著者
Anderson James R.
出版者
Japanese Society of Cultural Anthropology
雑誌
Japanese Review of Cultural Anthropology (ISSN:24325112)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.173-189, 2017 (Released:2018-04-19)
参考文献数
62

The impact of the dead on the living is considered from an evolutionary comparative perspective. After a brief review of young children’s developing understanding of the concept of death, the interest of looking at how other species respond to dying and dead individuals is introduced. Solutions to managing dead individuals in social insect communities are described, highlighting evolutionarily ancient, effective behavioral mechanisms that most likely function with no emotional component. I then review examples of responses to dying and dead individuals in nonhuman primates, with particular reference to continued transport and caretaking of dead infants, responses to traumatic deaths in wild populations of monkeys and apes, and a detailed case report of the peaceful death of an old female chimpanzee surrounded by members of her group. The emotional correlates of primates’ reactions to bereavement are discussed, and some suggested evolutionarily shared responses to the dead are proposed.
著者
鈴木 禄弥
出版者
東北大学法学会
雑誌
法学 (ISSN:03855082)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.1-33, 1962-05
著者
井山 諭 佐藤 勉 小船 雅義
出版者
札幌医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

多発性骨髄腫の予後は新薬の登場によって改善されたものの、造血幹細胞移植を行ってすら治癒を得られる症例はなく、新たな機序の治療法が希求されている。我々はこれまでにDPP4ファミリーに属するDPP8/9の活性を阻害する1G244 は骨髄腫細胞にアポトーシス細胞死を誘導することを見出した。このことはDPP8/9 の阻害を機序とする新たな骨髄腫の治療を示唆していると考えている。そこで本研究では、1G244 の抗骨髄腫効果を検討し、更にそのシグナルを解析した。
著者
野村 真理
出版者
一橋大学一橋学会
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.100, no.2, pp.247-262, 1988-08-01

金沢大学人間社会研究域経済学経営学系
著者
渡辺 勇四郎
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.78, no.6, pp.1216-1225, 1981-06-05 (Released:2007-12-26)
参考文献数
32
被引用文献数
1

肝硬変の血小板減少の機序を明らかにしようと試みた.肝硬変の血小板減少の原因は骨髄における血小板生成障害と血小板寿命の短縮によることが明らかにされた.血小板寿命の短縮は血小板膜のシアロ糖蛋白の減少の結果,血小板が網内系で貧食され易くなることに帰因する.肝硬変の血小板ではシアル酸の減少の他,ADPおよびリストセチンによる凝集能も低下し,さらに血小板膜蛋白,125 I結合膜表面蛋白および膜糖蛋白の異常も認められる.これらの諸点で肝硬変の血小板異常は同じく血小板減少を来すBernard-Soulier症候群のそれに良く類似していることが判明した.
著者
加藤 渡 堀 義幸
出版者
一宮女子短期大学
雑誌
一宮女子短期大学紀要 (ISSN:1349936X)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.59-66, 2005-12

今日の幼児教育には、「生きる力の基礎」を育成することが求められている。生きる力とは、基本的生活習慣、人への愛情、自然の感受性、豊かな創造性などである。これらの大部分は、野外教育に期待される成果と重なるものである。本稿では、保育者を目指す学生を対象に行った野外活動実習の内容と実習に参加した学生の反応を考察し、保育者を目指す学生への野外教育のあり方を検討した。野外活動実習に参加した学生は、実習でのプログラムから、野外活動を通して得られる教育的価値を見出すことが示唆された。
著者
西田 麻野
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.300-311, 2015 (Released:2017-12-20)
参考文献数
34
被引用文献数
1

本研究では,自閉的な傾向の高い一般大学生のアレキシサイミア傾向を中心とした感情面の特徴を関係的視点から記述を行い,こうした大学生の他者との関わりにおける様々な課題や困難に対応するための手掛かりを得ることを目的とした。その際,一般の大学生20名を対象に質問紙調査と主観的感情体験についてのインタビューを行い,その発話内容分析を行った。アレキシサイミア傾向を測定するTAS-20,自閉的傾向を測定するAQと,発話内容分析によって得られた“感情言語化数”との間の相関分析の結果,これらの尺度得点と“感情言語化数”との間で負の相関が示され,一般大学生の自閉的傾向の高さとアレキシサイミアに関係する感情言語化の少なさには関連があることが示された。さらに“感情面”と“関係性”に関する発話内容の特徴を捉えるために,発話内容分析のデータに基づき多次元尺度構成法(MDS)を行った。その結果,発話上でアレキシサイミアを中心とした感情的な困難が示された二つの群には,それぞれ異なる状態像があることが示された。一つ目の群には,自他関係に積極的に関わってはいるものの,感情の表現に困難がある特徴が示され,二つ目の群では自他の内面や関係性に関わろうとせず,関係的に孤立した特徴が示された。これら発話上の特徴から,自閉的傾向のある大学生のアレキシサイミア傾向には異なるタイプがあり,それらに応じた対応の必要性が示された。
著者
杉山 幸子
出版者
八戸学院短期大学
雑誌
八戸学院短期大学研究紀要 (ISSN:21878110)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.1-12, 2017-03-31

本論では自閉症スペクトラム児・者が死に関心を示したエピソードを分析し、定型発達の幼児に認められたような死への気づきが確認できるかどうか、また、彼らに独自のパターンが見いだせるかどうかを検討した。その結果、自閉症スペクトラムの子どもと青年には、幼児において認められたのと共通の「未来の死」への気づきが一部ではあるがうかがわれる一方で、自閉症の特性に由来すると思われる「死」「天国」「地獄」等の観念へのこだわりも認められた。また、母親への愛着と喪失への恐れは比較的広く認められた。さらに、そうした死への気づきを育む土壌となる家庭での「いのちの学び」についても検討したところ、特に知的な障害が軽い場合は、「死」について言葉で積極的に子どもに伝えようとする傾向が見られた。生き物の飼育と葬儀への参列は、特に中度以上の知的障害を有する場合に重要だと認識され、取り入れられていた。

1 0 0 0 OA 地域連携

著者
四宮 敏章 田原 一樹 中村 由美 金井 恵美 松村 勝代 松澤 未由紀 小林 絢 谷川 恵子
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.422-429, 2017 (Released:2017-05-01)
参考文献数
3
被引用文献数
2

心療内科医が中心となったがん診療・緩和ケアにおける地域連携の1例を示す. OPTIM-studyが示した 「顔の見える関係」 づくりを重点に置いたかかわりが重要である. 奈良県においては, 病院関係者, 地域医療を担う医療者, 患者団体, 県の担当者が対等の立場で話し合うことのできるさまざまな機会を作っている. また, 緩和ケアの質の向上を図るためには, PDCAなどを用いたアウトカムの評価も行う必要があり, その取り組みについても進めている.
著者
森 健作
出版者
日本メディカルセンター
雑誌
臨牀消化器内科 (ISSN:0911601X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.8, pp.1159-1163, 2014-06-20

RFA前後の造影CTの比較による従来の焼灼マージン評価は,主観的で不正確であり局所再発の原因となる.SPIOを投与してからRFAを行って3日後以降のT2強調画像では,焼灼マージンが低信号帯として抽出される.焼灼マージンの状態(AM-plus,AM-zero,AM-minus)を客観的に評価することで,局所再発の危険性を正確に予測できる.
著者
飯沼 巖
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会雑誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.39, no.12, pp.452-460, 1955 (Released:2011-07-19)
参考文献数
27
被引用文献数
1
著者
鮎川 慧
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.78, no.690, pp.1875-1881, 2013-08-31 (Released:2013-11-30)
参考文献数
14

This paper discusses the city construction in Hong Kong from the 26th of January, 1841 to the 26th of June, 1843. By analyzing land policy, the result of the first land auction, and the disposition and the use of the lands, the following findings are clarified;•The settlers constructed the city according to economic efficiency and without a comprehensive governmental plan.•The elements that determined the shape and the disposition of the settlements were the height of the tide, the slope of the hill, the availability of water and sunlight, and the ventilation.
著者
山口 央貴 河野 和宏
雑誌
研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:21888655)
巻号頁・発行日
vol.2019-CSEC-86, no.48, pp.1-6, 2019-07-16

インターネット利用者が増加する一方で,権利所有者の許可を得ずに不正にアップロードされた著作物を取りまとめている違法サイト,海賊版サイトの利用が後を絶たない.例えば音楽ファイルの違法ダウンロード,リーチサイトを経由しての海賊版サイト上での漫画の閲覧など,これらすべてが著作権侵害であり違法とされている.しかし,違法ファイルの投稿の取り締まりの対策は後手となっており,サイトブロッキングなどの強硬手段も,現状は実行に移すのが難しい状況にある.そこで本稿では,ユーザ側に焦点を当て,同調志向と規範的情報に着目することで,インターネット利用者に対する違法サイト ・海賊版サイトの効果的な利用抑制が可能かどうか検討した.結果として,規範的情報を与えることで,同調志向の高さに関わらず多少なりとも規範的な意識が働き,違法サイトの利用抑制につながること,同調志向を高さ別にみると,規範的情報が記述的であれば,同調志向の高い人物に対して特に強く規範意識が働き,違法サイトの利用抑制に有効であること,規範的情報が罰則的であれば,同調志向の低い人物に対しては自身の利益とリスクの関係がより明確になり,罰則というリスクを意識させることで利用抑制につながることが分かった.
著者
水谷 雄一郎 小笠原 淳子 髙島 一昭 山根 剛 山根 義久
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.113-118, 2017-09-25 (Released:2018-09-25)
参考文献数
24

鳥取県西部の米子動物医療センターに来院した猫のFeLV抗原陽性率,FIV抗体陽性率などを過去12年間,カルテの記録をもとに回顧的に調査した。FeLV抗原陽性率は,12年間の平均で7.0%であり,年度別陽性率については低下していた。FIV抗体陽性率は,12年間の平均で16.8%であり,年度別陽性率は横ばい傾向であった。口内炎の罹患率は, FIV/FeLV陰性群16.1%,FeLV単独陽性群25.6%,FIV単独陽性群27.4%,FIV/FeLV陽性群29.7%であり,いずれの陽性群も陰性群に比べ有意に高値であった。リンパ腫の罹患率は,FIV/FeLV陰性群0.5%,FeLV単独陽性群14.6%,FIV単独陽性群1.9%,FIV/FeLV陽性群2.7%であった。死亡年齢の平均は,FIV/FeLV陰性群9.5歳,FeLV単独陽性群5.9歳,FIV単独陽性群10.3歳,FIV/FeLV陽性群6.4歳であった。