著者
門永 鉄雄 向阪 信一 柳原 等
出版者
一般社団法人照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.82, no.8, pp.544-550, 1998-08-01
被引用文献数
2

Japan does not receive enough solar energy to grow figs. By comparing the received solar energy major fig producing areas of the world and Japan, we have derived the supplemental light energy value, which is the minimum additional light energy necessary for optimal fig maturation. By supplementing natural sunlight with this optimum value by electrical lighting, the fig season in Japan can be lengthened, crop volume increased, and fruit quality improved. The optimum period for fig maturation in Nagoya is from June to September, when the minimum temperature remains above 20℃ in Nagoya, Athens, Izmir, and San Diego. During this same period, however, Athens receives direct sunlight for approximately 1,308hours, while Nagoya gets approximately 638 hours, i.e.about 49% of Athens.These four months also provide average estimated solar energy levels of 17.5 MJ・m^<-2>・day^<-1> for Athens, 15.3MJ・m^<-2>・day^<-1> for San Diego, and 8.8MJ・m^<-2>・day^<-1> for Nagoya. A normal cultivation environment from January to March in winter will require additional supplemental light energy 5.1MJ・m^<-2>・day^<-1> which is derived from the difference in the solar energy between 8.8MJ・m^<-2>・day^<-1> for outdoor maturation in Nagoya and 3.7MJ・m^<-2>・day^<-1> for a green house in winter.
著者
宮崎 匠
出版者
美学会
雑誌
美學 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.113-126, 2008-06-30

Les natures mortes de Jean-Simeon Chardin (1699-1779) etaient tres admirees au Salon, a la fois pour la facilite de leur execution et pour le refus des details. Et ce alors meme que, jusqu'a cette epoque, presque tous les peintres de natures mortes representaient tous les details de motifs avec le plus grand soin. Le but du present essai est d'eclairer l'influence de l'esquisse, de la premiere pensee du tableau, sur l'execution si particuliere des natures mortes de Chardin. Au XVIIIe siecle un nombre croissant d'amateurs et de connaisseurs entourant Chardin, comme Denis Diderot, admiraient les peintures de genres classees au bas de la hierarchie des genres, et parmi elles les natures mortes de Chardin. En outre, ils les estimaient davantage pour l'execution que pour la valeur des motifs peints. L'analyse d'exemples precis permet de degager des ressemblances entre l'execution des natures mortes par Chardin et celle des esquisses que de plus en plus de contemporains admiraient. Jusqu'a l'epoque ou il commenca a presenter ses natures mortes au Salon, Chardin put prendre conscience de l'importance de l'esquisse, parce qu'il en executai beaucoup, en collectionnait et en parlait meme au Salon.
著者
野口 栄子
出版者
関西学院大学
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.1-13, 1998-02
著者
藤原 裕
出版者
立正大学
雑誌
立正大学人文科学研究所年報 (ISSN:03899535)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.19-40, 1997-03-20

この世を表現することが現実よりさらに重要であると,バルザックに教えられ,そうした認識に至る時間をうまく獲得できたプルーストは,稀にみる記憶力と感性の持ち主であった。自ら記憶を正確に呼び起こしたり,自分の思い出が立ち現れる奇跡をひたすら待ってついに実現したのである。その上かれは一度に多くのことを考える能力を持っており,かれの美意識のあらゆる傾向は,文学の創造に関わる芸術のさまざまな形を設定することにあった。「失われた時を求めて」の中で創造された,ベルゴット,エルスチール,ヴァントゥイュという三つの人物像のコレスポンダンスは,ワグナーの総合芸術によって説明されるにふさわしいものである。永年プルーストと音楽につき研究の旅をつづけた果実として,1967年から五十余度にわたり渡欧して,主にプルーストが愛した絵画の数々につねに接し,作品と画家の人生を踏査し,プルーストが想像したヴィジョンに近づく努力をつづけた。この論文はその一端であるが,各章のなかでは作家の絵画についての審美観がいかに劇的に生まれたかを述べる。プルーストが試みる芸術の定義は,リアリズムの概念を反駁することである。プルーストはつねに芸術家たちの作品と人生を考えていたが,これらの作品を味わいながら,その生みの苦しみを知らないことを自覚していた。かれはその師セアイユの影響で,人生の究極の真実は芸術の中にあると考え,人生を崇高なものにするのは詩人の役割であると言った。科学のたゆみない進歩に比べて,芸術の進歩についてはホメロスの時代から考えるべくもないが,芸術の諸分野のあいだには兄弟関係が存在するとみたのである。造形芸術よりもむしろ音楽について感受性が高かったプルーストは,ラスキンに導かれて絵画や建築に接近した。そしてかれの時代にあまり知られていなかったフェルメールの発見へとつながる。ラスキンの近世の画家に対する偏見や矛盾を乗り越えながら,キリスト教,建築,古都などへのラスキン的巡礼を経て獲得した,ヴェネチア及びカルパッチオの知識は,プルーストの作品におびただしい風景と表現を与えているが,残されたその草稿をみると,抹消と書き直しによって次第にまったく別の性格を帯びるに至っている。プルーストは,カルパッチオから有名なデザイナーのフォルチュニーが着想を得ているのに深い関心を寄せ,このヴェネチア派の画家の作品を細心に見つめる。また戦時中に「失われた時」の出版社を変更して,作品に対する不道徳の批判をかわしつつ,シャルリュス男爵が,カルパッチオの絵に現れる町のようにパリが軍人で彩られているのに満足していることを付言する。まことにアルベルチーヌの衣装は,カルパッチオの「聖女ウルスラ」のなかの婚約者の出発の場面や「グラードの大司教」のリアルト橋のほとりの邸の場面に見いだされるのである。オランダへの旅で始めて見たフェルメールの色彩から,プルーストはあの有名な黄色の壁面の幾重にも塗られた色の深さにあこがれる。こうしたフェルメールのアクセントは作家のいわゆる文章の手本となる。ベルゴットは死に臨んで「デルフトの風景」を見て,文学創造の神秘的な本質を把握したのであった。シャルダンについての研究を書いたプルーストは,その静物(NATURES MORTES)を生きている物体(NATURES VIVANTES)と命名し直し,それをシャルダンの最大の教訓とした。プルーストは作中人物の画家エルスチールのモデルを,ワトーの絵に現れるイタリア喜劇の俳優から得ているとはいえ,シャルダンをバルザック以前の最大の日常生活の観察者として見なしている。かれはシャルダンの教訓をエルスチールに与え,現実の物を描くのにシャルダンと同じ努力を払わせようとしたのである。しかし世間はエルスチールの上に,シャルダンの絵に好んで見られるあの時間的な遠近法を想像しようとしなかった。シャルダンは,すべての事物はこれを見つめる精神の前ではみな平等であって,誤った慣習と趣味によってとらわれた理念をわれわれに捨てさせ,光りのなかでは至るところに美があることをプルーストに確認させる。芸術家のなかには芸術が気晴らしの種と思っている者がいる。しかしルノワールの場合は必ずしもそんな底の浅いものではなく,細かい議論を拒否するものがあるが,生命の感覚的な部分に直接的にすっかり溶け込んでいる。しかしプルーストはこうした概念から逆の立場にある。かれにとって芸術は人間につきまとう人生の意義の形而上的な問いに答えるべき由々しき業なのだ。第一画家は外の写実に頼る代わりにせめて対象から着想を得て,自らの芸術的素養の限りを尽くそうとする。即ちルノワールはむしろ絵画を学ぶのに風景を見つめないで,カンヴアスを眺めていた。プルーストはクロード・モネを印象主義の精髄と見なして,モネは目前に家や野原があっても,それを青や赤の四
著者
谷澤 雅彦
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.107, no.5, pp.878-887, 2018-05-10 (Released:2019-05-10)
参考文献数
31

B型肝炎治療薬の核酸アナログや抗HIV(human immunodeficiency virus)治療薬による腎障害は少なくない.腎障害は,必ずしも血清Cr値上昇のみで表わされるわけではなく,特に尿細管障害は血清Cr値上昇によらない所見(尿細管性蛋白尿,低リン血症,代謝性アシドーシス,尿糖,低尿酸血症等)を呈することが多いため,これらの所見が早期発見の手掛かりとなる.抗ウイルス薬による尿細管障害の患者の多くは,既存の腎機能障害を有している場合も多いため,腎臓専門医へのコンサルトを要する.
著者
保坂 幸毅 松橋 絵里 伊藤 清香 久米 愛 金城 正治
出版者
秋田大学大学院医学系研究科保健学専攻
雑誌
秋田大学大学院医学系研究科保健学専攻紀要 (ISSN:18840167)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.110-119, 2010

脳卒中片麻痺患者の片手片足での車いす駆動は、体幹前傾での駆動が望ましいとされている。しかし、体幹の傾きが片足駆動における駆動特性にどのような影響を与えるかは明らかにされていない。そこで、体幹の傾きを変化させた時の片足駆動を運動学的・運動力学的に解析し、駆動特性を明らかにするために、体幹の傾きを前傾位・中間位・後傾位に設定し、車いすの片足駆動を行った。その時の初回駆動のビデオ撮影、下肢・体幹の表面筋電図と足圧の計測と10mの直進・スラロームの駆動時間の測定、駆動後のVisual Analog Scale(以下、VAS)に主観的評価も加え、体幹の傾きによる片足駆動の違いを比較検討した。 対象者は、高次脳機能障害や認知症が動作遂行能力を妨げておらず、FIMの歩行・車いすの項目で自立となっている脳卒中片麻痺者8名とした。 初回駆動時間は中間位に比べ、前傾位で有意に短かった。%EMGでは腹直筋は前傾位、脊柱起立筋は後傾位で有意に大きかった。また、下肢の筋は後傾位で大きい傾向にあった。単位時間・体重あたりの足圧は後傾位で有意に値が小さかった。10mの直進駆動では後傾位に比較し、中間位で有意に速かった。スラローム駆動では後傾位に比較し、前傾位・中間位で有意に速かった。VASでは後傾位で駆動しにくい傾向にあり、前傾位では怖さを感じていた。 この結果から前傾位・中間位で効率がよく、対象者の心理面を考慮すると中間位での駆動が最も安定することが示唆された。This study kinematically and kinetically analyzed propulsion with one foot while changing the inclination of the trunk. The study had subjects propel a wheelchair with one foot while adopting either a forward-leaning posture, an upright posture, or a backward- leaning posture in order to reveal propulsion characteristics. During this activity, initial propulsion was captured on video, surface electromyography of the leg and trunk was performed, foot pressure was measured, propulsion time on a 10-m long straight course and slalom was measured, and propulsion was subjectively assessed afterwards using the Visual Analogue Scale(VAS). These indices were used to compare and study differences as a result of trunk inclination. The subjects were eight individuals with hemiplegia due to stroke.Initial propulsion took significantly less time with a forward-leaning posture than with an upright posture. The %EMG activity of the rectus abdominis was significantly greater with a forward-leaning posture while that of the erector spinae muscles was significantly greater with a backward-leaning posture. In addition, the %EMG activity of the leg muscles tended to be greater with a backward-leaning posture. Foot pressure per unit time and body weight was significantly lower a backward-leaning posture. Propulsion on the straight course was significantly faster with an upright posture than with a backward-leaning posture. Propulsion on the slalom course was significantly faster with a forward-leaning posture or an upright posture than with a backward-leaning posture. VAS scores indicated that propulsion was more difficult with a backward-leaning posture, and subjects mentioned fear of falling when in a forward-leaning posture.The current results suggest that propulsion is more efficient in a forward-leaning posture or an upright posture and that propulsion is most consistent when the subject is in an upright posture given the subject's mental state.
著者
貞清 香織 佐々木 拓良 杉田 裕汰 前田 聖也 遊佐 彩野 渡邉 真奈 貞清 秀成 石坂 正大 久保 晃
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.151-154, 2018 (Released:2018-03-01)
参考文献数
18
被引用文献数
3

〔目的〕家庭用身体組成計の臨床利用の可能性を検討するため従来使用されている生体インピーダンス法の身体組成計と比較した.〔対象と方法〕健常若年男性108名,女性83名とした.異なるBIA法の身体組成計で身体組成を計測し,各機器で体重,BMI,体脂肪率,全筋肉量,四肢・体幹筋肉量を測定した.統計解析は,男女別に測定値および算出値を比較し,Pearsonの相関係数を求めた.〔結果〕男性は体重,BMI,全筋肉量,左右脚・体幹筋肉量,除脂肪量,SMI,FFMIに差がみられ,女性は,体重,BMI,体脂肪率,左右脚・体幹筋肉量,脂肪量,FMIにおいて差がみられ,全項目で極めて強い相関がみられた.〔結語〕機器により測定値に違いはあるが臨床で利用可能であると考える.
著者
野口 康彦 青木 聡 小田切 紀子
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は、面会交流のあり方と養育費の授受が子どもの発達に及ぼす影響を解明し、離婚後の子どもの利益の実現に向けた問題提起を行うものである。平成30年度の研究実績は、学術論文1本と寄稿論文2本、口頭発表1本であった。その内訳は、「離婚後に別れて暮らす母親と娘との面会交流に関する探索的研究-3人の女子学生のPAC分析を通して-」(茨城大学人文社会科学部紀要)、「親の離婚・再婚を経験した子どもと家族の支援」(『家族心理学年報 36巻』金子書房)、「離婚・再婚家族における子どもの発達と養育支援」(『子育て支援と心理臨床16巻』福村出版)である。いずれも、これまでの調査・研究の一端を踏まえつつ、親の離婚・再婚を経験した子どもの養育問題を概観し、主として子どもの心理的体験に焦点を当てながら、親の離婚・再婚を経験した子どもと家族の支援について述べている。また、2018年11月3日~4日に開催された「第1回日本離婚・再婚家族と子ども研究学会」において、「親の離婚・再婚を経験した子どもの結婚観」の題目で口頭発表を行った。離婚・再婚後の面会交流及び養育費の授受と子どもの心理発達との関連について検証するため、質問紙による調査を行い、関東、関西、中国地方の5つの大学の大学生739名から協力を得た。主として親の離婚を経験した子どもの結婚観について、離婚時の年齢と面会交流の有無の視点から分析を行ったものを報告した。再婚後の親子の面会交流の課題など、参加者との意見交換を通して、今後の調査研究においても有用な示唆を得た。さらに、2018年5月18日に水戸少年鑑別所にて「離婚・再婚家庭における子どもの発達と養育支援」、2018年9月21日に横浜家庭裁判所にて「親の離婚等が子に与える影響と面会交流」の題目で研修担当講師を務めた。その際、科研費による調査によって得られたデータを活用しながら研修を行った。
著者
高橋 正紘
出版者
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
雑誌
Equilibrium Research (ISSN:03855716)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.170-181, 2008 (Released:2008-08-01)
参考文献数
33
被引用文献数
5 1

The purpose of this paper is to give an account of the vestibular nuclei from the point of view of phylogeny, behaviors, and neural networks of the vestibular nuclei. In the early vertebrates, the vestibular endorgans developed by isolation of the lateral line organ from the body surface. Although vestibular control based on inertial inputs works ideally under a stationary space, it breaks down in moving spaces. To compensate for the shortcoming, discomfort (motion sickness) was utilized to avoid moving spaces. Along with progress of locomotion, the vestibular cerebellum developed as a supplementary route of the vestibular nuclei to stabilize the gaze and posture; the flocculus for visual-inertial integration, and the uvula-nodulus for gravito-inertial integration. Further, the vestibular cerebellum (vermis) and the somatically arranged lateral vestibular nucleus developed for coordination of posture and four-limb locomotion. The superior vestibular nucleus is distributed centrally by the canal fibers and flocculus fibers of visual origin, and peripherally by the uvula-nodulus fibers of otolith origin. The nucleus carries spatial rotation with gravito-inertial axis to the ocular motor nuclei. Body balance is maintained by a somatic-to-spatial transformation of the coordinates, that is, transfer of contents of the cerebellum-fastigial-and-vestibular nuclues routes to the vestibular nucleus-motor nucleus routes. Thus, gaze and posture are stable when spatial coordinates remain still in space, but they become unstable when the coordinates are moving in space.
著者
加我 君孝
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.872-874, 2014-09-20

ベルリンにあるフンボルト大学の附属病院Charitéの近くに自然科学博物館(Museum für Naturkunde)があり,沢山の恐竜コレクションの巨大な骨格が展示されている。そのため展示室は体育館のように大きい(図1)。恐竜の名はブラキオザウルスで高さが13mもある。その頭部だけでも大きいのでびっくりさせられた(図2)。このような大きな体格を維持するには,どれだけの量を食べていたのであろうか。 爬虫類である恐竜の眼は発達しており,聴覚よりも視覚優位の巨大動物である。体のバランスや回転運動を感じる三半規管は魚類や両棲類,爬虫類,鳥でもよく発達している。私は小動物の進化の各段階に沿って三半規管や耳石器を,連続切片の標本にしてよく観察したものであるが,恐竜のものは見たことがなかった。ベルリンのフンボルト大学での耳鼻咽喉科の学会で,会長のScherer教授がその鋳型を見せてくれた(図3,4)。手のひらに置いて見せてくれたが,サイズが大きいのには驚かされた。各三半規管の輪はヒトの親指ほどもある。ヒトの三半規管の輪の曲率直径は約6.4mmと小さい1)。体の大きい動物,例えば,ゾウの三半規管はもっと大きいのであろう。私はそっと近寄って写真に撮らせてもらった。爬虫類のため蝸牛は形成されず三半規管と耳石器だけである。哺乳類の内耳を見慣れていると妙な印象を与えるが,貴重な写真となった。三半規管の曲率直径は,Scherer教授の親指ほどもあるので,恐らく18mmほどはあると考えられる。ヒトの三半規管の3倍近くの大きさである。
著者
上條 明弘
出版者
首都大学東京小笠原研究委員会
雑誌
小笠原研究年報 (ISSN:03879844)
巻号頁・発行日
no.33, pp.51-85, 2009

父島洲崎は自然豊かな海岸であったが、日本海軍により埋め立てられ、洲崎飛行場が建設された。小さな飛行場であり、陸上機があまり配備されていなかったので、最初アメリカ軍は重視していなかった。しかし、硫黄島攻防戦では、特別攻撃などの支援作戦の中継基地となり、重要な役割を演じた。そのため、アメリカ軍は、洲崎飛行場に対し、艦上機、陸軍機により集中的な攻撃を与えた。
著者
倉田 稔
出版者
小樽商科大学
雑誌
小樽商科大学人文研究 (ISSN:0482458X)
巻号頁・発行日
vol.92, pp.13-35, 1996-08-31