著者
広渡 俊哉
出版者
日本環境動物昆虫学会
雑誌
環動昆 (ISSN:09154698)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.177-187, 2007-12-28

鱗翅目昆虫の中では,チョウ類が環境指標として有用であることが多くの研究者によって指摘され,トランセクト法による調査が行われてきた(田中,1988 ; Kudrna,1986 ; 石井ら,1991など).著者は,国内におけるチョウ類のトランセクト調査の他に,インドネシアで森林火災後のチョウ相の変化についてマレーズトラップを用いた調査(槇原寛氏:森林総合研究所,スギアルト氏:ムラワルマン大学との共同研究)を行うとともに,国内において,小蛾類(コバネガ科などの原始的なグループからメイガ上科までの一群)を含めたガ類を対象とし,灯火採集法による調査を行い,ガ類の環境指標としての有用性について検討を行ってきた(大阪府立大学の大学院生などとの共同研究).以下は公表済みの2論文(Hirowatari et al.,2007 ;広渡他,2007)を中心にその概要を紹介し,最後に鱗翅目昆虫を環境指標として用いる場合の調査方法の長短について検討した.
著者
日浦 運治
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理學會報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.371-372, 1973-12-25
著者
斎藤 吉彦
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.209-212, 2012

本誌の企画「変位電流とは何か」で,3編の論文が「変位電流は磁場を創らない」の議論を与えている。これらは,時間変化をする球対称電場の存在の正否が要となっている。本稿は,この電場がマクスウェル方程式と矛盾することを根拠に,設定されたモデルを否定する。さらに,モデルが仮定する荷電粒子の運動が非物理的であることを具体的に示す。本編の議論は電磁場の相対論的理解が背景にあり,教育者にとって電磁気学の相対論的理解の必要性を主張する。
著者
菅野 礼司
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.213-217, 2012

本誌Vol.60, No.1の特集「変位電流とは何か」で「変位電流は磁場をつくらない」と主張した2論文(鈴木・兵頭)に対して以下の問題を取りあげてコメントする。(1)変位電流は閉回路にも必要であること,(2)物理法則を表す式の因果関係にかんする解釈への疑問,そして磁場変化と誘導電流,および変位電流と磁場との因果関係,(3)電場・磁場の源と電磁波の関係について,(4)真空偏極と変位電流の実在性について。
著者
鬼塚 史朗
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.218-223, 2012

高校物理の電磁気分野は難解である。電気の正体は明らかでないし,物理用語にも定義不明語は多い。それらが電磁気を暗記学習の域にとどめている。しかし,昨今の科学の進歩はかつての仮説や試論にも定説化と教材化をうながす。マクスウェル理論はニュートン力学の正統性を継承するもので,その手法は多くの科学理論の模範となった。変位電流は当理論を公理論として確立するための要であり,その検証は電磁波の確認にゆだねられた。本論考ではその意味を歴史的,教育的に考察する。ファラデーとマクスウェルの共同研究には数理研究と実験研究の共軛作用がみえる。
著者
萩森 福督
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.28-33, 1965-12-25
被引用文献数
5
著者
辻 大介
出版者
関西大学
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.43-52, 2006-03-25

本稿では、中村[2003]の先行研究によって明らかになった携帯メールと孤独不安の関連について、さらなる検討・考察を加える。2004年の予備調査および2005年の大学生調査の分析結果からは、携帯メールの利用頻度と孤独不安とが正の相関を示すことが確認され、また、携帯メール利用と孤独不安が互いに互いを高めるような螺旋状の増幅過程の存する可能性が示唆された。宮台[2005]はこうした「悪循環」の過程の背後には対人不信が潜んでいると論じているが、2003年の全国調査のデータを再分析した結果からは、孤独不安と一般的信頼尺度はむしろ正の相関関係にあることが認められた。山岸[1998]の信頼に関する議論にしたがえば、この結果は、関係性の流動化による社会的不確実状況への適応として、関係性への敏感さが求められつつ、そのことがまた関係性の不安の感じやすさにつながっているものと解釈できる。
著者
斉藤 通貴
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.56-61, 1999-02-01
被引用文献数
2

本論文では図書館の効果的な戦略を考えるに当たって, マーケティング戦略の視点を導入し, 非営利組織のマーケティング, マーケティング戦略プロセス, サービス・マーケティング, 消費者情報処理行動の研究成果を援用することを試みた。図書館運営におけるマーケティングの有用性は, 顧客満足の視座からそれぞれの業務をとらえ, 戦略的発想を得ることであると考える。市場, 公衆, 製品ミックス, 接客員へのエンパワーメント, 関係性のマネジメント, データベース・マーケティング, 顧客分類と情報提供などの議論を通じて, いかにして図書館のミッションを有効かつ効率的に達成するかが議論される。
著者
金丸 但馬
出版者
日本貝類学会
雑誌
ちりぼたん (ISSN:05779316)
巻号頁・発行日
vol.1, no.5, pp.153-154, 1961-04-30
著者
佐々木 裕 磯崎 秀樹 鈴木 潤 国領 弘治 平尾 努 賀沢 秀人 前田 英作
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.635-646, 2004-02-15
被引用文献数
12

近年,大量の文書を用いて自然文によるユーザからの質問に答える質問応答(QA: Question Answering)システムに関する研究が注目を集めている.これまでいくつかのQAシステムが開発されてきたが,それらの多くは人手で作成されたルールや評価関数を用いて,質問の答えを大量の文書から抽出するアプローチをとっていた.これに対し,本論文では,機械学習技術を用いて,日本語QAシステムの主要なコンポーネントをそれぞれ学習データから構築することにより,QAシステム全体を構築する方法について述べる.具体的には,質問タイプや答えの判定を2クラス分類問題としてとらえ,質問文やその正解例から学習された分類器により,これらの機能を実現する.本アプローチのフィージビリティの確認のため,機械学習手法Support Vector Machine(SVM)を用いて学習型QAシステムSAIQA-IIを実装し,2 000問の質問・正解データによるシステム全体の5分割交差検定を行った.その結果,システムの性能として,MRR値で約0.4,5位以内正解率で約55%の正解率が得られることが明らかになった.This paper describes a Japanese Question-Answering(QA) System, SAIQA-II.These years, researchers have been attracted to the study of developingOpen-Domain QA systems that find answers to a natural language question given by a user.Most of conventional QA systems take an approach to manually constructing rules and evaluation functions to find answers to a question.This paper regards the specifications of main components of a QA system,question analysis and answer extraction, as 2-class classification problems.The question analysis determines the question type of a given question andthe answer extraction selects answer candidates thatmatch the question types. To confirm the feasibility of our approach,SAIQA-II was implemented using Support Vector Machines (SVMs).We conducted experiments on a QA test collection with 2,000 question-answer pairs based on 5-fold cross validation.Experimental results showed that the trained system achieved about 0.4 in MRR andabout 55% in TOP5 accuracy.
著者
前田 剛 有川 善久 佐藤 哲夫 藤原 勇一 中村 安雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.100, pp.33-40, 2008-06-19
被引用文献数
5

超高速インターネット衛星「きずな(WINDS:Wideband InterNetworking engineering test and Demonstration Satellite)」は、平成20年2月23日に種子島宇宙センターからH-IIAロケット14号機により打ち上げられ、現在、初期機能確認試験を実施中である。本稿では、打上げから静止化までのクリティカルフェーズの運用結果の概要及び現在実施中の初期機能確認試験の実施状況について紹介する。
著者
徳丸 雄一 藤原 暁宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.23, pp.25-32, 2007-03-09
参考文献数
20

本研究では DNA計算を用いて浮動小数点数の演算を行うアルゴリズムを提案する. まずはじめに DNAによる浮動小数点表現を定義する. 本研究で取り扱う浮動小数点数は符号部 指数部 仮数部から構成され 符号部は1ビットの2進数であり また 指数部と仮数部は それぞれqビットとmビットの2進数であるものとする. 次に 浮動小数点数対に対して加算を行う2つのアルゴリズムを提案する. 1つ目のアルゴリズムはO(m^{2})種類のDNAを用いることによりO(log m)ステップで実行可能であり 2つ目のアルゴリズムはO(m^{2}2^{m})種類のDNAを用いることによりO(1)ステップで実行可能である. また O(n)個の対に対する浮動小数点数の加算を行うアルゴリズムも提案する. このアルゴリズムは O(nm^{2}2^{m})種類のDNAを用いることにより O(1)ステップで実行可能である. また最後に 浮動小数点数の乗算を行うアルゴリズムを提案する. このアルゴリズムO(m^{2})種類のDNAを用いることによりO(log m)ステップで実行可能である.In this paper, we consider procedures for floating point arithmeticoperations with DNA molecules. We first propose data structure for representing floating point numbers with DNA molecules. The floatingpoint number consists of a sign bit, an exponent and a mantissa. We assume that the exponent and the mantissa are binary numbers of q andm bits, respectively. We next propose two procedures for an addition of floating point numbers. The first procedure executes an addition inO(log m) steps using O(m^{2}) DNA strands, and the second procedure executes an addition in O(1) steps using O(m^{2}2^{m}) DNA strands. Wealso propose a procedure for additions of O(n) pairs of two floating point numbers. The procedure executes O(n) additions simultaneously inO(1) steps using O(nm^{2}2^{m}) DNA strands. We finally propose a procedure for a multiplication of a pair of two floating pointnumbers. The procedure executes a multiplication in O(log m) steps using O(m^{2}) DNA strands.
著者
上田 朋宏
出版者
京都市立看護短期大学
雑誌
京都市立看護短期大学紀要 (ISSN:02861097)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.3-7, 2010-05-31

高齢者の排尿障害の特徴は,加齢自体に寄る膀胱の機能低下と加齢に伴う複合障害による膀胱機能の外からの修飾により複雑な病態を呈する事が多い.しかも,加齢により排尿障害リスクが増加する合併症(癌,糖尿病,脳血管障害,骨盤内手術)の管理が優先され,本来高齢者の尊厳に関わる排尿が何の評価も受けず放置されてしまう事も少なくない.高齢者の排尿管理はおむつやバルーンカテーテルに依存しやすいが,継続可能な排尿管理体制を構築すれば検尿,残尿測定,膀胱の活動性の評価に基づく薬物治療で十分排尿自立まで導きその状態を維持することができる.世界一の長寿国の日本の未来は高齢者の排尿管理にかかっているといっても過言ではない.その第一歩は高齢者の排尿障害を「歳のせい」としてあきらめず医療職・介護職として向き合うことだと思われる.
著者
青木 秀憲 宮下 芳明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.50, pp.37-42, 2008-05-21
被引用文献数
1 4

本稿では,ウェブサービス「ニコニコ動画」でのコメント頻度によってその映像にともなう音楽のサビ部分の検出や映像要約に応用可能なのかを検証すべく,様々なジャンルの映像をとりあげ評価を行った.In this paper, we investigated various movies on Nicovideo, and checked the relation between the frequency of comments and chorus-section in the music used in it. We also proposed the method for video summarization using the frequency of comments on Nicovideo.
著者
二宮 三郎
出版者
流通経済大学
雑誌
流通經濟大學論集 (ISSN:03850854)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.46-62, 1992-07