著者
青木 孝文 今野 俊介 宮本 雅史 伊藤 博元
出版者
日本腰痛学会
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.84-87, 2007 (Released:2008-01-22)
参考文献数
7

慢性腰痛患者に対し簡便な運動療法を指導し,その臨床的効果について検討した.方法は座位で体幹を左右に回旋させるのみの極めて簡単な方法である.ただし,一方向に回転させてからその位置で3秒同一姿勢を保持させ,それを反対側にも行って,これを5~10往復,1日3回行うように指導した.運動実施後1カ月の調査では,腰痛がほとんど消失したり,かなり改善して効果の顕著な症例が全体の70%に及んだ.本法は脊柱周囲の筋群に対するストレッチ効果が高いものと推定されるが,今後筋電図学的検討なども加えながら詳細に検討する予定である.
著者
田邊 宏基
出版者
名寄市立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では大腸発酵由来水素の一部が全身の組織へ移動することを明らかにするとともに、生体内へ広く供給された水素が肥満等の全身の酸化ストレス軽減に寄与することを明らかにすることを目的とした。まず大腸発酵由来水素の生体内分布を網羅的に解析し、門脈血、肝臓、腎周囲脂肪、精巣上体周囲脂肪中の水素濃度が上昇することを見出した。また、門脈を介した経路のみでは全ての組織に水素を供給しえないことを明示した。次に遺伝的肥満モデルマウスの肥満を誘発する遺伝的背景が大腸水素生成に与える影響を検討し、野生型マウスよりもフラクタンによる大腸水素生成が強く誘導されることを明らかにした。
著者
庵 功雄 寺沢 拓敬 有田 佳代子 牲川 波都季
出版者
言語文化教育研究学会:ALCE
雑誌
言語文化教育研究 (ISSN:21889600)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.3, 2017 (Released:2018-06-05)

本稿は,2017年2月25日に関西学院大学において開催された言語文化教育研究学会第3回年次大会シンポジウムの記録である。
著者
伊藤 孝士 マルホトラ レニュー
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集 日本惑星科学会2007年秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
pp.111, 2007 (Released:2008-04-28)

本発表では近地球天体とりわけ近地球小惑星と惑星・月との衝突確率に関する制限多体数値実験の結果を報告する。近地球小惑星の大半はメインベルトの内側からやって来ると思われており、その具体的な機構は小惑星が強い共鳴帯に注入されることによる地球型惑星軌道へ輸送とされている。そうした天体が月や地球型惑星と衝突する場合の確率、および衝突速度・角度の分布を計算し、サイズ頻度分布の情報を経由して最終的にはクレーター記録との照合を計画している。
著者
菊田 文夫 近藤 四郎 大塚 斌 高橋 周一
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.100, no.4, pp.511-525, 1992 (Released:2008-02-26)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

日本人成人の男子149名,女子178名について,足部および下腿部の26計測項目の計測を行い,左右足の差の検討を行なった。本論文では,各計測項目の左右差だけでなく,靴を選択するときに重要な足長,足囲ボール,足幅などの組み合せにおける足の左右差を重視した。左右差データに「入れ子式」分散分析法を適用することにより,見かけの左右差に含まれる計測誤差の割合を計算し,左右差があると認める境界値を設定した。その結果,足長については,左右足ともに等しい者の割合は男子で約17%,女子で約74%,足幅では男女ともに約53%,足囲ボールでは男女ともに約45%であった。また,足長,足囲ボール,足幅の組合せにおける左右差パターンをみると,男子では足長が左>右で足幅と足囲ボールの左右が等しい者が全体の約15%で最も多く,一方,女子ではこれら3項目ともに左右足が等しいパターンが最も多く,全体の約17%を占めていた。
著者
迫田 賀章 青田 直大 河野 健二
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2016-OS-138, no.17, pp.1-7, 2016-08-01

多量のデータを効率的に保持・管理・運用できるストレージシステムとして,キーバリューストア (KVS) が広く一般的に用いられている.本論文では,不揮発性 DIMM(NVDIMM) を用いた KVS のスループット向上手法を提案する.NVDIMM は,通常の DIMM に NAND Flash による待避領域を設けたものであり,不意の電源遮断等に対してもメモリの永続性を提供する.NVDIMM は DIMM と同等のレイテンシでアクセス可能である反面,その容量は DIMM のそれを超えることはできない.KVS は SNS などに用いられることが多く,読出し・書込みの比率が 1:1 となっており,書込みに対しても高いスループットが求められている.本論文では,書込みに対しても高いスループットを達成できる Log-Structured Merge-Tree(LSM-tree) に着目し,NVDIMM を用いて LSM-tree の性能向上を実現する.LSM-tree では,二次記憶上のデータ構造を再構成するコンパクションという処理が頻繁に行われるため,コンパクション時のアクセス遅延が増大する.LSM-tree の管理情報のみを NVDIMM 上に保存することで,コンパクション時の二次記憶へのアクセスを削減し,アクセス遅延の増大を抑える手法を示す.
出版者
大日本雄辯會講談社
巻号頁・発行日
1925
著者
菊地 英里香
出版者
筑波大学
巻号頁・発行日
2013

identifier:http://hdl.handle.net/2241/119997
著者
田村 宏 名和 厳 清水 憲政 柳 良美 玉木 彰 兪 陽子
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.80-85, 2017-09-01 (Released:2017-11-10)
参考文献数
11

【背景】高齢期の誤嚥性肺炎患者に対する呼吸管理において,排痰援助は効果的であるという報告は散見されるが排痰援助を主体に看護師と協働したものについては限定される.本研究では看護師の意識調査を基に排痰援助の共有化を図り,包括的アプローチの有用性を明らかにすることを目的とした.【方法】高齢期の誤嚥性肺炎患者を対象に通常の看護ケアを実施した群85名(対照群)と理学療法士より排痰援助の共有化を図り看護ケアに導入した群70名(介入群)の在院日数を比較検討した.また排痰援助の共有化を明らかにするため介入群の活動前後に病棟看護師に対して意識調査を実施した.【結果】在院日数は対照群に比して介入群の方が有意に短縮した.意識調査では介入群に有意な理解度の向上を認めた.【結論】高齢期の誤嚥性肺炎に対する排痰援助は看護師と協働して実践することで治療効果の向上が期待される重要な包括的アプローチであることが示唆された.
著者
遠藤 勇気 木竜 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.57, pp.15-20, 2011-05-13
参考文献数
7

筋力向上トレーニングは今や競技を問わず,アスリートにとって必要不可欠なものとなっている.一般的に,どのスポーツにおいても下肢筋を鍛えることは重要である.下肢筋の筋力向上トレーニングにおいて代表的なトレーニングのひとつが"スクワット運動"である.スクワット運動は沈み込みの深さの違いによって分類され,実際のトレーニング現場等においては徐々に沈み込みを深くしていくというトレーニング手法がとられている.しかし,沈み込みを深くしていく上での判断基準が不明確である.本研究では,被験者を熟練者群と未熟練者群とに分け,3パターンのスクワット運動を実施し,トレーニング中の筋活動を表面筋電図を用いて計測した.更に,非負値行列因子分解を用いて運動動作を表現する筋シナジーを抽出し,抽出した筋シナジーと各被験者群における%RMS平均波形から相関係数値を算出し比較を行なった.その結果,大腿二頭筋の筋シナジーパターンがトレーニング決定に有効な評価指標となる可能性が示唆された.
著者
篠原 裕之 石黒 達治 中村 遵介 山崎 俊彦
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

企業において商品を上市する際には、パッケージデザインに関する好意度調査を行い、良好な結果が得られたデザインを採用する事が多い。しかし、十分な消費者パネルを集めた調査には多額の費用が必要である、一度の調査にかけられるパッケージデザインの数に上限があるという課題がある。そこで、未調査のパッケージデザインを好意度調査に供した結果を畳み込みニューラルネットワークを用いて予測する事、その際にパッケージデザインの中で好意度に対して好影響を及ぼすと予測される要素と悪影響を及ぼすと予測される要素をClass Activation Mappingを用いて可視化する事、を目的に研究を行った。その結果、パッケージデザインのプレスクリーニングテストや調査においてデザイン上重要であると予測される要素をデザイナーにフィードバックすることが可能になった。