著者
加藤 潤三 野波 寛
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.194-204, 2010 (Released:2010-02-20)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

本研究の目的は,2種類の目標意図(地域焦点型目標意図・問題焦点型目標意図)およびコモンズの連続性認知が地域住民の環境配慮行動に及ぼす影響を検討することである。琵琶湖の流域住民335名に対する質問紙調査を行った。共分散構造分析による分析の結果,問題焦点型目標意図は,行動意図に対して幅広く影響しており,特にその影響は個人行動意図に対して強いことが明らかになった。また地域焦点型目標意図は,問題焦点型目標意図に影響を及ぼし,間接的に行動意図に影響を及ぼしていることも示された。コモンズの連続性認知は,各目標意図だけでなく,個人行動意図・集団行動意図にも有意な影響を及ぼしていた。以上より,地域住民の環境配慮行動を促進させるためには,コモンズの連続性認知を喚起させることが重要であることが示唆された。

1 0 0 0 文芸

著者
河出書房新社 [編]
出版者
河出書房新社
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, 1996-11
著者
グリナ カミル 李 志東
出版者
一般社団法人 エネルギー・資源学会
雑誌
エネルギー・資源学会論文誌 (ISSN:24330531)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.6-12, 2010 (Released:2019-08-26)
参考文献数
15

This paper conducted quantitative study on the outlook of economy, energy and environment to 2030 of China Xinjiang Uygur Autonomous Region by using econometric method. GDP growth will be over 7% annually between 2006 and 2030, and total primary energy consumption will double by 2030. The continuation of rapid economic growth could result in a lot of difficulties for energy development, environment protection, and CO2 emissions reductions. For the sustainable development, more comprehensive strategies should be adopted, including development of renewable energy with highest priority, improvement in energy efficiency and automobile fuel efficiency, etc. However, substantial governmental involvements and support, as well as the establishment of a regulatory framework are necessary.
著者
小池 卓二
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.122-125, 2007-08-20
参考文献数
16

空気の疎密波である音は,鼓膜で機械的振動に変換され,耳小骨を経て,蝸牛内リンパ液へと伝達される。蝸牛内ではリンパ液を介して感覚細胞が刺激され,そこで機械振動は電気信号へと変換され,聴神経を介して脳に伝達される。この様な振動の伝達・変換プロセスを経てヒトは音を認識している。これまで,聴覚機能の解明のために,鼓膜や耳小骨,蝸牛内基底板等の振動挙動の直接観察が試みられてきた。しかし,聴覚器は側頭骨と呼ばれる硬い骨に覆われた観測し難い位置に存在し,振幅も微細であるため,その振動挙動を生理的状態で計測することが極めて困難であり,測定可能部位も限定されるため,未だに不明な点が多い。そこで本稿では,中耳および蝸牛の三次元有限要素モデルを作成し,空気中を伝播してきた音波が体内の振動に変換される過程を解析した。その結果,中耳は振動モード変化を伴いながら1kHzを中心とした穏やかなバンドパスフィルタ特性を示し,蝸牛はその内部構造により,周波数解析を行っている事が確認された。
著者
井上 敬子 高山 幹子 石井 哲夫
出版者
日本耳科学会
雑誌
Ear Research Japan (ISSN:02889781)
巻号頁・発行日
no.19, pp.83-85, 1988

The tympanic membrane of frog is exposed directoly to the external environment. It is almost round in shape, and is thickened in the central part. Circumferential part is thinner than central part. The tympanic mebrane was uniformly spread along the outer edge of the annular cartilage, and no pars flaccida was observed. Fibrous tissue of the lamina propria consist of radial collagen fiber. The tip of the columella consists of cartilage, loosely adhered to the dorsal surfase of the center of tympanic membrane. Along the columella, there was a loose, wrinkly connective tissue between the tympanic membrane and columella, that is the archetype of malleus handle. The annular cartillage was considered to be the original form of the external auditory canal.
著者
西 英二 田代 幸寛 酒井 謙二
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.559-565, 2017

<p>現在の犯罪捜査において,ヒトDNA型鑑定は多くの事件に活用され,犯人の特定や犯罪事実の証明に欠かせないものとなっている.しかし,いまだに解決できないさまざまな問題があり,昨今のあらゆる種類の犯罪に対応できていない.しかしながら,人体に存在する微生物叢を網羅的に解析するヒトマイクロバイオーム解析の発展に伴い,微生物を法科学分野にも利用する動きが見られるようになった.このヒトDNA型鑑定とは異なるアプローチによって,現在の法科学分野のさまざまな問題点を克服できる可能性がある.つまり,従来の一般の鑑定手法では有効な情報を得ることができなかった資料について,そこに存在する細菌叢を利用して個人の異同識別が可能であることがわかってきた.</p>
著者
土居 浩 中村 精紀 望月 由武人 徳永 仁 吉田 陽一 大橋 元一郎 井田 正博
出版者
日本脊髄外科学会
雑誌
脊髄外科 (ISSN:09146024)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.211-217, 2009

<p>  Spontaneous spinal cerebrospinal fluid (CSF) leaks are an increasingly recognized cause of intracranial hypotension. Comprehensive diagnostic criteria encompassing the varied clinical and radiographic manifestations of spontaneous intracranial hypotension are not available. In this report the authors review the diagnosis of the point of cerebrospinal fluid leak. The major presenting symptoms include postural headaches, nausea, vomiting, and diplopia. Often, there is no history of traumatic injury. The most common cranial magnetic resonance (MR) imaging features include pachymeningeal gadolinium enhancement. MR myelography is a non invasive method to detect CSF leakage, however, extradural hyperintensity on MR myelography is non-specific for CSF. Fat-saturated T2-weighted imaging and post contrast T1-weighted imaging should be added to confirm CSF leakage. On spinal MR images, meningeal cysts and extradural venous plexus are frequently misdiagnosed as CSF leakage. In cases in which symptoms are severe and refractory to less invasive measures, surgical intervention is indicated. Recently, some authors reported the identification of upper cervical epidural fluid collections as a false localizing sign in patients with spontaneous intracranial hypotension (SIH) and this has provided significant insight into the selection of management options. However, herein we report on true C1-2 CSF leakage. We examined a group of consecutive patients with 25 SIH and 13 posttraumatic CSF hypovolemia and investigated clinical, MRI, CT myelography, and radioisotope findings and therapeutic outcomes of this syndrome.</p>
著者
橘 昌信
出版者
別府大学史学研究会
雑誌
史学論叢 (ISSN:03868923)
巻号頁・発行日
no.19, pp.p73-98, 1989-02
著者
青木 信裕 尾登 誠 橋倉 祐子 下村 哲志 西山 徹 古山 彰 金 明和 森本 晃司 下村 奈央美 圷 清香 服部 考彰 中野 里佳 金谷 千尋
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 第25回関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
pp.55, 2006 (Released:2006-08-02)

【はじめに】 当院では関節リウマチ(以下RA) 患者と家族を対象に「リウマチのリハビリテーション教室」を年2回の頻度で開催している。RA患者の合併症としては間質性肺炎や肺線維症があり、死因のひとつとなっている。RA患者に対して呼吸機能低下を予防する必要性を考え、今回「リウマチの肺合併症と呼吸リハ」というテーマで呼吸機能についての教室を行なったので報告する。【プログラム】1.リウマチの呼吸機能と肺合併症の講演2.呼吸機能改善のリハビリについての講演3.肺機能検査のデモンストレーション4.呼吸訓練、ストレッチ5.呼吸筋トレーニング6.肩甲帯、体幹のトレーニング7.リウマチ体操【方法】呼吸訓練:腹式呼吸+口すぼめ呼吸の指導ストレッチ:胸郭の柔軟性の改善体操の指導呼吸筋トレーニング:呼気の延長を目的としたゲーム4種目を考案し実施。ストロー、ボール、車のおもちゃを使用して楽しみを持たせた。肩甲帯、体幹のトレーニング:肩甲帯・体幹周囲筋のストレッチ、筋力訓練の指導 ストレッチ、体操は各参加者が禁忌肢位を考慮し、可能な運動のみを痛みのない範囲で行なうよう指導した。参加者の中で同意を頂いた方の経皮的酸素飽和度、脈拍数を各プログラムの実施前後で測定した。教室終了後にはアンケートを実施し、呼吸機能のリハビリについての意見を頂いた。【結果】 教室参加23名中、測定に同意頂いた方15名。経費的酸素飽和度が実施前より改善した人の割合は、呼吸訓練60%、ストレッチ60%、呼吸筋トレーニング68%、肩甲帯・体幹のトレーニング10%であった。 アンケートでは、呼吸リハビリテーションを行なったことがある人は31%であり、今回の教室が有意義であったという人が100%であった。呼吸訓練、肩甲帯・体幹のトレーニングについては「自宅で行える」といった声が多く、呼吸筋トレーニングは「楽しかった」という意見が多かった。【考察】 RA患者に対して呼吸リハビリテーションを行い、呼吸機能にアプローチをした報告はほとんどない。結果として短時間の呼吸訓練、ストレッチ、呼吸筋トレーニングで改善が認められていた。RA患者においても早期からの呼吸指導により呼吸機能の低下を予防し、改善に向かうことができると考える。呼吸訓練は継続することが重要であるが、体操の指導のみでは継続的な訓練とならない可能性がある。今回、ゲームの要素を持たせ、楽しみながら呼吸機能にアプローチする方法を紹介することで、「楽しかった」といった声が多く、継続的な自主トレーニングとなる可能性が考えられる。簡便で有用な呼吸訓練を自主トレーニングの中に取り入れることで、RA患者の生命予後にも深く関与する可能性が示唆された。今後、RA患者に対する呼吸訓練の継続的な評価を行なう必要性が考えられる。
著者
中村,良夫
出版者
土質工学会
雑誌
土と基礎
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, 1995-01-01
著者
中村 良夫
出版者
地盤工学会
雑誌
土と基礎 = Soil mechanics and foundation engineering (ISSN:00413798)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.1-5, 1995-01-01
参考文献数
12
被引用文献数
4