著者
Shigeru IKUTA Kenji YOSHIHARA Takanobu SHIOKAWA
出版者
Atomic Energy Society of Japan
雑誌
Journal of Nuclear Science and Technology (ISSN:00223131)
巻号頁・発行日
vol.14, no.9, pp.661-663, 1977-09-25 (Released:2008-04-18)
参考文献数
8
被引用文献数
1

The behaviors of CH3He+ and C2H5He+ formed by the decay of CH3T and C2H5T were studied theoretically using the STO-3G molecular orbital method and was compared with that of HHe+ in the decay of HT. It was clearly shown that the ground state daughter ions CH3He+ and C2H5He>+ dissociate instantly to give CH3+ and C2H5+ because their poten-tial energy curves are repulsive, whereas the daughter ion HHe+ in the ground state does not dissociate. The transition probability to the ground state ions of CH3He+ and of C2H5He+ are computed to be 66.5 and 64.8%, respectively. These values are in fairly good accordance with those obtained experimentally.
著者
加藤 政洋
出版者
大阪市立大学文学部地理学教室
雑誌
空間・社会・地理思想 (ISSN:13423282)
巻号頁・発行日
no.6, pp.51-58, 2001
被引用文献数
1

I はじめに : (1)課題 : 1935年に編まれた『大阪市域拡張史』には、大正期に形成された大阪市街地北部に位置する豊崎町について「大小二百有余の工場軒を並べ、煤煙天を覆ふの盛況を呈し、工場都市北大阪の大を誇るの観があった」、同じく南部に位置する今宮町についても、「其の状態全く市内と異らず、人口七万五千四百余人、戸数一万八千四百を有する全国著名の大町」であると記されている。このように近代都市大阪を工業都市として表象する場合、工場と煤煙、そして戸口の規模は誇るべき特徴になる。だが、ひるがえって、当時の市政の枢要を占めていた社会事業の点からみた場合、どちらの地区も「不衛生住宅地区」や「過密住宅地区」として表象され改善されるべき事業対象であった。実際に、今宮町に位置し、現在では日本最大の「寄せ場」として知られている「釜ヶ崎」については、「五十戸の安宿が軒を並べ、之に止泊する日稼労働者五千人を超へ、社会施設の急愈々切なるものがあった」とも記されているのである。「寄せ場」には日雇い労働者のための簡易宿泊所(ドヤ)が集中的に立地しているが、さきの昭和戦前期の記述にも見られるとおり、戦前の「釜ヶ崎」には、「日稼労働者」のための「安宿」と呼ばれる日払いを原則とした「木賃宿」を指す宿泊施設が多数存在していたようである。……
著者
皆元 国
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学水産学部紀要 (ISSN:0453087X)
巻号頁・発行日
no.4, 1956-01

(1) It is possible for us to get good results by this method in the following cases. (a) The relation between latitude and beclination is inappropriate for the ex-meridian observation. (b) The zenith distance of the sun's meridian passage lies within 10 degrees. (c) Special cases such as the tuna fishery by Long-Line in the southern sea. (2) In the above mentioned cases noon position may be fixed by merely observing the sun's meridian passage. (3) Error of the possition between above mentioned method and the ordinary one is not of a great difference.
著者
高橋 徹 苅田 修一 後藤 正和
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.56, pp.19, 2004

【目的】これまでにセルロースなどの不溶性食物繊維の摂取が消化管内容物の粘度を上昇させることを明らかにしてきた。内容物の粘度は消化・吸収を規定する要因の一つであると考えられることから、セルロース摂取による内容物の粘度の上昇が消化や吸収を遅延させることが推察された。そこで、内容物モデルにセルロース添加して小腸管腔内に注入し、セルロース添加がグルコース吸収に及ぼす影響を血糖値の変動から明らかにした。【方法】セルロース摂取が胃内容物の粘度を上昇させることから、セルロース(フナセル)10_%_添加によって粘度を調整した胃内容物モデルを20 mg/ml CMC(nakarai)と50 mg/ml D-グルコースを蒸留水に溶解させたものから作成した。ずり速度10 s-1の場合の粘度はそれぞれ880と490 mPa・sであった。これらの内容物モデルを、市販の飼料(CE-2, CLEA)で7週令から4-6日間予備飼育し1日絶食させたWistar系雄ラットの十二指腸に流速0.6 mL/minで 5分間注入し、ジエチルエーテル麻酔下で尾静脈から経時的に採血することで血糖値の変動を測定した。血糖値の測定については0、5、15、30、45、60、80分ごとに尾静脈から採血してグルコースCII(Wako)で血糖値を測定した。注入した内容物モデルの粘度(Pa・s)をブルックフィールド粘度計(DV-I+、Brookfield)で測定した。【結果】血糖値については、セルロース添加により有意に低く(p<0.05)、5分後と15分後で特に低い値が認められた。注入後の内容物モデルの粘度はセルロースの添加により上昇が認められた(p<0.01)。このことにより、セルロースを多く含む野菜などを食すると食後の血糖値上昇を緩慢にすることが示唆され、糖尿病などの生活習慣病の予防や治療にセルロースを役立てることができると推察される。
著者
講談社 [編]
出版者
講談社
巻号頁・発行日
vol.8, no.5, 1985-05
著者
白川悠太 岡谷貴之
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2013-CVIM-187, no.30, pp.1-6, 2013-05-23

ディープラーニングの方法は,画像認識の様々なベンチマークテストにおいてよい結果を残しているが,それらは主に畳込みニューラルネットワークを用いた教師あり学習によるものである.一方,画像を学習対象とした無教師学習,特に全結合型の多層ネットワークを用いたものは,必ずしもベンチマークテストで注目されるような結果は残していない.本論文では,ディープボルツマンマシンを用いた多層ネットワークの無教師学習により,線画の生成モデルを学習し線画の欠損修復を行う方法を述べる.その上で自由度を揃え単層のモデルと比較し,全結合型の多層ネットワークの有効性について比較実験を行う.
著者
西郷 幸盛
出版者
中京大学
雑誌
中京経営研究 (ISSN:09199209)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.A14-A15, 1999-09
著者
吉川 琢磨 生井 明浩 池田 稔 木田 亮紀
出版者
The Oto-Rhino-Laryngological Society of Japan, Inc.
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.100, no.8, pp.864-869, 1997-08-20 (Released:2010-10-22)
参考文献数
21
被引用文献数
4 1

小児の異物誤飲事故は, 日常診療において遭遇する機会が多いが, 小型電池によるものは早期より重篤な合併症を引き起こしうるため, 近年多数の報告がなされている. しかしそのほとんどが胃あるいは腸に異物が落下していた例であり, 食道内に停滞していた症例についての報告は多くはない. 今回我々は, 従来の小型電池よりも電圧の強いリチウム電池を誤飲し食道潰瘍をきたした1症例を経験したので報告する. さらに, 犬を用いて実験的にリチウム電池による食道潰瘍を作製し, 食道粘膜の傷害程度と電池の停滞時間の関係について組織学的に検討を行った. 対照としての100円硬貨の挿入後4時間の組織と電池挿入後1時間の組織では, 異常所見は認められなかった. 電池挿入後2時間では, 肉眼上異常所見は見られなかったが, 組織学的には粘膜上皮中間層の解離が認められた. 電池挿入後4時間では, 肉眼上も明らかな潰瘍性変化が認められ, かつ組織学的にも粘膜上皮の剥離, 脱落などの変性が認められた. 今回の実験結果から小児の異物誤飲時の治療指針としては, 早期に異物の種類を診断し, 特に組織傷害力が強い電池異物と診断された場合には, 異物誤飲後4時間以内の早期の摘出を心掛け, 重篤な合併症を回避することが重要と思われる.