1 0 0 0 OA 肖像集 3

著者
〔栗原信充//画〕
出版者
巻号頁・発行日
vol.佐々木文山・木村重成,
著者
吉武 哲信 梶田 佳孝 出口 近士 寺町 賢一 梶原 文男
出版者
九州工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、都市計画にもとづくまちづくりのウェイトが低下し、都市じまい的なまちづくりを志向する地方小規模自治体が存在することを、都市計画マスタープラン(都市MP)策定の意義に対する自治体の認識を調査・分析することによって明らかにしたものである。九州、中国、四国地方を対象とした調査の結果、都市MP未策定においてもデメリットがないものの、都市計画事業の実施に都市MPを関連づけて策定することが多いこと、一方で新規の都市計画事業や民間開発が想定できない状況では、都市MPを充実させるインセンティブは働かず、総合計画や区域MPで都市の将来像を緩やかに示すことを望む自治体が存在することが明らかになった。
著者
大城 和也 廣瀬 孝 Oshiro Kazuya Hirose Takashi 琉球銀行 琉球大学法文学部
出版者
沖縄地理学会
雑誌
沖縄地理 (ISSN:09166084)
巻号頁・発行日
no.15, pp.27-46, 2015-06

本研究では,沖縄島に分布する年代や岩相の異なる2 種類の石灰岩地域の湧水地点において約半年間にわたり水文観測を行なった.その結果,多孔質な第四紀琉球石灰岩地域にある志喜屋の湧泉と緻密な古期石灰岩地域にある具志堅大川との間には,降雨流出特性や水質に違いがみられた.基底時における単位面積あたりの流量は,古期石灰岩地域のほうが多く,カルシウムイオン濃度は琉球石灰岩のほうが高かった.また,降雨イベント時の流量変化をみると,具志堅大川では,台風接近時の300 mm を超えるような,暴風雨時にのみ流量に大きな変化が現われ,一方,志喜屋の湧泉では,数10 mm から数100 mm にいたるほとんどの降雨イベントにおいて降雨に速やかに対応した流量の増加がみられた.また,降雨イベント時における流量の減衰は,具志堅大川では,1 日程度と速やかであるのに対し,喜屋の湧泉では,定常時の流量に戻る期間は数日から数週間を要し,ピーク流量の値が大きいほどその時間は長かった.このような違いは,具志堅大川では,岩体の割れ目だけが主な水の通り道となっているのに対し,志喜屋の湧水では,琉球石灰岩自体の透水性が高いために,割れ目だけではなく岩体自体が風化層のような役割をしたためであるとともに,地質構造の違いによる地下水システムの違いによると考えられた.
著者
横田 雅紀 安部 雄太郎 山城 賢 橋本 典明 永井 紀彦
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海洋開発論文集
巻号頁・発行日
vol.24, pp.435-440, 2008

The current measurements have been carried out by NOWPHAS at several stations in the coastal area around Japan since 1996. In the data, temporal but simultaneous changes in residual currents were recognized at several stations in the Japan Sea side. The cause of this temporal change was deduced to be due to the strong currents caused by typhoon approach. In this study, attention was paid especially on the period of typhoon approach, and the occurrence characteristics of the strong currents in the offshore area was investigated based on the data of wind speed, the atmospheric pressure and the typhoon track provided by Japan Meteorological Agency.<BR>As a result, it was found that typhoon approach contributes to the generation of the offshore strong current in many cases. In addition to this, it was also found that the current velocity increases in the area where wind blows for a long time in the same direction. Furthermore, it was also observed that the strong current is likely to appear at more than two stations during the typhoon.
著者
西田 修三 中辻 啓二 宮本 豊尚 清水 隆夫 坂井 伸一 松山 昌史 坪野 考樹
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海岸工学論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.1441-1445, 2005

大阪湾奥部においてDBF海洋レーダーを用いた流況観測を実施し, 収集されたデータを基にレーダーの特性を明らかにするとともに, 沿岸域の表層流動構造に及ぼす出水や風の影響について解析を行った. また, 台風時の観測データを用いて, レーダーによる波浪情報の推定についても, その適用性を検討した. その結果, 日スケールの流況には出水や風の影響が現れるが, 15日間の残差流には, 吹送流の影響はほとんど見られなかった. また, 台風接近時のレーダーのスペクトルデータを用いて海上風や波高の推定を行ったところ良好な結果が得られた. しかし, 風速5m/s以下ではS/N比の低下により波浪情報の抽出は困難となり, 20m/s以上では計測レンジの低減が生じることが明らかとなった.
著者
澤田 律子 小寺 浩二
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.161, 2011

<B>I はじめに</B><BR> 周囲を海域に囲まれた島嶼の環境では、表流水は即座に海洋へと流出し、それと共に様々な物質が同時に海洋へと流出している。中でも亜熱帯気候に属する八重山諸島では、島の周囲にはサンゴ礁等が発達し、貴重な環境が形成されているため、島を流下し、海洋へと流出する陸水が沿岸域に及ぼす影響は大きい。石垣島においては赤土流出が以前から問題視されており、名蔵川や轟川の土砂や栄養塩の流出解析が流域単位で行われているが、本研究は流域単位にとどまらず、陸水を広域的にとらえ、その季節変動や降雨イベントによる変動を明らかにすることを目的とする。<BR><B>II 対象地域概要</B><BR> 東京から2000kmの距離に位置し、人口、産業の面から見ても八重山諸島の中でも中心的な島として存在する。気候は亜熱帯海洋性で、平均気温は23.7℃、平均降水量は2127.2mmであり、梅雨期と台風時の降雨が年間降水量の6割を占める。北部には県最高峰の於茂登岳(525.8m)を始めとする於茂登連峰が連なり、雨の降り方に地域差が見られる。一級河川は存在せず、主要河川には宮良川、名蔵川、轟川が挙げられ、その他には大小100ほどの名前のついた川や沢が存在する。人口は南部に集中する。<BR><B>III 研究方法</B><BR> 石垣島の諸河川約90地点において2009年2月より、約3か月に1回の頻度で計8回の現地水温観測を実施し、2010年9月の台風接近時には宮良川流域の5地点で3時間ピッチの集中観測、9点で24時間ピッチの観測を実施した。観測項目は、水温、電気伝導度(以下EC)、DO、TURB、TDS、pH、RpH、流量で、サンプルを用いて、イオンクロマトグラフによる主要溶存成分測定、TOC分析計による全溶存炭素量分析を行なった。月一回の頻度で、河川水と降水のサンプリングも実施している。<BR><B>IV 結果と考察</B><BR> 標準偏差が20以下と変動が小さい地点は於茂登岳周辺部に集中し、変動が大きい地点のECの地点平均値は高いことが特徴として挙げられる。石垣島の水質組成は主にアルカリ土類炭酸塩型に分類される。大半がCa-HCO<SUB>3</SUB>型のパターンを示し、特に顕著なのが轟川で、石灰岩地域の特徴が表れたと思われる。一部でNa-Cl型と特異な性質を示すが、これはCa<SUP>2+</SUP>、HCO<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP>の含有量が少ないだけでありNa<SUP>+</SUP>、Cl<SUP>-</SUP>の含有量はCa-HCO<SUB>3</SUB>型の他の地点と同程度である。<BR>降雨後には、ECは急激に減少し、9月4日の正午ごろEC250μS/cm以下の最小値が観測された後、ECは増加し始めるが、平常値までの回復には数日間の時間を要した。下流より川原橋(支流の振興橋)、ハルサ農園前(水路)、仲水橋、竿根田原橋と分布しているが、竿根田原橋、仲水橋、川原橋という順で上流ほどECの回復速度が早く、下流に近づくにつれて回復は緩やかなスピードで起こっている。それに連動してCa<SUP>2+</SUP>、Mg<SUP>2+</SUP>、Cl<SUP>-</SUP>も増減しており、地点によってはNa<SUP>+</SUP>、SO<SUB>4</SUB><SUP>2-</SUP>も増減している。降雨イベントによるECの変動は降雨に伴う溶存物質の流出が引き起こしているが、地点によってその大きさに差異が生じていることから、土壌成分が流出しているところと、していないところが存在することが分かった。<BR><B>V おわりに</B><BR> 雨量強度に対する土壌流出の関係性が見いだせれば、降雨時のECの値から雨量を算出することが可能となる。傾斜や地質といった様々な要因から、土壌成分の流失強度を導き、河川のECと雨量の関係を明らかにしていく必要がある。<BR><B>参 考 文 献</B><BR>澤田律子・小寺浩二(2010):八重山諸島石垣島諸河川の水質変動に関する研究,陸水物理研究会発表会,.
著者
島田 玄太 関 克己 野原 威一郎 小栗 保二 関本 恒浩 水口 優
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.586-590, 2002

本研究では (1) 汀線近傍の砂面高及び遡上波の水面変動を連続して捉えることが可能な観測システムを開発設置し,(2) それにより得られた台風接近に伴う大規模侵食のデータを基に, 地形変化の実態を報告し, その生じる原因を考察する.その解析から以下のことが分かった.(1) 大規模侵食が1時間強で生じること,(2) 侵食は満潮になる直前に生じていること,(3) 遡上波1波ごとに見た結果, 遡上域岸側では数波の遡上波によってのみ急激な砂面低下が生じていた.侵食の要因としては潮位を含む平均水位の上昇, 正の大きな水位変動を持つ長周期波と風波の3者のタイミングの良い合成によって, 遡上波がバーム頂を大きく超えることが引金となることが確認された.
著者
前田 剛希 下地 格 宮城 克浩 手登根 正 下地 浩之 上地 克美 知念 潤 伊志嶺 弘勝 砂川 正幸 まえだ ごうき しもじ いたる みやぎ かつひろ てどこん ただし しもじ ひろゆき うえち かつみ ちねん じゅん いしみね ひろかつ すながわ まさゆき Maeda Goki Shimoji Itaru Miyagi Katsuhiro Tedokon Tadashi Shimoji Hiroyuki Uechi Katsumi Chinen Jun Ishimine Hirokatsu Sunagawa Masayuki 沖縄県農業研究センター 沖縄県農業研究センター宮古島支所
出版者
沖縄農業研究会
雑誌
沖縄農業 (ISSN:13441477)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.3-16, 2015-02-12

宮古島は台風常襲地域であり,台風通過後,海岸付近の圃場では,サトウキビが葉の枯れ上がりや裂傷などの潮風害を受けている様子が観察される.多くの農家は,潮風で葉に付着した塩分を洗い流す目的で,台風直後はスプリンクラーによる除塩散水を行う.しかしながら,実際には葉に付着した塩分がサトウキビの生育に及ぼす影響については不明な点が多い.また,除塩に必要な散水量も除塩の効果自体不明である.そこで本研究では,生育旺盛期の7月下旬と登熟期の11月上旬に,春植えサトウキビに高濃度塩水を散布して葉の枯れ上がりを人工的に再現し,その後の生育や収量,晶質の変化を調べた.あわせて,塩分に曝されたサトウキビに生じる葉の枯れ上がりや,品質変化に対する除塩散水の効果を調べた.また,実際の台風時の塩分暴露による影響を考察するための資料として,台風接近時の飛来塩分量をドライガーゼ法で測定した.試験の結果から次の知見が得た.1)塩化ナトリウム(NaCl)濃度8.8% (葉面付着塩分量とし30FLg-NaCleq./cm_2) 以上の塩水散布により,サトウキビに葉の枯れなど目視で判断できる生育障害を人工的に発生させられる事が明らかになった.2)生育旺盛期の塩水暴露による葉の枯れ上がりは,登熟期までに葉が回復する事から糖度に対する影響は小さいと推察さたが,茎の伸長を一時的に抑制した.3)登熟期の塩水暴露による葉の枯れ上がりは,生育緩慢で茎の伸長がほとんど停止している時期なので,収量への影響は小さいが,糖度低下の原因になる事が推察さた.4)10mm以上の散水で,サトウキビの葉に付着した塩分を約80%程度除塩できた.

1 0 0 0 脇役本

著者
濵田研吾著
出版者
筑摩書房
巻号頁・発行日
2018
著者
宇野 宏司 柿谷 茂貴 辻本 剛三 柿木 哲哉 出口 一郎 有田 守
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
地球環境シンポジウム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.16, pp.35-40, 2008

淡路島南西部に位置する吹上浜を対象に, 過去36年間の航空写真を用いて, 砂浜面積および護岸から汀線までの距離の経年変化を把握した. また, 飛砂・漂砂を考える上で重要となる吹上浜周辺の風特性について把握するため, 気象庁の風向風速データを整理し, それを用いた日飛砂量の推算を行った. その結果, 吹上浜においては過去36年間にわたり, 砂浜面積, 護岸からの汀線距離ともに動的に安定した砂浜であると判断された. また, 現地の平均風速は概ね3m/s程度であり, この程度の風では粒径0.1mm程度の飛砂しか起こりえない. 一方, 台風接近や冬季風浪により10m/s以上の風が出現することもわかった. さらに, 月別平均風速および出現風向特性を考慮した飛砂量計算では, 春季から夏季にかけて南から北方向, 冬季は西から東方向への飛砂が卓越することが明らかにされた.
著者
遠藤 伸彦 松本 淳
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

旧フランス領インドシナの歴史的気象資料の画像データを作成し,20世紀全体での降水特性の長期変化を明らかにするための基盤となる降水資料のデジタル化作業を行った.1890年代後半から1941年の期間と1949年から1954年の期間について月降水量・月統計値を, また1911年から1930年の期間と観測原簿の存在する期間については日降水量をデジタル化した.デジタル化を実施した15地点である.<br><br>デジタル化した降水資料の品質を確認するため,複数の資料が存在する場合には,日降水量から求めた月降水量・降水日数・月最大日降水量を月報・年報の掲載値と比較した.その結果,手書きの観測原簿の読み間違えや入力の誤り等の問題の多くを発見・修正することができた. 一方で資料間の不整合もいくつか確認された.例えば1902年7月11日にHaNoi で558 mmの降水が観測された.観測原簿には台風接近に伴う極端な降水であると記載されており,たしかな観測値と考えられるが,後年の年報等に記載の Ha Noiの既往最大日降水量とは値が異なっている.旧仏印気象当局が,Ha Noi観測所の移転等に伴う統計切断を行ったのかもしれない. 1999年の11月3日にHue で 977.6 mm の降水が観測されたが,今回デジタル化した15地点の観測値の中でも最大の日降水量であることが確認された.さらに日降水量が500 mmを越える観測がベトナム中部の観測所で複数回観測されていることが明らかとなった.
著者
土持ゲーリー 法一
雑誌
大学教育論叢創刊号 = Bulletin of University Education Center, Fukuyama University Studies in Higher Education (No.1) (ISSN:21893144)
巻号頁・発行日
no.1, pp.139-153, 2015-03

平成26年8月9日(土)の午後1時から本学1号館1階の大講義室において「第1回福山大学教育改革シンポジウム」が開催された。2部構成の同シンポジウムの前半には、帝京大学高等教育開発センター長の土持ゲーリー法一教授による講演が行われた。後半では、本学の尾田温俊(経済学部教授)、渡辺浩司(人間文化学部准教授)、脇忠幸(人間文化学部講師)、井上裕文(薬学部准教授)4氏による地域社会との連携に関する事例報告が行われた。土持教授の講演に対する学内外の関心は高く、台風接近という悪条件にもかかわらず168名の多数の参加者があった。講演会の実施状況に関する報告は本学ホームページに見ることができるが、要望も多いことから、ここでは土持教授の協力を得て、講演内容ならびにその後の質疑応答をすべて掲載する。