著者
石井 征亜 山崎 敬亮
出版者
Japanese Society of Agricultural, Biological and Environmental Engineers and Scientists
雑誌
生物環境調節 (ISSN:05824087)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.207-213, 2002-06-30 (Released:2010-06-22)
参考文献数
11
被引用文献数
3 1

Photon flux (PF) in the spectral regions of 300-400 nm (UV), 400-500 nm (B), 500-600 nm (G), 600-700 nm (R) and 700-800 nm (Fr) were observed almost daily with a spectroradiometer (LI-1800) at noon in from Jan. 2000 to Mar. 2001 at Gifu (lat. 35°25' N and long. 136°46' E) . The spectral ratio of B/photosynthetic photon flux (PPF) and R/PPF on clear days changed reversibly during the morning and in the evening; variability was less during the daytime. Whereas G/PPF was almost constant during the whole studies period irrespective of fine or cloudy weather. The B/PPF ratio increased rapidly from 24.6% on the winter solstice to 27.1% on the vernal equinox. After reaching a peak of 27.3% on the first day of autumn, it decreased gradually from the autumnal equinox to the winter solstice. The seasonal changes in R/PPF showed opposite tendencies for B/PPF. This cycle of spectral photon flux probably assists plants in making a distinction between spring and autumn season. We found that the PPF as well as UV, B, G, R and Fr values were nealy equal in vernal equinox and autumnal equinox. The R/PPF ratio for the fine days was high and B/PPF was low in comparison with the cloudy days.
著者
高 永煥 四方 卓磨 中嶋 敏宏 三宅 宗隆 林 鐘声
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.21, no.8, pp.987-993, 1989-08-15 (Released:2013-05-24)
参考文献数
11

近年,ウイルス性心筋炎後に拡張型心筋症病態を呈する症例が散見される.今回,うっ血性心不全として発症し,拡張型心筋症様病態を呈するも,2年後には改善し,その約5年後に再びうっ血性心不全の型で発症した再発性ウイルス性心筋炎と思われる症例を経験し,ウイルス性心筋炎と拡張型心筋症の関連について考える上で,興味ある症例と思われ報告する.症例は18歳,男性10歳時,感冒症状を前駆症状としてうっ血性心不全の型で発症.心エコー上著明な左室腔の拡大と左室駆出率の低下を認めた.心不全症状改善後の左心機能の低下は続き,発症後3カ月目に行った右室心内膜心筋生検では著明な間質の線維化を認めた.また,ペア血清にて,コクサッキーB4ウイルスの有意の上昇を認めた.2年後,左心機能は回復,順調に経過していたが,約5年後(昭和62年4月)再び感冒症状を前駆症状として,うっ血性心不全の型で発症.前回同様著明な左室腔の拡大,左室駆出率の低下を認めた.右室心内膜心筋生検ではリンパ球の浸潤が主体で,問質の線維化は軽度であった.左心機能の回復は緩徐であったが,徐々に回復し,1年2カ月後の現在,左室駆出率の軽度の低下を残すのみとなった.免疫学的には,OKT 8の低下,OKT 4/OKT 8の上昇を認めた.
著者
上野 幸三 太刀川 哲平
出版者
The Japan Society for Analytical Chemistry
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.11, no.5, pp.554-558, 1962
被引用文献数
1

亜硝酸ナトリウムによりスルファニルアミドを1~6<I>N</I>塩酸酸性溶液中において7組合わせの双金属電極,白金-アンチモン,白金-ニッケル,白金-タングステン,白金-パラジウム,白金-タンタル,白金-モリブデン,白金-銀を用いて電位差滴定を行ない,おのおのの組合わせの滴定曲線および終点における電位変化を求め,さらに,塩酸の濃度のそれらにおよぼす影響につき比較検討した.白金-タングステンおよび白金-パラジウムの組合わせはピーク形滴定曲線を示し,終点において電位は急激に降下した.ほかの5組合わせはS字形を示し,終点において電位は上昇した.1<I>N</I>塩酸酸性溶液中においては終点の急激な電位変化は求められず,塩酸濃度が高くなるにつれて終点における電位変化の大きさ(Δ<I>E</I>/ΔV)は大きくなった.7組合わせを用いて,6<I>N</I>塩酸酸性溶液中において40~170mg/55m<I>l</I>のスルファニルアミドを定量することができる.<BR>白金-タングステンおよび白金-パラジウムの組合わせはピーク形の滴定曲線を示し,終点において急激に電位降下し,一方,ほかの5組合わせはほぼS字形の曲線を示し,終点において急激に電位上昇した.また,7組合わせのうち,白金-モリブデンが終点における電位変化の大きさは小さく,ほかの組合わせはほぼ同じ大きさであった.1<I>N</I>塩酸酸性溶液の場合は明確な終点が求められず,また,塩酸濃度の増加にともない終点における電位変化の大きさは大きくなった.したがって,その濃度は6<I>N</I>がよい.7組合わせを用いた電位差滴定法によりスルファニルアミド40~170mg/55m<I>l</I>を直接定量することができる.さらに,ほかの芳香族第一級アミンたとえばアニワン,<I>p</I>-ニトロアニリン,<I>α</I>-ナフチルアミンなども本法により定量可能と考えられる.
著者
松尾彌太郎編
出版者
ポプラ社
巻号頁・発行日
1970
著者
水口 俊介 猪越 正直
雑誌
一般社団法人日本老年歯科医学会 第32回学術大会
巻号頁・発行日
2021-05-19

超高齢社会を迎えた日本では、今後も高齢者人口の増加が予想されている。平成28年の歯科疾患実態調査によれば、残存歯数の増加に伴って、高齢者におけるう蝕罹患者数の増加が示されている。一方、高齢者において義歯装着者の割合は減少しているものの、高齢者人口増加のため義歯装着者数は減少していないと考えられる。このような背景を鑑みると、高齢者の根面う蝕への対応と、義歯装着者の口腔内環境改善は、今後取り組むべき重要な課題であると考えられる。 株式会社松風が開発したSurface reaction-type Pre-Reacted Glass-ionomer (S-PRG) フィラーは、多機能性ガラス(フルオロボロアルミノシリケートガラス)を微細化及び多孔質ガラス化表面処理を施した後、ポリアクリル酸水溶液と反応させることにより、安定化したグラスアイオノマー相をガラスコアの表層に形成させた3層構造からなるバイオアクティブ新素材である。このS-PRGフィラーは、6種類のイオン(ストロンチウムイオン、ナトリウムイオン、ホウ酸イオン、アルミニウムイオン、ケイ酸イオン、フッ化物イオン)を徐放することにより、歯質強化能、酸緩衝能、抗菌効果を示すことが文献的に示されている。S-PRGフィラー含有材料は、そのバイオアクティブな作用による口腔内環境改善が可能となる材料として期待されている。 我々は今まで、株式会社松風と共に、S-PRGフィラー含有材料の高齢者歯科分野への応用を進めてきた。まず、根面う蝕への対応として、S-PRGフィラー含有セメントの開発を進め、イオン徐放能を持つ新規根面う蝕修復材料を開発した。また、S-PRGフィラーを義歯安定材に添加することにより、抗菌効果を持つ義歯安定材の開発を進めてきた。さらに、S-PRGフィラーをナノサイズ化した、S-PRGナノフィラーをティッシュコンディショナーに添加することにより、ティッシュコンディショナーへのカンジダの付着を抑制することに成功した。 本セッションでは、これらの高齢者歯科分野で応用可能なS-PRGフィラー含有材料について紹介させていただき、今後の展望についてお話しさせていただく予定である。
著者
八塩 圭子
出版者
東洋学園大学
雑誌
現代経営経済研究 = Toyo Gakuen University business and economic review (ISSN:13492004)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.1-30, 2020-03-30

本研究では,サービス・マーケティングにおける文化芸術分野の研究として,クラシック音楽祭の来場者調査を実施し,品質評価が顧客満足に影響を与え,推奨意向,ロイヤルティへつながるという関係性を明らかにした.当該音楽祭の品質は,サービスの3 つの階層に適応した「中心価値要素」「付随価値要素」「付加価値要素」とサービス・マーケティング・ミックスの1 要素である「コスト要素」という4 つの評価カテゴリーにより評価されていることがわかった.音楽や演奏者の質などの「中心価値要素」,雰囲気や食事情などの「付加価値要素」の順に顧客満足に与える影響は大きく,この順位は,音楽祭の来場経験やクラシック音楽の愛好度,性別などの属性により変化することが明らかになった.
著者
松本 茉倫 小口 正人
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2124論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.712-719, 2020-06-17

スマートフォンを始めとする,IoT デバイスで取得したセンサデータを活用するためにクラウドサービスを利用した統計分析が普及している.IoT デバイスで取得したセンサデータの中には,位置情報などの秘匿性が高いデータが存在しており,必ずしも安全とは言えないクラウドサービス上では情報漏洩に備えて,個人情報を保護する必要がある.そこで,暗号文同士の加算・乗算が可能な完全準同型暗号が注目されている.しかし,一般的に共通鍵暗号よりも公開鍵暗号は低速であり,公開鍵暗号である完全準同型暗号は処理時間がかかるため,計算能力の低い IoT デバイス上での実装が課題である.本研究では,低速な公開鍵暗号を高速に利用することを目的として,高速な共通鍵暗号と鍵共有が容易な公開鍵暗号を組み合わせたハイブリッド暗号を応用し,共通鍵暗号と完全準同型暗号を組み合わせた暗号化を IoT デバイスにおいて提案・実装する.

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1932年03月22日, 1932-03-22

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1911年01月07日, 1911-01-07
出版者
毎日新聞社
巻号頁・発行日
1948

1 0 0 0 知恩院特集

著者
佛教藝術學會編
出版者
毎日新聞社
巻号頁・発行日
1972
著者
渡邉 弘 惠 明子 安村 明
出版者
熊本大学大学院社会文化科学教育部
雑誌
熊本大学社会文化研究 (ISSN:1348530X)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.185-194, 2021-03-24

Subjective well-being is considered an important factor for older people to lead healthy and independent lives. Indeed, subjective well-being can be maintained even if physical function deteriorates owing to aging, a phenomenon that is called the aging paradox. However, the relation between cognitive function and subjective well-being has not been fully clarified. Therefore, we investigated this relation in 23 older people. Our results showed that subjective well-being increased with age. We conducted a partial correlation analysis using age as a control variable and found a negative correlation between subjective well-being and auditory verbal memory, and a positive correlation between subjective well-being and attention variability. The findings clarified that subjective well-being was maintained even if cognitive function declined. Thus, the aging paradox may also occur in the cognitive function of older people.
著者
宮ノ下 明大 佐野 俊夫
出版者
日本ペストロジー学会
雑誌
ペストロジー (ISSN:18803415)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.21-24, 2013
参考文献数
6

<p>2012年10,11月に関東地方(東京都,神奈川県,千葉県,茨城県)の7カ所において屋外にノシメマダラメイガの性フェロモントラップを設置し,その捕獲数を調べた.2011年に行った同地方での調査と比較し,トラップ(ガチョン)は屋外で安定して本種を捕獲できること,年や調査地域が異なっても11月の捕獲数が大幅に減少するという捕獲消長が確認された.本調査で確認された10月前半の捕獲数の地域差について,夜間の平均気温との関係を調べたところ,平均気温の高いと考えられる東京都品川区や神奈川県横浜市で多数の捕獲が見られた.しかし,捕獲数と気温の関係を明瞭に説明することはできず,各調査地域での本種の発生量やその季節変動など他の要因も関係していると思われた.</p>
著者
佐藤大和
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.4(2009-CH-081), pp.17-24, 2009-01-16

本論文は,奈良時代の「万葉集」,平安時代の「源氏物語」,鎌倉・室町時代の「平家物語」,さらに近代の文芸資料である「夏目漱石の講演」等を素材として,1千年以上に渡る日本語の歴史における音節の統計的性質に関して述べたものである。分析に必要なテキストコーパスの作成,音韻・音節の分析法,およびその統計的特性が報告される。音節の分布特性は,4時代ともほぼ同一特性の指数分布に従うことが明らかとなり,これが日本語における普遍的特性であることが示される。また,指数分布の形状を決めるパラメータ(記号論的温度)と音節の平均情報量(エントロピー)との関連が,情報理論的側面から議論される。