著者
西村 裕一
出版者
日本政治学会
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.1_117-1_136, 2019 (Released:2020-06-21)

本稿は、戦前日本の主権論という与えられたテーマについて、憲法学者・美濃部達吉の主権論に焦点を当てることを通じて検討しようとするものである。すなわち、「立憲学派」 を代表する美濃部は、一方において立憲主義と矛盾する主権概念の使用に消極的であった。もっとも、他方で彼は、国家が有する統治権概念を再構成することによって、国家併合に基づく領土高権や対人高権の移転を正当化していた。このようにして、戦前日本における立憲主義と帝国主義との親和的な関係の一端を論じることができれば、本稿の目的はひとまず果たされたと言えよう。
著者
児玉 浩憲
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.139, no.10, pp.659, 2019

<p>将棋界までが「元号」という時代区分に揺さぶられるとは,全く驚いた。平成最後の年の瀬2018年12月21日,前人未到の「七冠同時制覇」を誇った羽生善治九段が下関のホテルで催された竜王戦の第7戦に敗れ,</p>
著者
永井 敏雄
出版者
立花書房
雑誌
警察学論集 (ISSN:02876345)
巻号頁・発行日
vol.31, no.9, pp.p116-142, 1978-09
著者
小谷 斉之 大内 茂人 稲葉 毅
出版者
釧路工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本事業は災害現場等の危険領域探査や遠隔地への自律搬送への利用が期待できるCMG搭載型無人二輪車の開発を目的とし,CMGを疑似荷重移動装置として応用した高機動化制御の制御系設計と制御手法の確立および外界センサ測定による周囲環境に応じた自律走行制御を目指している。2輪バイクによる旋回走行では予め車体をバンクさせる必要があるため,適切なタイミングでCMGによる疑似荷重移動によって車体のバンク動作をさせながら滑らかな旋回走行が実現可能となる。そこで,適切なタイミングを図れるように,走行可能な領域と回避すべき障害物を事前に把握するための周囲環境測定を行う。昨年度の研究計画では,自律走行制御のための周囲環境測定手法としてステレオカメラを用いた自己位置推定を当初予定していたが,研究に遅れが出たため,膨大なデータ容量管理と構築に時間がかかる本方式から修正し,レーザー測域センサ方式を用いて処理を軽減した周囲環境構築を行うように研究計画を変更して実施した。しかしながら,コロナウィルス予防による度重なる自粛要請の影響によって実験機を用いた実験データを取得することができなかった。このため,十分な実験に基づいた有効性を検証できていないため,国内外での発表ができていない現状である。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.741, pp.108-116, 1999-04-19

「史上最大の大型合併」と騒がれて誕生したばかりのDaimlerChrysler社が,1998年11月に最上級車「Sクラス」を発売した。言わずと知れた同社のフラッグシップ・カーである。 外観はこれまでと同じく威風堂々。ただし,その内部には他の自動車メーカや自動車機器メーカが注目する,ある技術がさりげなく組み込まれていた。

1 0 0 0 OA 大衆人事録

著者
帝国秘密探偵社 編
出版者
帝国秘密探偵社[ほか]
巻号頁・発行日
vol.第3版 タ-ワ之部,補遺, 1930
著者
相内 良介
出版者
近畿大学大学院商学研究科
雑誌
近畿大学商学論究 = KINKI-DAIGAKU SHOGAKU-RONKYU : The Journal of Business Administration (ISSN:21878528)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.77-89, 2017-07-31

[要旨]本稿は,「企業会計基準 第9号 棚卸資産の評価に関する会計基準」(以下,棚卸資産会計基準)における理論考察を行っている。現在の棚卸資産会計基準は,国際会計基準との調和やコンバージェンスを背景に設定されており,その一方で他の企業会計基準との整合性を維持する側面も備えている。故に,棚卸資産会計基準では「収益性の低下」という用語が使用されていることに加え,正味実現可能価額ではなく正味売却価額という用語を採用している。そこで本稿では,棚卸資産会計における「収益性の低下」や正味売却価額について理論考察を行うこととする。[Abstract]This paper theoretically discusses "The Accounting Standards Board of Japan (ASBJ)Statement No.9 Accounting Standard for Measurement of Inventories " (hereinafter referred to as Inventory accounting standard). Current accounting standards for inventory assets are set against the background of harmonization and convergence with International Financial Reporting Standards (IFRS), while possessing aspects to maintain consistency with other corporate accounting standards. Therefore, in addition to the use of the term "declining profitability" in the inventory accounting standards, the term net selling price rather than net realizable value is adopted. Therefore, in this paper, I will conduct a theoretical discussion on "reduction in profitability" and net selling price in inventory accounting.

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1930年03月04日, 1930-03-04

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1936年07月09日, 1936-07-09
著者
牧野 暁世
出版者
一般社団法人 日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, 2018

<p> 日本色彩学会第47回全国大会[名古屋]'16のビジュアルデザインを制作した.1.過去の実績と現状把握 2.制作物の目標設定 3.ロゴマーク制作 4.ポスター制作 5.デザイン展開 6. 制作の評価 の過程に基づき,「独自性」,「視認性」,「展開性」の3つの目標を定め,制作した.</p><p> メインビジュアルとなるロゴマークにおいて,色彩は本大会に関連する事物と対応付けた7色を用いた.全体の造形は,7つの三角形で構成される七角形を用い,中央に図地反転で光の漢字が読めるように配置した.ロゴマークデザインに基づいたポスター,会場案内,うちわも作成された.本制作は,デザインの専門家から一定の評価が得られたことから,本大会に相応しいビジュアルデザインの一例を示せたのではないかと考えられる.全国大会が今後も色彩学の進歩普及を図り,色彩を通じて社会や人々の暮らしへの貢献を先導するとともに,ビジュアルデザインが一層発展することを願う.</p>
著者
吉田 俊和
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.104-109, 1991
被引用文献数
1

本研究は, 観察者の有・無条件において, 公的自意識の高・低が失敗経験を与えられることによって, 先行試行の原因帰属や次試行の課題遂行にどのような影響を及ぼすかを検討した。実験デザインとして, 2 (公的自意識の高・低) ×2 (観察者の有・無) の4条件群を設定した。教養心理学受講生162名の中から公的自意識高群と低群それぞれ38名ずつを抽出し, ランダムに観察者有・無条件に割り当てた。実験者は大学4年生男子であり, 実験課題は4文字アナグラム課題である。被験者は入室後, 練習試行を3分間行って失敗経験をした後, 原因帰属 (能力, 努力, 課題の困難さ, 運) の4要因の合計が10になるように評定させられた。その後, 5分間の本試行が行われた。観察者有り条件では, 実験中常に実験者が被験者の前方に着席したが, 観察者無し条件では, 教示以外の時は被験者右前方の衝立の後ろに位置した。<BR>その結果, 公的自意識の高い群は, 失敗の原因を内的で安定した要因に帰属させる傾向がみられ, 自己客体視状態が高まることによって低められる自己評価に合致する帰属を行うという認知的斉合性理論からの予側が支持された。課題遂行の増加量に関しては, 公的自意識よりも観察者の影響が強くみられ, 観察者が存在することにより増加量の抑制がみられた。これにより, 公的自意識は原因帰属に, 観察者の存在は課題遂行に, それぞれ独立した効果を及ぼしている可能性が考察された。
著者
谷口 るり子 Ruriko Taniguchi
出版者
甲南大学マネジメント創造学部HSMR編集委員会
雑誌
Hirao School of Management review (ISSN:21860165)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.53-68, 2019

公園は誰もがくつろげる空間でなければならないはずである。しかし、都市公園への指定管理者制度等の導入が可能になり、都市公園の商業化が進み、公の役割が軽んじられつつある。本研究では、大阪城公園を例に、大規模な都市公園の現状を調べた。その結果、指定管理者制度を導入してからの3年の間に、多数の商業施設が公園内に建設されたこと、その前に約1,200本の樹木が伐採されたこと、憩いの場としての公園の機能が低下したこと、行政・指定管理者・市民の間の話し合いの場が無いこと、大阪市にとって収支は大幅な黒字になったが、指定管理者制度を導入していなくても全国的な訪日外国人数の増加により黒字になっていたと考えられること等が分かった。 これらを踏まえて、大規模都市公園の運用・あり方に対し3つの提言を行った:指定管理者制度等を導入し民間管理にするのであれば、少なくとも行政と管理者と住民との間の話し合いの場を設け妥協点を探るべきである、都市公園の商業化が果たして住民のためになるのかを考え直すべき時期に来ている、都市公園を公園として守るには住民自身が都市公園の問題に関心をもち行政をチェックする必要がある。
著者
平田 文雄
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.178-185, 1983-02-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
18

The current status of prostaglandin research is reviewed mainly on the primary prostaglandins, widely distributed in the living body, and on prostaglandin analogues having more stable structure and higher selective biological activities, which were developed by reference to the structures and activities of the primary PGs. Especially, recent aspect on their clinical application and development is explained. Moreover, the new field is viewed mainly on the future commercialization of PGI2 and TXA2 synthesis inhibitor, which will be applied mainly on circulatory system, from Yin-Yang theory. Further, recent rapid progress in leukotriene research on lipoxygenase system in arachidonic acid cascade will also been mentioned.
著者
大西 章也
出版者
九州工業大学
巻号頁・発行日
2015-03

九州工業大学博士学位論文 学位記番号:生工博甲第238号 学位授与年月日:平成27年3月25日