著者
大村 拓也
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.641, pp.76-79, 2016-06-13

■ 位置図5月12日深夜、豊洲市場の中心部に歩道橋が架けられた。整備中の環状2号と補助315号の交差点で、移転元の築地市場から南東に2kmほど離れた場所だ。施工はJFEエンジニアリング(写真・文:大村 拓也)❶豊洲市場の水産卸売場棟のそばでは、防潮護岸の工…
著者
多田 耕太郎 寺島 晃也 中村 優 鈴木 敏郎
出版者
日本食品保蔵科学会
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.85-91, 2012 (Released:2013-10-08)

畜産副産物である豚皮を有効利用するため,膨化したスナック様食品へ加工する方法の開発を試みた。その結果,脱毛した豚皮を100℃の熱水に60分間浸漬することにより皮の形状を保持したまま脱脂と豚皮組織の脆弱化を図ることができた。脱脂後の豚皮は80℃で4時間通風乾燥し,水分を約2%まで減少させた後,200℃でフライヤーを用いて油揚あるいはパン用オーブンを用いて焙焼することにより顕著に膨化した。膨化した豚皮は従来の農産物を主原料としたスナック類とは異なり,タンパク質が多くコラーゲンを豊富に含み,さらに焙焼したものは低脂肪でカロリーが抑えられていた。官能評価は油揚あるいは焙焼で膨化した豚皮のいずれも良好であった。本結果から,これまで低未利用状態にあった豚皮を有効利用した新規な食品を,食品添加物を用いずに一般的な食品加工装置で製造できることが明らかになった。
著者
河村 侑輝 大槻 一博 遠藤 洋介
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.85-92, 2016-11-05

試験放送が開始された4K/8K衛星放送では、IP上のメディアトランスポート方式であるMMT(MPEG Media Transport)が用いられる。MMTは映像・音声の提示タイムスタンプとして絶対時刻を用いるため、放送とインターネットなど伝送遅延の異なる複数映像の高精度同期が可能であり、これを活かした新たなサービスの実現が期待される。本稿では、MMTを用いた端末間映像同期をAndroid端末向けに実装し、応用サービスの可能性を検討する。
著者
左地(野呂) 亮子
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.177-197, 2013-09-30 (Released:2017-04-03)

住まいの空間をめぐる人類学の研究において、これまで、住居と象徴的、類比的関係をもつ身体や、空間の意味を読み解く媒体となる身体が注目されてきたが、感覚や運動を通して周囲の環境へと働きかけ、居住空間構築のプロセスに関与するような身体の経験については十分に議論されてきたとはいえない。そこで本論文では、フランスに暮らす移動生活者マヌーシュのキャラヴァン居住を事例として、環境や他者と関係を結びながら「方向=意味」を産出し、空間を「つくりあげる」身体の働きを明らかにすることを試みた。マヌーシュは、キャラヴァンという移動式住居を用いて野外環境を取り込んだ開放的な居住空間を構築するが、そこでは外部環境や他者との交わりの領域へと身体の正面を向ける独自の「構え」があらわれる。本論文では、このマヌーシュの身体の姿勢、ないしは環境や他者への構えを「身構え」と呼び、それが日常生活で出会い共在する他者との相互行為をどのように方向づけることで、キャラヴァン居住の空間構成にかかわるのかを検討した。そしてそれにより、マヌーシュの住まいの空間が、他者とのあいだで「共在感覚」を生み出しながら空間を拡張する身体の働きを通して構築されていることを明らかにした。
著者
各種測定法による硬さの換算法に関する研究委員会
出版者
日本ばね学会
雑誌
ばね論文集 (ISSN:03856917)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.56, pp.33-41, 2011-04-28 (Released:2011-11-10)
参考文献数
2

In spring factory, large size springs are manufactured in hot forming process. In many cases, the hardness of hot formed springs is inspected by Brinell hardness test. The quality agreement between customer and manufacturer on hardness is often established by other hardness like Vickers and Rockwell hardness, though the spring hardness quality control in shop floor is done by Brinell hardness. Therefore, hardness conversion is often carried out. SAE-J417 has been used for the hardness conversion in the spring industry for this purpose. However, it is often said that the hardness conversion value is not adequate in the area where the hardness is higher than conventional area. This committee started on investigating the difference between SAE-J417 conversion data and various spring hardness test data on June 2007. The purpose of this committee is to offer the new conversion data between various hardness tests for the spring steel and to establish JSMA standard. As a result of three years activity, following findings were obtained.(1) It has been understood that the correlation in Brinell hardness, Rockwell hardness and Vickers hardness is not necessarily correct in SAE-J417 data as the result of various hardness tests on SUP9 spring steel.(2) The dispersion was ±1.5% in maximum when measuring the hardness by Brinell hardness tester, Rockwell hardness tester and Vickers hardness tester.(3) The dispersion was about one percent as a result of investigating the influence of testing load in Vickers hardness measuring.(4) The correlation between various hardness tests using several grades of spring steel did not show clear difference by steel grades. (So, the committee made a new conversion table for spring steel by treating all the data from different steel grades as data from one grade.)
著者
ケイン ハル
出版者
日経BP社
雑誌
日経エコロジー (ISSN:13449001)
巻号頁・発行日
no.35, pp.62-64, 2002-05

2000年8月30日、銃を構えた10人ほどの覆面警官がモスクワの非営利人権団体、グラスノスチ財団の事務所に押し入った。警官はその場に居た十数人のスタッフを床に伏せさせ、40分ほどかけて事務所を捜索したのち、ひと言もなく立ち去った。 この捜索は、未開発自然地域と、そこに住む人々の社会的権利をめぐる政治的紛争の、一つの表れだ。
著者
福島 二朗
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.313-321, 1997-06-05 (Released:2010-06-15)
参考文献数
28

近世から近代前期にかけてのわが国の内陸輸送の主体は、陸路の宿駅制度における人馬継立と舟運による河川交通であり、特に物資の大量輸送を担ったのは舟運であった。本稿では、近世から鉄道開通に至る間、栃木県の南西地域における大量輸送の動脈としての機能を担った渡良瀬川舟運を取り上げ、足利地域諸河岸の様相、輸送荷物の種類・集配等、足利地域を中心とした渡良瀬川舟運の大要を概観する中で、その果たした役割を整理・検討した。また、足利地域発展の大きな要因である織物産業に着目し、鉄道の開設に伴う織物輸送の舟運から鉄道への移行を踏まえ、渡良瀬川舟運の衰退過程について検討した。
著者
水田 正能
出版者
日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.965-971, 1987
被引用文献数
1

産婦を無作為に封筒法により、仰臥位分娩群と座位分娩群にわけ、両群間で胎児心拍数図の定量的分析、Apgarスコア、臍帯動脈血ガス分析値カテコールアミン値、出生5分後の新生児心拍数などを比較検討して、胎児環境への母体体位の影響について検討した。対象は妊娠36~41週の産婦148例で、仰臥位分娩群81例(初産婦35例、経産婦46例)、座位分娩群は67例(初産婦25例、経産婦42例)であった。胎児心拍数と陣痛は分娩監視装置で、外測法により得た信号を自動診断補助装置に入力し解析した。臍帯動脈血ガス分析には全自動Radiometer ABL-2を使用した。臍帯動脈血カテコールアミン値は無作為に25例を選び、高速液体クロマトグラフィーによるTHI法を用いて計測した。その結果は次のとおりであった。 1) 分娩時間に差はなかったが、吸引分娩は座位分娩群に低率であった。低Apgarスコアの新生児仮死は、仰臥位初産婦で3例(8.7%)をみ、座位初産婦群では1例もなかった。 2) 臍帯動脈血ガス分析値は初産婦では差はなかった。経産婦では仰臥位分娩群が有意に好結果であった。臍帯動脈血カテコールアミン値は座位分娩群に低い傾向がみられた。出生5分後の新生児心拍数は、仰臥位分娩群に180以上の頻脈が多くみられた。 3) 分娩前2時間の胎児仮死指数最高点3点以上は、仰臥位初産婦群が4例(11.4%)、仰臥位経産婦が3例(6.5%)に対し、座位初産婦群は1例もなく、経産婦群も1例(2.4%)であった。胎児心拍数スコアは分娩各経過時間で、座位分娩群に低い傾向をみた。胎児心拍数基線、心拍数細変動はいずれも座位分娩群に良い傾向がみられた。総合的に座位分娩に良い胎児の環境としての傾向がみられたが、各所見の優位な統計学的有意差はみられなかった。
著者
堀田正敦 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[124],
著者
岡田 隆夫 新井 康允 池田 黎太郎 各務 正 小川 秀興
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.177-181, 1999-06-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
4
被引用文献数
2

順天堂大学医学部では1年生に対する一般教養教育カリキュラムの改革を行い, 実施後半年を経た段階で学生・教員に対するアンケート調査を行いその結果を検討した. 改革の骨子は必修科目の削減と選択科目の大幅増加であり, これにより学生の個性を重視, 自主的な科目選択による勉学意欲の向上を目指した. 新カリキュラムでは各講義に対する学生の満足度が上昇したのみならず, 授業内容は以前と同様であった科目に対する満足度も上昇し, 授業の活性化が明らかとなった.
著者
小林 朋佳 稲垣 真澄 軍司 敦子 矢田部 清美 加我 牧子 後藤 隆章 小池 敏英 若宮 英司 小枝 達也
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.15-21, 2010 (Released:2016-05-11)
参考文献数
20
被引用文献数
1

読みの能力の発達を明らかにするため, ひらがな読みに特化した仮名表記の単音, 非単語, 単語, 単文4種類の音読課題を作成し, 通常学級在籍中の児童528名の音読に要した時間, 誤読数を解析した. 時間は全課題とも1年生が有意に長く, 学童期の前半に短縮し, 単音と非単語課題では5年生以降の, 単語と単文課題では4年生以降の変化が少なかった. 単語と単文課題の音読所要時間には強い相関がみられた. 一方, 誤読は全課題で少なく, 最初に読み誤るもののすぐに自己修正されるものや語頭音を繰り返して読むパターンは対象の半数にみられた. 今後は読みのつまずきを有する児童の所見と比較し, 簡便な音読検査としての活用法を検討していきたい.
著者
山北 淳 古川 賢信 須賀川 豊 渡辺 義典
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 22.25 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.43-48, 1998-05-20 (Released:2017-06-23)

The five choruses from various parts via satellites of world and an orchestra "Ode to Joy" were synchronized in Opening Ceremony of Nagano Olympic. NHK Engineering Services davaioped the Time-Lag Adjuster (TLA) to conduct this. TLAs overcame time and distance lags, and this technology brought their voices and images together at precisaly the same moment at Minami Stadium in Nagano on huge screens, united in a simultaneous live performance successfully. We also developed "Audio and Video delay time measurement device". which allowed easy and stable operation for the opening ceremony.
著者
石川 敏之 河野 広隆 長尾 隆史 小林 朗
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
構造工学論文集 A (ISSN:1881820X)
巻号頁・発行日
vol.61A, pp.808-815, 2015 (Released:2015-05-22)

In steel members bonded with carbon-fiber reinforced polymer (CFRP) plate, the thermal stresses are introduced in the steel members, the CFRP plates and the adhesive layers when temperature changes because the linear thermal expansion coefficients of steel and CFRP are mismatched. In the previous paper, the authors proposed a technique to reduce thermal stress in steel members strengthened by CFRP plate, which involves bonding aluminum alloy plates with CFRP plates. In this research, the thermal stress introduced in the steel plate with CFRP and aluminum plates was measured over one year. As the result, it was shown the thermal stress in steel plate was neglectable small through the all-season. Additionally, a steel plate bonded carbon fiber strand sheets and aluminium plates side by side was tested. In this method, the thermal stress induced in steel plate was also reduced.
著者
国広 陽子
出版者
慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所
雑誌
メディア・コミュニケ-ション (ISSN:13441094)
巻号頁・発行日
no.54, pp.27-42, 2004-03

はじめに1 単一民族社会の神話と文化ナショナリズム2 テレビCMにおける「外国人」3 CMにみる日本の自意識結びにかえて : テレビにおけるナショナルなアイデンティティの神話とメディアリテラシー
著者
田中 幸雄
出版者
広島大学経済学部附属地域経済研究センター
雑誌
地域経済研究
巻号頁・発行日
no.9, pp.87-100, 1998-03-31

外資系企業の対日直接投資に関する研究は、これまで対内/対外直接投資の不均衡是正や輸入促進による貿易不均衡是正の論点で議論されてきている。しかしながら、外資系企業の国内立地を「外国企業の優れた経営資源の導入」として把えると、日本経済の活性化を促進するための一つの有力な経済発展政策になるものと思われる。こうした観点から、本稿では、外資系企業の対日直接投資の現況を整理し、外資系企業の対外直接投資の決定要因とそれを阻害する因子を分析することにより、地方都市における外資系企業の誘致の方法論を検討する。分析にあたっては、統計的データやこれまで発表されている研究論文を参照にするだけでなく、企業の経営者等へ実施したヒアリング調査やアンケート調査等を取り込み実証的な側面で分析することに努めた。Hitherto, research on foreign capital enterprises' direct investment in Japan has focused on aspects such as correction of imbalance between domestic and overseas direct investment, controversies concerning correction of trade imbalances trough import promotion, and the introduction of outstanding overseas management resources.This paper reviews the current state of foreign capital enterprises' direct investment in Japan, and by analyzing the factors that make such enterprises decide to invest directly overseas, and the factors that deter them from doing so, considers methodologies for attracting foreign capital enterprises to regional cities.