著者
中井 良育 ナカイ ヨシヤス Nakai Yoshiyasu
出版者
同志社大学政策学部・総合政策科学研究科政策学会
雑誌
同志社政策科学院生論集 = Doshisha policy and management review
巻号頁・発行日
vol.3, pp.39-56, 2014-01-10

研究ノート(Note)本稿では、介護サービスの未利用者の現状とその要因を捉え、介護サービス未利用者が抱える課題を明らかにするため、福岡市で実施された高齢者実態調査結果を基に性別、要介護度、年齢、世帯構成の側面から分析を行った。その結果、介護サービスの利用に至らない要因には、介護保険制度における介護サービスの利用制限、加齢や疾病による活動意欲の低下、介護保険制度に対する理解不足以外に、社会関係の希薄化、性的役割分業などの社会的役割規範といった要因が影響を与えている可能性があることが示唆された。
著者
影山 太郎
出版者
関西学院大学
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.74-87, 2003-05-10
著者
渡邉 茂男
出版者
社団法人 繊維学会
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.P_49-P_55, 2010 (Released:2010-04-10)
被引用文献数
1
著者
藤田 英樹
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.168-175, 2012 (Released:2012-06-30)
参考文献数
58
被引用文献数
3 10

IL-22はIL-10, IL-19, IL-20, IL-24, IL-26等と共にIL-10ファミリーに属するサイトカインである.IL-22はCD4陽性T細胞,NK細胞,NKT細胞等の免疫担当細胞より産生され,呼吸器,腸管,皮膚,肝臓などの上皮細胞に作用する.皮膚の表皮角化細胞においては,IL-22は抗菌ペプチドの発現を誘導し自然免疫に関与する.その一方でIL-22は角化細胞の増殖を誘導し表皮肥厚を引き起こすと同時にその終末分化を阻害しバリア機能関連タンパクの発現を低下させる.Th17細胞で高発現されることよりIL-22はTh17サイトカインと考えられてきたが,近年IFN-γ, IL-4, IL-17を産生しない新しいIL-22産生CD4陽性T細胞サブセット(Th22)が発見され,注目されている.Th22細胞は皮膚にホーミングするためのケモカイン受容体であるCCR4とCCR10を発現するが,実際に正常皮膚に存在するとともに,炎症性皮膚疾患患者において末梢血と比べて皮膚病変内に多数見られることより,皮膚の恒常性の維持や皮膚疾患の病態形成に関わっているものと考えられる.これまで著明な表皮肥厚を伴う炎症性皮膚疾患である乾癬においてIL-22の病態への関わりが詳しく研究されてきたが,近年IL-22がアトピー性皮膚炎の病態にも深く関わっていることが明らかになってきた.今後様々な皮膚疾患においてIL-22の病態における役割がより詳しく検討され,IL-22をターゲットとした治療法が開発される可能性がある.
著者
猪爪 範子
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.367-372, 1991-03-31 (Released:2011-07-19)
参考文献数
10
被引用文献数
3

別府市に連なる湯布院町は, 昭和39年の九州横断道路開通を契機にして, 山間の邸びた湯治湯から, 新しい温泉観光地へと飛躍的な展開をとげる. 現在は, 来訪する観光客が年間に300万人を超える有名観光地となったが, もう一方では住民主導型の内発的地域開発によるまちづくり観光地としても希有の集積を果たした.このような状況にある湯布院町の観光地形成の経過を辿り, その課題となるところを明らかにすることによって, 地域に根差した息の長い観光地のあり方を提示する.
著者
土肥 麻佐子
出版者
大妻女子大学人間生活文化研究所
雑誌
人間生活文化研究 (ISSN:21871930)
巻号頁・発行日
vol.2017, no.27, pp.26-32, 2017 (Released:2017-05-12)
参考文献数
9
被引用文献数
5

既製服を簡便にカスタマイズするシステムの開発を目指して,人が着装した衣服をモデル化することを目標とする.第一段階として,人が着装した衣服の身頃部分をモデル化するための方法を検討した.20~35歳の成人女性55名の人体3次元形状データの体幹部上半身を切り出し,身頃部分の凸閉包形状を生成した.次いでランドマークに基づいて相同モデルを生成し,左右対称の身頃モデルに変換した.55体の身頃モデルを主成分分析した結果,「肥り-痩せ」,「身体の厚い-薄い」,「いかり肩で反身傾向-なで肩で屈身傾向」,「乳房の大きさとバストラインからウエストラインにかけての身体の傾斜」,「前肩-後肩」の5つの主成分軸で衣服の身頃部分の形態特徴を説明することができた.いずれも衣服パターン補正のポイントとなる要因である.さらに身頃モデルのメッシュを布目にあわせて修正することにより,人が着装した密着型の衣服の身頃部分をモデル化できることがわかった.
出版者
巻号頁・発行日
vol.103 下総国古川絵図,
著者
Fuxing ZHU Kehui QIU Zhaohui SUN
出版者
公益社団法人 電気化学会
雑誌
Electrochemistry (ISSN:13443542)
巻号頁・発行日
vol.85, no.11, pp.715-720, 2017-11-05 (Released:2017-11-05)
参考文献数
31
被引用文献数
10

Titanium was prepared from TiCl4 in molten NaCl-KCl-NaF salt. The product of the reaction of TiCl4 with NaF was identified using X-ray diffraction, and its electrochemical behavior was studied using cyclic voltammetry and square wave voltammetry. The electrochemical deposition of titanium was investigated during the addition of TiCl4 to NaCl-KCl-NaF melts. The results indicate that Na2TiF6 was first obtained through the reaction of NaF with TiCl4 in the NaF-KCl-NaCl melt, and Na2TiF6 was decomposed to Na+ and [TiF6]2− in the melts. [TiF6]2− was then sequentially reduced to [TiF6]3− and Ti at the cathode, accompanied by chlorine gas emission at the anode and fluoride formation at the cathode.
著者
藤 健一
出版者
日本動物心理学会
雑誌
動物心理学研究 (ISSN:09168419)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.9-14, 2002-06-25 (Released:2011-03-14)
参考文献数
19

野外の自然場面における野生のハトを対象として, オペラント条件づけを試みた。1つの反応キーと1つの強化子提示用のフィーダとを備えた野外用スキナー箱を使用した。飛来する野生のハトを対象として, 漸次接近法によるキーつつき反応の形成を試みた。さらにキーつつき反応を獲得した個体と未獲得の個体との行動上の相互作用について, 検討した。FRサイズが1から40までの定率強化スケジュールを用いた。強化子には, 市販のハト用混合飼料を用いた。飛来する野生のハトの個体識別を, 目視や写真を利用して行なった。実験期間は, 3月から7月にかけての84日間89セッションであった。実験の結果, この期間中のハトの延べ飛来数は628羽, 同定できた個体数は29羽であった。実験者によって2羽の個体が選定され, その個体に対して漸次接近法によるキーつつき反応の形成を行なった。その結果, 1羽は反応形成訓練開始から4セッションめにおいて, もう1羽は3セッションめにおいてキーつつき反応を自発するようになった。漸次接近法による反応形成訓練を受けていない個体の中で, 7個体がキーつつき反応を自発させた。このうちの2羽が, キーつつき反応を維持した。キーつつき反応を形成したハトに対して, 定率強化スケジュールのFR値を徐々に40まで増大させたところ, それぞれのFR値の下で安定した反応を示した。キーつつき反応を維持した個体のうち, 1羽はつがいで飛来していた。そのつがいの2羽のうち, 1羽は常にキーつつきを行い, もう1羽が常に強化子を摂食した。このつがいによるキーつつき反応の累積反応記録は, 1個体の場合とほとんど違いが見いだされなかった。
著者
山北 和之
出版者
The Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
vol.1985, no.157, pp.119-125, 1985 (Released:2010-05-07)
参考文献数
3

This report presents the longitudinal dynamics of underwater towed body system.Firstly, the longitudinal equations of motion of underwater towed body system were derived by treating the cable as lumped parameter system of discrete masses.Secondary, hydrodynamic characteristics of the hypothetical towed body, which is necessary for the analysis, were obtained experimentally. Utilizing above results, the longitudinal equations of motion of underwater towed body system under external disturbances were solved numerically.As the result, dynamic characteristics of underwater towed body system, mainly towed body response to the heaving towing point, were made clear.

1 0 0 0 OA 享保撰要類集

出版者
巻号頁・発行日
vol.[14] 四ノ下 公事裁許之部,
著者
藤沢 信
出版者
THE SOCIETY OF PHOTOGRAPHY AND IMAGING OF JAPAN
雑誌
日本写真学会会誌 (ISSN:18846327)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.1-11, 1955

1954年中に諸外国の雑誌に発表された論文や報道を種にして, 外国での写真の進歩を展望した。どんなテーマに興味があるかは各入によつてちがうだろうが, この展望では, なるべく一般的に興味のあるような題目を選んだ。
著者
熊谷 貴美代 田子 博 飯島 明宏 小澤 邦壽 坂本 和彦
出版者
公益社団法人 大気環境学会
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.10-20, 2010-01-10 (Released:2010-07-29)
参考文献数
40
被引用文献数
5

関東平野の内陸に位置する群馬県前橋市および赤城山において,大気中粒子状物質を粒径別(<2.1μm,2.1-11 μm,> 11 μm)に捕集し,無機イオン成分,炭素成分分析を行った。炭素成分分析では,熱分離法と熱光学補正法の比較により補正を行った。微小粒子濃度の年平均値は,前橋で20.2~22.7 μg/m3,赤城で8.2~10.5 μg/m3であった。微小粒子濃度は春から夏にかけて高濃度となる季節変動を示した。微小粒子における無機イオン成分の96%は,NO3-,SO42-,NH4+であった。前橋も赤城も粒子濃度は同様の変動パターンを示した。前橋では春にNO3-が大きく増加するという特徴が見られた。しかしNO3-は赤城では低濃度であったことから,前橋におけるNH3ガスがNO3-粒子生成に影響していると示唆された。SO42-は夏に高濃度となる変動を示した。赤城でも前橋の8割程度のSO42-が観測され,SO42-粒子は広域的に存在することが分かった。マスクロージャーモデルを用いて,成分濃度から粒子質量濃度を推定した結果,実測値と同等の結果が得られた。モデル推定値から,粒子濃度の成分構成を季節毎に求めたところ,二次生成粒子と有機物が微小粒子の8割を占めると推定された。ECの寄与率は1割程度であった。春は,NO3-,SO42-粒子,夏秋はSO42-と有機物の寄与率が大きいことが分かった。
著者
木森 佳子 須釜 淳子 宮地 利明 中山 和也
出版者
石川県立看護大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の目的は、失敗する可能性の高い目視困難な末梢静脈を可視化する装置開発を最終目的に、近赤外光を用いた静脈透視技術と画像処理技術の課題を解決することである。これらの共通課題は深層静脈の可視化である。静脈透視技術について可視性に影響する光源とカメラと皮膚の位置関係、ナローバンドの効果、偏光フィルターの角度について検討した。その結果、これらの角度等により静脈の見え方は違いがあり最適値付近が明らかになった。画像処理技術の改良によってこれまでのプロトタイプより静脈可視化率が向上した。静脈の深さではなくコントラストの向上が功を奏した。臨床の意見を基に穿刺に有用な画像処理技術も向上した。
巻号頁・発行日
vol.第28冊, 1000

寺社奉行の取り扱った一事件を一冊ごとにその始末を記したもので、各冊の内容は別記のとおりである。34冊(現在45冊に分冊)。
著者
青野 慶久
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.668, pp.52-53, 2017-07-24

インタビュー「ノー残業、楽勝!予算達成しなくていいならね」、「残業時間削減、結局現場にムチャぶりですか」─。ソフトウエア会社のサイボウズが今年5月に打った広告には、こんな挑発的なキャッチコピーが並ぶ(写真1)。多くの会社が取り組み始めた「働き…