著者
大江 宏子 樋口 清秀
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.53, pp.29-36, 2005-05-27

本報告では,インターネット上の活動から派生するオフ会に代表されるヒューマンネットワーキング(フォーラム)に参加するメンバーの利用評価の視点から,ネットワークの情報獲得効果について考察を試みるものである.冒頭,情報獲得や発信を目的とするインターネット上での様々な活動とフォーラムの実態をサーベイした上で,人々の信頼,規範,価値を共有することで強化されるとするソーシャルキャピタルにおけるネットワーク概念に着目しつつ先行研究を整理した上で,本報告において検証を行う仮説を立案する.フォーラム活動に参画したことのある者を対象に実施したアンケート結果から,当該仮説の検証を行いつつネットワーク利用者の評価の視座の把握を試みる.This paper analyzes the personal networks to gather information. Factor analysis and multiple regression analysis models are used on the data obtained from a questionnaire administered to 317 people to determine how they acquire information through participating in informal gatherings ("forums") and through internet based activities. The respondents'awareness of the benefits of networking is also paid attention to, as well as the factors leading to satisfaction or dissatisfaction with the outcomes of networking. The qualitative analysis of this data confirms the hypothesis that people recognize the different aspects of information-gathering forms or styles, and use them according to their needs, case by case, and in a complementary manner. Lastly, study points for future research are discussed.

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1914年06月24日, 1914-06-24
著者
糸山 克寿 坂東 宜昭 粟野 浩光 合原 一究 吉井 和佳
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2015-MUS-107, no.55, pp.1-6, 2015-05-16

本稿では,映像と音響信号に対して統合的に非負値行列因子分解 (NMF) を行うことでカエルなどの動物の合唱行動を分析する手法について報告する.カエルをはじめとした様々な動物は合唱 (音声によるコミュニケーション) を行うことが知られており,各個体がどのように合唱に参加しているかを調べることはその生態の解明に重要である.空間的な音場を光に変換するデバイスであるカエルホタルを用いて,ビデオカメラで録画した映像およびモノラル音響信号に対して統合的にNMFを行うことで,各個体の鳴き声を分離抽出する.カエルホタルの輝度とパワースペクトルの振幅をNMFのアクティベーションとして共有させることで,スペクトル形状が類似した同種別個体の鳴き声を相異なる基底へと分解する.
著者
高橋 光輝
雑誌
研究報告デジタルコンテンツクリエーション(DCC)
巻号頁・発行日
vol.2013-DCC-3, no.6, pp.1-8, 2013-01-14

シャノンの情報理論(Shannon 1949)1),伝統的な命題論理や述語論理を応用したラムダ計算(Frege 1997)2),そしてチュアリングマシン(Penrose 1995)3)などの発達により,デジタル技術は大規模情報処理を可能にさせた.今日の社会において,デジタル技術はコンピュータ工学から人間コミュニケーションの分野にまで多大な影響を与えている.その代表例がFacebook,YouTube,Blogなどをはじめとするソーシャルネットワーキングサービス(以下:SNS)の台頭である.情報社会において,SNSは人間コミュニケーションの必要不可欠な意思伝達手段として急速に広まりつつある(ソーシャルメディア白書2012)4).いわば21世紀の近代コミュニケーションに多大な影響を与えているものとしてSNSの存在感が増しているといえる.本論文ではこうした背景を捉えつつ,デジタルコミュニケーション論(高橋2011,2012)を通してどうSNSが今日のコミュニケーションに貢献しているのかを探る.第1章では,SNSの具体例としてFacebook,YouTube,Blogの特徴をそれぞれ取り上げ,どう今日の人間コミュニケーションにおいて活用されているのかを概説する.第2章では,筆者が2011年と2012年に独自に調査した,中国と日本のそれぞれの大学生のSNS使用状況に関するアンケートをもとに,実際にSNSがどういった動機により使用されているのかを分析する.その上で,SNSが人間コミュニケーションに与える影響を模索する.第3章では,中国と日本のSNS事情より考えられる情報拡散の可能性や問題性を捉え,広く社会に対する影響を論じる.第4章では,こうした社会問題を解決する際に考えられる事項を情報と意味の観点より考察し,メディアリテラシーの本質を探る.
著者
野田 優希 古川 裕之 福岡 ゆかり 松本 晋太朗 小松 稔 内田 智也 藤田 健司
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101534, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】 近年、各種スポーツに関する外傷・障害調査は多数報告されているが、バレーボールに関する報告は比較的少ない。過去の報告では、その多くが全体もしくは男性のみ、女性のみの疾患別の割合を示したものであり、傷害と性別の関係を分析した報告は我々が渉猟し得た限りではみられない。そこで今回、2007年4月から2011年10月までに当院を受診したバレーボール競技者の傷害調査を行い、男女間で傷害発生部位が異なるか否か、また各部位ごとの発生傷害に違いがみられるかについて傷害発生率をもとに検討した。【方法】 2007年4月から2011年10月までに当院を受診したバレーボール競技者718名1524件(男性431件、女性1093件)のうち30代未満の競技者(469名、1046件)を男女に分けた(男性:142名、332件、女性:327名、714件)。傷害部位は、肩関節、腰部、膝関節、下腿、足関節、足部、その他の7部位に分け、各部位ごとの傷害発生率を算出した。また、各部位で傷害を疾患別に分類し疾患別傷害発生率を算出した。分析については、各部位ごとの傷害発生率が男女間で違いがみられるか検討し、さらに各部位内の疾患別傷害発生率が男女間で違いがみられるか検討した。統計学的検定には、カイ二乗独立性の検定を用い有意水準は5%未満とした。【倫理的配慮、説明と同意】 当院倫理委員会の承認を得、各被験者には本研究の趣旨と方法について説明し同意のうえ実施した。【結果】 各部位別の傷害発生率は、肩関節は男子で11.8%、女子で7.6%、腰部は同様に11.8%、13.6%、膝関節は27.6%、23.8%、下腿は5.6%、8.3%、足関節は21.7%、14.7%、足部は7.1%、16.0%で部位ごとの傷害発生率に性差はみられなかった。各部位内での疾患別傷害発生率では、肩関節と腰部、足部で男女間に違いがみられた。これら3部位内において男女間で傷害発生率が異なる傾向がみられたのは、肩関節では、インピンジメント症候群と腱板炎・腱板断裂でともに男性の発生率が高い傾向であった。腰部では椎間板性腰痛症でこれも男性の発生率が高い傾向であった。足部では中足骨骨膜炎・疲労骨折、扁平回内足で、これは女性の発生率が高い傾向であった。【考察】 バレーボールの傷害特性として、肩関節、腰部、膝関節、足関節に傷害が多いことは周知のとおりである。また、バレーボールは男女問わず小学生から中高年まで幅広い年齢層に競技者が多いスポーツである。そこで今回傷害発生率に性差がみられるか検討した。選択した7部位の傷害発生率に性差はみられなかったが、これはバレーボールの傷害において男女ともにこれらの部位に傷害発生率が高いことを示しておりこれまでの報告を支持する結果となった。肩関節、腰部、足部において男女間で違いがみられた。肩関節では、男性においてインピンジメント症候群、腱板炎・腱板断裂の発生率が高く、腰部では椎間板性腰痛症の発生率が高い傾向であった。また、足部では女性において扁平回内足、中足骨骨膜炎・疲労骨折の発生率が高い傾向であった。これらのことから、男性ではスパイク時に肩関節へ繰り返しストレスが加わり関節運動の破綻をきたしていること、またスパイク時の体幹の伸展屈曲動作により椎間板へストレスが生じていることが推察された。女性においてはブロック・スパイクジャンプ時・着地時に足部へ繰り返される荷重ストレスが傷害発生の要因であることが考えられた。試合を見ていても、男性では一発の強烈なスパイクで得点が決まり比較的ラリーが短いのに対し、女性では長いラリーの末得点が決まることが多い。このような試合の流れの違いが、今回の疾患別傷害発生率に男女間の違いとなって表れたのではないかと考えられた。【理学療法学研究としての意義】 スポーツ現場、日々の臨床においてバレーボール競技者を治療する際に感じている男女間での傷害の違いを提示することができた。バレーボールにおける傷害と性別の関係を知ることで、より効果的にトレーニング指導、傷害予防を行ことができる可能性が示唆された。
著者
安本 亮二 小早川 等 柿木 宏介 井関 達雄 梅田 優 川嶋 秀紀 守屋 賢治 前川 正信
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, pp.841-845, 1986-06

前立腺炎症例における,尿中NAG,又は前立腺マッサージ後の尿におけるNAGを測定した.その結果,尿中NAG値は,健常人に比べ明らかに高い値を示しただけでなく,病態の推移に非常によく一致していた.尿中NAGの臨床的評価の際,前立腺の病変も考慮にいれることが大切である.尿中NAGの経時的測定は,前立腺炎の病変の(その中でも急性前立腺炎の)一指標になる
著者
川又 新一郎
出版者
拓殖大学
雑誌
拓殖大学論集. 政治・経済・法律研究 (ISSN:13446630)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.1-30, 2006-03-31
被引用文献数
1

租税は公共部門の支出を賄うと同時に、すべての社会構成員の経済行動を変化させる強力な政策手段である。後者の面から、改めて租税のあり方(租税原則)に関して考える。租税原則は結局、効率性、公平性に集約できる。現実の制度としては簡素も重要である。これらの租税原則の間にあると言われる矛盾trade offの関係は必ずしも重要でない。しかし、現実には、租税制度はこれらの租税原則の名の下に、政治的意思決定過程により決まり、租税原則とはかけ離れたものとなる。最後に、公平性に関して、職業に基づく所得税負担の差(クロヨン)の推計を試みる。所得再分配効果を持つ多くの政策は所得税負担を基準とし、また、財政支出面でも少数者の利益を重視する政策があるため、その負担の差は増幅される。今後、公共部門の支出増加が見込まれるが、支出の効率化、負担の増加いずれを選択するにせよ、改めて租税原則の観点から個別の租税を評価する必要がある。