著者
横尾 信夫 佐藤 文泰 桐原 順子 横山 融 池ケ谷 耕司 永倉 正彦 藤井 節郎
出版者
一般社団法人 日本臨床化学会
雑誌
臨床化学 (ISSN:03705633)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.8-12, 1985-02-25 (Released:2012-11-27)
参考文献数
13
被引用文献数
1

The effect of chymotrypsin inhibitors on the intestinal absorption of insulin was investigated in conscious and unrestrained rabbits. Insulin at a dose of 25U/kg with 10mg/kg of chymotrypsin inhibitors was administered intraduodenally via an indwelled catheter. The blood glucose level was decreased following an administration of insulin in combination with each chymotrypsin inhibitor. The order of the effect on the intestinal absorption was related with the order of chymotrypsin inhibitory activity. Maximal decrease was observed when insulin was administered with such a strong inhibitor as FK 448, [4-(4-isopropylpipe-radinocarbonyl) phenyl 1, 2, 3, 4-tetrahydro-1-naphthoate methanesulfonate], whose IC50 value was 7×10-7M, and the decrease of the glucose level was 25%, compared with the level before administration. The effect of inhibitors which inhibit both chymotrypsin and trypsin was almost the same with that of chymotrypsin specific inhibitors.
著者
横尾 信夫 服部 英三 平田 光輝 渡辺 好一郎 佐藤 文泰 永倉 正彦 藤井 節郎
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.107, no.9, pp.732-737, 1987-09-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

Synthesis of water-soluble chymotrypsin specific inhibitors was attempted to study the roles of chymotrypsin-like enzymes in vivo. Previously we reported that the esters of carboxylic acid containing a condensed ring showed stronger activity than those containing a single ring system. Then we synthesized 4-substituted phenyl esters of carboxylic acid containing a condensed ring, such as tetralin, naphthalene, indole etc., and their inhibitory activities were compared. Among these compounds, esters of tetralin-1-carboxylic acid (FK-448) and 1-naphthylacetic acid showed the strongest activity, and their IC50 values were 8×10-7, 5×10-7 M, respectively. Tetralin-2-carboxylate and 2-naphthylacetate inhibited weaker than 1-analogues. Esters of basic quinoline carboxylic acid and bulky carboxylic acids containing a three-ring system inhibited poorly. Chymotrypsin produced equimolecular 4-substituted phenol rapidly and thereafter the amount of 4-substituded phenol increased slowly, when incubated with FK-448 at 37°C.

1 0 0 0 OA 触留

出版者
巻号頁・発行日
vol.第43冊, 1000
著者
矢田 和也 出口 潤子 高橋 順一
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.129-136, 2017-01-25 (Released:2017-01-27)
参考文献数
4

本研究においては,ブラジャーを対象に,CAE技術を用いた商品設計技術を構築することによ,商品機能の発現の原理解明を行い,既存の設計技術では両立が困難であった「防振性」と「快のトレードオフの関係を解決し,着用快適性の高いブラジャーの開発検討を行った. 人体及びブラジャーの3次元有限要素モデルを構築し,着用シミュレーションを行い,仮想的に験を繰り返すことで,着圧の上昇を抑えつつも,高い防振性を有する最適な商品構造を導く可能なことを明らかにした.また,シミュレーション結果と実際の着用試験による結果の比り,高い整合性も見られたことから,CAE技術による商品設計技術の有用性も明らかにすができた.

1 0 0 0 OA 琉球植物圖録

著者
伊藤篤太郎 稿
出版者
伊藤篤太郎
巻号頁・発行日
vol.[15], 1800
著者
福岡 安則 黒坂 愛衣
出版者
埼玉大学大学院文化科学研究科
雑誌
日本アジア研究 : 埼玉大学大学院文化科学研究科博士後期課程紀要 = Journal of Japanese & Asian Studies (ISSN:13490028)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.121-152, 2011

中村秀子さん(仮名)と村田直子さん(仮名)は、大阪府で生まれ育った姉妹である。秀子さんは1934(昭和9)年生まれ。直子さんは1937(昭和12)年生まれ。聞き取りは、2006(平成18)年3月、秀子さんの自宅でおこなわれた。聞き取り時点で、秀子さんが72歳、直子さんが68歳。聞き手は、福岡安則と黒坂愛衣。この姉妹の語りは、父と兄という男の働き手がハンセン病療養所に「強制収容」されたあとの、悲惨な暮らしぶりをあますところなく証言している。食べるに事欠いた話。遊び相手は誰もいなくなった話。そして、姉は小学校4年で学校へ行くのを止めて、近くの被差別部落の零歳な工場に働きに行った。誰も相手にしてくれない状況のなかでも、近所の素麺屋のおばさんひとりが、素麺の切れ端をこっそりと取っておいてくれたおかげで、生きながらえたという。また、部落のひとたちも、温かかったという。絶望のなかでの一縷の救い、というべきか。戦後まもなく父は邑久光明園で死亡し、ほどなく母も体を壊して死ぬ。姉妹は、「絶対に、こっから動くもんか」と、開き直って生地で生活しつづける。しかし、それは、もとは人の住むところではない「納屋」での暮らしであった。妹は、ひとの勧めで結婚するが、父や兄のことが「バレはしないか」と怯えて暮らす毎日だったと語る。姉妹ふたちの語りは、<意地>と<怯え>という主題を繰り返しくりかえし述べるものとなっている。――ロンド形式の音楽のように、繰り返し同じ主題に立ち返っていく。それだけ、<意地>と<怯え>の想いは、積もり積もったものとなっていて、この聞き取りで噴き出してきたのではないかと思われる。それゆえ、強引な編集によって、時系列にそって筋の通った物語に編み直してしまうことは避け、つねに過去に立ち戻りつつ語られていくという、ふたりの語りの原型をできるだけ保つように留意したことをお断りしておきたい。そしてまた、邑久光明園から多摩全生園に移った兄へのいたわりの話がつづく。それは、兄のどんな我が儘をも受容してきた妹たちの気持ちのあらわれとして語られている。最後は、やっとハンセン病遺族・家族の会である「れんげ草の会」の人たちと出会えたことの喜びが語られる。同時に、家族の立場で国の「隔離政策」に苦しめられてきたことへのお詫びとして、わたしたちの老後を「ハンセン病療養所」で面倒みてくれても当然ではないか、という要望も吐露される。

1 0 0 0 OA 刀劔押形

出版者
巻号頁・発行日
vol.[3],
著者
篠田 義彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.230, pp.108-111, 2003-11

伊藤雅俊が物心ついた時、家業は煮豆屋だった。今の武蔵小山商店街(東京・目黒区)である。煮豆屋という業種は既に姿を消したが、近いものを挙げれば、作り売りの惣菜店になろうか。 前夜遅くまで掛かって仕込みをし、朝早く起き出して、煮豆をはじめ各種のおかず類を作る。労をいとっていたのでは成り立たない小さな商いである。
著者
大塚 清恵
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編 = Bulletin of the Faculty of Education, Kagoshima University. Cultural and social science (ISSN:03896684)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.97-123, (Released:2016-10-28)

本稿は、鹿児島大学教育学部研究紀要(人文・社会科学編)第58 号に掲載された「日本・イスラエル比較文化研究 ―日猶同祖論考―」の続編である。一般的に「秦氏」と呼ばれる3 世紀末から5 世紀にかけて朝鮮半島から渡って来たシルクロード渡来人は、時代を超越した高度な知識と技術を持っていた。彼らは、古代日本に技術革命をもたらし、政治・宗教・生産活動・文化を大きく発展させた殖産豪族集団である。この論文は、古墳文化、飛鳥文化を築いた渡来人がイスラエル系であったことを詳述した後、なぜ突然彼らが大挙して極東の島国にやって来たのか?なぜ4 世紀から5 世紀にかけて一見無意味な巨大古墳を現在の大阪の地に築いたのか?なぜ北九州と畿内が秦氏の拠点なのか?なぜ全国各地に奇妙な三本鳥居の神社を建てたのか?という日本史の謎に対して大胆な一つの仮説を立てた。