著者
篠崎 晃一
出版者
明治書院
雑誌
日本語学 (ISSN:02880822)
巻号頁・発行日
vol.16, no.7, pp.90-93, 1997-06
著者
花畑 裕香 小川 孔輔
出版者
法政大学地域研究センター
雑誌
地域イノベーション (ISSN:18833934)
巻号頁・発行日
no.4, pp.115-131, 2011

研究の概要(和文):本研究ノートでは、徳島のすだちプロモーション企画 から実行までの 3 年間の遂行を、プロジェクトの進展に したがって、時系列に記述していく。第Ⅰ章では、2008 年に大学院(イノベーション・マネジメント研究科)で花畑が小川の指導のもとで策定した すだちプロモーションの企画立案の内容を説明する。徳島県へ提案したプロジェクトは複数あったが、その中で 「食品スーパー・ヤオコー」での店頭プロモーション計画の部分を抜き出して紹介する。第Ⅱ章では、初年度(2009 年)に、「ヤオコー上里店」で実施された店頭プロモーションについて内容を整理した。すだちプロモーションには、試食を行うために販売員(マネキン)を配置した「フル販売」(フルバージョン) と、プリパックしたすだちを売り場に陳列しただけの「セルフ販売」(セルフバージョン)がある。上里店では実演 販売によるプロモーションを行ったが、それと並行して、上里店が所属する高崎地区内の 2 店舗ではセルフ販売を 実施している。両方のプロモーション結果を紹介する。第Ⅲ章では、2009 年の経験をもとに、2010 年には実演 販売のやり方が改善され、ヤオコーの旗艦店など、4 店 舗でプロモーションが実施された。その実施内容と結果 を 2009 年と比較して、新たな発見を中心に紹介する。第Ⅳ章では、第Ⅱ章からⅢ章までの実績をもとに、今後の課題をまとめる。研究の概要(英文):This research note presents the planning and implementation process of three years-long joint project of Tokushima Sudachi Promotion, which has been organized by authors (Hanabata and Ogawa) and the JA Tokushima (Tokushima Sudachi-Yuko Consortium) and Tokushima Prefecture in Japan. The chapter 1 describes the pre-planning process of "Sudachi Promotion," which the first author (Hanabata, a graduate student at that time, presently a marketing consultant) had developed under the guidance of the second author (professor Ogawa of Hosei Graduate School of Innovation Management) in 2008. The project proposed was submitted to the agricultural department of Tokushima Prefecture, and subsequently consulted with the produce department of a regional supermarket chain Yaoko Co., Ltd., based on Saitama prefecture for introduction. In chapater 2, we describes the first year (2009)'s in-store promotion, which has been planned and conducted in the Kamisa to store of Yaoko. The Sudachi promotion has two distinguished styles: one in which sales persons are placed for shoppers' tasting of sudachi called"full-supported sales scheme" another in which only pre-packed sudachi can be displayed without salespersons called "self- service sale scheme". A promotion plan was carried out by "full-supported sale scheme" at Kamisato store, which was selected for test marketing in 2009. At the same time, other two stores, which belong to the Takasaki area of Gunma prefecture, conducted for "self-service sale scheme". We report the sales reports of both types of Sudachi promotion activities. Based on the experience in 2009, we slightly changed the promotional plan in 2010, i.e., the way of demonstration sale has been improved, and the promotion was extensively conducted at four stores including two flagship stores located in Saitama prefecture. Compared with 2009's results, some of marketing insights could be found for introduction of in-store promotion. The chapter 4 summarizes the results of the whole process of Sudachi promotion and remarks the challenges for future.
著者
江崎 治 窄野 昌信 三宅 吉博 井藤 英喜
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.19-52, 2007-02-10 (Released:2009-01-30)
参考文献数
175
被引用文献数
2 1

日本人の飽和脂肪酸の摂取基準策定 (2005年版) に用いた論文をエビデンステーブル (表) として提示し, 策定の基本的な考え方を詳しく述べた。飽和脂肪酸は摂取量が多いと肥満や心筋梗塞が増加し, 少ないと脳出血が増加する至適摂取範囲の狭い脂肪酸である。このため, 飽和脂肪酸の目標量は18歳以上で4.5%エネルギー以上, 7%エネルギー未満に設定された。飽和脂肪酸摂取量が増加すると, 肥満度, 血中LDL-コレステロール値が増加し, 糖尿病, 心筋梗塞罹患が増加する。米国での飽和脂肪酸摂取量を10%エネルギー以下 (National Cholesterol Education Program Step I diet) または7%エネルギー以下 (National Cholesterol Education Program Step II diet) にした多くの介入研究で, LDL-コレステロール値低下, 体重減少が認められている。米国のコホート研究 (観察研究) でも, 飽和脂肪酸摂取量が増加すると, 用量依存性に心筋梗塞や糖尿病罹患の増加が認められている。日本人の飽和脂肪酸摂取量のエネルギー比率の中央値 (50パーセンタイル値) は男性18歳以上で4.9-7.2%エネルギー, 女性18歳以上で5.4-7.9%エネルギーとなり, 平均では約6.3%エネルギーとなる。日本人の現状, あるいは伝統型食生活も考慮に入れて, 心筋梗塞, 肥満, 糖尿病の予防のため, 7%エネルギーが目標量 (上限) に設定された。日本人中年男女を対象にした観察研究では, 飽和脂肪酸の摂取量が少ないと, 血圧, 肥満度, コレステロール値, 喫煙, アルコール摂取量を考慮しても, 脳出血の発症頻度の増加が認められている。ハワイ在住中年男性日系人の観察研究でも, 飽和脂肪酸の摂取量が10g/day未満の人は, 10g/day以上の人に比べ, 約2倍の脳卒中による死亡数の増加を認めている。これらの研究結果から, 18歳以上で, 4.5%エネルギーが下限値に設定された。

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1929年11月05日, 1929-11-05
著者
前野 英生 浦塚 清峰 神山 孝吉 古川 晶雄 渡邉 興亜
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.331-339, 1997-09-15 (Released:2009-09-04)
参考文献数
10
被引用文献数
1

雪上車搭載高感度アイスレーダにより, 1992年に南極大陸ドームF (77°19'S, 39°42'E, 標高3810m) 周辺の深さを最大3520mまで氷厚観測することができた.ドームF頂上部のDF80付近は, 周囲の基盤地形にくらべ盆地上の地形をしており, かつ, 内部層構造は, 傾きが小さいことからから, 流動によって氷床の鉛直分布が大きく乱されていないことを確認した.また, ドームF周辺およびその地点から大陸沿岸のS16までの基盤地形と氷床内部層の構造を明らかにし, それらの特徴について考察した.レーダ観測により判明した基盤高度は, ドームFからMD164 (S16より南へ約440kmの地点) までの内陸部では平均高度約500mであるのに対し, この点を境に沿岸部では海抜高度0m程度にステップ状に段差があることを見出した.また, この段差を境に氷の内部の構造が異なっている.氷床内部層構造は, 沿岸に近いほど複雑であり, 内陸部は沿岸部に比べ連続的で単純な構造であった.その要因は, MD164での段差が氷床流動に影響を与えているためと考えられる.
著者
小佐野 和子
出版者
大東文化大学大学院法学研究科
雑誌
大東法政論集 (ISSN:09199969)
巻号頁・発行日
no.25, pp.27-60, 2016-03

近代から現代にかけて日本への統合がなされた南西諸島の問題について考察する。南西諸島に形成されていた琉球王国は江戸時代末期に薩摩藩の侵攻をうけ、歴史的に住民の賛同のない統合への道をあゆんだとして、独立論や自立論が紛糾する。本稿はこれに対し"日本本土"と"南西諸島"における同質性や日本特有の政治神学あるいは住民における受容の態度を提供し、日本における地方としての沖縄の在り方に一考を投じるものである。
著者
藤田 朝彦 大浜 秀規 細谷 和海
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.21-26, 2005-05-25 (Released:2010-06-28)
参考文献数
19

Phoxinus lagowskii yamamotis is a small dace-like cyprinid, endemic to Lakes Yamanaka and Motosu at the northern base of Mt. Fuji. The fish was categorized as Data Deficient (DD) in the Japanese Red Data Book (2nd edition). Morphological comparisons between the type series of “Moroco yamamotis” and syntypes of “P.steindachneri” revealed a distinction in caudal peduncle height, the former showing extreme values, lower than for other individuals from same river basin and adjacent rivers. Phoxinus lagowskii yamamotis may have been a lacustrine population from which an ancestoral population of P.lagowskii steindachneri evolved following adaptations to a lentic environment. Several specimens were collected from an outlet of L. Yamanaka. A relationship between these specimens and the lacustrine “M.yamamotis” group is suggested, the assemblage being in need of conservation as an evolutionarily significant unit.
著者
伊藤 邦彦 豊田 恵美子
出版者
一般社団法人 日本結核病学会
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.81, no.12, pp.721-730, 2006-12-15
参考文献数
27
被引用文献数
4

欧米における結核患者の入退院基準を明らかにし,本邦の基準と比較考察を行った。アメリカ(USA)/ニューヨーク/カナダ/EU/イギリス(UK)/ドイツ/フランス/スペイン/イタリアの9地域を対象に,インターネット/PubMed等で入退院基準を述べた公的文書を抽出し,化学療法後の感染性推移に関する見解/入退院基準/隔離解除基準を調査した。欧米においては,化学療法開始後に感染性が消失する時期については不明であるとする見解を採る場合が多い。短期隔離やadherence確保のための入院適応も存在している場合が多く,隔離解除基準や退院基準では,患者の感染性そのものよりは,患者のもつ可能性のある接触の総合的リスク(接触者の結核の発病しやすさや,多剤耐性結核/播種性結核/結核性髄膜炎等の重篤な結核発症のリスク)を勘案して決定されているものと考えられた。欧米では外来治療に固執するのではなく柔軟な対応が可能である。米国においても初期入院治療の頻度は高く,場合によって長期の入院治療も行われている。本邦の基準は感染性に過度に偏重しているものと思われた。

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1905年04月12日, 1905-04-12
著者
松村 成暢
出版者
日本健康医学会
雑誌
日本健康医学会雑誌 (ISSN:13430025)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.53-57, 2011-07-31 (Released:2017-12-28)
参考文献数
9

動物にとって味覚は栄養のあるものを摂取し,有害なものを退けるために必要不可欠な機能である。視覚や嗅覚によりある程度の予備的な判断は可能であるが,食べるか吐き出すかの最終的な判断は味覚によるものである。ヒトにとって味がわからなくなるのは不便ではあるが直接生命に関わるようなことはない。現代ではスーパーや飲食店で安全の保証された食べ物は容易に手に入れることができる。このためいちいち味覚に頼らずとも安全な食べ物をとることはできる。また,ヒトは食に関する情報を多方面から得ているので安全における味覚の寄与はそれほど大きくはない。しかし,われわれの祖先もそうであったように,日々飢餓と隣合わせの生活をしている野生動物にとって味覚とは生死に関わる機能ではないだろうか。また特に先進国において味覚は単に栄養素を摂取するという生理的な欲求を満たすために利用されるだけでなく,食を楽しむという娯楽的な要素や快楽やストレスの解消などの心理的な欲求に対しても味覚は重要な役割を果たしている。つまり味覚は生活の質(QOL:Quality of Life)の維持・向上にも影響を及ぼす重要な感覚機能なのである。
著者
浅野 誠 太田 宏
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.335-343, 1997-02-15
被引用文献数
3

実生産では, 食事時間, 機械のメンテナンス期間や休日のような操業させたくない時間帯が存在する.そのような稼働停止時間帯は事前に設定され, ジョブの分割処理が不可能な場合には制約条件となる.本報ではまず, ジョブごとに到着時刻と納期が異なり, 稼働停止時間帯と処理順序に依存して異なる段取り時間を考慮した最大納期遅れ最小化の単一機械スケジューリング問題を扱い, 分枝限定法に基づく解法アルゴリズムを提供する.さらに, 得られたスケジュールの納期遅れをできるだけ回避したいときに, 休日出勤やメンテナンスの後回しで対応し, そのための勤務時間の調整や振替休日, メンテナンス時期の再設定を可能にするために, 停止時間の長さを厳守した上で稼働停止時間帯を移動し, 最大納期遅れを減少させるスケジューリングアルゴリズムを提案する.提案法は, 複数の納期遅れ減少スケジュールの作成が可能であり, 納期遅れをできるだけ回避したスケジュールの作成を支援するものである.
出版者
愛知県立高等女学校
巻号頁・発行日
vol.明治36年3月-39年3月, 1906
著者
ラナウィーラゲ エランガー
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2014, 2014

保護区域における 観光は、収入と雇用の増加を通じて、自然を保護しながら維持管理のための資金調達をするといった経済発展を促す可能性を提供している。保護地域は重要な環境価値を有しており、それらしばしば敏感な環境に置かれている。そのため、これらの地域の観光は持続可能なものであるということが重要になってくる。 &nbsp; <br>持続可能な観光を確立させるには、観光客による環境に対する有害な影響を抑制し、地域コミュニティーを守り、そして訪問者の満足度に対しての管理が必要となります。特に発展途上国では、観光からの短期間のうちに経済利益を得るための政治的圧力により実行不可能な慣行がしばしば推奨され、結果として観光影響観光の経済的利潤の遅延を招くことがある。本研究で取り上げるスリランカは観光客を誘致する多くの自然の魅力をもつ発展途上国である。 &nbsp; <br>本研究はウダワラウェ国立公園と呼ばれるスリランカの有名な保護区域を事例にスリランカの保護地域での観光に関連する特色と問題点を、スリランカの保護地域の運営に関する資料の分析、および国立公園内やその他の保護地域での観光の管理や政策を担当する当局のさまざまなメンバーへのインタビュー、そして 、公園にて観光客へのアンケート調査や観光客の行動や観光活動を直接観察することによって検討したものである。 &nbsp;<br> 現在の公園管理システム、観光客の特性や行動の分析によると、観光活動による動物への攪乱 、過密化、ガイドや通訳システムの乏しさが公園内の観光の主な課題であることが明らかになった。
著者
穗髙 武 酒井 智紀
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.1581-1586, 2019 (Released:2019-11-25)
参考文献数
14
被引用文献数
1

本報では温度を考慮したタイヤ転がり抵抗の補正式を簡易的な手法で実施する為に,従来の転がり試験機とトレッドゴムの材料特性から補正する技術を構築した.その結果として同様の補正が可能であることが確認された.更に将来的なタイヤモデル式への展開を考慮し、タイヤ転がり試験におけるタイヤ熱収支モデルを紹介する.
著者
ティラカラタネ ラール 今井 健 荒井 聡 ティラカラタネ エランガ
出版者
日本農業市場学会
雑誌
農業市場研究 (ISSN:1341934X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.34-45, 2000

1997年1998年にスリランカのエッパワラ地域で行った農家調査結果にもとづき、稲作農業に関するコストや所得を試算し、現代の稲作農家の経済状況に影響している要因について分析し考察した。その結果、第1に、肥料・農薬の投下量が米の収量に比例しており、このことはすでに稲作が近代化されていることを示しいてること。第2に、肥料・農薬の投下量は、経営面積に比例して増加し、稲作の収量は経営面積が大きくなるほど増加する傾向が見られる。しかし、それは肥料・農薬の投下量の増加ほど明確ではないこと。第3に、1エーカー当たりの稲作の粗収益と総コストは経営面積が大きくなるにしたがって増加するが、所得については、経営規模間の相違は見られないこと、などである。このように稲作の経営規模間の生産性にかかわる諸指標の間にズレがあることが明らかとなったが、その要因は、農業雇用労賃、農業資材費用と不十分な潅漑条件などにあると考えられる。スリランカの稲作は技術的には、一部潅漑条件や機械化などの不十分さはあるものの「緑の革命」や開放経済過程の条件下で近代化されたといえる。しかし、近年の低価格な輸入米の増加による生産者米価の低下や雇用賃金などのコストの高騰が、大規模経営のスケールメリットを不十分なものとし、経営的優位性が確認できない要因となっているといえる。そのため大規模経営農家は、稲作経営の一層の拡大ではなくて、金貸しや稲作以外の農業やサイドビジネスに投資する傾向が強まっでいる。
著者
中原 啓介
出版者
The Resources Processing Society of Japan
雑誌
資源処理技術 (ISSN:09124764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.68-73, 2003-06-01 (Released:2009-06-05)
参考文献数
8
被引用文献数
1

In order to construct a resources recycling society, waste reutilization as resources is attracting increasing attention. Vitrification treatment has possibilities of not only utilizing waste as civil construction materials, but also recovering valuable chemical components through high temperature treatment. Proposed process recovers phosphorus from incinerator ash of sewage sludge. This process both produces highly utilizable slag, and recovers yellow phosphorus from sludge incinerator ash by vitrifying it in a reducing atmosphere and volatilizing phosphorus. This report verified effectiveness of the phosphorus recovering vitrification process for incinerator ash of sewage sludge.