著者
米田 力
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.178-179, 2014-04-20 (Released:2017-06-16)

国際的にも理科の学力向上の必要性が示され,日本でもいわゆる理科離れに対応した授業の展開が中学校の理科でも必要になってきているが,一方で,教育困難校といわれるような学校では,理科に興味を向けさせることすら容易ではない。そこで,理科通信(以下Science Times)と名づけた補助教材を活用した授業を展開し,その際,教科書に載っていない項目であっても積極的に取り上げた。さらに,生徒の興味・関心の向上について調査を行い,理科の学習において,科学的事象に強い興味・関心を持った生徒や,意欲的に学習に取り組む生徒の増加が見られた。筆者が行っているこのような試みについて紹介する。
著者
浄厳
出版者
庄左衛門
巻号頁・発行日
vol.[6], 1682
著者
浦野 茂
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.492-509, 2013

本稿は, 発達障害をもつ高校生を対象にした社会生活技能訓練 (SST) においてその参加者たちがこの訓練に抵抗していく事例を検討する. とりわけ本稿は, 社会生活技能訓練とそのなかでの抵抗について, それぞれの実践を組み立てている手続きを記述することを通じ, 発達障害者に対する制度的支援の実践が当事者に対していかなる行為と自己アイデンティティの可能性を提供しているのかを明らかにする.<br>制度的実践を介した医学的概念とその対象者の行為およびアイデンティティとの関係については, 医療化論の視点からすでに批判的検討がなされてきた. しかしこうした批判的視点にあらかじめ依拠してしまうことは, 発達障害者と呼ばれる人びとがこの概念に基づいて行いうる実践の多様なあり方を見失わせてしまう. したがって本稿はこの視点からひとまず距離をとりながら, この実践を構成している概念連関の記述を試みる.<br>この作業を通して本稿が見出すのは, 医療化論の視点とは対立する次の事態である. すなわち, 発達障害者への制度的支援の実践は, その参加者が発達障害の概念を批判的に捉え返していくための可能性をも提供しており, したがってまたこの実践のあり方に抵抗し, さらにはそれをあらためていく可能性をも提供しているという事態である. これに基づき本稿は, 当事者のアイデンティティ形成とその書き換えの積極的な契機として制度的支援の実践を捉えていく必要のあることを示すことになる.
著者
東﨑 康嘉 松下 直矢 隅谷 悠司 後藤 卓也 田中 智之
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.854, pp.17-00272-17-00272, 2017 (Released:2017-10-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1

Power transmission systems using gears require both large capacity and miniaturization. As a result, the gears used in power transmission need to be strong enough to withstand high loads and high engine speeds. Because surface damage and temperature are related, it is very important to know the surface temperature of gears in operation. However, measuring the surface temperature of gears in operation is difficult. As an effective means to measure the surface temperature, method of using dissimilar metals is known. The voltage proportional to surface temperature was produced by contacting dissimilar metals. This is known as Seebeck effect. The authors tried to use two simple ferrous metals. In this study, S55C (Carbon steel) and SUS316 (Stainless steel) were selected to dissimilar metals. Both dissimilar metals were heat-treated and surfaces were hardened. SUS316 was performed plasma carburizing process and S55C was performed induction hardening. As for the gear, it is known that the two or more teeth will mesh simultaneously. In order to remove the influence of the number of tooth in operation, the gear of two sheets were made into the one structure meshed by turns (combined lacked gear). When making the gear of two sheets into one structure meshed by turns. The experiments were operated on maximum condition of contact pressure 1.47GPa in a pitch point. As a result, surface temperature measured almost successfully by combined lacked gear by SUS316 plasma carburizing process and S55C induction hardening. When we compared the experimental values and the theoretical values using Blok's formula, surface temperatures on gear teeth values were largely same.
出版者
日経BP社
雑誌
日経systems (ISSN:18811620)
巻号頁・発行日
no.257, pp.33-37, 2014-09

セキュリティ対策は本来、守りたいものや対策の目的によって多様な選択肢がある。だが、経営層や顧客への説明がしやすいことから、流行りのソリューションに陥りがちだ。インターネット イニシアティブの根岸征史氏(サービスオペレーション本部 セキュリ…
著者
上野 直樹
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.399-407, 2011-12-20 (Released:2017-07-27)
被引用文献数
1

この論文では,ソフトウェアにおけるオープンソースを中心に野火的活動における社会的なつながりのあり方を「オブジェクト中心の社会性」および有形,無形の資源の「交換形態」に焦点を当てて明らかにする。また,こうした作業を行った上で,学習を見る観点の再定式化を試みる。ここで言う野火的な活動とは,分散的でローカルな活動やコミュニティが,野火のように,同時に至る所に形成され,ひろがり,相互につながって行く活動をさしている。野火的な活動は,Wikipediaの編集やLinux開発の例に見られるように,制度的な組織や地域コミュニティを超えて多くの人々が協調して何かを生み出すピアプロダクションという形で行われている。しかし,野火的な活動は,インターネットに限定されるものではなく,例えば,赤十字,スケートボーディングや地域における街づくりのための市民活動といったものの中にも見いだすことができる。また,「オブジェクト中心の社会性」とは,社会的ネットワークは,人々だけから構成されているのではなく,むしろ,共有するオブジェクトによって媒介されたものだという理論的観点である。
著者
ビエッロ D.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.32-38, 2008-02

2004 年に米エネルギー省と国防総省は「信頼性のある代替核弾頭(RRW)」計画を打ち出した。製造以来,兵器庫に長期間保管され,老朽化した核弾頭は適切に作動しない恐れがあるとして,一部を新しいものに交換するというのだ。
著者
大礒 幸雄
出版者
JAPAN MACRO-ENGINEERS SOCIETY
雑誌
MACRO REVIEW (ISSN:09150560)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.2-7, 1988

宇宙は,大昔から人類の思索の対象,哲学の源泉でもあった。しかし,20世紀後半の自然科学と技術の発達は,この宇宙の神秘のヴェイルを,徐々にではあるが遠慮するところなく引きはがし,人工的に宇宙を利用しはじめている(宇宙時代の到来)。 ミサイルの核弾頭をSDIにより宇宙空間で破壊してどちらが宇宙条約の違反国であるかを論じても後の祭りである。 地球を取り巻く自然は,無限なのではなく,代替性のまったくない超希少資産であることを認識すると,先端科学を駆使する宇宙施設の利用方法(宇宙時代構想―SAI)について,原水爆以上に人類は「畏れ」を払うべきである。 米ソ両国を含めた全世界の経済構造を完全な民需構造に計画することは,衛星センサーとコンピュータにより可能となってきた。各国の経済政策および地球的大規模事業のガイドラインとしての世界経済構造計画を提唱するものである。
著者
Joshua S. Haggard Jennifer B. Haggard Paul A. Oakley Deed E. Harrison
出版者
The Society of Physical Therapy Science
雑誌
Journal of Physical Therapy Science (ISSN:09155287)
巻号頁・発行日
vol.29, no.11, pp.2062-2067, 2017 (Released:2017-11-22)
参考文献数
38
被引用文献数
10

[Purpose] To present a case demonstrating the reduction of progressive thoracolumbar scoliosis by incorporating Chiropractic BioPhysics® (CBP®) technique’s mirror image® exercises, traction and blocking procedures based on the ‘non-commutative properties of finite rotation angles under addition’ engineering law. [Subject and Methods] A 15-year-old female presented with a right thoracolumbar scoliosis having a Cobb angle from T5–L3 of 27° and suffering from headaches and lower back pains. Her curve had progressed over the last two years despite being under traditional chiropractic care. [Results] The patient was treated using CBP structural rehabilitation protocols incorporating mirror image traction, home blocking, corrective exercises and spinal manipulation. The patient was treated 24 times (including 45 home self-treatment blocking sessions) over the course of 15-weeks. Her thoracolumbar curve reduced from 27° to 8° and her headache and low back pain disability improved significantly. [Conclusion] CBP mirror image exercises and traction are consistent with other successful non-surgical approaches and show promise in treating adolescent idiopathic scoliosis.

1 0 0 0 OA 堤蟻叢書

著者
高野武貞 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[65],
著者
星 友矩 砂原 俊彦 Dylo Pemba Paul Banda 皆川 昇
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
日本衛生動物学会全国大会要旨抄録集
巻号頁・発行日
vol.64, pp.80-80, 2012

マラリアはアフリカ諸国にて重要な健康問題である.マラリア対策の手段として蚊帳は広く受け入れられている.しかし,蚊帳を入手しても利用をしない現地住民が居ることも事実であり,彼らに蚊帳利用を効果的に促す教育手法が探索されている.蚊帳が無料配布されたマラウイ共和国チルワ湖南西に位置する 2つの村にて,十分な蚊帳を配布したにも関わらず蚊帳を利用していない人が居た36世帯(対象 96名)対象世帯をランダムに3群(コントロール群,既存の教育を実施した群,蚊を見せる教育を実施した群)に分けて教育介入を行った. コントロール群には一切教育は提供せず,残りの2群には一般的な印刷教材を用いた教育を行った.教育提供後の同日夜間,各世帯にてCDCライトトラップを用いて蚊の採集を行った.翌朝 トラップ回収時に蚊の形態について記された印刷教材を用いながら教育を行った.蚊を見せる教育群には,印刷教材と共に採集された蚊を見せたが,既存の教育群には採集された蚊は見せず,印刷教材のみ用いた.各群にて知識の向上は認められなかったが,蚊帳の使用は蚊を見せる教育を行った世帯のみにおいて有意に向上した.

1 0 0 0 OA 記事条例 78巻

出版者
巻号頁・発行日
vol.[67] 六十六 怪敷品取引致候訴ニ附属之書付,

1 0 0 0 OA 日章旗考

著者
真田鶴松 著
出版者
帝国教育会
巻号頁・発行日
1911

1 0 0 0 OA 国の光

著者
大日本国旗会 編
出版者
大日本国旗会
巻号頁・発行日
1934
著者
岡崎 好子 早川 俊治
出版者
千葉県畜産総合研究センター
雑誌
千葉県畜産総合研究センター研究報告 (ISSN:13469746)
巻号頁・発行日
no.4, pp.17-23, 2004-11

堆肥の流通状況等を調査し、以下の結果を得た。1.堆肥化施設の保有状況から各家畜ともに堆肥舎や堆肥盤を利用した堆積・切返しによる堆肥生産割合が高かった。その他の堆肥化施設では、乾燥施設や開放発酵施設による機械攪拌は採卵鶏や乳用牛で、密閉型発酵施設は、豚や採卵鶏の利用が多かった。2.堆肥の仕向先は、乳用牛や肉用牛は経営耕地内還元が70%、50%であり、反対に採卵鶏や豚では70%?60%が販売・譲渡であった。3.堆肥の販売は各家畜とも個人販売がほとんどであるが採卵鶏やブロイラーでは地域内だけでなく近隣市町村、県内外の販売や業者販売、農協など外部販売もあった。バラ堆肥(トン)価格は、乳用牛では無償譲渡が50%前後で、採卵鶏が4312円、乳用牛が2754円であった。4.全国養豚基礎調査(千葉県)結果から養豚農家が堆肥利用促進のために行っていることは、耕種農家までの運搬(50%)、堆肥の散布(10%)と6割が運搬・散布を行っていた。また、堆肥運搬や散布はサービスとして行っており、堆肥の成分分析や情報提供の取り組み方に販売農家と無料配布農家で違いがみられた。5.聞き取り調査から、販売が良好な事例では運搬・サービスはもちろんのこと家庭菜園用では堆肥の見本を置く、パンフレットの作成や利用方法の指導サービスを行っていた。
著者
藤谷 亮一
出版者
Japan Society of Material Cycles and Waste Management
雑誌
廃棄物学会誌 = WASTE MANAGEMENT RESEARCH (ISSN:09170855)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.201-206, 2008-09-30
被引用文献数
1

地球温暖化を防止するためには, 今の生活スタイルを環境にやさしいエコライフスタイルに変えていくことが必要であるが, レジ袋の削減はその大きな第一歩であり, 大切な足がかりとなるものである。<BR>このため, 平成20年5月に神戸で開催された主要8ヵ国環境大臣会合でもレジ袋削減運動を世界に広げる行動計画が合意されるなど, 国内外でレジ袋削減への関心が高まるなか, 富山県では, 今年4月から全国で初めて県内全域でスーパーマーケットなどのレジ袋の無料配布取止め (いわゆる「有料化」) に踏み切り, 4月1ヵ月間のマイバッグ持参率が93%に達するなど, 多くの県民のご理解とご支持が得られている。<BR>さらに, 県ではマイバッグ持参を一過性のものでなく, 県民生活の中でごく当たり前のライフスタイルとして定着させるため, レジ袋削減推進協議会と連携・協力して, 県民総ぐるみの「ノーレジ袋県民大運動」を展開している。
著者
細野 安希恵 清水 正雄 足立 雅樹
出版者
Japan Society of Ningen Dock
雑誌
人間ドック = Ningen dock : official journal of the Japanese Society of Human Dry Dock (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.537-540, 2010-09-30

<b>目的:</b>男性受診者の混在する健診において,女性受診者がより安心して検査に集中できる環境作りの一つとして健診ブラの導入を検討したので報告する.<br><b>方法:</b>対象は平成20年12月1日より平成21年2月20日までに当センターを受診した女性受診者595名.健診ブラ使用にあたっては実施の旨を説明した文書を事前に郵送.使用希望者に対して使用経験についてのアンケート記入を条件に無料配布した.同時に医師・診療放射線技師による胸部エックス線画像への影響も検討した.<br><b>結果:</b>健診ブラのサイズ・着心地に対する印象は概ね良好であった.しかし,健診ブラに対する認知度・購入意欲は低いことが顕著であった.また,胸部エックス線画像に若干の歪みが認められた.<br><b>結論:</b>健診ブラの使用は女性受診者のサービス向上として有用である.健診ブラを着用することで安心感が増した受診が可能となり,レディースドックの代替案の一つとして期待される.一方,着衣枚数の増加から脱衣を必要とする検査では着脱に時間がかかった.受診者の購入意識が低いため,導入時にはコストパフォーマンスが問題になると予想される.胸部エックス線画像の読影への影響はほとんどなかった.<br>