著者
飯田 昭人 野口 直美 斉藤 美香 丸岡 里香 川崎 直樹
出版者
北翔大学
雑誌
北翔大学北方圏学術情報センター年報 (ISSN:21853096)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.55-65, 2014

本研究報告は,平成26年1月11日(土)に開催されたポルト市民講座『青年期の自殺予防を考える』における3名の話題提供者の文章を加筆修正して,研究報告としてまとめたものである。そもそもこの市民講座は,丸岡里香准教授が代表を務める「思春期教育グループ」と,飯田昭人が代表を務める「学生支援グループ」との共催で開催されたものである。本講座では,特に若者の自死・自死念慮にまつわる思いや背景について考えていくことを目的とし,テーマは「自殺予防」であるが,自殺を"させない"ための対策というよりも,若者年代の人間に自分自身の人生をいかにして生きてもらうか,死を選択する気持ちになってしまった若者に対して私たち大人はどうあるべきかなどを率直に考える時間にしたいと考え,企画したものである。話題提供者は,思春期教育グループより旭川東栄高校で養護教諭をされている野口直美氏に,学生支援グループからは北海道大学保健センター講師でカウンセラーをされている斉藤美香氏に,日ごろの臨床実践を語っていただいた。そして,両グループを代表して,学生支援グループの飯田昭人より,自殺問題に関する統計資料における自殺問題の特徴やいくつかの提言をしたものが本報告に収録されている。なお,当日は約50名の参加者の方々にお越しいただき,質疑応答も多く活発な議論ができたことを付言し,自殺予防活動に少しでも寄与できればと思い,改めてここに当日の市民講座でのやりとりを再現したいと考える。
著者
村上 幸人 藤田 耕一 寺井 由美
出版者
島根大学教育学部附属教育臨床総合研究センター
雑誌
島根大学教育臨床総合研究 (ISSN:13475088)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.17-31, 2014

高等学校までの学級を単位とした学校生活を送ってきた新入生にとって, 大学生活開始直後は, これまでの学校生活との様式の違い, いわゆる「大学1年ギャップ」による不安感や困り感の大きいことが調査により改めて明確になった。そして, 島根大学教育学部で平成17年度から初年次教育の一環として行っている「入門期セミナーⅠ」では, ピア・サポート制度を活用した取り組みにより, 入学当初の不安感や困り感を解消する上で, 大きな成果を挙げていることが示された。
著者
飯田 昭人 野口 直美 斉藤 美香 丸岡 里香 川崎 直樹
出版者
北翔大学
雑誌
北翔大学北方圏学術情報センター年報 = Bulletin of the Northern Regions Academic Information Center, Hokusho University (ISSN:21853096)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.55-65, 2014

本研究報告は,平成26年1月11日(土)に開催されたポルト市民講座『青年期の自殺予防を考える』における3名の話題提供者の文章を加筆修正して,研究報告としてまとめたものである。そもそもこの市民講座は,丸岡里香准教授が代表を務める「思春期教育グループ」と,飯田昭人が代表を務める「学生支援グループ」との共催で開催されたものである。本講座では,特に若者の自死・自死念慮にまつわる思いや背景について考えていくことを目的とし,テーマは「自殺予防」であるが,自殺を"させない"ための対策というよりも,若者年代の人間に自分自身の人生をいかにして生きてもらうか,死を選択する気持ちになってしまった若者に対して私たち大人はどうあるべきかなどを率直に考える時間にしたいと考え,企画したものである。話題提供者は,思春期教育グループより旭川東栄高校で養護教諭をされている野口直美氏に,学生支援グループからは北海道大学保健センター講師でカウンセラーをされている斉藤美香氏に,日ごろの臨床実践を語っていただいた。そして,両グループを代表して,学生支援グループの飯田昭人より,自殺問題に関する統計資料における自殺問題の特徴やいくつかの提言をしたものが本報告に収録されている。なお,当日は約50名の参加者の方々にお越しいただき,質疑応答も多く活発な議論ができたことを付言し,自殺予防活動に少しでも寄与できればと思い,改めてここに当日の市民講座でのやりとりを再現したいと考える。
著者
妹尾 好信
出版者
広島大学大学院文学研究科
雑誌
広島大学大学院文学研究科論集 (ISSN:13477013)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.31-48, 2002-12

Genji-Gaiden critically deals with ""The Tale of Genji"" from Confucianisumical point of view whith was founded by Banzan Kumazawa in the 17th century. Until the end of 19th century, this work had never been published. This work has about 60 manuscripts . This paper tries to classify these manuscripts, considering them bibliographically.
著者
倉田 稔
出版者
小樽商科大学
雑誌
小樽商科大学人文研究 (ISSN:0482458X)
巻号頁・発行日
vol.109, pp.70-122, 2005-03
著者
山本 圭
出版者
講談社
雑誌
群像
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.351-360, 2021-05
著者
玉手 六朗 大高 文男
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.386-391, 1979-06-25 (Released:2008-03-10)
参考文献数
23

豚肉の常在的な無機成分のうち銅(Cu)についてその含量を明らかにし,また2,3の要因一測定年度(1965,1966および1968年),季節(春および秋),品種(ランドレース種およびヨークシャー種),筋肉(半膜様筋,胸最長筋,頭半棘筋および咬筋)および性(雌および去勢雄)一による差異を検討した.すなわち履歴が明らかで,飼育条件および屠殺方法などが規定されている65頭のブタの枝肉から筋肉試料を採取し,原子吸光法によりそのCu含量を測定して,つぎの結果を得た.豚肉のCu含量を,新鮮物中および灰分中の値で各要因別に示した(表1).そのうち全試料(219個)についての平均値(95%信頼限界)および変動係数は,新鮮物100g中で0.114±0.006mgおよび36.3%,灰分1g中で0.105±0.005mgおよび37.9%であった.また2,3の要因による豚肉のCu含量の差異は,主効果では季節要因の場合が最大で,筋肉要因がこれにつぎ,年度および品種要因もいく分影響したが,性要因の影響は全く認められなかった.交互作用では,年度×季節のみが有意のかなり大きな影響を示した.
著者
玉手 六朗 大高 文男
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.74-79, 1983-02-25 (Released:2008-03-10)
参考文献数
23

豚肉中に常在する無機成分のうち鉄(Fe)についてその含量を明らかにし,また2,3の要因一測定年度,季節(春および秋),品種(ランドレース種および中ヨークシャー種),筋肉(半膜様筋,胸最長筋,頭半棘筋および咬筋)および性(雌および去勢)-による差異を検討した.すなわち履歴が明らかで,飼育条件および屠殺方法などが規定されている65頭のブタの枝肉から筋肉試料を採取し,原子吸光法によりそのFe含量を測定して,つぎの結果を得た.豚肉のFe含量の全試料(219個)についての平均値(95%信頼限界)および変動係数は,新鮮物100g中で2.10±0.10mgおよび35.5%,灰分lg中で1.94±0.10mgおよび38.7%であった.また前記の要因別による豚肉のFe含量の差異をみると,主効果では筋肉要因の場合が最大で,年度要因がこれにつぎ,季節要因もいく分影響したが,品種要因および性要因の影響は認められなかった.交互作用では,年度×季節のみが有意の大きな影響を示した.
著者
神田 茂雄
出版者
財団法人 日本消化器病学会
雑誌
消化器病学
巻号頁・発行日
vol.2, no.5, pp.765-827, 1937

遊離血糖ニ關シテハ古來枚擧ニ遑ナキ程各方面ヨリ研究セラレ, 結合血糖ニ就イテモ亦Figuierノ報告以來學者注目ノ的トナリ, コレニ關スル業績モ多數アレドモ, 其ノ本態ニ至リテハ尚不明ノ點多ク, 又病機ノ輕重, 或ハ經過ニヨル變化等ニ關シテハ未ダ完全ナノレー致チ見ズ. 血液「グリコーゲン」量ニ關シテハ報告者, 測定方法, 使用動物ノ異ナルニ從ヒ, 其ノ成績ニ著シキ懸隔アリ. コレガ臨牀的・定量的檢索ハ甚ダ尠ク, Schwarz u. Gerson等ハ或種ノ疾患ニ於テ増量スルヲ認メタリト云フモ, Unshelmハ血液「グリコーゲン」量ト白血球數ハ竝行的關係アリテ疾患別ニヨル特異性ハ之ヲ認メ難シト云ヘリ.サレド未ダ系統的ニ兩者ヲ同時ニ或ハ動的ニ觀察シテ, 其ノ間ノ消息ヲ追究セルモノヲ知ラズ. 余ハ系統的ニ各種疾患ニ就キ血液「グリコーゲン」量ト同時ニ白血球數及ビ遊離血糖・結合血糖ヲ測定シテ, 之等ノ相互關係ヲ比較檢討シ, 併セテ健康者ニ葡萄糖・「アドレナリン」及ビ「インシュリン」負荷試驗ヲ試ミ, ソノ影響ヲモ追究セワ.<BR>被檢者ハ何レモ岡田内科入院及ビ外來患者ニシテ, 診斷確實ナル者ノミヲ選ビ, 早期空腹時正中靜脈ヨリ可及的鬱血ヲ避ケテ採血シ, 遊離血糖ハHagedorn-Jensen氏法, 結合血糖ハ飯塚氏法ニヨリ, 血液「グリコーゲン」量ハPfluger氏微量定量法ニ基ヅクKotschneff氏變法ニ就キ二三吟味試驗ヲ試ミ臨牀的應用ニ適セルモノナルヲ認メタルヲ以テ本法ヲ採用シテ測定セリ.<BR>肺結核及ビ肋膜或ハ腹膜炎24例, 胃癌4例, 胃潰瘍及ビ十二指腸潰瘍6例, 糖尿病10例, 脚氣10例, バセドウ氏病9例, 肝臟及ビ膵臟疾患10例, 急性傳染病10例, 腎臟疾患8例, 諸種中毒7例, 其ノ他雜疾患15例ニ就キ測定シ, 之ヲ健康成人13例ニ於テ得タル對照成績ト比較檢討シ, 更ニ健康成人15例ニ負荷試驗ヲ敷衍シ, 141例, 266囘ノ檢索ニ於テ次ノ如キ結果ヲ得タリ. 部チ結合血糖ハ肺結核ニ於テ輕症者ハ輕度ノ上昇ニ止リタルモ, 中等症及ビ重症ハ著明ノ上昇ヲ示シ, 且同一人ニ就イテノ動的觀察ニ於テモ經過良好ニ向ヒタルモノハ結合血糖モ下降ノ傾向ヲトリ, 赤血球沈降速度ト興味アル對照ヲ示セリ. 而シテ肋膜炎及ビ腹膜炎患者ニ於テハ肺結核ノ輕症及ビ中等症ノ中間ニ位セリ. 胃癌ト胃及ビ十二指腸潰瘍トヲ比較スルニ, 一般ニ前者ニ於テ増量著明ニシテ, 後者ニ於テハ輕度ノ上昇ニ止マル場合多ク, 且病勢輕快ニ向フトキハ下降ノ傾向ヲトルモノノ如シ. 糖尿病ニ於テハ遊離血糖・結合血糖共ニ増加スル場合多ケレドモ, 個々ノ例ニ於テハ病勢及ビ遊離血糖ノ消長トノ間ニ一定ノ關係ヲ認メ難ク, 脚氣ニ於テハ10例中7例ニ於テ中等度ニ増加シ, 他ノ3例ハ輕度ノ上昇ニ止リタリト雖モ, 全例ヲ擧ゲテ正常價ヲ突破セルハ注目ニ價スベク, 麻痺型ト浮腫型ニテハ前者稍ゝ高値ニアリタリ.バセドウ氏病ハ大多數例ニ於テ輕度ノ上昇ニ止マリ, 肝臟及ビ膵臟疾患中, 「カタル」性黄疸・膽石症竝ビニ肝硬變症ニ於テハ僅カノ上昇ニ止マリタレドモ癌腫ニ於テハ何ンモ中等度乃至高度ノ増量ヲ示セリ. 急性傳染病就中腸「チフス」ニ於テハ結合血糖ノ上昇著シク, 既ニ第1-2週ヨリ著明ノ上昇アリ.其ノ後病勢ノ經過ニヨリ一様ナラザルモ恒久的高値ヲ保チ弛張期ヲ過ギ恢復期ニ及ビテ漸次下降ノ傾向ヲ示セリ.而シテ一般ニ解熱後モ尚正常値ニ比シテ上位ニアリタリ.狸紅熱・赤痢ニ於テモ夫々中等度ノ上昇ヲ認メタレドモ腸「チフス」ノ高キニハ及バズ, 尚狸紅熱ニ於テハ落屑期ヲ過ギテ始メテ正常値ニ近ヅクモノノ如シ. 腎臟疾患ニ在リテハ腎臟結石及ビ腎炎輕症者ニ於テハ概ネ輕度ノ増加ニ止リタリト雖モ, 尿毒症・萎縮腎ニ於テハ顯著ナル増量ヲ呈シ. 腎臟結核亦然リ.諸種中毒ニ於テモ結合血糖著明ニ上昇スノレコトアリ, サレド中毒種類ニヨル差異ハ俄カニ斷定シ難ク, 尚其ノ他余ハ流行性腦炎・結核性腦膜炎ニ顯著ナル増加ヲ認メ, 黴毒・心臟疾患・慢性骨髄性白血病等何レモ中等度ノ上昇ヲ示シ, バンチ氏病・進行性筋萎縮症ハ輕度ノ上昇ニ止レリ.「マラリヤ」ニ於テハ熱發時・無熱時共ニ正常値ヲ示シ, 喘息ハ李時ヨリ發作時ニ於テー層多ク増加セリ.尚結合血糖量ト血漿蛋白量トノ問ニ一定ノ關係アルモノノ如ク, 血漿蛋白量増加スルニヅレテ結合血糖高値ヲ示スモノ多キ趨勢發アリタリ.<BR>遊離血糖ニ就イテ見ルニ肺結核・肋膜炎及ビ腹膜炎ニ於テハ著明ノ變化ヲ示サズ正常域ニアルモ重症トナルニ從ヒ多少高値ヲ示ス如シ.急性傳染病ニ於テハ有熱時重篤ナル症状ヲ示スモノハ正ニ増加ノ傾向アルヲ示シ, 其ノ他尿毒症・猫「イラズ」中毒・流行性腦炎・結核性腦膜炎・遷廷性心内膜炎・「マラリヤ」ノ發熱時ニ上昇値ヲ認メタリ.