々は、どのような広がりの中で生活していたのか、あるいは自らの生活範囲について、どのように認識しているのかということが問題であるのだが、これが民俗学的に明確に示された例は少ない。本稿では家と屋敷と村境について、比較的容易に境を示すことができる事例が抽出できたため、これを報告しながら境を区切るものは何かという表題に近付いていく手ががりとした。ここで取り上げたサブタイトルに記す「家札・門札・免札」は、民俗資料として、特に信仰の民具というべきものである。その信仰に触れながら、民具として機能している実態を考察した。
著者
浅岡 悦子
雑誌
人間文化研究 = Studies in Humanities and Cultures (ISSN:13480308)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.68-44, 2017-01-31

卜部氏の職掌は亀卜を行うことだけではなく、大祓にも従事していた。卜部氏の氏文である『新撰亀相記』では卜占の起源のみでなく、大祓の元となったスサノヲ追放神話を詳しく述べ、卜部氏の関わる祭祀の起源を説く。亀卜・大祓などの神祇祭祀に供奉していた卜部氏は、『新撰亀相記』や『延喜式』によると伊豆・壱岐・対馬の三国の卜部氏から取られた卜部である。この三国の卜部氏の系譜には異同や混同が含まれるが、概ね中臣氏と同祖と見て問題ない。宮中の卜部は宮主―卜長上―一般の卜部という昇叙形態をとっており。『養老令』の段階で宮主三人、卜長上二人、一般の卜部最大十五人が取られていた。『新撰亀相記』では卜部の他に中臣・忌部などの祭祀氏族がわずかに確認できるが、『新撰亀相記』に記される神話の殆どが、卜部が関わる神祇祭祀について触れたものである。
著者
小西 瑞恵 コニシ ミズエ Mizue KONISHI
雑誌
大阪樟蔭女子大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.3, pp.3-14, 2013-01-31
著者
柴崎 全弘
出版者
名古屋学院大学総合研究所
雑誌
名古屋学院大学論集 社会科学篇 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU RONSHU; Journal of Nagoya Gakuin University; SOCIAL SCIENCES (ISSN:03850048)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.81-96, 2017-07-31

古くから,色はヒトの心理面に影響を及ぼすと考えられてきたが,色の効果に関する先行研究は,色のイメージを質問紙で尋ねる形式のものが中心であった。しかし,2004年のアテネオリンピックにおいて,ボクシング,レスリング,テコンドーのユニフォームや防具の色が,選手の勝率に影響を与えたことがNatureに発表されて以降,さまざまな文脈において色の機能に関する研究が盛んに行われるようになってきた。それらの先行研究を展望すると,特に赤色のもつ影響力の大きさが顕著に表れている。しかし,ヒトはなぜ赤に強く反応するのかということの究極要因についてはまだ十分な考察が行われていない。本稿では,赤色の機能に関する先行研究を展望し,進化心理学的な立場から,赤色のもつ特殊性について考察する。
著者
成田 健太郎
出版者
埼玉大学教養学部・大学院人文社会科学研究科
雑誌
書くこと/書かれたもの : 表現行為と表現 (埼玉大学教養学部 リベラルアーツ叢書12)
巻号頁・発行日
pp.89-102, 2021

東晋の能書王羲之の代表作として知られる書跡『蘭亭』は、唐代に墨跡本が、また宋代には定武本をはじめとする刻石本が流布した。文献資料に徴すると、いずれの時代にも市中において自発的に『蘭亭』の諸本が生産され流通した状況があり、特に宋代にはそのような状況に士大夫階層が主体的に関わっていたことが知られる。しかし言説としては、『蘭亭』は皇帝の専有から偶然に流出したものとしてしばしば語られ、想定される状況と一致しないところがある。ただしそのような言説も、墨跡本・刻石本に共通する出現から消失に至る循環、あるいは唐と宋の時代相の差異といった点において参照価値を有する。