著者
小川 滋之
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2016年度日本地理学会秋季学術大会
巻号頁・発行日
pp.100017, 2016 (Released:2016-11-09)

研究の背景と目的 スイゼンジナ(Gynura bicolor)は,キク科サンシチソウ属の多年生の草本植物である.日本,中国,台湾などの東アジアを中心とした広い地域で伝統野菜として古くから食されてきた.しかし,市場に流通することは少なかったため,産地の広がりや各産地の事情はあまり知られていない.原産地もインドネシアのモルッカ諸島や中国南部,タイ北部など諸説あり定かではない.地産地消が叫ばれる現在において,伝統野菜の普及を進める中では産地の事情を明らかにすることが重要である.以上のことを踏まえて,本研究ではスイゼンジナの産地分布と地域名を報告した. 調査方法 インターネット(Google)を用いて学名を検索し,個体の写真が掲載されているサイト,なおかつ写真撮影地域が特定できるサイトを対象に集計した.現地調査では,産地の分布,販売の形態と地域名を直接確認した.スイゼンジナの産地分布 この調査では,インターネット上にみられる言語数そのものが影響している可能性は高い.しかし,日本や中国,台湾などの東アジア地域が大半を占め,原産地のインドネシアを含む東南アジア地域の産地が少ない傾向がみられた.現地調査では,東アジアの中でも日本の南西諸島や台湾中部以北,中国南部の一部地域では農産物直売所や屋外市場で多く販売されており,人々に日常的に食されていた.東南アジアではタイ北部の植木市場や少数民族の集落にみられる程度で少なかった.これらの流通量からみると,原産地はインドネシアではなく中国南部からタイ北部の地域が有力であると考えられた.スイゼンジナの地域名 日本では標準和名のスイゼンジナが,地域名としては水前寺菜(熊本県),金時草(石川県),式部草(愛知),ハンダマ(南西諸島)がみられた.他では,地域あるいは企業が商標登録をしている事例として水前寺菜「御船川」(熊本県御船町),ガラシャ菜(京都府長岡京市),ふじ美草(群馬県藤岡市), 金時草「伊達むらさき」(宮城県山元町)がみられた.日本以外では,紅鳳菜(台湾),観音菜(中国上海市),紫背菜(中国広東省,雲南省,四川省),แป๊ะตำปึง(タイ北部)がみられた.東南アジアではスイゼンジナの近縁種(Gynura procumbens)のほうが多く,タイ北部(แป๊ะตำปึง)やマレーシア,クアラルンプール(Sambung nyawa)では名称に混同がみられた.近縁種については,沖縄島の沖縄市や読谷村においても緑ハンダマという名称で販売されていた.このようにスイゼンジナは,地域ごとに様々な名称があり伝統野菜となっていることが明らかになった.

1 0 0 0 OA 満済准后日記

出版者
巻号頁・発行日
vol.第2軸, 1411
著者
福島 克彦
出版者
丹波史談会
雑誌
丹波
巻号頁・発行日
no.16, pp.71-77, 2014

1 0 0 0 OA 流観百図

著者
大田覃 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[6],
著者
秋元 博一 荒井 敢太
出版者
森林野生動物研究会
雑誌
森林野生動物研究会誌 (ISSN:09168265)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.6-12, 1997 (Released:2017-10-03)

本研究は野生カルガモを、ニワトリの育成用飼料を用いて育成し、その体重の成長パターンを明らかにするために、3点法によるRichardsの成長曲線モデルの当てはめを行った。あてはめ計算のための測定週齢の組合せ数は12組を設定し、m値は0から2.0まで0.1間隔に設定して、それぞれの曲線モデル式を推定した。適合度は決定係数(R^2)の大・小によって判定した。(1)カルガモの成長パターンは初期成長が旺盛で、変曲点時週齢は雄では4.36週齢、雌は3.76週齢であり、アヒル(中国産ペキン種)の変曲時週齢に近い。(2)12組の測定週齢の組合せの中で、最も高いR^2値をえたm値では1-8-19週齢の1.1(R^2=99.74%)、雌は1-9-20週齢の0.8(R^2=99.40%)である。したがって、成長型は雄はGompertz曲線に近く、雌はBertalanffyよりGompertz曲線への移行型と考えられる。(3)決定係数(R^2)と規値の関係は、アヒルやニワトリと同様に1本の曲線で表現される。

1 0 0 0 OA 徂徠集

著者
荻生徂徠 著
出版者
松邨九兵衛
巻号頁・発行日
vol.第7 巻之19-21, 0000
著者
西尾 宣俊 稲葉 真一 吉田 雄太 佐藤 暁拓 田向 剛 高木 哲郎 飯田 誠
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.84, no.862, pp.18-00042, 2018 (Released:2018-06-25)
参考文献数
15

In case of analyzing the wind turbine design conditions and power productions accurately, the wind data at hub height is generally ideated for simulation. Recently, due to the increase in the size of the wind turbine, it is difficult to measure wind data of hub height by the cylindrical observation tower. Therefore, lattice tower mast is adopted and there are cases where high altitude measurement is performed instead of cylindrical tower mast. However, even in case of measuring wind data using lattice tower mast, there are some uncertainty of flow distortions by tower shadowing. This paper shows a study on wind speed correction method of lattice tower mast using CFD simulations (Fluent). As a result of performing the wind speed correction using the inflow wind speed ratio by CFD calculation, the uncertainty of corrected wind speed fell by less than 1 % which is recommended by IEC 61400-12-1.

1 0 0 0 OA 水府志料

著者
小宮山昌秀
出版者
巻号頁・発行日
vol.[19],

1 0 0 0 OA 聚學軒叢書

著者
清劉世〓輯
出版者
劉世〓校刊
巻号頁・発行日
vol.第5集第75册, 1903
出版者
巻号頁・発行日
vol.[64] 四十六 文化十一戌年 二冊ノ内下,
著者
江原 宏 HARLEY Madeline M. BAKER William J. DRANSFIELD John 内藤 整 溝田 智俊
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.121-126, 2006

サゴヤシ (<I>Metyoxylon sagu</I> Rottb.) の種内形質変異を検討するため, インドネシアの西パプア (イリアンジャヤ) に生育する有刺folk varietyおよび西スマトラに生育する無刺folk varietyの乾燥標本から得た花粉の形態を調査比較した.両folk varietyとも1個体に両性花と雄花の両方を着生し, いずれのfolk varietyでも両性花と雄花のサイズに大きな違いはなく, 雄花では雌蕊は退化していた.両性花と雄花の両方とも花粉を生じ, SEM観察したところ, 花粉粒は短赤道軸上に2つの発芽孔を有する長楕円形であった.花粉形状に変異がみられたが, それは花粉壁 (エキシン) の収縮や膨張の程度の違いによるものと考えられた.また, 両folk varietyの両性花, 雄花とも花粉粒のテクタムは滑らかで疎らに穴が散在していた.このように, 花粉の外壁形質, 花粉の形状などいずれも両folk variety間に差はみられないことが明らかとなった.