著者
武田 和夫
出版者
日本監査研究学会
雑誌
現代監査 (ISSN:18832377)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.23, pp.35-42, 2013-03-31 (Released:2017-05-21)
参考文献数
8

わが国の「公認会計士法」の起源は,明治42年の日糖事件とその後の『公許会計士制度調査書』にみることができる。そこで,公認会計士法制定までの経緯と平成15年改正の内容を考察することにより,当時の職業会計士の業務内容を詳らかにし,公認会計士の使命がパブリックの概念を意識することにあり,その結果,経済主体のガバナンスの支援と内部統制のチェックを遂行することが業務の本質になることを解明した。その上で公認会計士による監査業務と内部監査の共通性を指摘し,公認会計士の内部監査への関与方法について,外部者と内部者の2つの立場から検討を加えている。前者としての立場からは,内部監査部門との共同実施の形態をとり,専門的知見に基づいた内部監査サービスを提供しなければならない。また後者の立場からは,パブリックの概念を保持することの重要性を指摘した。
著者
大知 正直 城 真範 森 純一郎 浅谷 公威 坂田 一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

研究への投資戦略策定のために,早い段階で有望な研究や研究分野を特定することは重要である.また,近年の論文出版数の急増及び専門知識の細分化のため,将来の技術動向を自動で予測する技術の開発が必要である.一方で技術の現状を表す指標には様々なものがあり,どの指標による未来予測を示すかは分析の目的に依存する.つまり,様々な指標による技術動向の自動予測を行うための基盤技術の開発が課題である.そこで,本稿では,出版社の論文データの様々な異種ネットワーク情報を用いて,未来の様々な技術指標を自動で予測するための分散表現を抽出する手法を提案する.実験の結果,論文間の参照関係の予測のF値は95.6%で,出版後3年後のh-indexは一定の条件下で64.4%だった. この結果は,論文間の参照関係を十分に写像できていることを示している.一方で,将来のh-indexの予測精度は比較手法と同等であり,さらに研究を深める必要がある.本論文の成果は,論文データ向けの異種ネットワーク分散表現が技術動向の自動予測を行うための基盤となる可能性が示唆している.
著者
島﨑 あかね
出版者
上田女子短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:09114238)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.111-118, 2011-01-31

年々低下しているといわれる子どもの体力や運動能力の基礎を作る乳幼児期における運動あそびについて、その必要性を考えるとともに運動あそびの具体例を提示した。発育・発達の著しい乳幼児期に運動あそびを実践することは、精神的および身体的に大きな効果をもたらし、さまざまな機能を獲得し「生きる力」を豊かに育むための基礎を築くことが期待できる。
著者
酒井 奈緒美 森 浩一 金 樹英 東江 浩美
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.27-35, 2017 (Released:2018-03-15)
参考文献数
38
被引用文献数
1

吃音を主訴とする自閉性スペクトラム障害(以下ASD)の青年に対し,自身の流暢な発話場面のみからなる映像を視聴する,ビデオセルフモデリング(以下VSM)を導入した.最初に作成・提供した映像は,発話は流暢であるもののASDに特徴的な行動を含んでおり,症例が拒否的な反応を示したため視聴を中断した.その後,ASDの特徴を制御した発話行動を撮影してビデオを作成し直し,約3ヵ月の視聴を行った(言語訓練も並行して実施).その結果,①自由会話の非流暢性頻度の低下,②発話の自己評価と満足度評価の上昇,が認められた.視聴後の感想では,映像視聴によって自身の話せているイメージを初めてもてたことが報告された.自己モニタリングが難しいASDの特徴を有する吃音者へのVSM訓練は,映像がASDに関するセルフフィードバックとして機能する可能性に留意すべきという注意点はあるものの,吃音の問題改善に有効であることが示された.

1 0 0 0 OA 神祇志料

著者
栗田寛 著
出版者
温故堂
巻号頁・発行日
vol.第8,9巻, 1887

1 0 0 0 OA 神祇志料

著者
栗田寛 著
出版者
温故堂
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1887
著者
大竹聡史 打矢隆弘 内匠逸
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.641-642, 2014-03-11

多くの情報の中から、ユーザに適した情報を提供するシステムとして情報推薦システムが存在する。情報推薦システムでは、ユーザの嗜好情報が用いられている。そこで本研究では、音声インタラクションを用いてユーザの嗜好情報を抽出する方法を提案する。音声インタラクションには、スマートフォン単体でスタンドアロン動作する、3Dキャラクタ表示と連動した音声対話システム「スマートメイちゃん」を用いる。スマートメイちゃんに、興味分野についてシステム側からユーザに質問する機能を追加し、ユーザからの応答を得ることで、ユーザの嗜好情報を獲得する。
著者
黒野 弘靖 千葉 巧也 髙橋 人志
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.21, no.48, pp.731-734, 2015-06-20 (Released:2015-06-20)
参考文献数
4
被引用文献数
1 1

The purpose of this research is to grasp the relationship between subsidy programme to preserve traditional colonnade and inhabitants’ mind. The results are as follows; 1) 90% of inhabitants thinks the programme to be continued. 2) The programme meets demands particular to each local community. 3) The programme evokes inhabitants’ action to colonnade. 4) Local authorities revise the programme according to inhabitants’ mind.
著者
中山 本文 Motofumi NAKAYAMA
出版者
宮崎公立大学
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 = Bulletin of Miyazaki Municipal University Faculty of Humanities (ISSN:13403613)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.35-52, 2015

Probably it is at the writing of The Rainbow that Lawrence began to have more critical conception of mechanism, materialism, and idealism. Here exists the reason why he split The Wedding Ring into the two works: The Rainbow and Women in Love. The tragedies of Skrebensky, Gerald, and Clifford mirror the author's irritation against those living unconcernedly in society imbued with established mechanism. That is why we the reader sometimes have a stronger impression in existence from Gerald and Clifford rather than from Birkin and Mellors. Such restiveness of his led him to the creation of the so-called leardership novels: Aaron's Rod, Kangaroo, and The Plumed Serpent. Although his sense of helplessness was intensified against the serious situation under which our life is put, the visit to the Etruscan places inspired him to have a vision of life inherent in us human beings. The life portrayed on pots, urns, vases, or walls of the tombs were filled with vividness and life warmth.The research efforts here are directed to scrutinizing anew how pessimistically Lawrence looked upon the reality of society and tracing how "tenderness" is described through the characterization of Birkin, Mellors, and Connie.

1 0 0 0 続群書類従

著者
塙保己一 編
出版者
続群書類従完成会
巻号頁・発行日
vol.第九輯上, 1943

1 0 0 0 OA 続史籍集覧

著者
近藤瓶城 編
出版者
近藤出版部
巻号頁・発行日
vol.第3冊, 1917
著者
藤村 響男
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association/Meeting of Keiji Dermatological Association
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.7, no.10, pp.A38-A44, 2008

ADは,免疫学的にはTh2ドミナントな疾患で,抗原に対するTh1/Th2応答の変動によって臨床経過が異なる。我々は以前,難治性AD患者が水痘や麻疹感染後にAD症状が数ヶ月にわたって改善する現象を解析し,この軽快現象は感染ウィルスを排除するために皮疹部において産生されたIL-12が,ダニ抗原応答性Th2細胞に作用しサイトカイン産生パターンがTh2タイプからTh1タイプにスイッチしたためと結論づけた(J Allergy Clin Immunol;100:274-282,1997)。これらを背景として今回,コンビ株式会社機能性食品事業部の協力を得てIL-12産生刺激能の強い乳酸菌株を選定し,動物実験と臨床試験によりアレルギー疾患に対する乳酸菌の効果を検討した。
著者
泉原 昭文
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.8, pp.605-615, 2010-08-20 (Released:2017-06-02)
参考文献数
60
被引用文献数
1 1

温帯から亜寒帯に属する地域において,クモ膜下出血発症の周期性,群発性あるいは気象との関連性が指摘され,環境因子の影響が示唆される.本検討では亜熱帯に属する八重山諸島における13年間のクモ膜下出血患者94例を対象として,発症時活動状況を含む環境因子からの疫学的分析を行った.本邦の中では発症年齢(平均57.3歳)がやや低く,男女比約1:2で女性の比率がかなり高いが,年間発症率(年齢性別調整17.4)は平均的であった.季節別では秋に多く,月別では8月に多かった.曜日別では月曜に多く,時間別では18:00〜19:59に大きなピークを認め,6:00〜7:59に小さいピークを認めた.また0:00〜1:59と4:00〜5:59に少なかった.台風最接近日前後3日以内ではそれ以外の時に比べて約1.8倍多かった.生活・労働時発症が多かった.無・軽負荷例で周期性および台風接近との関連性がより明瞭であった.