著者
渡瀬 淳子
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.62, no.7, pp.27-36, 2013

<p>中世において粗末な家を描写する際にしばしば用いられる言葉に「松の柱」がある。 これは白居易の詩句から出た表現であったが、白居易の活躍した中国において、「松柱」が特別な意味を持つことはなかった。しかしそれがなぜか日本においては、ぼろ家の描写に定型句のように用いられることとなった。この現象を探るため、散文韻文の用例を検討した結果、この現象の根底には『源氏物語』の流行があると考えるに至った。さらに『源氏物語』享受を通して白居易の詩を須磨巻の内容に即して理解した結果、極めて日本的な解釈が成立していた可能性を指摘した。</p>
著者
木下 英夫
出版者
横浜国立大学教育人間科学部
雑誌
横浜国立大学教育人間科学部紀要 (0xF9C2) 人文科学 (ISSN:1344462X)
巻号頁・発行日
no.1, pp.63-81, 1998-11

これまで,広津和郎の作品を検討しながら広津による松川裁判批判を支えた論理と思想を明らかにしようとしてきた。前回の(五)では広津の初期の創作(大正期まで)を取り上げた。今回はそれに引き続いて昭和期の創作を検討してみよう。ただし,昭和期は1945年(昭和20年)を境に二期に分ける事ができるので,まず昭和前期からはじめるが,紙数の関係で今回は昭和一桁の時期を取り上げることにしよう。
著者
高橋 正知 高木 香織 川端 淳 渡邊 千夏子 西田 宏 山下 紀生 森 賢 巣山 哲 中神 正康 上野 康弘 斉藤 真美
出版者
中央水産研究所
雑誌
黒潮の資源海洋研究 = Fisheries biology and oceanography in the Kuroshio (ISSN:13455389)
巻号頁・発行日
no.11, pp.49-54, 2010-03

マサバおよびゴマサバの資源研究において、加入量およびその加入機構を解明することは重要であるが、仔稚魚を含む加入以前の個体についての知見は乏しいのが現状である。マサバ、ゴマサバ太平洋系群の当歳魚は、本邦太平洋南岸で発生し、黒潮に移送されて黒潮親潮移行域に広く分散、北上し、その後、道東~千島列島沖合域で索餌、成長後、本邦近海に南下して資源に加入するものと考えられている。そこで本研究では、2007年5~7月の北上期および2007年9~10月の索餌期に行われた調査船調査からさば類当歳魚の分布を明らかにし、得られた標本を用いて、日齢解析により稚魚~幼魚期の成長様式および孵化時期の推定を行うことを目的とした。
著者
佐藤 愛美 東海 正 川端 淳
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.81, no.2, pp.290-292, 2015
被引用文献数
5

複数の目合を組み合せた調査用流し網による資源調査の結果からマイワシに対する網目選択性を求めた。マイワシが多獲された目合 33,37,44,48 mm では大きな目合ほど大きな個体が獲られる網目選択の効果が認められ,その目合別体長組成から選択性曲線を推定した。選択性曲線の最適体長に該当するマイワシは鰓蓋後縁よりやや前の胴周長が網目内周長と一致することから,「鰓かかり」や「刺し」による漁獲と推察された。より大きな目合で漁獲されるマイワシは「鰓かかり」や「刺し」ではなく「絡み」で漁獲されたことが示唆された。<br>
著者
許 紅霞 渡瀬 淳子
出版者
宋代詩文研究会
雑誌
橄欖 (ISSN:09161414)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.144-180, 2010-03-31
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1913, pp.24-29, 2017-10-23

新千歳空港を出発予定だったANAの伊丹空港行きの飛行機が1時間以上、遅延していた。乗客の間には、不満も募っていたことだろう。だが、偶然乗り合わせていた歌手の松山千春さんがANAの客室乗務員と機長に掛け合い、機内マイクを握った。