著者
田口 宗太郎 中村 友彦 山田 孝子 髙御堂 弘 道勇 学 髙橋 昭
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.29-32, 2015 (Released:2015-01-19)
参考文献数
13

症例は61歳の男性である.感冒様症状に続き,便秘,座位での眼前暗黒感,嘔気が出現.座位にて顕著な血圧低下あり.末梢神経伝導検査(NCS),心電図CVR-R,MIBG心筋シンチ心縦隔比は正常.血中LD,IL-2Rの高値と脊椎MRIから腫瘍がうたがわれた.傍腫瘍性自律神経ニューロパチーを考えたが原発巣不明.発症2ヵ月後,四肢遠位部手袋靴下型感覚障害と筋力低下が発現し増悪,発症4ヵ月後のNCSで異常を呈し,免疫グロブリン療法を施行したが無効.発症5ヵ月後,顔面皮疹からT細胞性悪性リンパ腫と診断.本例は自律神経不全で初発,末期に感覚運動障害を併発.T細胞性悪性リンパ腫の傍腫瘍性神経症候群としては稀有である.
出版者
参謀本部
巻号頁・発行日
vol.〔本編〕, 1890
著者
松本 隆之 北川 貴士 木村 伸吾 仙波 靖子 岡本 浩明 庄野 宏 奥原 誠 榊 純一郎 近藤 忍 太田 格 前田 訓次 新田 朗 溝口 雅彦
出版者
日本水産工学会
雑誌
水産工学 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.43-49, 2013-07-15

メバチThunnus obesusおよびキハダThunnus albacaresは三大洋の熱帯域を中心に温帯域にかけて広く分布し,日本をはじめとする各国により漁獲され,マグロ属魚類の中でもっとも多獲さる重要種である。大型魚,特にメバチは主としてはえなわ漁業で,小型魚はまき網,竿釣り等の漁業で漁獲される。日本沿岸においては,小型の竿釣り,曳縄等の漁業でも漁獲されており,それらの漁業にとっても重要な魚種である。しかしながら,これら2種については資源の減少もしくは低水準での推移が見られ,その動向には注視する必要があり,また,資源学的研究の強化,およびより精度の高い資源評価が望まれる。そのためには,移動,遊泳行動等の生物学的パラメーターのより詳細な解明も必要である。
著者
薬本 武則 Takenori Yakumoto
巻号頁・発行日
vol.13, pp.119-133, 2015-03-31

明治以降の日本での美術教育は, 西欧の教育に準じた方法を採用してきたが, 西欧の精神性を軽視した技術論重視の教育方法が, 日本人特有の精神性までも失わせてしまうのではないかと言う不安を生み出し, 再び日本の伝統文化に根ざした教育方法への強い関心を持つようになった。その時, 私は, 江戸時代後期に茶道から始まり, その後, 芸道・武道などに受け入れられ, 日本の伝統, 教育方法になった「守・破・離」があることに気づいて, それを美術教育にも転用して, まず「守」としての基本的美術意識構築のための方法として、中国の謝赫が著わし張彦遠が論述した「画の六法及び十法」に強い関心を抱いた。そこで, これらの言葉を、西洋画の言葉に慣れ親しんでいる美術関係者にも判りやすい日本語で説明することから, 新たな美術教育の道が開けるのではないかとの考えに至り「画の六法及び十法」について考察することにした。
著者
藤井 郁夫
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.101-107, 1991

支間1990mキロメートルを単位とする支間の吊橋「明石海峡大橋」は次第にその姿を現し始めた。本報告は, 藤蔓の時代から現代迄の, 日本の吊橋の変遷をみたものであり, 1. 明治以前の天然繊維ケーブルの時代, 2. ワイヤーロープ吊橋の時代, 3. 戦後の長大吊橋の時代とに分けて述べる。<BR>ただし, 本文ではいわゆる固定床の吊橋のみを取り扱うこととし, 「綱わたし」「籠わたし」「釣り越」等は省くこととした。また, 1900年前後ヨーロッパを中心に架けられた「運搬橋」の我が国での記録は見出せなかった。
著者
若色 敦子
出版者
熊本大学
雑誌
熊本法学 (ISSN:04528204)
巻号頁・発行日
vol.113, pp.97-116, 2008-02-29

本稿では、利益供与禁止規定が本来何らかの違法性を帯びる取引を禁止していたことを基本として、その適用範囲ないし要件を確認してみようと思う。なお、議論のほとんどが平成17年以前の商法における利益供与の禁止規定を前提としているため、本稿もこの規定を主として扱い、特に断らない限り「商法」は会社法制定前の商法会社編を指すものとする。
著者
森 陽子 望月 清 樋口 輝久 馬場 俊介
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究論文集 (ISSN:13495712)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.45-57, 2004

<I>Fuji-bashi</I>, completed in 1915 over the Fuji River in Sizuoka Prefecture, is probably the longest span suspension bridge as well as only one railway suspension bridge in Japan before the World War II. However it's existence has been forgotten for a long time. The reason of oblivion will be as follows; that is, it was constructed by a private paper-manufacturing company, and it was used only four years until it was destructed in the stormy night with intent to save disaster. The purpose of this paper is to regain its reputation, and try to emphasize that <I>Fuji-bashi</I> is one of the important structures in the history of civil engineering of the modernized era in Japan. The paper contains lots of original data concerning its construction.
著者
岡村 はた
出版者
日本竹笹の会
雑誌
富士竹類植物園報告 (ISSN:02873494)
巻号頁・発行日
no.15, pp.56-68, 1970-12
著者
佐藤 昌子 皆川 基
出版者
一般社団法人日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.137-146, 1994-08-01
被引用文献数
8

彩色模様のついた文様を見た場合, 模様による線と色による面がわれわれの眼を同時に刺激し, 感情に様々な変化をおこさせる。模様と色彩が感情効果に及ぼす影響について明らかにすることを目的として, 文様(模様と色彩)を印刷した20枚の顕色パネル, 40名の女性被験者, および25の感情尺度を用いてSD法によって検討した。視覚刺激のための20枚の文様(17.3×17.5, 18.2×15.3cm^2の大きさ)は, コンピュータシミュレーションシステムによって模様と色彩を互換する方法で作成した。原図として用いた4枚の文様は, 2枚の日本の伝統的文様, 2枚のヨーロッパの伝統的文様で出版物の印刷図版より引用した。SD評価値を因子分析した結果, 5つの因子が抽出された。第1因子ははなやか-おちつきの活動性の因子, 第2因子はソフ卜-ハードの潜在性の因子, 第3因子は調和-不調和の評価性の因子, 第4因子はシンプル-凝ったの潜在性の因子, 第5因子は日本的-異国的の伝統性の因子であることが, それぞれ推論された。以上の結果, 活動性の因子は模様よりも色彩によって, 潜在性と伝統性は色彩よりも模様によって, また, 調和性などの評価性は模様と色彩の両方の影響を受けることが明らかになった。

1 0 0 0 量子力学

著者
砂川重信著
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1991
著者
末武保政著
出版者
文化総合出版
巻号頁・発行日
1976